デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
...いや何してるの
「ほむ...今日も一仕事終わ...?」黒いコートを着てる、ふわふわの金髪を持つ可愛らしい少女が玄関から入って来た。灯を付ける前に何か感じたように彼女が首を傾げた......え、なにその仕草、かわよ。
「ほむ、お客様が来ているようね。もしかして我が親愛なるプリマドンナ──アイリーン*1ですか?」え、秒でバレたじゃん。まあそもそもこの
「げ、当たり。流石教授だね...一応初めまして?」前はずっと暗号通信のテキストでやり取りしてたから、顔どころか声ですら聞かせていない。何なら
あ、はい、
今回はちょっと特殊な相手だからFOX小隊とか連れてこれないので動きやすい2号機を使った。まあ周りにはいつものようにティちゃんがいっぱい居るからそんなに変わらないけど。
「ふふっ、初めまして。でも来るなら事前に知らせて欲しいですね。おもてなしくらいは用意するから」教授は特に動揺せずに淡々と灯を付けた後コートとベレー帽をコートスタンドに掛けた。
そう、この可愛い生き物はかの犯罪コンサルタント、通称ニヤニヤ教授...もちろん本名ではない。そしてなぜか我の事をアイリーンと呼んでる、唯一無二の女性の意味があるらしい。教授の自称もそうだけどこいつシャーロック・ホームズ好き過ぎやろ、あの
ニヤニヤ教授との付き合いは、我が正式に対策室長になる前の事。キヴォトスのネットワークを掌握しようとしていたとき、特殊な通信を捕捉した。量子暗号に加えて隔離ネットワークからの単方向の送信、おまけに何重ものフェイクIPを使ってる謎の通信だった。完全に興味本位で見たら内容は思ったより大した事がない──宝飾店の強盗計画。
あれからまた全く別の暗号を捕捉したがどれも似た内容で、キヴォトスならチカラ押しできるはずの犯罪のためにわざわざ緻密な計画を練るやつはそうそういない。毎回違う方法で送ってるけど計画書の書き方的には同じ人であると判断し、ちょっと興味が湧いたので送信元を探したらこのニヤニヤ教授だった。
で、試しに今までの暗号化の手段から次の暗号を先に演算して、ニヤニヤ教授に送ったらめっちゃ食いついてきた...ちょっとヒマリの時と似てるかも? まあヒマリは割と自己顕示欲高いから教授ほど自分の存在を隠してない。あれからニヤニヤ教授とはネッ友...もしくはメル友? になった。
一応言っとくけど職務濫用で彼女を庇う事はないよ、ただ規格外の技術を使って彼女を追跡とかはしてないってだけ...普通の技術だと彼女を捕まえるどころか存在を把握することですら困難だから。なんならヴァルキューレとSRTもニヤニヤ教授の存在を犯罪者の間の都市伝説としてしか捉えてない。
「いやー教授の反応が見たいからね、もう少しびっくりしてくれたらもっと嬉しかったのだけど。」録画までしたのに反応が薄い。
「アイリーンなら別に......もし入った瞬間、無数のSRTやヴァルキューレに囲まれたら流石にすこし冷や汗をかくと思いますよ。アイリーンはそんな事するとは思いませんですが...ほむ? 私を独占したくて監禁する可能性を考慮しませんでした、アイリーンの危険性を上方修正しないと」
「いや人の事をなんだと思ってるの?」人じゃないけど。あとこいつ、我の事全く警戒してないけど? こう見えても一応連邦生徒会側だぞ...まあ警戒したいならとっくにしただろう、あと普通に嬉しいけど。
「では、用事は何でしょう? デートのお誘いですか? それならこの場で受けますよ」教授がそう言いながら我の隣に腰掛けて、そして我の肩に頭を預けた...可愛い。いや我と直接会うのは初めてなのに慣れ過ぎじゃない? とりあえず仕返しとして頬をつついた。
「うーん、それも悪くないけど今日は違うよ」
「ほむ、それはそれでちょっと残念ですね。ではその『違う理由』を聞かせてもらいましょうか?」教授はそう言いながら頭をスリスリしてきた、可愛い......だから慣れすぎじゃないこいつ!?
「えーと、まずはもう知ってると思うけど連邦生徒会長が帰って来たよ」ニュースにもなってたから知ってると思うけど。
「もちろん把握していますよ。アイリーンが次期生徒会長として選ばれたことも...ほむ、もしかして例の計画?」なんで我が次期連邦生徒会長になる件はまだ公開してないのに知ってるのかは追及しないでおこう。
「まあそんな感じ、連邦生徒会長も賛同してくれたので...
「それで、私の
「そう、教授の裏社会への影響力をちょっとだけ借りたい。私だけでもなんとか出来るけど、本職の人に任せた方がいいかなって」
そう、
それに、あの会社はブラックマーケットでの経歴が浅くて、本格的な犯罪行為に関わった事もないから裏社会の声望と信頼度が圧倒的に足りない。さらにブラックマーケットの企業達の今までのやり方のせいで、企業である以上ヘルメット団などの生徒主体なグループからの信頼もそこまで高くない...まあやろうと思えばブラックマーケットの企業を全部吸収もできるけどめんどくさいのでやらない。
その点ならニヤニヤ教授は長い期間で犯罪コンサルタントをやってた。不良生徒やヘルメット団はもちろんとして、企業との取り引きも多く、成功率と声望も高い。しかも矯正局からの脱獄も手引してるなどで裏社会では犯罪マスターと呼ばれるほどの声望を持ってる。おまけに可愛い、好き。
「ほむ...いいでしょう。アイリーンの願いなら何でも受けますよ。ところで、『手』だけでいいのですか?」うん? どんな意味だろ...あれかな? 自分が頭脳担当とか言いたいのか?
「もちろん手だけでなく頭も──」と言いかけた時、教授が突然我の口を塞いだ...唇で。
「んぐぐ!?!?」流石に急に過ぎて一瞬フリーズしそうだったけど、
「っぷは。ふふっ、今のは私のファーストキスですよ、しっかり覚えてくださいね」
「...永遠に忘れないよ。なんだよ急に!? 普段からそんな事して...って
「ほむ、割合と言えば10割となりますね。なにせ私と直接会えたのは、アイリーンが初めてです」なにそれ初戦だから無敗理論。
「...で、どういうこと?」
「あら、アイリーンったら、自分の発言を覚えていませんですか? 唇も当然、頭に含まれていますよ?」
「...なんだこいつ、帰っていい?」
「ふふっ、流石にからかい過ぎましたね。計画と関係なく、私の手も頭も、身体も心も全部預けます。代わりにアイリーンも私にください♡」
「それ、「プロポーズとして捉えてもいいですよ」プロポーズとして...って反応はっや!?」
「まさかアイリーンほどの御方が、自分に
「いやファーストキスくらいは、そこまで大した、大した...ぐぬぬぬぬ」なんだかんだここまで嫁達とのキスがほぼ関係の宣言のような物で、キスという行為を結構上位の親愛行動として定義してるから本当に責任感が湧いてきてる。
「ふふっ、どうせアイリーンは既に何名も相手がいるでしょう? もう一人増やしても大して変わらないと思います」
「くぅ...いいだろう。こ、これからよろ──」
「これから先、幸せな時も困難な時もお互いを愛し、助け合いながら幸せな家庭を築くことをここに誓います♪」
「気が早い!!」
「ふふっ、アイリーンは善悪の枠から外れたと自称しながら、根は完全に善人なので...こうしたら絶対私の事を見捨てないでしょう?」
「そうしなくても見捨てないよ!!」
「ふふっ、アイリーンは優しいですね。大好きですよ♡」そう言って教授が再び唇を重ねてきた。今回はさっきより長め、しかも容赦なく唾液を押し付けてきた...やばい、好きになっちゃう、いやもう好きだけど展開が早いって!
「んっ...どうですか? 気持ち良かったでしょうか? 本で学びましたが実践の機会がないので、もし何か間違ってたら...アイリーンの唇で教えてください♡」
「合ってる、合ってるというか...教授の種族はサキュバスか?」
「ほむ、そっちの方がお好みですか? ちょうどそういう服も用意してありますので、今すぐ着換え──」
「まず落ち着いて???」
メイちゃん、総受けではあるけど大体誘い受け。ここまで攻められるのは初めてかもしれない?
教授、絶対自分可愛さを分かった上に利用するタイプ。
なお横からみたらメイもそんな感じ。(スキンシップと気軽に告白など)
──次回に続く!