デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
ネタバレ:クズノハは「百鬼夜行の都市伝説である大預言者」の仮装をする(??)
「じゃ、よろしくね」玄龍門のメンバーに軽く手を振った。
「「「はい、姉貴!」」」
「...声が大きい」
「「「申し訳ませんでした、姉貴!!」」」
「だからうるさいって...まあこの部屋の周りにはマーケットガード居ないからいいか。各自、自分の担当区画は確認した?」
「「「はい!」」」あ、今回はちょっとだけ声を抑えた。
「では、作戦開始ね」玄龍門のメンバーはもう一度こっちに敬礼をした後、すぐに何事もないように警備に戻る振りをした。
「ふふっ、楽しみですわ」アキラは楽しそうにこっちを見てくる。まあアキラは集団行動の経験少なさそう、他人を指揮するシーンはもっと少ないだろう。
さて、ここは銅田の屋敷の地下である裏オークション会場...の玄龍門控室。オークションの開催は夜だから今会場には客が居ない、居るのは玄龍門とマーケットガードのみ。それに会場ではなく商品、つまり芸術品の方に回ってるから堂々とドアから入ってもマーケットガードにばれてなかった。
「ケイちゃんはまあ、無いと思うけど問題が発生したらそっちを支援する感じ」
ケイちゃんは無言に我の頬をスリスリした、可愛い。到着したのでティちゃんスーツケースはまた車椅子に展開した。そして上にはケイちゃん、我がケイちゃんの膝上と言ういつも通りの体勢になってる。
『おい、交代の時間だ』玄龍門のメンバーがマーケットガードに話掛けた、アキラとケイちゃんにも聞こえるように耳についてるマイクを全員オンするように指示を出したから。混線? いや適当に管理して重要情報だけ拾えてるよ...ティちゃんがね!
〔お姉様に煩わせずに!〕まあそんな感じ。玄龍門の方にも特定の相手に話掛けたいときに繋ぐ、必要情報や指示だけ飛ばせるようにしてる。大体の部隊はこれだけでも指揮者が居なくても連携が取れる。
『おお、もう時間なのか? 助かる』全然交代の時間じゃないけど、マーケットガードが何も疑わずに持ち場から離れた。
『助かる、マジで眠い』
『あれ? まだ交代したばっかりだけど...まあいいや』
最初のグループは普通の交代。続いて数分後、別のグループが「臨時会議」、最後のグループは「警戒強化」という名目で配置を変更していく...反応からするとわざわざ理由考えなくて普通の交代でも信じてくれそう、まあいいか。
『姉貴! 全員位置に就けた!』
最後のマーケットガードも持ち場から離れて休憩室のポーカーに参戦すると、裏オークションの守備はもう完全になくなった。
「ガス投入」
『この丸いやつを投げるといいですか?』そう、ちょっと前アキラに使われたあれ、元々はロビーに使うためにかめっちゃ持ってきてた。今回はロビーではなく部屋内だから、一個だけで十分。
「そうそう、投げたら離れるよう──」
『なんかいいにお......』倒れた音で言葉が途切れた。
「......近い人、後であのバカを回収して」なんか一部メンバーがなんも考えずに投げたせいで自分も催眠ガスを吸い込んた。まあ寝るだけだから別に身体に悪い成分はない。
今更だけどロボ市民の器官はほぼ生物と同じ仕組みだから、酒を飲んたら酔うし、変なもの食べたら腹が壊れるから毒も効く。
「もう突入でも大丈夫よ。予定通り武器の回収と拘束をよろしくね」
あの催眠ガス、拡散が速いから消えるのも速い。効果が消える時全部のマーケットガードがスヤスヤで眠ってる。合図とともに玄龍門のメンバー達が突入して30人くらいのマーケットガードを拘束した。
『姉貴! 作戦成功です!』
「うい、じゃあ参加者の情報確認と銅田への連絡ね。アキラは出品リストと芸術品の確認と確保を」玄龍門も芸術品への扱いが普通のキヴォトス人と同じだから、なんか間違って壊したら面倒くさい事に。
『えーと、何を言えばいいですか?』
「まず取引所の監査役からの警告として『今夜の取引に関して重大な疑義が発生』と、参加予定者から『保安上の懸念により欠席』などの連絡が来たと伝えて」実際バレてるから嘘は言ってない。
こういう裏取引は大体監査役がいる、治安機関や敵対組織にバレそうな時に連絡する役割。二年前まで多くの防衛室がそれやってるけどまあ別の話。
『実際連絡されたらどうするですか?』
「この屋敷の回線は全部乗っ取ったから、どうやっても私の方に繋ぐようにしてる。確認したところで同じ返事になるから大丈夫。あ、参加者と監査役の方にも『銅田が緊急中止した』との事を伝えてくれ」
『さすが姉貴!』
「それと銅田に『この会場も目を付けられたから表オークションが終わるまでこっちに来ない』と、『表オークションをやめたら逆に怪しまれるから続行する』の助言をしてね」
実際、この屋敷は銅田が所有してるのではなく別名義だから、いざとなるときは白を切る予定のはず。多分場所のレンタルをしたけどどのような使い方されてるのが分からないとかで言い訳するつもりだろう、まあ意味ないけど。
なんでこっちに来ないようにすると言うと、ここに来たら確保する必要があるから。あいつが消えたら明日の表オークションは当然開催出来ないし、ゲーム開発部の仕事もなくなる。せっかく外部の依頼を受ける経験だから成功させたいので。
「その間、証拠品の確保を忘れずに。特に取引記録は重要」
「芸術品の方は私めが確認させていただきます。梱包状態から保管方法まで、細かく記録を取らせていただきますわ」本職のアキラがやるならもっと確実ね。実際、怪盗は潜入スキルだけでなく情報処理も大事だから、でないとターゲットの特定すら出来ないしね。
さて、作戦完了まで15分。ティちゃんやFOX小隊より慎重にやっても多分早い方じゃない?
「これでオークションが無事終了しました、ご協力ありがとうございました」
表オークションが無事終了し、叙任式を含めて芸術品達はそれなりの値段で落札され。裏オークションの件でこの2日ずっとずっとそわそわしてた銅田もちょっとだけ落ち着いた。連絡を受けた時こいつめっちゃ焦ってるけど、2日間玄龍門から芸術品の写真を送り続けたおかげでなんとか地下に向かおうとするのを抑えられた。
「おかげさまで...無事に、終える事が出来ました。慈愛の怪盗もC&Cに恐れて現れませんでしたね、はは」
「"それは何よりです"」いや先生、アキラをちらちら見るな。
「ご、約束通りの報酬です」銅田はゲーム開発部のみんなを集めて封筒を配り始めた...なんで現金だよ。まあいいか。
「うわ! 本当に! やった!」モモイとアリスちゃんが目を輝かせながら封筒を開ける。ミドリとユズはちょっと気まずい表情になった、なぜなら...
「そっちの件は終わったね? ではこっちの番だね」
「ど、どのような要件でしょう?」銅田の話が終わる前に、事前に待機させたヴァルキューレたちが部屋に入ってきた。
「銅田明太郎! お前は盗品取引罪と違法芸術品取引罪、あとは...とにかく色々の罪状で逮捕する!」いや最後まで言えよ、まあ長いけど。
「!? な、なんの事ですか!? きっと何かの間違いです!」銅田はそう言いながら両手を上げた。銅田が雇ったロボット兵士達も状況が分からないけど、流石にヴァルキューレと対抗するのは分が悪いと判断して降伏した。
「こちらは対策室長からの証拠もある! 抵抗せずにおとなしくしろ!」
「た、対策室!? ど、どうして噂の対策室に目を付けられたの!?」
「あ、ずっとこっちにいるよ? どうも、連邦生徒会の対策室長でーす」適当に手を振った。クズノハ流変装はなぜかヴァルキューレにも効くから分かるように外した。
「あの対策室長!? そ、そんな...あなたは全知...!」
「体型とか全然違うじゃん...そもそもあいつ最近普通に歩き回ってるし」最近は病弱美少女からちょっと健康的な色白美少女と名乗ってるし。
「? とにかく署まで連行する」ヴァルキューレも流石に何がおきたのか困惑してるけど、とりあえずみんなを連行しようとしてる。
「えっと...私達の報酬は...」ユズが恐る恐る封筒を見つめてる。
「それは大丈夫です! ちゃんと合法な仕事の報酬なので、メイ室長とも確認を取りました!」
「ほ、本当ですか?」
「もしモモイが間違われてなかったら私もここを注目しないから、モモイの功績ともいえるよ?」嘘は言ってない。もしゲーム開発部が巻き込まれてなかったら干渉しなかったし。
「では、クエストは無事クリアしましたね!」
「そうだね。アリスちゃん、よく頑張ったよ」
「えへへ...お母様のおかげです!」アリスちゃんが嬉しそうに抱きついてきた、可愛い。ケイちゃんといっぱいアリスちゃんをナデナデをした。
「...これって私達、大きな事件を解決したってことですか?」ミドリも流石にちょっと興奮気味になってる。
「協力してくれたのは事実だね。あ、そうだ。約束のプライステーションPro7、明日届くように手配しておいたよ。もちろん先生のも」
「「「"えーーー!?"」」」
その後、銅田とロボット兵士、それと2日くらい拘束されてるマーケットガード達が連行された。
玄龍門は事前に山海経に帰った。自治区の生徒会だけど半分マフィアだからあんまりヴァルキューレ関わりたくないの事らしい。今回は助かったからキサキに礼を言わないとね。
表オークションの芸術品は事前に正規品と確認してるからそのまま落札した人の元に。裏オークションの盗品は一旦ヴァルキューレが保管するようにした。念の為にSRTの一年生と二年生を警備強化に回しとこう。
と、ヴェヌスの石像はよくみたら結構雑な作りだった...いやまあこっち基準の事、普通の石像ならまたよく出来てる方。キヴォトスは信仰に関してトリニティ以外はほぼ消えてるから、こういう明確なモチーフを持つ神像は贋作でも珍しいね。
まあティちゃんが見たら怒って丸ごと飲み込んて処分したけど。リストも改ざんして最初からなかった事にした。
「ではメイさん、私もこれで」そして、アキラも一緒にヴァルキューレに行く事にした。
「すぐ会いに行くからちょっとだけ我慢してね」正式な判決はまだやってないけど、結構軽めで済ませるはず。
「ふふっ。会う日に期待しております」アキラがこっちに接近して、我の手を握って手の甲にキスをした後、赤面しながら逃げるようにヴァルキューレに方に向かって走った。
「では、帰りましょう。ご主人様」
「うん、帰ろっか」
〔こうして、勇者アリスの活躍によって世界の平和が守られた〕
〔......どっちらというと
これでメイドイベントが終わります!
お疲れ様!
正直思ったより長くなったけど反省はしない(?)