デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます   作:十文字マトン

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誤字報告が溜まってる...ごめんねそのうち見るから!!

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ん?


42. 凸計画

「ふふっ、では可愛い系超美少女のメイはどんな方法を用意しました?」

 

「何その呼び方...嫌いじゃないけど。えーと、相対的に科学な方法とギリギリ科学と言える方法、あとちょっと理解しつらい方法のどっちがいい?」リオ会長もいるからもっと意味不明な方法は一旦隠しとこう。

 

「...可能な限り科学的な方法をお願いしたいですが、内容次第で検討させていただきます」リオ会長は予想通りの返事をしてくれた。

 

「じゃあまずは相対的に科学の方ね。簡単に言うと無名の司祭(向こう)が使ってる方法をパクる!」

 

「なるほど。アリスのアトラハシースが発動した事を把握できるってことは、キヴォトスを観測する方法を持ってるとなりますね」ヒマリは我がそれを説明する前に納得した。まあ少し考えたら分かる事だから多分もっと前で推測しただろう。

 

「そう、ヒマリの言う通り。無名の司祭達は地下に逃げ込んた後もキヴォトスを観測し続けてる。そして往復の方法も確保してる...まあ、地上に適応出来てないから、来たとしてもかなり短い時間に限定されてる。だから今まで特に騒ぎとか起きてない」普通なら自分が恨む相手の居場所に行けるなら嫌がらせとかしそうだけど、その居場所は自分にとって過酷な環境なら話が変わる。

 

「適応...前に話した世界のルールですね。私はメイから聞いていましたが、リオは説明しなくても大丈夫ですか?」

 

「ええ、初歩的な内容を把握しています。過程と内容はまだ不明ですが、世界の環境変動によって生存環境が変わったと認識しています」リオ会長は流石に理由が分からなくても無名の司祭達が歴史から消える理由を知ってるらしい、えらい。

 

「その認識で大丈夫よ。レッドウインターの凍土でしか生きれない生物がヒノム火山周りでは生きていけないと同じ意味」

 

 地球で言うと、シアノバクテリアが酸素という劇毒をばらまいたせいで、嫌気性生物にとって生きていけない環境になった。生き残った嫌気性生物は地下や海底など酸素がないもしくは薄い場所でしか生きていけない、それと似てる状態。

 

 つまり無名の司祭は別に閉じ込められてない、キヴォトスに進出する方法は普通に持ってる。しかし下手に来たらもう一度淘汰されるだけだから結局そこから動けない。

 

 雑な例えで言うと、誰でも真冬に海に飛び込む方法を持ってるが、やったら自分が大変な事になるから気楽にやれない。

 

 だから無名の司祭がキヴォトスに干渉するのは、アリスちゃんのアトラハシースによるルールの書き換え(テラフォーミング)が必要...少なくとも無名の司祭が知ってる範囲。向こうも一応色彩の知識を持ってるらしいけど、自主的に接触や座標を教える方法は持ってないはず。まあつまり、アトラハシースがあんな全く関係ないところで発動したらそれは焦るよね。

 

「無名の司祭の技術...確かに普通のキヴォトス人からすれば理解出来ない技術ですが、それは現代の科学と別...いえ、お二人にはもう説明不要でしょう」リオ会長は無名の司祭の技術を説明しようとしたら辞めた、いいじゃん語っても。

 

「では、具体的な方法はどんな物ですか? 原理まで説明しないとこの頭氷結晶の女は認めないでしょう」ヒマリがまた変なたとえを使ってきた、頭が硬いと言いたいのか? 相変わらず水の例えが好きだね。

 

「氷結晶とは興味深い表現でございますね。確かに氷結晶は外的な力に強く、整然とした構造を持っております。それが私の思考を形容しているのであれば──」

 

「相変わらずユーモアがありませんね...ではメイ、説明をお願いします」むしろどんな返しを期待してるのか疑問を覚えるけど。

 

「あ、はい。えーと、無名の司祭が使った方法は...相変わらず名前がないけど、とりあえず私からは『名前がない通路』と呼んてる。もちろん単純に名前を持ってない道路ではなく特別な概念。それは物理的に地面を掘るではなく、トンネル、というよりワームホールのような物」

 

「ワームホール...」リオ会長も思わず眉をひそめた。得意分野と思ってた無名の司祭と思ったらもっとSFっぽい単語が出たから。

 

「ワームホールと言っても本物を生成するような複雑な空間技術を使ってないよ。『存在しない物』が『存在しない道』を通るなら、『距離』も当然存在しないというゴリ押しで空間転送を実現した。解析済のデータ送るね、ちょっと長いけど」

 

 最初は不本意かもしれないけど、あいつらが隠れ生活の中に存在してないのメリットを気付いて、それをいい事に関連した特有技術をいくつか研究したらしい。この名前がない通路もその一つ。

 

 これはこの方法を一番科学に近いとした理由、明確なデータによる実現可能を証明してたから。普通のキヴォトス人からすればオカルトのような技術だけど、しっかり科学によるもの。原始時代の人からすれば電気も魔法のようなものと同じ感覚。

 

「...つまり出発地点と目標地を繋げるではなく、その間の距離を『なかった』にする事で実質的に転送、とのことかしら」まとめた資料を一通り目を通したあと、リオ会長が簡単の結論を出した。

 

「まあそんな感じ。でもこの方法はちょっとした問題点がある。まずは相手が使ってる道を使うってことは相手に『いまから不法侵入しまーす!』を言ってるようなもの...そこはいいとして。一番の問題は、あの通路は『存在しない』、正確に言うと『名前を持ってない』存在にしか使えない。つまりこの方法を使うならまずは名前と存在を捨てる必要がある」この名前を捨てるのは文字通り名前を捨てるではなく自分の定義すら捨てるの事。

 

「なるほど、実績がある分デメリットも明確ですが...」

 

「では却下ですね♪」ヒマリが食い気味で却下した、最後まで言わせてよ。

 

「......確かに危険性が高いですね。他の方法は?」

 

 まあ「存在を捨てる」のは普通の存在にとってかなり危ない事だからね。我だけなら偏在で名前を持ってない我を作って送り出せばいいし、ヒマリも多分何とか出来るけど我らではないリオ会長にとっては自殺と同じ行為。

 

「次は、多分リオ会長も予想したと思う──アリスちゃんのアトラハシース。知ってる通りアトラハシースはすべての物を収集して再構成出来る以外に、すべてを共存するために多次元解釈の力を持ってる。それを利用すれば物質世界の障害を無視する事が出来る」

 

 アトラハシースのメイン機能は物質や概念などを収集して再構成する能力、そして多次元解釈はそれを実現するための補助機能。文字通り「すべて」を収集したら相反する物も同時に所持するので、矛盾の物を同じ場所に置くと勝手に消滅する。それを回避するために多次元解釈で隔離するイメージ。補助機能っていっても、単体でも現代キヴォトスからすれば十分破格の性能。

 

「名も無き神々の王女の力...失礼しました、その名前は使わないとの約束でした」

 

「まあこの場合なら使っていいよ。具体的な方法は、多次元解釈によって存在が未確定の状態を維持する──つまり物質世界においてもつれ状態を作り出す。その状態で座標だけを目標地点に移動させれば、そこに『存在する可能性』が生まれる。その後、状態を解除する時に目標地点での存在に確定させることで、理論上は到達が可能になる」

 

「理論だけならこっちの方が現代科学に近いですね」まあ量子力学のアレ。ミレニアムにとってはそんなに珍しい学問ではない。

 

「理論だけならね。実践は全部アトラハシースというブラックボックスに任せてるから、過程を飛ばして結果だけ持ってくるのような物」その点では名前がない通路は一応やり方が確立されてるから、そっちがもっと科学と言える。

 

 まあ正直アトラハシースもすでに分析が終わったけど、アリスちゃんが持ってる方は唯一性がある、それに内容を理解するためにはまずはリオ会長に数年から数十年の前提教育をする必要があるのでブラックボックスにした方が楽。

 

「アリスは...大丈夫かしら?」原作と違って、リオ会長はアリスちゃんに敵対と言えるほどの行動はしてない。でも最初の敵対推測自体に罪悪感を覚えてるらしい、優しいね。

 

「大丈夫よ、本人もやる気。それと安全は私が保証する」むしろ別の方法で行くとしても連れて行くつもり。

 

 ある意味里帰り? に似たような物。でもアリスちゃんは名も無き神々がまた地上に居る時に生まれたから、その意味で言うと今の地下のアレとあんまり関係ないともいえる。生まれ親の親戚の引っ越し先? ややこしいな。

 

「アトラハシースの作動原理が解析不可能、しかしその効果は確認済...さっきのと比べてかなり安全と言えるでしょう」ヒマリが追加したアトラハシースの性能をしっかり読んてた。いくら我とアリスちゃんの力とはいえ、普通の世界を一度滅ばせれる兵器にはちょっと慎重になった。

 

「現段階一番いい選択と言えます...では最後の方法を聞いてもいいかしら?」

 

「お、一応聞くか? さっきも言ったけど今のキヴォトスは無名の司祭にとって適してない環境。なら適した環境を作り出したら話が変わるよね?」

 

「まさか、アトラハシースを使って──」

 

「いやアトラハシースを使わないよ、それ使ったら世界が一度滅ぶし」

 

 ケイちゃんがまだKeyの時の使命である、世界の作り直しは確かに成功したら無名の司祭が望んだルールの書き換えになるけど、それを実行するには世界と同等の神秘が必要...前も説明したけど。しかしイェソドちゃんやホルアクティコンビが誕生してる今、我らを除いて全キヴォトスの神秘を集めても世界のルール(イェソドちゃん)には届けられなくなった。

 

 まあ、我や色彩ちゃんが力を提供すれば今の世界を吸収しなくても新しい世界を作れるけど!

 

「でしたら、どんな方法かしら?」

 

「リオ会長はオーパーツに詳しい?」

 

「無名の司祭、もしくは他の文明が残した解析不可能な物、でしたね?」

 

「そうそう。なんとそれを実現できるオーパーツ、ちょうどあったよ」

 

「本当にちょうどですか?」ヒマリは多分察したからジト目でこっちを見てる、可愛い。

 

「本当本当、たまたまアリウスで『限定的に一部区域のルールを書き換えして維持できるオーパーツ』が発見されたよ」

 

「アリウス分校...いえ、アリウス高等学校の事かしら。確かトリニティは総合学園になる前に様々のオーパーツが持っていると聞きましたが...」

 

「そう。流石にいま手元にはないけど、いま判明した機能を送るよ」

 

 はい、多分察したと思うけど。言ってたオーパーツは太古の教義──の、海賊版!

 

 書いてる奇跡を使い捨て前提ならある程度再現できる太古の教義、それをたまたま発見したのは事実。でもオリジナルの方はマエストロに渡した。それに「限定的に世界を侵食する」である創世記(ジェネシス)はすでにアリウス領を作るために消耗されたから、仮に持ってるとしてももう使えない。

 

 ──なので、海賊版を作った!!

 

 ほら、前にも我らの権能を一部再現する能力を持ってる道具(アーティファクト)を作ったじゃん。我の権能を使えば創造の能力を持ってるアーティファクトは簡単に作れるし、何ならその気なら太古の教義よりも強力なのが出来る、しないけど。

 

 え? それオーパーツって名乗っていいのかって? ほらキヴォトスのオーパーツは大体「なんか良く分からない物」だから、我が作ったとバレなきゃオーパーツでいいやろ。

 

「世界の一部を書き換え出来るオーパーツ...?」リオ会長が頭を抱えた、それはそうなるよね。

 

 一応「説明できないけど()はそれが出来るよ!」の方がもっと意味不明だから、隠れ蓑の海賊版太古の教義を用意した。けどまあ、それはそれで結構おかしいの自覚はある。

 

「リオ、可哀想ですね。でも私はちょっと慣れた適応上手の清楚系超天才美少女ハッカーなので、この程度はもう驚きませんよ!」なにと張り合ってるの?




やろうと思えば太陽系までは創造できる海賊版太古の教義を量産できるよ
アホか?
マエストロが知ったら多分気絶する
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