デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
「にゃは、お久しぶりですメイ室長」
「そんなに久しぶりでもないじゃない? まあいいけど」
あの後、泣き出したミチルさんがイズナさんとツクヨさんに慰められ、三人が抱き合ってた後、ようやく落ち着いた。カホさんから後続の書類作業を聞いたらミチルさんがもう一度泣き出しそうな顔をしたけど、最終的にイズナさんとツクヨさんに励まされて覚悟を決めてサインしたので、正式な部活設立がほぼ確定した。
そして忍術研究部、カホさんと先生が先に退席をして我とニヤさんの二人っきり...まあいつものティちゃんも居るけど、おおよそ二人っきりなのでヨシ。ちなみにミチルさんから礼として忍者衣装のペロロぬいぐるみを貰った、帰ったらヒフミにあげよう。
「どうやらお話したい雰囲気でしたので、人払いをしておきましたよ?」
「それはどうも。じゃあ単刀直入に聞くけど、魑魅一座の件、もう把握してるよね?」
「いや~魑魅一座の事はいつも通りですが、まさか万魔殿のお方を襲うなんて流石に予想外でしたね。イロハさんが追及せずによかったです、にゃははっ」ニヤさんが肩をすくめながら白々しい回答してきた。
例の気まぐれ流、公演が終わった後は一応拘束されたけど、すぐに釈放された。そもそもキヴォトスでは普通の略取誘拐が大した罪にならない、しかも今回は未遂。毎日のように強盗、破壊、恫喝が発生してるキヴォトスにとっては一晩拘留...場合によってその場で警告するだけで許される事も。今回は外交に絡むから形式的に供述録取書をとったけど、特に処罰はなかった。
まあイロハが追求しなかったのも大きい。もし万魔殿側からなにか要求が出ていたら話が全然違ってたはず。
「じゃあニヤニヤ教授の事も把握してるね?」
「はて、ご存知ないですね。どのみちもう終わったからいいのでは?」ニヤさんが扇子を口元に当て、その名前に疑問を抱くこともなく知らん顔をした。この反応だけで例のニヤニヤ教授(仮)の正体は確定と言っていいだろう。
結局イブキを拉致する目的は分からないが、仮に拉致が成功したとしても普通に百花繚乱で解決されそう。たとえ黒幕は陰陽部全員の意向で、それが政治的な作戦だとしても──前にも言ったけど、百花繚乱は陰陽部の下部組織じゃないから。
百花繚乱もグルも場合ならワンチャンあるけど、百花繚乱に拉致の加担させるのはクズノハが夢枕でもしない限りは無理そう。なのでおそらく元から「魑魅一座が失敗する」前提で計画してた。なんなら我、正確に言うとSRTに潰されるですら予想済みだったかもしれない。流石に理由までは知らん...ニヤさんの事だから案外「面白そうだから」だけかもしれない、こいつ前科持ってるし。
まあ、政治の場では真実よりも互いの利害関係が優先される...いわゆる暗黙の了解──我もよくやるやつ。おそらくニヤさんは我が黒幕を分かっても、いや分かったから踏み込まないと確信してるからこんな茶番をやってるだろう。
確かに指摘したところでメリットはないが、流石になんかしないのは気が進まないので、ちょっとだけ仕返しをすると
「もう終わった...なるほど。
「......へ?」お、珍しく目が開いた。
「では私は帰るっか」車椅子を回転させて、さっさと立ち去る素振りを見せた。
「え? その流れで帰るのですか? 情報提供者ムーブなら普通はこう、もっと情報、せめてヒントを置いてから」
「お疲れ様~」我は手を振りながら、そのまま去っていった。
「メイ室長!?」
まあそんなに大した事ない。簡単に言うと一閃流、あのサムライオタク達は普段から刀をコレクションしてるけど、他の魑魅一座と同じ半端者だから、なんと本人たちは刀を鑑定する目がない。だから頑張ってお金で買ったり偶に強盗もするけど、大体近代やつしか集まってない。まあ単純の価値もそこそこ高いけど、大規模の破壊活動や祭の妨害あんまりしないから逆に魑魅一座で一番大人しい派閥ともいえる。
が、この前に大工部が工事中に古い刀──刀身以外はもう朽ちたほどの骨董品を掘り出した。それを中古ショップで処分しようとしたところ一閃流に発見されてそっちに流された。ちなみにしっかりお金を払った、偉い。なおそのお金はどこから来たのは知らん。
一閃流のアジトには刀の手入りする設備だけなぜか完備してるから、その掘り出しを整備して柄などのパーツを自分から付けて使える刀に復元させた。しかし、本当の価値がわからないため、普段集めたものと同じ扱いでアジトに展示した。
で、この前の魑魅一座の連合会議で友好の証として他の派閥にプレゼントとして配ったらしい──魑魅一座の派閥間は割と仲がいいので。その中に掘り出したやつが混じっていて、そしてちょうど気まぐれ流のやつがかっこいいと思って持ち歩いいたからその事が発覚した。
まあそれ自体は別にいい、別に盗難品じゃないからあいつらに持たせてもいいけど...本当の価値が分からないならアキラがキレそうだけど、あいつらは逆に価値がない刀も我が子として扱ってる。問題はそれを調べてるときそいつら最近は百鬼夜行の歴史博物館を襲う計画を立ってるのを判明した。
加えて
まあ気まぐれ流のアレは偽物だし、本物のニヤニヤ教授を依頼するのは結構高い。というかパイプがないとほぼ連絡が取れない...一応前例あるから頑張れば行けなくはないが、魑魅一座にはほぼ無理。
一閃流も連絡がとれないと思って、それに気まぐれ流の失敗を聞いて諦めようとしたとき、何と自称ニヤニヤ教授の人物から接触してきて、そしてそれなりに精密の計画が伝わってきた。気まぐれ流の失敗のお詫びとして同じ魑魅一座の一閃流に無料のアドバイス──まあ、ネタばらしすると、これはニヤさんに名前が使われたムカついたニヤニヤ教授(本物)。
とは言え本気の計画ではなく、あくまで「天地ニヤが装ったニヤニヤ教授を演じてる」なので、計画も本人リスペクト...つまり失敗前提。まあ歴史博物館を襲う人が居ると思ってないから警備はめっちゃ弱くて、事前が知らないなら割と成功しそう。なのでわざとその情報を漏らす必要がある。そう、それが我!
まあつまりで、それをニヤさんにばらして反応を録画するまでは仕返しの全貌、てへ。流石に自分が名前を借りた騙った犯罪マスターが本当に百鬼夜行に干渉しそうのを聞いたニヤさんも結構焦った。でも「手口は本物のニヤニヤ教授ではなく『前回』のような模倣犯の可能性が高い」のを聞いてほっとしたらしい。まあ手口がいつものと違うのは確かだけど、本物じゃないのは言ってない、ヨシ。
「というわけでこっちは終わったよ、イロハの方は?」
「めんどくさい...」
で、公演を見たマコトさんが「ゲヘナも和楽姫をやるぞ!」とか言って、いつも通りイロハに
「大変そう、なんか手伝おうか?」
「まあいつもの事ですから遠慮しときます。それにメイが関わったら本格的になって逆に面倒くさくなります」なぜかジト目で見られた、可愛いだけど。
「私へのイメージどうなってるの?」
「良く分からないやつを良く分からないロケットで良く分からない場所に飛ばす人」
「やばい、全部あってる」反論できる要素がない、一部は別に意図的に隠すわけではないけど常識と離れすぎだせいでどうしてもそう思われる。
「そして間接的に私の仕事を増やしてる人」
「いやそれはマコトさんが...ごめんって!」
「誠意が感じないので許しません」
「えーなんか欲しい? ...ナデナデする?」」ケイちゃんとかが拗ねるときはいつもこれで解決するけど。
「...イブキじゃありませんよ」
「じゃあなんか買って──」
「でも、どうしてもするなら......嫌いではありませんので」
「へ?」
「まずはナデナデしてください」そう言ってイロハが帽子を外して頭を下げてきた。
「じゃあ...よしよし」本人の希望だし、イロハの頭をいっぱいわしゃわしゃをした。
「......」
「よーしよしよし」癖毛の感触がニヤニヤ教授やヒナに近くて触り心地が良かったけど、なんか無言でちょっと怖い。
「......なるほど、これは悪くないかもしれません。ちょっとだけ許します」
「ありがとうございます?」
「これからも定期的に私を撫でてください」
「は、はぁ...じゃあたまにうちに遊びに来る?」一応移動は不便だからそっちから会いに来た方が楽になる。
「...いつもそうやって女の子を自宅に連れ込んでいるですか?」微妙に否定できないけど!
「あいや、家と言っても普通の家じゃないし。それに『いつも』はしてない...してないはず! 一応特定の人物だけ誘ってる」
「へぇー、では誘われて光栄です?」
「嫌味か??」
「ふふっ、どうでしょう?」
「で、この後どうする? もうゲヘナに帰る?」なんか意味深な目で見られてちょっと不気味なので、多少強引に話題を変えた。
「まあ、特に予定もないのでそのつもりですが。なんかします?」
「ちょっとここに留学してるやつらにお土産持っていくけど一緒に来る?」公演の日、終わる時にはもう遅くなったから、アリウススクワッドに会いに行くのは日を改めた。我が百鬼夜行に来ると聞いたアズサからのモモフレンズグッズ一式と、アリウスの生徒達の手紙が渡された──スマホはもう条件付きで開放してるけど、元の習慣で手紙と無線の方が好みらしい。
「留学...連邦生徒会から? そんな情報は知りませんでした」
「いや他の学校...身内の身内?」一応アリウスの生徒会長代行してるけど話すのめんどくさい。
「仕方ないですね」
その後、他の女を連れてきたメイを見て二度見をしたサオリ氏
メイちゃんがモンハンやるならどんな武器って?
多分ギルドガールになる(?)