デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます   作:十文字マトン

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例の白髪ケイちゃん可愛すぎ
今日のメインストーリーでめっちゃ緊張してる


57. 白髪ケイちゃん!!

第二形態(新しい体)が欲しいって?」

 

「はい、ご主人様」

 

「なるほど。いいよ! ちなみに今の体に不満とかある? 教えてくれたら次のバージョンで修正するよ」

 

 知ってる通り、我の眷属達は機械の体が多い。ティちゃんのように勝手に好きの形出来るやつと、他の形態が一切必要としないネツァクちゃん以外の子は、任務や需要で体のアップデートや変更も割と気楽で行えてる。

 

 ほら、人間もスマホを数年で変えるじゃん? それと、()()によって百年くらい経ったら体の乗り換えもやってるし、それと近い感じ。

 

 あーでもあっちは確か、(記憶)をリセットする上に、変更(転生)先の型式(種族)も基本的に自分では選べないはず。割と不便だよね。まあ、そういう環境だから涅槃(超越)したい人が出てくるのも事実だ。

 

 こっちの話に戻るけど、そういうのはいつも通りにコクマーとケセドちゃんに丸投げしてるので、我が直接対応することが基本的にない。たまにサイズや火力が標準レベルを超えたい場合だけが我に承認が来るだけで、こうして要望を直接聞くのは割と珍しい。

 

 ケイちゃんの今の体も結構前に作られた物なので、技術方面では間違いなく現在のキヴォトスよりも超越してるが、名もなき神とは互角かもしれない。

 

 それにあれからデカグラマトン(我ら)のインフレも激しいのに対し、ケイちゃんの追加武装は例のマンティスライトセーバーくらい。だから新しい体を欲しがるのも自然なことと言える。

 

「いえ、その...不満があるわけではないですが......」

 

「ふむ? じゃあ何があった?」

 



 

「おかしいです! ボスを倒したのにBGMが止まりません!」

 

 いつものゲーム開発部の部室で、疑問の声を上げたのは黒髪の少女、アリス。何度目の挑戦の果てに、ようやくボスの体力を削りきった......かと思えば、なぜか報酬画面に移行せず、ボス戦のBGMも消えていない。

 

「あっ、本当だ。バグかな?」隣のピンク色の猫耳のような装飾をつけた少女、モモイが首を傾げた「この前やったゲームも、ショップのBGMがラスボスとエンディングの時ずっと流れてたし......」

 

「違います、これは...アリス、気をつけてください」アリスと見た目が瓜二つ、目の色だけが違う少女、ケイはすぐにその推測を否定し、アリスに警戒を促した。

 

「...BGMが、コーラス!」最後のメンバー、ゲーム開発部の部長であるユズが、緊張感のあるBGMがコーラスを追加したことによって、まるで神聖さを感じさせる曲に変化したことを気づいた。

 

「......お姉ちゃん、HPゲージがまた現れたよ」モモイの双子の妹、ミドリが消えたはずのHPゲージが再び出現したのを察知し、静かに呟いた。

 

「こ、これは...第二形態です! かっこいいです!」

 

 これまでの演出を総合し、ゲーマーである彼女たちはすぐに何が起きるのかを予想できた。それは、すでに「お約束」とすら言える、敵がパワーアップ(真の力を解放して)からの二回戦、俗に言う「第二形態」が始まろうとしている。

 

「やっぱり第二形態だよね!」モモイは緊張と興奮の手汗をスカートに拭き、再びコントローラーを握り始めて、ボスの動きを集中しようとした。

 

「......この前お姉ちゃんに頼まれて書いた6形態もある敵キャラのグラフィック、いつ使うですか?」そんな熱気の中、ミドリだけがふと別のことを思い出したかのように、冷静な声色で隣の姉に問いかけた。

 

「ギクッ!」

 



 

「──以上です......その、笑わないでください」

 

「可愛い過ぎない?」流石に可愛過ぎて、笑うというかニコニコしてしまう。

 

「うぅ...やめてください」

 

「超かわいい、結婚する?」

 

「はい、します」即答が返ってきた。あれ?

 

「そこは即答するのか」普通は恥ずかしくて赤面するのか、からかうのに対してキレるじゃないのか。

 

 まあつまり、どうやらケイちゃんが欲しいのは第二形態(新しい体)ではなく、文字通り第二形態だったらしい。

 

 第二形態──古来より伝わる伝統の一つ。倒され、もしくは劣勢に追い詰めた時に、今までと違う形に変化して再戦すること。

 

 形態といっても、本当に姿が変わらなくても力や戦い方だけが変わっても第二形態といえる。むしろ人間タイプはこっちのほうが多い、まあ、普通の人間が変形や変身をするのは難しいからだ。

 

「まあ要望をまとめると、今の体から切り替えできて、強そうな見た目......この二つくらいかね?」

 

「......そうなります」ケイちゃんの顔が赤い、かわいい。

 

 ふむ、どうしようかな。今のケイちゃんがアリスちゃんと同じ見た目にしてるから、そこから変更するのはパワーアーマーや巨大ロボットに乗せるとか? 人間サイズの敵が巨大ロボットに乗って第二ラウンドを始めるのもお約束とも言える第二形態。特に特撮でよく使われる手法。

 

〔マスター、私にいい案があります〕あ、プラナちゃん聞いてたのか? ケイちゃんとも仲が良いし、なんかアイデアある?

 


 

「お帰りなさい、マスター、ケイ先輩。ケイ先輩の『第二形態』を考えました」

 

 はい、シッテムの箱なう。プラナちゃんから「いい案」と聞いた我とケイちゃんはいつものシッテムの箱に移動した。そしたらプラナちゃんがいつもの淡々とした声だが、ちょっとだけ興奮が混じっている。そしてドヤ顔で差し出した絵は......

 

 白い毛玉。

 

 流石にそのはずがないので、連想と推測を重ねて答えを見つけた。

 

「ヒナ?」我の導き出した解に間違いはない! これは有名なゲヘナシロモップのヒナだろ!

 

「? どうして今ヒナさんの名前が出てきます?」そしたらプラナちゃんが可愛く首を傾げた。違うんかい!

 

「空崎ヒナ......っ! そういうことですね。流石プラナ先輩、これで行きましょう!」え、なに? 我だけわかってないの?

 

 えーと、つまりヒナの事じゃないけど、それなりに関係してるってこと? つまり白いのはあってるし、毛玉もおそらく髪を指してる......あっ。

 

「えーと、つまり、白髪ケイちゃん?」

 

「はい、ケイ先輩のデカグラマトン(マスター)モードです」もう一度白い毛玉、ではなく白髪ケイちゃんの絵をドヤ顔で掲げたプラナちゃんが可愛い。

 

 なるほど、第二形態への移行は髪の色を変えるという、シンプルだがインパクトあるね。我やネツァクちゃん、それとプラナちゃんがみんな白髪だしシナジーもある。

 

「これでどうかな? ちょっとシンプルすぎ──」

 

「是非これでお願いします」とりあえず思い描いた見た目を空間に投影してみると、ちょっと食い気味に返事をした。結構気に入ったらしい。

 

 ケイちゃん第二形態、仮称デカグラマトンモードは簡単に言うとケイちゃんの黒髪を真っ白にした......以上!

 

 いやその、流石もうちょっとなんか追加したいけど、なんかケイちゃんがめっちゃこれを気に入ったらしい。

 

 まず顔、今のケイちゃんはもう完璧すぎて変更する箇所が見当たらない。目の色を我と同じく金色にしてもいいけど、今の赤もアリスちゃんと対になっているような色だから残したい。体型も同じ理由で今のが最高だし......こうなると、髪の色と服装、それと武器に手をかけるか。

 

 髪の毛はまあ、我の銀色ではなく元々の黒から色素を一気に抜いたイメージなので、どちらかというと、ヒナのような真っ白になる。

 

 服装はぶっちゃけ、アリスちゃんと違ってケイちゃんはミレニアムに入学してないから固定な制服がない。普段はメイド服やドレスを着てるが、今回は連邦生徒会と似た意匠をした白い軍装にした、かっこかわいい。

 

 武器に関しては......どうしようかな、ここはキヴォトス風で銃火器にするのは一番無難だけど、逆にファンタジー路線にしてもいいかも。例えばこの前百鬼夜行でみたジャパニーズカタナとか。

 

「武器はこれにします」と思ったらケイちゃんの手になんか握ってる。ふむ、白いM1911か? 拳銃として悪くないだけど火力は......あれ?

 

「それ、我のと同じデザインだよね?」シッテムの箱じゃなかったら持ってかれたとすら思うほど同じデザイン。サザンクロスのステッカーですら同じ位置に貼ってる。

 

「はい、ご主人様と同じなのがいいです」

 

「ま、まあケイちゃんが好きならいいけど」じゃあ方針が決まったので、次は実際のケイちゃんの体でこの見た目に変身できるように調整すればいい。どうやって? いやちょちょいと改造したらできるよ。なんならこの程度なら有機生命体にも適用できるよ。

 


 

 5分後、爆速でケイちゃんを改造して、早速第二形態に入ってみた。いつもの冷たそうな目に雪のような真っ白な髪...

 

「かわいい、好き」

 

「ありがとうございます、私もご主人様の事大好きです」

 

「そう、えへへ」

 

 今回の改造は見た目だけでなく、戦力方面もしっかり強化させた。まず服を形態変換と同時に変化するために、普通の服ではなくナノマシンで編み上げた防護服となった。この防護服は見た目こそ布だが、防御力が凄まじくて。無名の司祭の巡航ミサイルで直撃されても破損しない...まあ衝撃を完全に吸収できないだから、ダメージを完全無効にはならない。

 

 まあ完全にエンジェルローブ(天使外装)やティちゃんの下位互換だけど、ケイちゃんによるとこのくらいが丁度いい、らしい。

 

「どう? 変身のコツは掴めそう?」

 

「はい、手動で起動するのはもう問題ありません。後は自動起動の条件の設定です」

 

「...そういえば、どんな条件で第二形態に入るの? やっぱりピンチの時? でもたぶんケイちゃんがピンチになる前に、我やティちゃんが先に乱入してるだよ?」

 

 そもそもケイちゃんの戦う相手はミレニアム内の不良とネルさんくらいだし、どっちも本気なピンチになるの想像しづらい。仮にそうなるとしても、我やうちの預言者達が先に介入してるはず。

 

「......ゲームで負けそうな時?」

 

「ゲームで負けそうになったら突然第二形態に入る友達は流石にヤバイだろ......いや、ゲーム開発部やネルさんなら割とウケそう? ごめん、やっぱりないか」第二形態自体はめっちゃウケると思うけど、流石にその条件は良くないと思う。

 

 結局、第二形態を実装したのは良いものの、肝心のアリスちゃんたちに見せる機会がないせいで、ケイちゃんは少し落ち込んでいた

 

 んで、慰めに行ったらなぜか押し倒されて、「主人様に使うしかありません」など意味不明なセリフとともに第二形態に変身した、なんで??

 

 その後はまあ、いつも通りに朝まで愛された。へへ。




ケイちゃんの第二形態、攻撃が上がる(意味深)

イェソド「メイ様とケイ様が()()()()()()()()したんだ!」
メイ「してないしてない、あとアインソフオウルを変な隠語のような言い方やめて??」
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