デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます   作:十文字マトン

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相変わらずタイトルが適当


60. リスクマネジメント

 で、コストがクリアしたら次は安全基準。

 

 ぶっちゃけここはキヴォトスだから、列車に轢かれても死ねる人がいない──ツルギさんじゃなかったら流石に怪我はするけど。

 

 例えばハイランダーの列車が人を轢いた場合──

 

「そういえば二人とも。CCCが管理してる線路がもし列車が人を轢いた場合どう対処する?」

 

「うおー? お嬢様、誰か轢きたいのー?」

 

「しないよ!? なんでそうなるの!?」

 

「ま、原則としては一旦停止して、轢いたやつを回収してから運転再開よね」流石ノゾミ、教科書通りの回答だね。

 

「それは建前だよね? 実際は?」

 

「そのまま突っ込む~時刻通りの方がだいじだもんね!」

「シュッシュッポッポー」

 

「こんな攻撃性の高いシュポは初めて聞いた」

 

「パヒャ! たまに列車の下に挟まれて、動きたくても動けない時もあるけど、本当に迷惑よね!」

 

「それは大変だね」

 

 はい、聞いた通り。別に轢いても死なない、しかも踏切設備が正常に作動してる場合は線路に侵入した方に10割責任があるから、逆に停車した場合は損失が発生するから轢いた方がお得。

 

「で、誰を轢くの?」

 

「だからしないよ!? そんな人を轢きたいやつに見える?」

 

「だってお嬢様って偉い人じゃん? 裏仕事とかもやってそう」

 

「なにその偏見?? やるとしたらもっと効率がいい...いやなんでもない」

 

 なんか変な偏見つけられたけどまあとにかくこれでキヴォトスの鉄路事情わかったよね? 正直安全基準がクソがばいだし、ハイパーループに関する法律も全くないので適当にしてもいいけど、一応見直す予定。

 

 ──説明しよう! 「安全性」とは!

 

 実は産業における「安全」とは「危険なことが全く起きない(絶対安全な状態)」ではなく、「危険をできる限り減らし、受け入れ可能なレベルに抑える」こと。

 

 何が違うというと、例えば扇風機。カバー(ガード部)を外して指を入れたら指がきられる、しかし普通の状態の扇風機を「危険」と思ってる人あんまりないと思う──もちろん地球基準のことね。

 

 ......まあ、キヴォトスなら扇風機が危険になるのは羽根に手榴弾をつけて遊ぶくらい──ピンの部分だけ羽根と接着して手榴弾本体がどこに飛ぶのを充てるゲーム。ちなみに校則で禁止しないといけないくらい流行ってる。ちなみに禁止した理由は校舎の破損を防止するために、別に遊ぶ人の安否を心配してない。

 

 話を戻すと、ハイパーループの安全対策......まあ、シンプルに「事故を起こさせない」こと。

 

 カーブで速度超過により車両が脱線──構造的に脱線したくてもできない、ヨシ!

 列車同士の衝突──うちの(AI)が居る限り絶対起きない、ヨシ!

 踏切事故──そもそも踏切がない、ヨシ!

 

 ハイパーループの構造違いで、一部通常鉄路で起きそうな事故を原因自体を除去した。

 

 次は、線路の破損。通常の線路の破損原因である振動、摩擦、熱はハイパーループで全部適用されないから、対策すべきのは地震と劣化くらい。

 

 地震に関して、わざわざフル石英にせずに金属フレームを挟んでるのはそのため。もしただ長くて硬いチューブなら、振動が起きたときに勝手にバラバラになる。が、フレームで分けることで一部が同時に揺れるんじゃなくて、一定の距離ごとに個別で振動を吸収できればなんと普通の地震には対応できる。まあ流石に震度が強すぎるとと一時停止の必要があるけど。

 

 次は劣化...実はこれだけはどうしようもない──ナノマシンとかでカバーするのもできるが、それ出されたら流石に今のキヴォトスに刺激が強すぎる。なので素直に定期点検とメンテナンスをするしかない。

 

 とはいえ線路の上にはチューブの状態を検知するためのセンサーいっぱいあるから、チューブそのものの点検ではなくセンサーの作動を確認すればいい。それと石英が材質的に極めて「強い」素材なので、使用年数ではかなり長い。

 

 特殊状況...例えばハイジャックや列車内に爆発とかはもうハイランダーの乗務員達に任せるしかない。一応先ほど言ってたアリウスによる鉄道警察の追加と車体の強度強化とか出来ることはするけど、ここはキヴォトスだから、多分完全に防ぐ事はできない。

 

 で、そういうことが発生、もしくは他の原因で一時停車で乗客を避難させたい場合、さっきも言ったようなチューブ内は高真空のため、いくらキヴォトス人も長時間生存できない。

 

 そのため線路の一定間隔に真空を保持するためのポンプ以外にもエアロックを設置してる。停車することになったら、AIが最速でその部分の遮断し、エアロックを開放することで真空から大気状態に戻す。さらにその部分も避難用の出口になる──うちの宇宙駆逐艦のノウハウから転用して技術。

 

 ......ちなみにバカ高い、仕方ないけど。

 

 で、安全もクリアしたので最後は速度。まず人体が耐えれないの実は速度ではなく加速度。これあんまり知られてないけど、実は太陽系が常に秒速220キロメートルの速度で銀河系の中で公転してるが、それを誰も感じてない。

 

 というわけでハイパーループも人が乗ってる以上いきなり最高速にはできずに、新幹線などのように徐々と加速する...つまり地下鉄や新幹線と同じ。じゃあ高速という強みが発揮できないじゃない? と思われそうだけど、なんとここでアビドスの利点が出てる──駅と駅の距離が長い。

 

 普通ならデメリットになるはずだけど、実は一度での走行距離が短いと最高速になる前に到着するため、ハイパーループの利点を全く活かせない。しかし長い距離を走れる場合、加速度が新幹線と同じレベルでも速度の上限が高いから、加速が終わったら超高速で飛んでるのに中身がほとんど感じずに快適な旅行できる...しかも巡航速度は飛行機より若干速い!

 

 で、騒音の問題は、正直ついでに解決した。知ってると思うが音は物──空気を通じて振動による伝播してる。つまり完全真空の空間なら、いくら早い速度で走っても音が出ない。

 

 まあハイパーループの内部は完全の真空じゃないけど。完全の真空をするとポンプは超規格のを用意する必要があるし、チューブの圧力差で今のよりもっと厚くなるので。

 

 しかし! 内部の残った空気で発生した騒音が、チューブの外なら真横じゃない限りほぼ聞こえない。なぜなら線路であるチューブがそのまま防音壁の役割を果たすから。

 

 これで速度の問題も解決したので、次は......あ、もうないのか。

 

 というわけで、ハイパーループを実用化不可能の概念から強引にバカ高いプロジェクトにできた。

 

 長距離用のハイパーループとは別に、砂嵐対策済の市街地にも路面電車の設置が進んでる。今のアビドスは公共交通機関が全滅してるから、地下鉄どころかバスですら無くなってる。今のアビドスとアリウスの生徒たちどっちもそういうの全く気にしてないけど、一般住民を増やしたいなら流石にないと厳しいので一応ね。

 

「こっちはほぼ完成したのか」と、次の工程報告見たら、なんと砂漠のもう一つの線路システムがほぼ終わったらしい。

 

「あのしゅまた用の~?」

 

「シャマタだよ」

 

「そうそう、しゃまた~」さてこいつわざとだよね?

 

「パヒャ、列車砲は珍しくないけど、あそこまで大きいのは流石に初めてみた」

 

 はい、元はネフティスの秘密兵器だけど、今はアビドスの超兵器──列車砲【シュヴェラー・シェマタ】。

 

 もう覚えてないかもしれないけど、旧アビドス生徒会とネフティスが合同でアビドス砂漠横断鉄道を進めてる時、裏で進んでいた超兵器計画。結局はまともに動く事すらできずに砂漠の奥に放置された。

 

 で、少し前にゲヘナの雷帝さんがそれを手を加えて、走行と砲撃などの機能が正常に作動できる兵器として完成させたが、あいつの趣味で主砲を長距離実弾射撃からプラズマ砲に変えた。そして作るだけで別に運用も販売もせず、まるで完成したら興味を失ったかのようにまた放置した。

 

 ...この件は当時の施設の所有者であるカイザーも、元々シェマタの所有者であるネフティスの誰も知らなかった。我らがクロスグループとして砂漠の所有権と、カイザーの施設を買い取って施設の点検することでようやく発掘した、別に埋もれてないけど。

 

 ちなみに隠すための施設を登録するときの名目は「博物館」、多分そのおかげでカイザーが長年握ってるのに見ようともしてない......いやそれでも流石にガバすぎる、資産の管理どうなってる?

 

 まあとにかくシェマタが我らの手に渡った後、まずは問題となった雷帝の技術を使った動力とプラズマ砲を廃棄して作り直す、ゲヘナのマークを消すために真っ白に塗装して、最後はAIを積んだ後アビドスに売った。

 

 今のアビドスにとっては過剰戦力だけど、ハイパーループと市街地の復興も進んでるから、そのうち「辺境の誰もしらない学校」から「なんか知らないけど凄い物もってる学校」になるから。

 

 政治方面なら、うちが関わってる時点でまともな学校と企業なら変な事をするアホはいないが、まともじゃない勢力なら占領目的で侵略してくる可能性もある。そのためキヴォトスの大学校のみんなが持ってる超兵器が抑止力としてはかなり有効のはず。

 

 抑止力なら、その存在を完全に隠したら意味なくなる、しかし動向はある程度秘密にする必要がある。加えて列車砲である限り鉄路は必要──当たり前だけどハイパーループは使えない。そのためにハイパーループとは別の線路にする必要がある。

 

 とはいえ、新たに作る必要はなく、旧ネフティスに残された線路は今後、民間用から軍用へと転用される。そしてハイパーループをはじめとする新しい交通ネットワークが、代わりに民間用の役割を担うことになる。

 

 カイザーが砂漠基地に物質を運ぶために、旧ネフティス線路も使ってるから、長年営業してないの割にその状態が良かった*1。駅の改築と線路の変更したらすぐに終わった。

 

「どうやら問題なさそうだね、残業時間も範囲内...サービス残業とかしてないよね?」貨物輸送管理部とか、元々めっちゃブラックな労働環境でも生き残ってた生徒達を始めとして一部の人、ハイランダーがクロスグループと提携したことで給料以外に残業代もまともになったのを聞いてなぜか残業大好きになった。なんか勝手に業務時間外でも勝手に働いてないのかちょっと心配。

 

「一応見てたから、大丈夫のはずよ、パヒャ!」お菓子を消滅させたノゾミがいつのまに我の横に移動してきた。

 

「おー、えらいねノゾミ」

「パヒャ♡」

 

 実際偉いので頭をなでなでしたら気持ちよさそうな表情になった、かわいい。

 

「む、ヒカリもほめてー。何もしてないけど」なぜかヒカリも右から密着し、ナデナデを要求してきた。

 

「ヒカリも偉いよ」まあ仕事をしっかりやってる時点で超偉いので、ヒカリの頭もナデナデをした。そしてまた二人の尻尾に絡まれた。

 

「お嬢様大好き~」ヒカリがそのまま我に抱き着いて...いや我の服で口元を拭くのはやめて?「すやぁ」

 

「あ、こいつ! 寝た!」そしてその姿勢を維持したままイェソドの領域(夢の世界)へ旅立った。

 

〔メイ様、今です、襲いましょう〕そしたらイェソドちゃん(本人)が湧いてきた、こわ。

 

「パヒャ、じゃあ私も~」そしてノゾミが勝手に我の足を膝枕にした、なんで?

 

「おかしい、進捗を聞いてきたのになんか抱き枕にされた」まあ、可愛いので許すけど。

 

「じゃあ寝る前なんか話して?」

 

「図々しい!?」

 

 そのあと、適当に外の物語を話したら「つまらない」と言われた、悲しい。

*1
アビドス3章は結構列車で移動してたから、営業してないだけで線路自体はほぼ生きていると思われる




シェマタが隠しもせずにあの状態で放置して、しかもカイザーがちょっと調べたら居場所がわかる=おそらく存在自体はどっかのデータとして保存してる。
なのにカイザーがアビドス3までその存在一切知らない、つまり死ぬほどがばい
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