デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
「もう一度言います、これは強制ではありません。どんな返事でも、マリーに不利益なことが起きません。ええ、何も、起きませんよ──私からは」
「言い方ーーー!」思わず声を出してツッコミを入れた。なんでそんな黒幕っぽいセリフを言うの?
「...?」そして首を傾げて、何が悪いのかまったく理解していないサクラコ...くっ、かわいい。
「いや、内容自体は何も間違ってないけど普通に言えよ! ほら、マリーさんも困ってるよ」特に最後の一言は絶対いらない。
はい、出禁を食らった
で、今どんな状況というと、サクラコが金髪の猫耳美少女シスター、マリーさんをアイドルに勧誘してる最中......が、なぜか変な脅しのようなセリフばっかり言ってる、どう聞いてもパワハラ。
「い、いえ。サクラコ様のことですから、もう慣れています...」
「ならいいか...いいのかそれで? まあとにかく、これはシスターフッドやエデン条約機構の行事ではないから、参加するかは本当に任意だよ」パワハラ回避のために念入りに追加説明をした。
「は、はい。でも、どうして私なんですか?」ああ、困ってるというよりは理解できてないのか。
「深い理由はないよ、単純にマリーさんが可愛くてアイドル適正高いから!」答えはシンプル、可愛いから! しかもサクラコからのおすすめ。
「か、かわいい!?」褒められて顔がちょっと赤くなったマリーさん、かわいい。
「はい、マリーは私やヒナと違って、若い子の流行を知ってるはずです。もし嫌いでなければ、私たちと一緒にアイドルになりませんか?」
「...若い子も何、お前も同年代やろ。あとシンプルにヒナを巻き込むのはなに??」
まあヒナは流行に疎いけどな。最近はアリスちゃんたちとゲームしてるから、ネット方面の流行にはちょっと詳しくなってきたけど、アイドルとはベクトルがちょっと違う。地球ではどっちも世間にオタクとして分類されるけど。
──そう、我が出禁された事をサクラコとヒナに伝えたら、二人とも「頑張って優勝して共演する」という目標のために、ユニットNULLAの活動は続行することに決めた。
三人から二人に減ったけど、人数制限がないのでそれでも参加できる...が、二人用と三人以上の振り付けは大きく違うので、両方のパターンを練習するのは初心者の二人にとって負担が大きい。できれば我がなくても三人以上のユニットで参加させたい。
...ダンスだけなら、ヒナが身体能力でゴリ押しもできなくはないのは一旦内緒。
んで、企画の目的が「エデン条約機構のイメージアップ」である以上、メンバーは自然とエデン条約機構の関係者から選ぶことになる......といっても、今のエデン条約機構は、監察官としてパンデモニウムやティーパーティーの生徒もいるが、正規の所属はヒナを除けばシスターフッドの生徒一色。必然的に候補者はシスターフッドの子たちが中心となった。
その中で、サクラコが真っ先に推薦したのがマリーさんだった。
どうやら、元々は我が協力できない場合、企画の見直しはマリーさんに任すつもりらしい。でも我が協力すると返答したから、マリーさんにはアイドルの件は特に話してなかった。しかしサクラコに、アイドル衣装が似合いそうな子がいる?って聞いたら真っ先にマリーさんの名前が出た。
「......こんな感じ」と、隠す必要は全くないので簡単にマリーさんに説明をした
「そ、そのような経緯が...」マリーさんがちょっと反応が困る感じ、それまあめっちゃ急に言われたら戸惑うのが当然か。
「あ、もちろん今すぐ結論を出さなくてもいいよ。一度持ち帰って、ゆっくり考えてくれて構わないよ」
「ありがとうございます...その、サクラコ様とヒナ様以外に、どなたが参加するのでしょう?」
「マリーは三人目になってもらう予定なのですが、他のシスター達にも声をかけてみようとは思います」
ちなみにサクラコから他の候補も上げてきたけど...何人かティちゃんが混ぜていた。ティちゃんなら絶対戦力になるけど、
何がアウトだよ...と言いたいところだが、我が信仰されてる
〔お力になれずにすみません! お詫びに腹を切りますー!〕いらんいらん、そもそもおまえら腹を切っても意味ないやろ。
「そうでしたか...その...本当に私で良かったのでしょうか?」
あー、この反応はあれだ。困ってはいたけど誘われたことに困るではなく、どう返事するのが悩んでる方だな。多分参加自体は嫌いじゃないむしろ興味ある......よーし分かった。
「あー、マリーさんが参加してくれないとちょっと困るな。いや、かーなり困るね」ちょっとわざとらしく声を上げた。
「め、メイ様?」
「? メイ? 話と違いますよ」いや最初にパワハラした人何を言ってる。
「予定では、可愛い可愛いマリーさんに、ちょー可愛い衣装を着てもらって、ステージの上で可愛いダンスを披露してもらうはずだったのに......これじゃあ全部計画の練り直しだ。いやー困った困った...ちらっ」
「う...ふふっ」あ、マリーさんが笑ってくれた。本当に困ってるのだと勘違いされなくてよかった。いやまあここまでやって勘違いするやついないやろ──
「マリー、ごめんなさい。メイが突然おかしくなってしまいした、ちょっと救護騎士団に連絡を...」いたわ。
「それだけやめて!?」ミネ団長いい人だけど、捕まれたら毎回体調のチェックされる。別にいいけど逆に申し訳ない。
「いえ、サクラコ様、大丈夫です。では、メイ様のご厚意に甘えて、私も参加しましょう」マリーさんは先ほどの芝居の意味が分かってくれたらしい。
「やったー、じゃあよろしくね!」
「???」そして何もわからないサクラコ、後で説明するから!
「申し訳ありませんが、サクラコ様と同じ舞台に立つのはちょっと荷が重い...」
「そ、そのような華やかな舞台は、私にはとても...もっと相応しい方がいらっしゃると思います!」
「アイドル...ですか? あの、果物の名前かと...」
「すみません、私、歌うと子猫たちが逃げてしまうんです......」
「出来れば下で応援したいのですが...どうしても人数が足りないときまた声をかけてください」
「わかりました、私が良ければぜひ参加させてもらいます!」
「即決!? いいのかそれで」
マリーさんを勧誘成功した後、何人かに声をかけたが断られた。断る理由のバリエーションが多くて逆に面白い、でもサクラコがちょっとだけへこんだ。
で、ついさっきまで聖堂で仕事してるヒナタさんがようやく時間が空いたので、さっそく呼んでみたらまさかの即決。というか多分この中に一番やる気がある。
ちなみにヒナタさんは候補として順位は結構上位だけど、仕事が忙しいので後回しをした。
上位の理由はまあ見たらわかると思うが、こんなナイスボディの美少女がアイドルにならないのは勿体ないすらある。本人もやる気満々だし。
...でも普段のシスター服はツッコませて──なんだそのスリット!? めっちゃ良かったけど良くないだろ絶対。
「はい、お話はシスターたちから伺っております!」
「まあ、他のシスターに声かけてたから、話は聞いてるか」
それはそう、サクラコがシスターたちを直接呼び出した時点で軽く騒ぎになりそうだし、今回も特に口どめとかしてないから話が広がるのは当然か。
なんなら前日あれほど話題になってるから、最初に呼ばれたマリーさんでもアイドルの件自体は知ってる雰囲気、意外なのは自分が呼ばれることに対してかな。
「はい! メイさんがトリニティ謝肉祭で、あいどるという礼拝を開催するとのことも把握しています」
「まってそれは知らん」
「サクラコ様とヒナ様も同席で、トリニティとゲヘナの間の対立を完全になくすという重要なイベントを!」
「なんでもう一度エデン条約編を始めようとしてる??」
「そ、そういうことでしたか。誤解するところでした」
「いやところではなくもう誤解してるやろ」
「も、申し訳ありません! あまりに重大な任務かと早とちりしてしまって...!」
噂の広がり方がひどい...けどなんか微妙に理由がわかる気がする。
シスターフッドがなんかやると言ったらまず礼拝に連想されるのが自然だし、今回エデン条約機構の風評を改善するためだから、エデン条約関連と勘違いされるのも仕方な...なくはないやろ、なんでそうなったの?
シスターフッドが関わったあらゆる情報が変な風に伝わるのに関しては、もう解決するのは無理そう。まあこんな感じの無害な噂ならいいか...いいのかな? なんか要求が段々と下がってる気がする。
「それに関してはサクラコが3割くらい悪いので大丈夫だよ」
「ど、どうしてですか!?」
「それはさておき、これは普通のアイドルだけど。それでも参加してくれる?」突然名指しされてびっくりしたサクラコの事は置いといて、変な使命感がない状態での参加意向を聞かないと。
「は、はい! もちろんです! お役に立てれば嬉しいです!」それでも即答か。
「まあやる気あるのはいいこと、じゃあよろしくね」
「ではシスターヒナタ...いえ、アイドルヒナタ、これからよろしくお願いします」
「まだ正式じゃないから気が早いよ」
まあともかく、これで四人そろったので、いよいよプロデュースが始められる。
次回からライバル(?)達の登場
マジカルレイサかわいい
ちょうど今年のエープリルフールネタが魔法少女やったの笑った
マジカルレイサかわいい