デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます   作:十文字マトン

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一日早いバレンタインをする!

メイ「ほぇーなんかそっち大変そうだね(他人事)」
自販機としてどれほど暴れてもいいけど、メイちゃん以外のやつが神を名乗ったら...あとは分かるよね?(?)


番外編19. バレンタインの薔薇〜上

 今日は何の日かを知ってるかお前ら!

 

 そう、バレンタイン!*1

 

 知ってる通り、この日は女性が男性にチョコレートを贈る日。意中の相手に送る本命チョコ以外に義理チョコや友チョコ、もしくは自分用のチョコなど、とにかくチョコレートの日といえる日......

 

 なお、実はあれは地球でもアジア圏に限定され、正確に言うと日本から始め、それの影響を受けた国がそういう風習になった。最近でも商業目的過ぎると反発をする若者もいたりいなかったり。

 

 ではヨーロッパの場合はどうなるというと、実は日本よりも恋人の日と言える。パートナーに心を伝える日であることは変わらないが、どちらというと男性から女性に贈るのが多い。

 

 この日で告白することもあるが、日本のように義理や友チョコが存在しなく、ほぼ本命相手にしか贈らない。それに贈り物はチョコと限定されず、メッセージカード、花──特にバラを贈ることも多い。

 

 とはいえキヴォトスは全体的に地球の日本の風習に近い......男性が存在しない分同性間で送り合いのがもっと頻繁だから、片思いの相手に本命チョコを送っても気づいてくれないことが多いというかほぼである。まあ送る側もその前提で動くことが多い。

 

 例えば先生。あいつはニコニコしながら生徒たちの愛を込めたチョコを義理チョコと思って受け取ってる......いや気づけよお前、何人かはチョコだけでなくほぼ告白というかプロポーズに近いことをしたのに。しかも反応的に、「先生としてのラインを守る」ではなく全く気付いてないからもっと怖い。

 

 で、それはいいとして、我の場合はどうなるかというと...まず、身内以外からはこれでもかくらい大量なチョコが送ってくる。まあそれは礼儀としてしっかり全部食べるとして、問題は身内。

 

 全員女の子だけど、一応将来的苗字を授かる立場だから地球で言うと男性寄り...だけど他の場合はほぼ「受け」側だから判定的には難しい。まあとにかく、我は贈る側になってる。

 

 で、多分だけど身内からでもチョコが贈られるから、こっちもチョコにしたらちょっと義理や友チョコっぽくなるので、我からは花を贈る事にした。

 

 チョコは手作り派が存在するように、我もそれに倣ってバラを手()()にした。

 

 普通の花にしてもいいけど、初年度それで送ったらバラが枯れた時誰かが暴れたから今年は本物の花ではなく、ちょっとだけ特別の花にした。

 

「まあ、まずはプラナちゃんの分よ」とまあそれはいいとして、まずは一人目──プラナちゃんのためにシッテムの箱に来た。来たというより我の一部がずっとここにいるからそこまで正しくないけど、とにかく来た。

 

 もちろん、色は普通のバラではなくそれぞれ違う色にした。プラナちゃんのは赤だけど、うっすらと光ってるゲーミング仕様。

 

「ありがとうございます、マスター」プラナちゃんは受け取ったバラをそのまま頭に飾った。

 

「うーんかわいい」知ってる通り、プラナちゃんは実体持ってなくてシッテムの箱に住んでるけど、別に実物を中に持ち込む事が出来るから、特に支障はない。

 

「......では、こっちもお願いします」そう言ってプラナちゃんは目を閉じて唇を寄せてきた。

 

「仕方ないな」なので、望む通りちゅしてあげた...えこれ離す気がないやつだ。

 


 

「はいはい、今年の分だよ」と、次は我らの連邦生徒会長ことアオちゃん。ネタバレすると去年花が枯れるとき暴れたのがこいつ。

 

「あ、暴れてないよ! というか私の扱いだけ雑じゃない? もっとこう、愛の告白を込めるとか」

 

「愛してるよー」

 

「きゃー! ありがとう!!」相変わらずちょろいだけど、一応本心ではあるから。

 

「ではこれ受け取って」とりあえずアオちゃんのバラを渡した。彼女のイメージカラーと同じく、比喩ではなくちょっと透明で、水色のバラ。

 

「バラ! 色がかわいい! ......あれ、この花......」

 

「お、気付いた?」

 

「まって、何を贈ってるの? え? なにこれ? こわい」

 

「いやー懐かしいね。お前がシッテムの箱を作れるのを知ったとき我も似てる反応だったな」

 

「いや全然違うレベル......本当になにこれ???」

 

「【花】だよ、少なくとも見た目はね」

 

「見た目だけだよね!?」

 

 えー、なんでこいつがそんなに驚いてるというと......ほら、創ると言っても普通の造花はなんか味気ないので、ちょっとだけ張り切った。

 

 地球の華厳経にはこう書かれていた──「一微塵の中に無量の仏国土が含まれる」っと。

 

 仏の考え的に、砂から宇宙、形は大きいでも小さいでもその本質が同じであるため、砂一つでもこの宇宙と同じくらい奥が深いって意味。逆に、砂さえ理解できればこの宇宙への理解が深まるとも言われる。一部の地域は似た言葉として「一花一世界」がよく使われる。

 

 ヨーロッパの詩人ウィリアム・ブレイクにも、詩にA Heaven in a Wild Flower(一輪の花に天国を見る)という文言を残してた、意外と同じ考えを持ってるかもしれない。

 

 まあ、ここまで書いたら多分実際何を創ったのを察すると思うけど。そう、あの花は──ある種の世界である。もちろん全員分のは同じ仕様!

 

「重い、重すぎる! 普通の愛が重いとは別のベクトルで重い!」

 

「いや世界と言っても物質世界ではないから、別にいいんじゃない?」この前作った極小宇宙(マクロコスモス)マルクト(物質世界)側だけど、今回はどちらというとイェソド(精神世界)寄りだから。特別な性能とかも搭載してなく、ただ神秘的な世界一個分だけ。

 

「全然『だけ』じゃないよ?? というより世界をプレゼントしないで!??!?」

 

 なんでだよ。メンテとか必要ないから永遠の愛を象徴できるという点でかなりいい贈り物と思ってたけど......

 

「そんなに嫌なら他のものにするか...あっ、やっぱりチョコがいいとか?」そうか、チョコ式バレンタインを体験したいからそんなに反応してるのか。

 

「チョコも欲しい! 花も貰う!」

 

「どっちも欲しいのは主人公の特権なので許す...後でみんなに作るから今は花で満足して」

 

「むむむ、仕方ない。私は懐がふかーいだから!」

 

「それはよかった...なんでプレゼントする側なのに許される側になった??」我は許す側やろ! まあいいけど!

 


 

「ユキノ、ニコ、クルミ、オトギ!」次はいつもお世話になってるFOX小隊のみんな......それとなぜかいるもう二人「セイアとクズノハもまとめて...いつもありがとう! これからもよろしく、愛してるよ!」

 

「はいユキノの分」ユキノのバラは彼女の髪の色のように、黒の中で少し赤みがある色。

 

「......既にこの身を全てをあなたに捧げたが、もう一度誓おう......私は、これからもメイの為だけの武器になり、私のすべてを捧げる」ユキノは、花を両手で持ち上げるながら片膝を地に付いた。まるで叙任式、というかそれ前もやったから。

 

「ありがとう、でも無理しない程度にね!? 次はニコ!」ニコのはシンプルで、かわいいピンク色。どっかのホシノ(天空)のピンクと比べて色が薄いから間違う事は多分ない。

 

「ふふ、ありがとう。私も、メイの事を永遠に愛してるよ」ニコは、受け取った花を大事そうな抱きかかえた後、我の額にやさしくキスをした。

 

「二人おっも......まあ、私もとっくに自分の事をメイちゃんに売ってたから、他人の事言えないけどねー」

 

「売るって言うな。払うぞ?」

 

「じゃあ査定お願い~」

 

「キヴォトスの1シーズンのGDP*2

 

「たっか!?」さすがに言い出したオトギも驚いたらしい、いい顔。というか速攻でその意味理解できるの流石エリート......ちなみに本気で欲しいなら全然払うよ。

 

「まあそれはともかく、オトギの分よ」オトギのは彼女の目に近い草緑色...なのはなんか雑草にみえるから、ちょっと加工で宝石に見える光沢にした。

 

「ほほう、どれどれ......はーいい匂い」オトギは花を顔に近づいて、香りを力強く吸って満足した顔で......え、やばい成分入ってないのになんでそんなに気持ちよさそうな顔してるの? かわいい。

 

「何その顔」

 

「先に言われた。まあこっちはクルミの分ね」クルミのは彼女の髪の色と同じように薄い黄色。

 

「ま、まあね? メイちゃんが私の事を愛してくれたら、私も愛してあげなくもないから!」クルミはどうやって持つかを分からないらしくてあわあわした後、盾の裏側に刺した。そしてバラを見て「えへ、えへへ」って変な笑い声をこぼしたけど、多分本人は気付いてない。

 

「気持ち悪い笑い声が漏れてるよクルミ」

 

「ちょ、聞くな!」

 

「楽しそう」

 

「そうだね」

 

「で、なんでお前らもこっちに居るの? まあどのみちあとでも探す予定だから手間を省けたが」

 

「なんでと言われても......私とクズノハもFOX小隊の名誉隊員だからね」花を受け取ったセイアは、当たり前のような顔でデマを吹かしてる。

 

「お前とクズノハはそれぞれ他の学園の超重要人物だからSRTの名誉隊員になったらまずいやろ。あと我が任命してないやろ」一応我はFOX小隊の上司だし。

 

「そのどっちもハーレムを入れた次期連邦生徒会長は誰かな?」

 

「...さぁ、誰のことかね?」一体苗字が何文字のやつだろう。

 

「それと名誉隊員の件、連邦生徒会長が同意してくれたよ」うーんまあ確かにSRTの指揮権はどちらというとアオちゃん(あいつ)がメインだから当然そうする権力は持ってるけど。

 

「よーしあいつの分のチョコはなしだね」

 

「妾は正式に生徒ではないから、こうして寄り添い出来る部活に入るのも悪くないじゃが...しくしく、旦那が嫌なら──」

 

「いーーや、全然許す!!!」絶対嘘泣きだと分かるけどまあ寂しかったならしゃーない。とりあえずクズノハとセイアの尻尾を掴んでもふもふしてから用意したバラを渡した。

 

「花言葉は美と愛情、メイにしてはストレートな選択だが......なるほど、普通の花ではないね?」セイアは煽ったあと、バラをしっくり観察し始めた。セイアのバラは黄色だが、数枚花びらがティーパーティーの制服と同じ白いというグラデーション。セイアはおそらく本質は理解できてないけど、何となく察しただろう。

 

「ふむ.......黄昏とは違うが、少々似た気配はするか。この花自体が一つの領域じゃろ? 相変わらず旦那がやることが予想できないのじゃ」クズノハは彼女の、すこし紫色をよせた白色バラを遊び始めた。黄昏も裏世界だ(イェソドに近い)からその考察は間違ってないが、正体を察した上にそのちょっと雑な扱いは我からのプレゼントだから信頼してるな。

 

「さて......いまじゃ、最適のタイミング(時刻)

 

「? なんだ?」

 

「メイちゃんだから絶対なんか贈ると思ってな」

「そこで、私達からもサプライズがあるよ」

 

「おお、ありがとう」ニコから渡されたのはハート形の箱で、開いたら上には一枚のカード、カードには6人のデフォルメした顔の絵と「メイ♡LOVE」と書かれてた。その下に6つのそれぞれ形と大きさが違うハート形のチョコ...多分手作り。流石にこれで義理チョコと勘違いするの方が難しいくらい愛を感じる。

 

「ありがとう!! 嬉しい!!」何人かから贈り物があるのは予想できるけど、いざ貰うのはシンプルに嬉しい、愛してる!

 

*1
連合作戦? 何のこと?

*2
国内総生産──簡単に言うとその国が期間内で産出した価値




プラナはクッキーとか焼いてないの?
焼いてない、代わりにキスをプレゼントした(?)

アロナは?
アロナとしてもアオとしてもメイから甘やかし過ぎで、メイから貰うのを当然と思ってるから全然用意してなかった。こんな図太い神経になるのは半分くらいはメイのせい、もう半分は先生のせい。

FOX小隊
フルーメンバーはいつもの6人、チョコはニコが教えながら作った。
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