Pastel*Palettes feat.ゲゲゲの鬼太郎〜BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜   作:キプkeep

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今回は最終回です!
がしゃどくろが登場します!
この小説はpixivで投稿されたものを加筆修正しています。


最終話「がしゃどくろ」

某日、とある山奥の高速道路。

 

山奥にある高速道路では深夜になると誰もいなくなることから走り屋たちが車を走らせていた。

必要以上にスピードを出して走り回り、走り屋たちが楽しんでいると、どこからか霧が出ると目の前に巨大な影が現れる。

 

「な、なんだありゃ!?」

 

それを見た走り屋の一人が驚くと、巨大な影は車を力いっぱいに殴る。

 

「うわぁっ!!」

 

殴り飛ばされた車はゴロゴロと転がり、ガードレールにぶつかって大破した。

 

「ザマァ見ろ人間どもめ…!報いを受けろ…!」

 

その様子を岩陰から見ていた者が恨めしそうに呟いていた。

 

…………………………

 

数日後、パスパレの事務所では、練習を終えた彩たちが話し合っていた。

 

「やっぱり私も免許取ったほうがいいかな〜?ほら、車乗ってる人ってかっこいいし」

「あ、彩ちゃんにはまだ早いと思うわ…車といえば、最近起きている連続横転事故は知ってるかしら?」

 

彩の話題に対して千聖が苦笑いを浮かべながら言うと、とある交通事故に対する話題を出す。

 

「あっ、それジブン知ってます。山奥の高速道路で毎晩車が横転する事故ッスよね?」

「えぇ…しかもみんな急カーブでもない場所で横転して、車のドア辺りに何かで殴られたような大きなへこみがあったみたいよ」

「そんなことが起きてたんだ…」

 

麻弥が千聖の話題に対してそう答え、彩がそれを聞いてそう呟くと、日菜が口を開く。

 

「それって、もしかして妖怪の仕業なんじゃないかな〜?」

「く、車を襲う妖怪っているのかな〜?」

 

日菜の言葉に彩が疑問を持つと、イヴが窓の外を見る。

 

「ん?皆さんあれ見てください」

 

イヴが窓を指さして彩たちも窓の外を見ると、事務所の近くを鬼太郎が歩いていた。

 

「あっ、鬼太郎くんだ。ちょっと行ってみよ」

 

そう言って彩たちは事務所から出ると、鬼太郎に声をかける。

 

「鬼太郎くーん」

「ん?彩ちゃん。それにみんなも」

「こんなところで何してるの?」

「実はこの近くの病院に用があってね」

「病院に?」

 

鬼太郎の言葉に彩が不思議に思うと、鬼太郎は手紙を出しながら続ける。

 

「この間起きた連続横転事故について被害者の家族が依頼を出してきたから被害者に挨拶しに行くところだったんだよ」

「連続横転事故って、山奥の?そういうのは警察が何とかするんじゃ…?」

 

鬼太郎の言葉に彩が不思議に思うと、目玉おやじが顔を出す。

 

「そう思ったが、ワシらはあの事故について妙な感じがあったからの…とにかく被害者に話を聞いてみるんじゃよ」

「あっ、だったらあたしたちもついて行っていいかな?今日は練習も終わりだし」

「仕方ないな…ついてきなよ」

 

日菜の言葉に鬼太郎が呆れ気味に言うと、全員は病院に向かった。

 

…………………………

 

数分後、彩たちと鬼太郎は被害者が入院している病院にやって来ると、被害者の男性と面会をしていた。

 

「貴方の弟さんから手紙を頂いたのですが、あの時何が起きたんですか?」

 

鬼太郎が問いかけると、男性は説明する。

 

「あの時は誰も信じないと思ったから警察には話さなかったけど…実はあの時、走り回ってた時に目の前にデカい化け物が出たんだ…そいつが車を殴り飛ばして…」

「大きな化け物…?」

「…わかりました。では、少し調査してみようと思います。失礼します」

 

鬼太郎はそう言って病室から出ると、病室から出た彩たちが声をかける。

 

「鬼太郎くん。今回のことはどう思う?」

「うーん…大きな妖怪となると、ダイダラボッチや牛鬼が思い当たるけど、みんな昔退治してるからな…」

 

彩の問いかけに対して鬼太郎がそう答えると、目玉おやじが顔を出す。

 

「とにかく現場に行ってみるぞ。一反もめんを呼んで現場に…」

 

目玉おやじがそう言いながら全員が病院から出ると、全員の前に1台のレトロな雰囲気のオープンカーが停車する。

 

「おっ、鬼太郎ちゃんたちじゃないの。どうしたみんなして病院から出て」

 

その車に乗っていたのはねずみ男だった。

 

「ねずみ男。どうしたんだその車?」

「ん〜?安売りしてたから買ったのよ〜。見た目はボロいけど性能はバッチリ!」

 

鬼太郎の問いかけにねずみ男は笑みを浮かべながらベシベシと車を叩くと、バンパーがボトッと落ちる。

 

「あらら〜、やっちゃったよ〜」

「ぼ、ボロボロすぎ…」

 

ねずみ男は慌ててバンパーをつけ直し、彩が苦笑いを浮かべていると、鬼太郎があることを言う。

 

「ちょうど良かった。僕らをその車に乗せてくれないか?」

「へっ!?本気なの!?」

「いいけどよ何処までドライブするんだ?」

 

鬼太郎の発言に千聖が驚き、ねずみ男が不思議に思うと、鬼太郎は続ける。

 

「説明は後だ。とりあえずこの辺りにまで送ってくれ」

 

鬼太郎はそう言いながらねずみ男の車に乗り込む。

 

「あっ、私たちも!」

「ちょっ、乗って大丈夫なんすか…?」

「わーい!」

 

彩たちもねずみ男の車に乗り込むと、車は発車する。

ボスンボスンと妙な音を立てながら車は目的地へと向かった。

 

…………………………

 

数時間後の夕方、全員は目的の山奥の高速道路へとやって来ていた。

 

「や、やっと着いた〜…車から変な音がでたり、変に揺れたりして怖かった…」

「うぷっ…酔ったッス…オエッ…」

 

あまりにも最悪な乗り心地に彩は気分を悪くしたのか、顔が青白くなっており、麻弥も乗り物酔いをしていた。

 

「おいおい鬼太郎。ここに来た理由が交通事故の調査のためかよ〜。俺の可愛い愛車がそのデケェバケモンにぶっ壊されたらどうするんだよ〜」

「もとから壊れてるようなもんだろその車。とりあえず事故は夜に起きてるから夜まで待とう」

 

不満げに言うねずみ男に対して鬼太郎は唇を尖らせながら言う。

その様子を遠くから何者かが見ていた。

それから数時間後の夜、辺りはすっかり暗くなっており、車の通りもほとんどなくなっていた。

 

「すっかり暗くなっちゃったね〜。う〜、寒っ…」

「ホントにその化け物が出るのかしら…?」

 

現場に向かう途中に寄ったコンビニで購入したカップラーメンを食べながら彩と千聖がそんな会話を交わすと、何処からか音が聞こえる。

 

「ん?この音は何でしょうか?」

 

イヴが不思議に思うと、凄まじいスピードで車が現れる。

 

「わっ!?何!?」

「走り屋か!」

 

走り屋の車を見かけると、鬼太郎はねずみ男が居眠りをしている車に乗り込む。

 

「ねずみ男!車を出せ!」

「ん?もう朝かしら?」

「寝ぼけとる場合じゃないバカモノが!早く車を出すんじゃ!」

 

寝ぼけているねずみ男を目玉おやじが怒鳴り、彩たちも乗り込むと、車を発車させる。

スピードを出して走り屋の車に追いつこうとするが、あまりにも車が古いためか、あまりスピードが出なかった。

 

「あの車速いよー!ねずみ男ちゃんもっとスピード出してよー!」

「これ以上出ねぇよ〜!」

 

日菜がスピードを出すように言い、ねずみ男がアクセルを踏みながら言ったその時、何処からか奇妙な唸り声が響き渡る。

 

「!な、なんですかこの声…?」

「アレを!」

 

その声を聞いてイヴが怯えると、彩が目の前を指さす。

その先には霧に包まれた人に似た姿の巨大な影があった。

 

「な、何あれ!?」

「アレが化け物!?」

 

その姿を見た日菜と千聖が驚くと、鬼太郎の妖怪アンテナが立つ。

 

「凄い妖気だ!あれは一体…!?」

 

鬼太郎が影の正体を探ろうとすると、その影は目の前を走っていた走り屋の車を殴り飛ばし、車が鬼太郎たちのほうに向かって転がる。

 

「っ!危ない!」

「ひえぇ〜!!」

 

ねずみ男は慌ててハンドルを切って転がってきた車を避け、車は近くの看板にぶつかって止まると、影は満足気に咆哮をあげる。

 

「ひ、酷い…!」

「!正体を表せ化け物め!」

 

その光景を見た彩は言葉を失い、車から飛び降りた鬼太郎が影に向かった叫ぶと、霧が消えてその状態が露わとなる。

それは巨大な骸骨の妖怪だった。

 

「が、骸骨!?」

「や、奴はがしゃどくろじゃ!江戸時代に僧侶によって封じられた妖怪のはずじゃが、何故ここに…!?」

 

封じられたはずのがしゃどくろを見て目玉おやじが不思議に思うと、がしゃどくろは咆哮をあげながら腕を振り上げる。

 

「鬼太郎くん危ない!」

「っ!」

 

がしゃどくろの攻撃を鬼太郎は躱すと、リモコン下駄を放つ。

下駄の直撃を受けるが、がしゃどくろはぶつかったところをポリポリと指でかいており、全く効いていない様子だった。

 

「リモコン下駄が効かない!」

「骨だから硬すぎるんすよ!」

「なら、これだ!」

 

鬼太郎は左手から指鉄砲を放ち、がしゃどくろに命中するが、指鉄砲も全く効果はなかった。

すると、がしゃどくろはねずみ男の車の方を向くと、近くにあった岩を掴んで車めがけて投げる。

 

「ギャーッ!こっち投げたーっ!」

「に、逃げるわよ!」

「ひぇー!」

 

彩たちは慌てて車から逃げると、ねずみ男の車は岩に押し潰される。

 

「お、俺の車が〜!鬼太郎!あの野郎をぶっ飛ばしてくれよ〜!」

「言われなくても…!」

 

愛車を破壊されて悲痛な声をあげるねずみ男が鬼太郎にそう言い放つと、がしゃどくろは鬼太郎に再び攻撃を仕掛ける。

 

「っ!」

 

鬼太郎は妖怪オカリナの吹き口からロープを出してがしゃどくろの腕に巻きつけて攻撃を封じると、そのまま体内電気を使ってがしゃどくろを感電させようとする。

しかし、がしゃどくろには全く効果はなく、もう片方の腕で鬼太郎は殴り飛ばされる。

 

「うわぁっ!」

「鬼太郎くん!」

 

鬼太郎は地面に叩きつけられ、彩たちが鬼太郎に駆け寄ると、がしゃどくろは咆哮をあげながら叩き潰そうと腕を振り上げる。

 

「逃げるんだみんな!」

 

鬼太郎が彩たちにそう叫んだその時、地面からぬりかべが現れると自ら盾となってがしゃどくろの攻撃を受ける。

 

「ぬりっ!」

「ぬりかべ!」

「た、助かった…!」

 

地面から現れたぬりかべに腹を立てたがしゃどくろは何度もぬりかべを攻撃する。

 

「このままじゃぬりかべさんが壊されるッスよ!」

「何か奴に弱点は…?」

 

麻弥が声を上げると、鬼太郎はがしゃどくろの弱点を探り、彩たちも弱点を探ろうと目を凝らす。

 

「あっ!」

 

すると、彩はがしゃどくろの頭頂部に小さなヒビがあることに気づく。

 

「鬼太郎くん!あそこ!あの妖怪の頭にヒビがあるよ!」

「あそこか!」

 

鬼太郎は霊毛ちゃんちゃんこを脱ぐとがしゃどくろの腕に飛び乗り、そのままがしゃどくろの頭に向かう。

それに気づいたがしゃどくろが鬼太郎を振り払おうとする。

 

「鬼太郎くん危ない!」

「えーい!」

 

それを見た彩が石をがしゃどくろに向けて投げ、日菜たちも石を何度も投げる。

何度も石をぶつけられ、がしゃどくろの気が散っている隙に鬼太郎はがしゃどくろの頭頂部に到着する。

 

「これでも…喰らえっ!!」

 

そのまま鬼太郎はちゃんちゃんこを右腕に巻きつけてがしゃどくろの頭頂部のヒビにパンチを喰らわせる。

それによってヒビが広がってがしゃどくろの頭頂部が破壊され、悲鳴のような咆哮をあけながらがしゃどくろは倒れ、鬼太郎は地面に飛び移る。

 

「やったー!」

 

彩が喜びの声をあげると、がしゃどくろは消滅した。

 

「流石は鬼太郎じゃ!」

「手強い相手でした…」

 

目玉おやじの労いの言葉に対して鬼太郎がそう言うと、妖怪アンテナが再び立つ。

 

「あれ?キタローさんのアンテナが?」

「がしゃどくろはもう退治しただろ?」

「がしゃどくろよりも弱いけど近くに妖怪がいるみたいだな…がしゃどくろの封印を解いた妖怪が…っ、そこか!」

 

イヴとねずみ男がそれを見て不思議に思うと、鬼太郎は岩陰に向かって髪の毛針を放つ。

それと同時に岩陰から何者かが慌てて出てくる。

 

「ひぃぃ!か、勘弁してくれ〜!」

 

姿を現したのは二又の尻尾を持つ化け猫の妖怪、猫又だった。

 

「ね、猫の妖怪?化け猫?」

「あたしアレ知ってるよ!猫又って言うんでしょ?」

「お前ががしゃどくろの封印を解いたのか!何故こんなことをしたんじゃ!」

 

猫又を見た彩と日菜がそう呟き、目玉おやじが問いかけると、猫又は理由を説明する。

 

「人間どもに思い知らせてやりたかったんだよ!アイツらはいつもいつも犬や猫に加えて山の動物たちを轢き殺しやがって…!だから、がしゃどくろの封印を解いてバカみたいに走り回る車を狙ったんだよ!」

「そ、そういうことだったんだ…でも、そんなことしたらもっと大変なことになるよ!下手したら死人だって…ちゃんと話し合ったり、訴えたりしたら…」

 

猫又の訴えを聞いて彩は責任を感じつつも、猫又にそう言い放つと、猫又は首を横に振る。

 

「んなことしても無駄だよ」

「なんでー?みんなにちゃんと言わないと分からないじゃん」

 

日菜がそう言うと、猫又は口を開く。

 

「なんでってお前ら、猫に人権があると思ってんのか?」

「……あー…」

 

猫又の言葉に全員が妙に納得すると、猫又は顔を俯く。

 

「でも、確かにやりすぎた…もう諦めるよ…」

 

やりすぎたことに気づいた猫又は落ち込みながら立ち去ろうとすると、千聖が声をかける。

 

「ちょっと待って。難しいかもしれないけどいい方法があるわ」

「千聖ちゃん。どういうこと?」

「ちょっとね♪」

 

不思議そうにする彩の問いに対して千聖は微笑む。

 

…………………………

 

数日後、地元の人々と協力して鬼太郎たちと彩たちは高速道路の入り口の近くに動物たちの慰霊碑を建てたのだった。

パスパレが交通事故に遭う動物たちへの訴えをネットで発したのもあってか、大勢の人の寄付が集まり、かなり立派な慰霊碑だった。

 

「これで少しは気をつける人間も出るだろう。千聖ちゃんもいい考えをありがとう」

「あくまでも気休め程度だけどね。でも、少しでも犠牲になる動物たちが減るといいわね」

 

礼を言う鬼太郎に対して千聖がそう言い放つと、猫又も礼を言う。

 

「ありがとよ。人間たちもあんたらみたいなやつが増えて欲しいよ」

「私も小さい頃から犬を飼ってるから貴方の気持ちもわかるわ。ここで事故が起きないように貴方も見守っててね」

「あぁ、それじゃあ、世話になったよじゃあな」

 

猫又はそう言って森の中へも走り去って行った。

 

「今回は千聖ちゃんのおかげだね♪」

「ふふっ、久しぶりにレオンに会いたくなってきたわ」

「それじゃあ、みんなで千聖ちゃんの実家に行こうよー!」

「いいねー!鬼太ちゃんたちも行こうよー!」

「それじゃあ、お言葉に甘えて」

 

彩たちがそう言いながら待機していた一反もめんに乗り、鬼太郎も一反もめんに乗ると、ねずみ男が声をかける。

 

「おーい、それよりも壊れた俺の車はどうなるんだよー!」

「もうスクラップ寸前だった車は別にいいだろ?それよりも乗らないんだったら置いてくぞー」

「ちょっ、行くから追いつかないで鬼太郎ちゃーん!」

 

鬼太郎にそう言われたねずみ男が慌てて一反もめんにしがみつくと、全員を乗せた一反もめんは飛び立つ。

 

「みんな乗ったか?一反もめん。千聖ちゃんの実家まで飛んでくれ」

「コットン承知!」

「よーし、レッツゴー!」

 

彩の元気な掛け声が響き渡り、そのまま全員は飛び去っていったのだった。

 

 

Pastel*Palettes feat.ゲゲゲの鬼太郎〜BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜完

 




がしゃどくろは悪役妖怪のイメージが強いが、3期では妖花が咲く島の守護者として登場し、4期では毛羽毛現の部下として登場するが、最終的に鬼太郎たちと和解し、5期では刑場跡にビルを建てられたことで怒り、鬼太郎によって倒された後は慰霊碑を建てられたことで妖怪大裁判で鬼太郎を擁護するなど、意外にも純粋な悪役として登場することはあまりなく、純粋な悪役として登場したのは3期の劇場版や6期、実写版くらいである。
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