はい、こちらストーム1 ~IS編~   作:えるらるら

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多忙が続きやっとゆっくり寝れそうなので投稿です。


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 無人機襲撃から翌日。約束している人物が来るまでやることもなく、俺は麦茶を飲みながら支給されているタブレットで昨日の事に関する通達に目を通すことにした。

 

「無人機の記載は無し、俺の事に関しても無し、今回のカバーストーリーは……"所属不明のISが対抗戦に乱入。試合中だったクラス代表生と山田先生の手によって制圧"。そして予定していたクラス対抗戦は全試合中止。大分無理があるように見えるが、一晩で表向きを用意したとなればこれぐらいになるものか」

 

 昨日の夜に電話をしてきた轡木さんの話しでは、学園内で灰色のISと黒いISの話は出ているらしいがな。

 まぁ、人の口に戸は立てられない。だが人の噂も七十五日と言う。これ以上何もなければ、いつかは学園七不思議ぐらいにまで落ち着きそうなものだ……何もなければだが。

 

 なにせあの無人機、束さんと取引したにも関わらずその用途は学園の襲撃。

 自分がISの価値を正確に把握できているとは思わないが、女性しか使えないというISの無人機……ただの襲撃に使うには高価過ぎる気もする。

 仮にも襲撃先はIS学園だ。無人機一機では破壊される可能性なんて幾らでもあるだろうに、その運用は俺からすれば捨て駒同然。

 

「緊迫した状況、足止め、都合の悪い情報の処分、兵器の運用実験……いや、現状唯一の価値があるのは、誰でも思い当たりそうな所で織斑一夏か」

 

 織斑一夏の実力調査のついでに、もし量産の目処が立っていたのなら無人機の戦闘能力の調査まではできるか。学園に被害を出すだけなら、わざわざアリーナに降りる必要もないだろうな。

 仮に今回の無人機は誤作動してとかだったら分からんが、今後は何もないというのは考えにくい……。

 

「……まぁ、来ると思っていればいい話だ」

 

 たまには柄にもなく考えてみるもんだな。頭の良い運動になった。

 どうであれやる時は変わらん。ある程度は束さんと学園の意向に従うが、敵が来るなら戦えばいいだけ。俺からすれば本部が変わっただけだ。

 

「ストーム、邪魔するぞ」

 

「もうそんな時間か。適当に座ってくれ。茶ぐらいしか出せないが……束さんは大丈夫か?」

 

「すんすん。スーくん助けて慰めて~~! ちーちゃんが束さんをいじめイ"ダダダダダァ」

 

 風呂場の扉が開いたと思えば、約束していた織斑先生と束さんが入ってきたが……アイアンクローで引きずってる絵面は中々新鮮だ。

 しかしどこかしてる方もされてる方も慣れているような……以前そんな事を言っていた気がするが、本当に織斑先生は束さんをよくそうするのか。

 

「束、正座」

 

「はいっ!」

 

 素早く綺麗な正座を見せる束さんと、大きくため息をついて束さんの隣に座った織斑先生の前に茶を置いて俺も座れば、目の前にファイルが一つ置かれた。

 

「これは?」

 

「今回、無人機をけしかけてきた所だ。先に言っておくがストームの素性については、ある程度の話は聞き、過去の戦闘シミュレーションの映像を見た。私に隠す必要はない――「そうそう! ひっさびさにちーちゃんが驚愕!って感じのひょうじょ」――束、反省」

 

「……俺が見ていいモノだとは思わんが」

 

 正座のまま頭を下げて織斑先生の太ももに手を置く束さんの姿は猿回しを彷彿とさせるが……ズボンの上からとはいえそんなに撫で回せば「イダア"ダダ」……まぁ、そうなるだろうな。

 

「それは束が用意した資料だ。学園での立場云々は関係ない。少し確認したい事があるから、とりあえず目を通してくれ」

 

「分かった」

 

 じゃれ合っている二人から目を外しファイルを手に取って開いてみると、最初のページには"亡国機業(ファントム・タスク)"と書いてある。

 そして――

 

 活動目的――不明。

 規模――不明。

 所属国――不明。

 現在の主だった行動――各国のIS奪取。

 

 ――と記載され、ページを捲ればこれまで亡国機業が行ったであろう活動記録へと続いて、最後は予想される構成員の写真。

 誰も彼も呼び名が多いものだ。ん? この米軍から死亡判定が出ている女性は、確か後から来たストーカーグループの……あのグループ、亡国機業だったのか。

 ということは、俺の記憶が正しければスーツの方が……あぁ、オータムで間違っていなかったか。バイザーを付けていた方が叫んでいたがやはり名前だったんだな。だがバイザーの方は一致しそうな写真がないな。

 まぁ、一通りは目を通し終えたか。

 

「それで、俺に確認したい事とは?」

 

「亡国機業の目的はなんだと思う」

 

「頭は使ったばかりなんだがな……資料を流し見た感想でしかないが、普通に戦力強化だと思うが」

 

「戦力を強化して何をすると考える」

 

「……資料によれば活動は五十年以上前から確認されてる。色々と暗躍しているようだが、やっている事は戦争屋に近い。本当に戦争屋なら大きな目的などはないだろう。金儲けが好きなやつ、殺すのが好きなやつ、戦う事に快楽を覚えるやつ、女が好きなやつ、軍人、孤児、政治家、愉快犯、個人個人の目的があるから明確な一つの目標がない。共通するのは戦場が広がり苛烈になれば得があるというだけだろう」

 

 ただ戦うのが好きなやつというのは居る。自分の目的のためならなんでも利用してやるという人間も居る。それこそ巨大生物すら利用して戦場にしようとするやつも、正気が保てなくなって暴走するやつも……少なからず居るものだ。

 

「概ね私と同じか。では戦争屋でないとしたら?」

 

「分からん。ただもし崇高な目的があるという組織であるならば、案外戦争根絶ぐらいは掲げているかもな」

 

「戦火を広げるというのにか」

 

「世界の共通敵になるには戦力もその証明も必要だろう。戦争を完全にコントロールするとなれば、そこに時間も実績も、金もパイプも必要なのでは? それらを手に入れる過程は目的の為の必要犠牲と考えれば、正当化する気はないが考えの一つとしてあるのだろうぐらいには俺は受け止められる」

 

 まぁ、アラスカ条約が鬱陶しいだけの連中も居そうだ。条約を廃れさせてISを軍事利用する正当な理由作りの為に亡国機業と手を組んでいるだけかもしれんな。

 なんてことを思っていると、じゃれ合い疲れて喉が渇いたのか、お茶を一気に飲み干して酷く冷めた目で口を開いた。

 

「ほんと、しょーもない世界。人類ってくだらない」

 

 思う所が多すぎて天才も大変そうだな。だがまぁ、束さんが教えてくれたISの当初の目的を考えれば、分からんでもない反応でもあるか。

 

「束さんの気持ちも少しは察せる。俺は使えるものは使う主義だから賛同はできなかったが、目的の為に作った作品を別の用途で利用する人間と馴れ合える気がしないのだろう? 知り合いの学者も愚痴っていた。"奇抜な発想に目を見張る時はあるが、安直な転用は理解に苦しむ"と……この学園もISの宇宙飛行士育成は視野にないようだしな」

 

 懐かしいな。その時にビーカーでコーヒーを飲んでいた事を突っ込んだら少し沈黙して、奇抜だろ?と返してきたんだったかな。

 

「んふふ、そうだね。その学者とも一度話してみたくなったよ」

 

「話は合いそうだが俺はオススメはしない。あちらは兵器を作り運用する事に価値を感じ、火力はロマンと豪語する。知識や技術面で話は弾むだろうが、くだらないと思えるほど人類への興味があったかは定かではない……しかし失望はしていなかった」

 

 ノートゥング*1をカップラーメン作る感覚でハッキングしていた学者は侵略者への憎悪が凄まじくて、殲滅第一、人類二の次だったな。

 防衛軍5の世界の時には衛星兵器の正規運用部隊がちゃんとあったが……スプライト担当の学者は中々。主に絡まれていたエアレイダー部隊は大変そうだった。

 サテライト担当の学者は冷静ではあったが……よくよく考えると司令部への鬱憤談義でスプライト担当の学者と話が弾んでいたし、そういえばあの愚痴を零したのもサテライト担当の方だったか。本質は同じだったのかもな。

 

 何にせよ、彼等は殲滅、生存、研究が第一で色んな物を捨てたり犠牲にしていたが、それでも人類に失望や諦めはしていなかった。むしろどんな奴でも骨の髄まで使い込んでやろうとすら考えていただろう。

 こう思い出してみると……確かに束さんを含めた四人が一堂に会した時、どんな会話をして何が出来るのか少し興味が出てきてしまうな。

 

「さて、話が逸れてしまったな。聞きたい事には答えられたか?」

 

「あぁ……後二つ程聞きたい事がある」

 

「……? 構わない。俺でよければ答えよう」

 

 束さんは新しく用意したお茶を飲みながら嬉しそうにしているが、織斑先生の表情はどこかパッとしないな。

 あまり意識していなかったが、何か余計なことを口にしてしまったか? 分からん。今は聞かれたことに答えてるとしよう。

 

「では先に簡単な方からだ。構成員と思われる人物の写真があったと思うが、見覚えがある者は居たか?」

 

「スコール・ミューゼルとオータムという二人には見覚えがある」

 

「他には」

 

「無い。ただ以前二人と会った時には、最初からISを展開してバイザーで顔を隠した人物がもう一人居た。小柄だったぐらいしか分からん」

 

「そうか。では最後の質問だ」

 

 今の質問みたいなものであればいいが、違うだろうな。できるだけ答えやすいものである事を願うばかりだ。

 

「ISをどう思う」

 

「どう思う……? 質問の意図が読めんが、どうもこうもない。束さんが作った高性能宇宙服としか……あぁ、宇宙空間での活動を想定して作られたマルチフォーム・スーツと答えたほうが正しいか」

 

「聞き方を変えよう。ISの兵器運用についてどう思う」

 

 あぁ、そういう事か。これはおそらく……罪悪感か。

 ISの事を少し調べてれば何度でも目に入る言葉。ハッキングされた2341発のミサイルと各国が送り出した戦闘機207機、巡洋艦7隻、空母5隻、監視衛星8基を一機のISが無力化した事件。

 通称、白騎士事件。

 束さんが世界に向けて行ったISのデモンストレーション……だが、篠ノ之束と白騎士と名付けられたISが行ったということだけで、その白騎士の搭乗者については未だ明かされていないだったか。

 

 当人達が認めないから明かされていないだけか、世界から見てそれほど重要と思わないのかは知らんが、白騎士の搭乗者が織斑千冬である可能性なんて二人の同級生なんかは予想しそうなものだ。

 何せあれはどう見ても専用機。搭乗者が決まっているIS……まぁ、仮に白騎士が織斑先生ではなかったとしても、束さんはISの事を話しているはずだ。

 だから宇宙なんて単語を出した俺にそんな事を聞くのだろうが……いい答えが浮かばんな。変に気を使っても俺では逆効果か。

 

「何かを期待していたのなら先に謝罪をしておく。その上で、何も思わない。束さんが一番最初に願った運用ではないのだろうが、束さんが行ったデモンストレーションの結果を見れば妥当だろう。価値の証明をあんな形ですれば兵器として見られるのは当然だ」

 

「白騎士事件は……確かに兵器の実演だな」

 

「やり方を間違えたとは思わない。これは束さんに気を使っているからとかではなく、宇宙にある脅威は俺の知っている限りでも厄介極まりない。だから俺が敢えてその事件に関して何か言うのであれば、急ぎすぎたなぐらいだ」

 

「時期を置けば良かったと?」

 

「それは知らん。遅かれ早かれ世に出た時点で兵器としての側面は生まれただろうというだけで、であれば今の束さんならもっと上手く出来ただろうと思っているだけにすぎない。まぁ、十年前、束さんも中学生だろう? 天才に年齢は関係ないのだろうが、中学生が良くやったものだとすら思う。もちろん白騎士にも同じことを思っている」

 

「フッ……兵器である事は否定しきれないか」

 

「する必要がない。こちらの世界でかんしゃく玉は兵器ではないだろう? 以前の世界ではかんしゃく玉は兵器になった。使い方次第でどうにでもなるものだ」

 

 俺からすればISは、火力を抑えて機動力に力を入れたウイングダイバーの飛行ユニットぐらいでしかない。それにISを兵器として運用するのであれば致命的な欠陥がまだある。

 

「織斑先生が何を思っているか全て理解はできないが、ISは確かに脅威ではある。だが現在に置いて絶対的兵器ではない。兵器という点のみで見るのであれば、あれは欠陥品だ」

 

「一夏こそ例外だが、女性しか扱えないという点か?」

 

「それも一つの問題ではあるが大した問題ではない。織斑先生までとはいかずとも、優秀な搭乗者など幾らでも居るだろうし、今の様に育成すればいい。問題は"絶対防御"、それに付随している"救命領域対応"だ」

 

「守る機能が欠陥だというのか」

 

「正確に言えばその守り方が兵器としては欠陥なんだ。ISのエネルギーが回復するまで搭乗者を昏睡状態にさせて生命維持をする……危険な工事や宇宙を開拓にするのであれば生存確率は上がるだろうが戦場では致命的だ。無防備で転がっている敵なんてどうとでもできる」

 

「だがその状態はISの全てのエネルギーを守り回す機能だぞ?」

 

「ISの武装はISに通じるだろう。アラスカ条約で縛り、スポーツとして扱っているから表面上では気付きにくいのかもしれんが、コアを使ったISによる蓄積経験と形態移行を無視すれば、武装を使うのは現行のISである必要はないと思わないか?」

 

 随分と渋い顔を織斑先生はしているが、隣で静かに正座をしている束さんは笑いを湛えている。

 まぁ、束さんはずっと前に気付いていたことだろうな。ISの兵器としての絶対性を否定する事が、ISを別の用途へと意識を向ける方法の一つとしてぐらいは考えていただろう。

 もし十年前の事件を起こした時、既に方法の一つとして考えていたのであれば今のやり方は呆れもするかもな。

 

 そしてこの雰囲気の違いと質問の内容からして、対する織斑先生はISの地位と価値をより確かなモノにしてから束さんの夢への道を作ろうとしていると言った所か? ……これは彼女達の問題だな。予想だけでとやかくいう事でもないな。

 はぁ……まだ昼前だというのに今日はもう一日分を喋った気がする。

 

「長々と語ってしまったが、俺の尺度ではISを兵器運用したところで思う所は無い。したければすればいい、しないのならばそれでいい」

 

 結局はこれだけだというのに、我ながらよく喋った。

 冷えた茶がいつもより美味く感じる。

 

「なるほど。大変参考になった……ありがとう」

 

「礼には及ばん……と言いたいが、食事の美味しい店を探しているところなんだ。知っていたら教えて欲しい。その時にまだ聞きたいことがあれば、俺の主観でよければ話そう」

 

「私を食事に誘うなんてな。高くつくぞ?」

 

「問題ない。給金は貰っている」

 

「ククッ。良い店には心当たりがある」

 

 これで轡木さんを食事に誘えそうだ。だが、今はまず、何故か不機嫌そうな束さんの謝罪を聞かないとな。

 

「では、次は束さんの謝罪を聞こう」

 

「むー……でも、うん。まずはそうだね。この度は、私のミスで大変ご迷惑をおかけしました――」

 

 ――

 ―

 

「――本当に、ごめんね」

 

 深々と頭を下げて始まった束さんの謝罪は、亡国機業の行動の速さを見誤り対処が遅れ、俺を頼る状況になった事への謝罪。そこから亡国機業とした取引内容や予想される事態を話し、今後も頼る可能性があるという事をもう一度謝る流れで終わった。

 時間にして大体一時間ぐらいか。俺にも分かりやすくまとめられていて、気が付けばという感じだな。

 

「謝罪を受け入れよう。今後、遠慮せずに頼ってくれて構わない。とりあえず頭を上げてくれ」

 

「うん」

 

「ただ束さんの話の中で少し気になる事がある。答えられない、答えたくない様な事であれば遠慮は要らない。そう言って欲しい」

 

「何でも聞いて! スーくんになら基本的には答えられると思うから」

 

「では遠慮なく。無人機のコアを渡す代わりに引き取った三人。スコール・ミューゼル、オータム、そしてエム。何故この取引を? 動ける人間が欲しいという理由だけではないようだが」

 

 そう聞けば、束さんの視線は何故か織斑先生へと向けられた。そして二人は数秒視線を交わした後に織斑先生が小さく頷き、束さんがポケットから数枚の紙と一枚の写真を取り出して渡してきたが……これは、織斑先生の子供の頃の写真か?

 

「二人はスーくんの正体を見たから都合もいいし、保険も兼ねてってところかな。本命は写真の子。コードネームはエム、名前は織斑マドカ。ちーちゃんの妹になるかな」

 

「釈然としない言い方だが…………あぁ、なるほど」

 

 遺伝子操作で最高の人類を作る計画ねぇ……その第一成功例が織斑千冬で、第ニ成功例が織斑一夏と。そして計画外の試作体が織斑マドカ。

 前回の時に束さんは織斑マドカに気付いたのか。夜中だったというのに、良く見えたものだ。

 

「無事に引き取れたのか?」

 

「小細工はされてたけど、その辺の処理もして安全は確保してるよ。念のために用意した家で少し様子見してるところ」

 

「そうか。無事なら何よりだ。さて、そろそろ昼だが二人はどうする」

 

「……え、それだけ?」

 

「ん? それだけとは? もう聞きたい事は特にはないが」

 

 とりあえず冷蔵庫の中を確認しようと思い、資料と写真を束さんに返して腰を上げようとすると、二人とも唖然としたような表情を浮かべている。

 

「ストーム、私にも遠慮はいらんぞ」

 

「他にもあるんじゃない? なんかこう、ほら、計画はどうなったーとかさ。なんで敵を助けたーとかさ」

 

「いや、特にはない。計画に興味はないし、敵を助けることに何か言う気もない。助けられるならば助ければいい。計画が続いていて施設を襲撃したいというのなら手伝おう。捕縛した職員は任せる事になるが、施設そのものぐらいは捕縛のついでに更地にできるだろう」

 

「「……」」

 

 なんだこの空気。

 どういう反応が正解だったのか全く分からん。

 

「ストーム、正直に答えてくれ。計画を知って私や一夏、マドカの事をどう思った。お前からはまだ人に見えるのか?」

 

「それ以外の何に……あぁ、そういう事か。生憎俺の判定はゆるくてな……出生がどうの、人並み外れた才能がどうの程度では人類だ。俺から人外判定をもらうのは難しいぞ。シミュレーションを見たのであればカエルが居ただろ? まずはあれ以上に外れてくれ」

 

「フッ……それはハードルが高いな」

 

 頭がひとつ、ふたつの目玉、両手があり、二足歩行。何より言葉が通じて同じ飯を囲める。余裕で人類だな。

 

「じゃ、じゃあさ、趣旨が違う質問だけど、束さんが実は世界を滅ぼそうかなーなんて考えてたらどう思う?」

 

 今度は束さんか。

 これまた不思議な質問だ。

 

「考えるぐらい問題ないだろう。実行したのならば止めるさ。だが先にシミュレーションルームを使えばいい。状況も兵力差も好きにするといい、計画のどのタイミングでも構わない。世界を滅ぼすのならば、俺は、EDFは最大の障害だ。検証にはいつでも協力しよう」

 

「……アハッ! やっぱりスーくんは束さんの敵になるよね! そして目標の半分もいかないで私は止められちゃう。んふっ、んふふふっ!! あー、ほんと、カッコイイよ。スーくん」

 

「気に入る回答ができたのなら何よりだ。さて、そろそろ本当に昼にしよう。二人はどうする。野菜炒めぐらいしか作れんが、食べていくか?」

 

「たべるー!」「いただこう」

 

「では、寛ぎながら待っていてくれ」

 

 ……そういえば、なんで束さんはアイアンクローで引きずられていたんだろうか。

*1
地球防衛軍4、4.1の衛星兵器の名称






4、4.1のサテキチさんは片っ端から侵略者を処してくれるのでストーム1の評価は高めでした。
サテキチさんからのストーム1評価:頭のネジが外れてる人

5のスプキチさんはスプライトフォール範囲内で全てを躱しながら戦っていたストーム1を見て高笑いしたことがあり、定期的にエアレイダーへの勧誘をしていました。
スプキチさんからのストーム1評価:頭のおかしい人

5のバルジ紳士はストーム1の戦い方が理解できなさすぎて興味津々でした。
バルジ紳士からのストーム1評価:イカれてる


普通に彼等の相手をするストーム1を通訳として認識していた隊員達もいました。




次回は多分、初のストーム1と織斑一夏が絡むかもしれません。
では、おやすみなさい。


誤字報告、感想等々ありがとうございます。
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