「まぁ、この可能性も分かっていた」
目の前に広がる荒廃した世界。移動をしても大して変化はなく、残存なのか増援なのかは知らんが、会敵した巨大生物共や見覚えこそあるが装備は見知らぬプライマー共を処理し続けて今日で三日か。
「ペプ◯マンは確かに脅威ではあるが、それだけが脅威ではない。あれはエースであってもブレインではない。実際、俺個人は勝ち続けていても戦争としては毎度大敗もいいところだ」
巻き返しが出来る可能性もあったが、当然できない可能性もあった。結果どう転んだのかは見ての通り今でも人類は負けているのだろう……だが、終わってはいない。
真新しい訳では無いが古すぎる事もない移動の痕跡。瓦礫の隙間で見つけた俺の知らないモノも混ざっている無数の薬莢。
何よりプライマー共は武装をして周囲警戒を行い、奴らは敵の存在を把握して行動しているとくれば、まだ戦いが続いている事ぐらいは把握できた。
人類は未だ戦い続け、EDFは生きている。
「奴らの武装から過去ではなさそうだが、あの戦いからどれだけ時間が経過しているかが分からんな。それにそろそろ多少使える基地を見つけたい所だ」
一応僅かにではあるが残っていた缶詰を回収できたことで、後二日ぐらい移動に問題はないだろう。最悪、巨大生物を解体して食うつもりではある。
ただ装備の方がどうにも……。
感覚的に恐らく死んでもループする力は戻っている。ただ初日に確認した時と変わらずステージの選択というか、任意で戻れる時間軸の存在は無いが……これの理由は何となく分かる。ゲーム的表現で言えば、最初のステージをクリアできていないんだろう。だから先のステージを選べない。
4から4.1、5に移動した時もそうだったから焦りは無く、むしろアーマー値と武器が引き継がれており喜んだのもつかの間。武器が使い捨てになってしまっている。
パワードスーツの着脱はISの世界と同じ感覚で出来るのだが、どうにも弾薬が補給されなくなっていた。
「まぁ、当然といえば当然か」
防衛軍の世界ではステージ選択で行ったり来たりしながら拠点で補給していたし、ISの世界では俺のパワードスーツを解析していた束さん曰く、半IS化に伴ってリロードこそ必要だがシールドエネルギー消費による弾薬複製という機能が発現している可能性がある――とか言っていた。
元々それほど消費する機会があるわけでもなく、防御面はアーマー値側が消費されている所まで確認していたせいで戦う時に便利だなぐらいにしか思っていなかったが……こちらの世界ではシールドエネルギーが回復できないのか遅いのか分からんが弾薬複製が行われていない。
「気付いてからなるべく節約しているものの、流石に限界が近いな」
そのままでも攻撃できる近接武器主体で戦いこの三日は凌いできたが、いかんせん敵の数が相変わらず多い。
ハンマー系は既に鉄の棒に変わり果て、ブレード系も今日の戦いでハンマー達の仲間入りをした。ミサイル系統は低レベル帯含めてまだ多少余裕はあるとしても、リロードすらできない今では使い始めれば一瞬だろう。
今後は低レベルのスピアから順次使っていくとして、火砲は元より装弾数が少ない。機関砲も使えばミサイル同様に一瞬だ。見知らぬ武装がでてきている以上、盾は生命線でリフレクト機能をメインには振り回しづらい……最終手段は死んでループをしてみるだが弾薬まで戻ってくる保証がない。
変わらずアーマー値は謎技術で回復してくれるのと、ブースターとスラスターが死んでいないのが幸いか。
「しかし綺麗な水辺を見つけられたからまだいいものの、パワードスーツも水拭きしかしてやれていないのが心苦しい。やはり早急に人を見つけるか拠点を見つけたいが、レーダーにそれらしい反応はないな」
現在地の予想もできん。以前使っていた通信回線を使ってもみたが応答なし。そもそも荒廃した世界の様子を見る限り、元の通信環境を維持出来ている可能性すら希望的過ぎる。
「……さて、EDF、EDF。仕事をしよう。まずはペプ◯マンとの決着が目標だな。今回こそヤツも見納めにしておきたいものだ」
その為にまずは、拠点を探しつつ鉄の棒でも効率良く黒蟻ぐらいは処理できるようなる所から。最終的に鉄骨や瓦礫でも複数体処理できるようになれば、当面はなんとかなるだろう。
基地の当てはないが、とりあえず明日は日の出る方へと向かうか。
「ともあれ、敵影も近くない今の内に一眠り『っつしゃぁぁぁ!! おらぁぁ!! 信号の送受信確認んん! クーちゃん数値チェック! エネルギー消費は……通信維持には問題な―し!!』――ふふっ」
『束様、維持確認と観測はこちらでするので、少しお休みください』
『クロエの言う通りだ。もう三日寝てないじゃないか。少し休め』
『ははは、何を言っているんだい? 束さんの一日は九十六時間だぜ?』
パワードスーツを着たままで良かったと言うべきか、仮眠をしそこなったと思うべきか。目を閉じた瞬間に聞こえてきた声に思わず笑ってしまった。
しかし、束さんならいつかはと期待していたが、こんなに早いとはな。
『スーくん! スーくんスーくん!! まだ音声通信が安定できていない? 繋がっては居るはずなのにくそぉ……うぅぅ、スーーーくーーーん』
声を聞くとさっさと世界を救いたくなったとか、海へ行く約束を叶えないとなとか、色々考えるのは後回しでいいか。
今は、明らかに寝不足からかテンションが高い束さんを落ち着かせるとしよう。
「はい、こちらストーム1」
以上で完結となります。
以下は完結後のあとがきみたいなものです。最後にアンケートを置いておきます。
まず始めに、ここまでお付き合いありがとうございました。
少しでも楽しんでいただけたのなら、大変嬉しく思います。
当初は防衛6やりたいなー、でもPS5無いからなぁーで書き始め、もっとだらだらと日常を書いたり、轡木さんをヒロインクラスで登場させたりと考えていたりもしました。
ただ執筆時間が取れなかったり、Steam版での地球防衛軍6が思ったよりも早く来たりで駆け足気味になった事は確かです。
それでも完結できて良かったと自分なりには満足しています。
解釈違いや、この武器使って欲しかったなどもあると思いますが、そこはまぁ……大目に見てください。お願いします。
そしてもし大目に見た上で気分が乗れば、皆様の中のストーム1の作品を……こっそりメッセージを送って頂ければ喜んで読みに行きます!
とまぁ、いつもより長めに後書きを使わせていただきました。
これ以上は浮かぶ事はありますが、長くなりすぎる気もするのでおわりとさせていただきます。
この後は一話追加で投稿し、後はチラ裏の方にでも少し書き散らして一旦終了とします。
誤字報告、感想等々最後までありがとうございました。
改めて皆様ありがとうございます。またいつかどこかで
EDF!
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