はい、こちらストーム1 ~IS編~   作:えるらるら

27 / 27
とりあえず書いておきたかった蛇足です。


一つの可能性

 確かに人類は一つの運命に抗い勝利を刻んだ。

 

 しかし、その代償は大きく文明崩壊の危機にまで及んでいる。

 

 勝利をしたとはいえ、終わりを迎えたわけではない。

 

 故に人類は尚も抗い続ける。

 

 あの日に居た光の帰還を望みながら、人類はまだ終わっていないと声を上げ、戦い続ける。

 

 人口が減ろうとも、英雄がおらずとも、侵略生物の数が全人類を上回ろうともEDFは抗い続ける。

 

 そして今日もまた一つ人類は敗北した。

 拠点としていた場所は見る影もなく、多くの犠牲を出しながら、僅かな希望が逃げ切るだけで精一杯。

 

「くそっ弾が切れた!」

 

「逃げろ!」

 

「あいつによろしく」

 

 飛び交う様々な言葉に希望はない。黙々と涙をのみ、口を噛み締め、振り向かずに駆けていく者達に、残る者が希望を背負わせ見送るだけ。

 

 いつかは侵略者共を根絶やしに。

 いつかの他愛もない話で時間を潰したあの日を夢みて。

 

 いつか、いつか、またいつか……。

 

 

 

 そんな言葉すら出てこなくなる日は遠くないだろう。

 希望なんてどこにも無いと声を上げる方が楽なのだから。

 明日は同僚か、後輩か、先輩か、はたまた自分か……見飽きる絶望の方が身近過ぎて、希望を忘れる日も遠くはない。

 

 それでも私は言いたい。

 希望はある。と。

 

 EDFが居る。と。

 

 EDFは確かに希望だったから。

 その諦めの悪い希望の中でも、一際イカれてて、狂ってて、笑ってしまうほどに安心してしまう希望があった事を知っているから。

 

 噂を聞かなくなってどれほどか。

 活躍を見れなくなって何年か。

 誰もが夢であったと思ってしまう輝きは何処に。

 

 

 

 しかし夢ではないと知っている者がいる。

 確かに希望が存在している事を知っている者がいる。

 歩みを止めない者がいる。

 未来を託された者が、諦めの悪い者が、あの日を望む者が、まだ戦い続けている。

 海が取られ、空が制され、陸の居場所が狭まろうとも立ち向かう者がいる。

 

 まだ戦える。

 まだ自分が希望になってやると意気込む者が居る。

 まだまだ諦めの悪い奴等が世界には居る。

 

 だから幻聴だろうと構わない。確かにまだ聞こえるのだから。

 

 ――絶望は飽きただろう?

 

 そんな声が聞こえた気がすれば、鼻で笑いながら「あぁ」と答えられるのだから。

 

 

 

 一人の男がレーダーを片手に荒野を歩く。

 電波の中継装置を背負い、近くの基地と連絡を取れる様にするために。

 じっと堪え、希望を忘れず、何度目かになるか分からない装置を設置する……そんな彼だからこそ、誰もが望むその信号を見逃しはしなかった。

 

 

『この信号……ストーム1か! 応答求ム! 私だ! プロフェッサーだ! ストーム1!』

 

 

 

 

 

「「「「はい、こちらストーム1」」」」

 

 

 

 

「「「「?」」」」

 

 

 ただまぁ、相変わらずその希望はイレギュラー。






最後の台詞の三行しか書いてなかったんですが、本文は最低千文字必要なのを忘れて、慌てて書き足しました。


本当にこれで はい、こちらストーム1 ~IS編~ は完結となります。
チラ裏を書き上げた後に一度だけリンクを貼りに来ます。


追記:チラ裏です。

はい、こちらストーム1~仮~
https://syosetu.org/novel/348687/

これでリンク貼れていますかね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

普通に人体錬成しちゃった錬金術師(作者:ヤキブタアゴニスト)(原作:鋼の錬金術師)

母を蘇らせようとして、身体を失ったエドワードとアルフォンス。▼そんな二人の前に現れたのは、平然と人体錬成を成功させる国家錬金術師だった。▼「いいかい。真理だなんだがなくても、医学の知識がしっかりあれば人体くらい錬成できるんだよ」▼これは、賢者の石にも禁忌にも大してこだわらず、エルリック兄弟が人体錬成を勉強して家族を取り戻すまでの物語。▼数年前に途中まで書いて…


総合評価:22174/評価:8.67/完結:9話/更新日時:2026年08月28日(金) 16:56 小説情報

TSマルフォイの純血主義を矯正したら高飛車ツンデレ幼馴染(傲慢持ち)になった件(作者:マルフォイは貧乳だろボケがふざけんな)(原作:ハリー・ポッター)

チートオリ主がTSドラ子の純血主義を矯正しようとしたらデコ出しツンデレ美少女になったし、どうせ後々外堀埋められる。▼※プロット自力、手直し&所々人力。基本ベースはAI執筆です。


総合評価:19213/評価:9.09/連載:10話/更新日時:2026年10月23日(金) 12:20 小説情報

闇派閥を畑の肥やしにするタイプの農家さん(作者:ダンまち=スキー)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

異世界ファンタジー世界に転生してクソほど後悔している男が農家(たまに冒険者)になる話


総合評価:13424/評価:8.44/連載:10話/更新日時:2026年10月08日(木) 12:01 小説情報

拝命、闇の魔術に対する防衛術 ※期間は別途(作者:細野藤松)(原作:ハリー・ポッター)

人気作家ギルデロイ・ロックハートを逮捕したら、そいつの代わりにホグワーツへ出向させられた。▼日本魔法省の管轄下、警視庁外事第五課。万年警部補・日野道広、三十八歳。取り調べ相手には勝てても妻には勝てず、娘のことはほとんど分からなくなってしまった。ついでに出世の目もない。▼逮捕の三日後、本省に呼び出された彼は言われた。▼「君、英語話せたよね?」▼二十年ぶんの現場…


総合評価:30030/評価:8.99/完結:30話/更新日時:2026年09月28日(月) 20:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>