確かに人類は一つの運命に抗い勝利を刻んだ。
しかし、その代償は大きく文明崩壊の危機にまで及んでいる。
勝利をしたとはいえ、終わりを迎えたわけではない。
故に人類は尚も抗い続ける。
あの日に居た光の帰還を望みながら、人類はまだ終わっていないと声を上げ、戦い続ける。
人口が減ろうとも、英雄がおらずとも、侵略生物の数が全人類を上回ろうともEDFは抗い続ける。
そして今日もまた一つ人類は敗北した。
拠点としていた場所は見る影もなく、多くの犠牲を出しながら、僅かな希望が逃げ切るだけで精一杯。
「くそっ弾が切れた!」
「逃げろ!」
「あいつによろしく」
飛び交う様々な言葉に希望はない。黙々と涙をのみ、口を噛み締め、振り向かずに駆けていく者達に、残る者が希望を背負わせ見送るだけ。
いつかは侵略者共を根絶やしに。
いつかの他愛もない話で時間を潰したあの日を夢みて。
いつか、いつか、またいつか……。
そんな言葉すら出てこなくなる日は遠くないだろう。
希望なんてどこにも無いと声を上げる方が楽なのだから。
明日は同僚か、後輩か、先輩か、はたまた自分か……見飽きる絶望の方が身近過ぎて、希望を忘れる日も遠くはない。
それでも私は言いたい。
希望はある。と。
EDFが居る。と。
EDFは確かに希望だったから。
その諦めの悪い希望の中でも、一際イカれてて、狂ってて、笑ってしまうほどに安心してしまう希望があった事を知っているから。
噂を聞かなくなってどれほどか。
活躍を見れなくなって何年か。
誰もが夢であったと思ってしまう輝きは何処に。
しかし夢ではないと知っている者がいる。
確かに希望が存在している事を知っている者がいる。
歩みを止めない者がいる。
未来を託された者が、諦めの悪い者が、あの日を望む者が、まだ戦い続けている。
海が取られ、空が制され、陸の居場所が狭まろうとも立ち向かう者がいる。
まだ戦える。
まだ自分が希望になってやると意気込む者が居る。
まだまだ諦めの悪い奴等が世界には居る。
だから幻聴だろうと構わない。確かにまだ聞こえるのだから。
――絶望は飽きただろう?
そんな声が聞こえた気がすれば、鼻で笑いながら「あぁ」と答えられるのだから。
一人の男がレーダーを片手に荒野を歩く。
電波の中継装置を背負い、近くの基地と連絡を取れる様にするために。
じっと堪え、希望を忘れず、何度目かになるか分からない装置を設置する……そんな彼だからこそ、誰もが望むその信号を見逃しはしなかった。
『この信号……ストーム1か! 応答求ム! 私だ! プロフェッサーだ! ストーム1!』
「「「「はい、こちらストーム1」」」」
「「「「?」」」」
ただまぁ、相変わらずその希望はイレギュラー。
最後の台詞の三行しか書いてなかったんですが、本文は最低千文字必要なのを忘れて、慌てて書き足しました。
本当にこれで はい、こちらストーム1 ~IS編~ は完結となります。
チラ裏を書き上げた後に一度だけリンクを貼りに来ます。
追記:チラ裏です。
はい、こちらストーム1~仮~
https://syosetu.org/novel/348687/
これでリンク貼れていますかね?