彼方に継ぐ道化師   作:転生したらアメリカザリガニだった

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第三話 出会いは巡る(シャルウィダンス)

 空を仰げば太陽が正中に差しかかろうとしていた。摩天楼施設(バベル)から西に進んだメインストリートの隣に位置する、この『第六区画』。通称、『交易所』と呼ばれる場所の更に端っこを位置して呼ばれるのが今いる場所、蚤の市地帯。商人は元より、無所属(フリー)の一般人から冒険者に神様と誰でも自由に売買が可能なこの場所で少年――ベルは見送るように彼女達の背中を見つめていた。ほっと安堵の胸を撫でおろすとともに、気絶したローリエを背負う彼女――――アスフィとのやり取りを振り返っていた。

 

 何故か急に意識を失ったローリエの介護にあたふたしていたベルを見かねてか手を差し伸べてくれた彼女。アスフィはローリエと同じ【ファミリア】に所属しており、パーティーを組んでいたが、あのミノタウロスと遭遇した時にはぐれて行方を捜していたらしい。ローリエという彼女の名前もミノタウロスの一件も知っていた上に同じ派閥の徽章、翼のついた旅行帽と(サンダル)のエンブレムを一瞥して納得し、ベルは滅茶苦茶謝った。

 

 当然だろう、すっかりと彼女の仲間の存在を頭から抜け落としていたからだ。それに押し切られる形とはいえここまで足を運んだのは事実で、心配している仲間のことや現に倒れ込むまで弱っていたローリエを医療系のファミリアまで付き添いしなかったのだから、感謝どころか怒られて当然の始末で誠心誠意に謝るの必然であった。

 

 だというのに水色(アクアブルー)の髪と銀の眼鏡をかけた、女冒険者――――アスフィはまるで虚を突かれたかのような引きつった笑みを浮かばせて、それ以上なにがあったか言及しなかった。返されそうになった外套(コート)をせめてもの誠意といって渡しては軽い別れの挨拶をして手を振る。どこか疲れた様子を見せるアスフィの会釈を見送って一先ず無事に終わった。

 

 もう、彼女達の背中は行き交う人達の往来で見えなくなっている。やってしまったミスを教訓にしてこれからどうするかとベルは考えた。また、ダンジョンに潜って神様の為にお金を稼ぐか、それとも折角この異国情緒溢れる市場までやって来たのだから散策がてらに買おうと思っていた物でも探すかと想像を膨らませてしまう。

 

 そんなせいもあってか、不意にドンッと。すれ違おうとしていた男の冒険者の肩にぶつかってしまった。雑踏で賑わう市場通りの真ん中で男の冒険者――――自分よりも遥かに年上で如何にもな冒険者風体。その額や頬にはモンスターと戦って残った傷跡、まさしく強面である。

 

「ッチ……いちゃついてたガキか、ぼーっとしてるんじゃねえ邪魔だッ!」

「す、すいませんっ!?」

 

 じろりと睨まれては凄まれて、慌てて謝る。思わず背中に冷たい汗を感じてはたじろいでしまう。そんな剣呑とした雰囲気に包まれつつあったが不意に割って入るように一人の女性が明るい声を響かせて参上してきた。

 

「はい、ストップー! こんな、か弱い少年を恫喝したら駄目だよ、おじさん!」

「お、おじ……誰だ! おま――――」

 

 突然、現れた女性の悪意無きおじさん認定に強面の冒険者が一歩後ろにたじろぐが、すぐに食って掛かるように吠えた。その吠えられた相手は明るく可憐な女性であった。短くまとめられた薄蒼色の髪と、その髪と同じ色をした瞳。その相貌と放つ雰囲気からどこか中性的(ボーイッシュ)な印象を与えるのだが、身を包んだ青を基調とする戦闘衣(バトル・クロス)からくっきりと確かに大人の女性らしさを感じさせる曲線美があった。

 

「――――げっ、【象神の詩(ヴィヤーサ)】!?」

 

 強面の冒険者が相対している謎の女性が誰か気づいたのだろう。冒険者の二つ名を口にしたかと思えば萎縮したかのように荒れた語気が鳴りを潜める。

 

「えっと……貴女は?」

 

 思わず、釣られる形で言葉が出てしまう。

 

 そんな二人して違う反応に彼女は嬉しそうに胸を張って笑みを浮かべて名乗りをあげた。

 

「うん、そうだよ! 品行方正で人懐こくてシャクティお姉ちゃんの妹で最近、Lv.4に昇華(ランクアップ)したアーディ・ヴァルマだよ! じゃじゃーん!」

 

 繰り出される渾身のキメ顔とポーズを決めて放つ台詞に市場通りから活気と喧騒が洗い流されていくのを感じた。

 

(いったい、この人は誰に説明しているんだろう……僕?)

「いや、その話もお前が誰かも知ってるんだが……誰に説明してやがるんだ……」

 

 奇妙にも似た感想を抱く両者を余所にアーディは気にせずに言葉を続ける。

 

「ねぇ君、大丈夫?」

 

 明るい眼差しを向けて、ベルの肩にポンっと手を優しく置く。強面の男はいたたまれない板挟みを感じては二の足を踏むように尻込みしながら事の成り行きを黙って見る事しかできない。そして、アーディの視線は少年から強面の男に切り替わる。だか、その視線には咎めるような罰するような含みは一切なかった。

 

「もう、駄目だよ? こんな困らせることをしたら。はい、約束」

 

 ただ、普通に世間話でもするかのように自然な口調でアーディは男に言葉を向けた。

 

「お、おおう……」

 

 完全に怒気も毒気も抜かれた強面の男はそんな空返事をして、傷跡を所在なさげに触るしかなった。こうして膨れた一触即発の空気は見事に風に巻かれて消えていき去っていった。

 

 

 

「――――ありがとうございます、アーディさん……色々と」

 

 ともすれば流血沙汰に発展したかもしれない、この騒動。アーディの手腕により双方無事に解決したのだが、間の悪いことに暇を持て余した神々の目に留まってしまった。神を敬う下界の子供たちの例に漏れず、ベルは迷惑そうな顔をしても強く出ることは出来なかった。結局、アーディが半ば強引に暇神達の囲いから兎を引っこ抜いての逃走劇により、暇を潰せて満足した神々達は気付けば消えていた。そうして休憩がてらに案内されたのが、この蚤の市場から少し離れた所にある、この小さな公園。その場所で二人は長椅子(ベンチ)に隣同士、肩を合わせて座っている。

 

「気にしなくていいよ、困っている人を助けるのが私の使命! 皆、笑顔でいられるのが一番だもん」

 

 そう話す、アーディの横顔は変わらず明るさを放っていて、可憐な笑みを咲かせては温和な空気が漂っていた。安心感というものを感じては、つい頬が緩んでしまう。聞けば彼女も、ある男神から『神の恩恵(ファルナ)』を授かった眷族であり、その仕事も一般的な冒険者等ではなくオラリオの治安維持を旨とした憲兵。所属は【ガネーシャ・ファミリア】であり、なんでも頼りになる自慢のお姉ちゃんが団長を務めているらしい。

 

「あっ! でも、道のど真ん中で立っていると危ないから気をつけないといけないよ?」

「うっ……すいません、気をつけます」

 

 そんな他愛のない会話をしていると思い出したかのようにアーディが注意をした。ずいっと人差し指を鼻に押し付けては距離を縮められる。その爛漫な相貌にドキッとして瞳を丸くさせるベルはあまりに羞恥で紅潮してしまい、実に間の抜けた返事を返してしまう。それでも、少年の返事に満足したのか流し目(ウィンク)をして笑う彼女――――アーディの仕草は実にあざとい。彼女の年不相応に覗かせる、その茶目っ気に振り回されては釣られてベルも笑みが自然と浮かんだ。

 

 

「――――じゃあ、アーディさんがあの場に駆けつけたのは別の通報があったからですか?」

「そうなんだよー巡回作業(パトロール)していたら不審者がいるって言われてね。なんでも倒れたエルフの女の子を抱えては舌なめずりをしているヒューマンの男の子がいるって……白い髪の!」

 

 ……えっ? なにそれ、怖い。僕、そんな風に周りに見られていたのっ!

 

「えっと……それは結局どうするんですか……アーディさん」

「うーん、ざっと通りを見たけどやっぱり不審人物は見当たらないし、嘘の通報かなーって、たまにあるんだよね」

「ほっ……じゃなくて! アーディさん、なんか嬉しそうですね……怒ってないんですか?」

「うん? 全然! 困ってるエルフちゃんもいないし、ヘンタイさんもいない。神様達が言う平和的解決(ハッピーエンド)ってやつだよ」

 

 それが虚偽の通報であっても事実、困っている人がいないのならそれに越したことはないと言って、アーディは細い足をバタつかせてにこやかに振る舞う。

 

「ねぇねぇ、今度は君のことを聞かせて? なんであの冒険者に絡まれたりしたの?」

「ああ、それは……ちょっと考え事をしていたらで、話せば長いんですけど……」

 

 なんてことのない話題、質問を振られて、ベルは聞かれてもいないのに思わず事の成り行きまで全て話してしまうのであった。出会う『未知』の連続と憧れ続けてきた英雄の都に対する熱い思いが会話の節々に出てしまい止まらなくなる。誰かに話したかった、この気持ちを知って欲しかった、という少年の気持ちをアーディは黙って耳を傾けては相槌を打つように頷いていた。今日、初めてオラリオにやって来たこと、神様と出会って【ファミリア】に迎えられたこと、初めて潜ったダンジョンでミノタウロスに襲われている女の子を助けたこと、それら全部を。

 

 話したいことを全て出し切ったところでベルは我に返った。まるで遠足帰りの子供の気持ちみたいな自分を振り返って、かぁーっと紅潮させては羞恥に顔を埋めようとした時、それまで静かにベルのちぐはぐな会話を聞いていたアーディが閉じた瞼と共に口を開く。

 

「――――すごーい! 凄いよ君! それに偉い! うん、初めてのダンジョン探索で襲われている女の子を助けるなんて誰でも出来る事じゃないよ! それに相手はミノタウロスかー!」

 

 腕を組んではしきりに頭を振って喜び、肯定する。そのはしゃぎぶりは先程のベルより大きく、まるで人知れず成し遂げた少年の偉業を讃えるようでベルは嬉しかった。そして、伸びる彼女の手がベルの頭に触れ、その白い髪を優しく撫でる。瞬間、垣間見えるのは年相応の大人の女性の相貌で、思わず胸が高鳴った。

 

「……頑張ったね」

 

 見惚れてしまいそうな素敵な笑顔だった。だが、それも一瞬で茶目っ気が復活したのか白い髪をおもむろに眺めては何を思ったのかアーディは嬉しそうに語りかける。

 

「ミノタウロスから女の子を助ける、白い髪のヒューマン……まるでアルゴノゥトみたいっ!!」

「あれ? アーディさん、アルゴノゥトの外伝を読んだことがあるんですか? その記述が載ってるのって確か……考証を書き起こしたウィーシェの断章だけですよね」

 

 アーディの口から出た、ある英雄譚の登場人物の名前そして外見的特徴に記憶を刺激されては、唯一かの道化の人物がどのような風体だったかを書き残した著者の名を出す。そして、それはもう効果てきめんであった。

 

「ええ~!? 君、知ってるの! あの本すっごく古くて、もの凄く貴重(レア)で、それに非公式扱いされているのに!? もしかして! 君も英雄譚(アルゴノゥト)が好きなの!」

「はい! 昔からお祖父ちゃんに沢山の英雄譚を読んでもらいました」

「うわ~良いなぁ羨ましいなー私なんて、お姉ちゃんや【ファミリア】の皆にもオススメしてるのに誰も読んでくれないんだもん」

 

 思わぬところで見つかる共通の趣味。そして、その好きな物を他者と分かち合えないという孤独感を持ち合わせていた二人はまさしく、やっと巡り合えた同好の士であった。最早、行き交う雑踏もけたたましい喧騒も彼らの耳には入らないほどに盛り上がる。通りの外れにある公園の長椅子(ベンチ)に二人。その小さな空間で議論質問に感動したシーン等々と、その盛り上がる会話は神々がいうところの御宅談笑(オタクトーク)。一人では発見できなかった新しい解釈に手を叩いて感激するアーディと物語の影に隠れた登場人物の謎に迫るベル。結局、彼らの熱は冷まらず、ひとしきりに語り終えた時には空は茜色に染まっていた。

 

「あっ! いけない、そろそろ戻らないとシャクティお姉ちゃんに怒られちゃうー!」

「本当だ! もう、こんな時間。僕も神様が心配になってきました……」

 

 茜色に染まっていく景色を二人で眺めては互いに顔を見合わせて苦笑を浮かべる。時間を忘れる程、盛り上がった談笑は沈む夕日と同じく終わりを告げはじめていた。

 

「あはは……また、此処で会えるよね? えーと……」

 

 長椅子(ベンチ)から立ち上がり、振り向くアーディは何処か照れくさそうに薄蒼色の髪を指先でいじっては困ったような顔をして少年――――ベルの名を呼ぼうとして言葉を止めた。そういえば名前を聞いていなかったとうっかりしていた自分を悔しがり、今更聞くのはどこか気恥ずかしさを感じて薄っすらと頬を茜色に染める。

 

「あっ! 僕、ベ――――」

 

 気まずさを見せるアーディの顔色から察しただろう少年が自分の名を口にしようとした所で止まった。厳密に言えば止められた。年下の男の子に一本取られるのはあまりに恥ずかしいとばかりにきめ細かな白い人差し指で少年の口を塞ぐアーディが代わりに口を開く。

 

「――――アルって呼んでもいいかな?」

 

 一瞬、ポカンとするベルだったがすぐに得心した。先程まで熱を上げに上げて盛り上がった、童話であり喜劇でもある英雄譚の主人公アルゴノゥトから取った愛称。こくりと小さく頷くとアーディほっとするような表情を見せ、ぱあっと咲く花のような笑みを見せて喜んだ。

 

「やったー! じゃあさ! じゃあさ! 私にも愛称とかつけてよ、やっぱりアルゴノゥトに救われた少女のアリアドネから取ってアリアなんてどう!」

「い、いやぁ……今まで通りにアーディさんで……」

 

 そう言うと駄々をこねる子供のように「えっー!」と言っては二人で笑った。朗らかな空気を名残惜しむ様に沈んでゆく夕日の半分は市壁の向こう側。惜しむ別れに後ろ髪を引かれるも互いに心配する人達がいると思うと、お開きだ。

 

「あーあー残念だなーじゃあねアル、また会おうね!」

「はい! アーディさん。蒐集品(コレクション)楽しみにしていますね」

 

 別れの言葉を交わして、別々に。蚤の市場の通りに戻ると昼間とは違い、喧騒は鳴り止んで往来もまばらになりつつある。せわしなく動くのはお店の片づけや商品の整理で忙しい人たちだけだった。

 

「――――ねぇ、アル」

 

 不意に背中から投げかけられた愛称に思わず振り向く。そこにはさっき別れたばかりのアーディがいた。夕日に染まる自分と影に隠れるように佇んでいるアーディ。まるで境界線のようにくっきりとした線は何かを暗喩しているようだった。

 

「……アーディさん?」

 

 その顔は影に隠れて窺い知れない。だが、纏う雰囲気は今日一度も感じたことのないもので、振り撒くような明るさがそこにはなかった。どれくらいそうしていたのだろう、時間の流れが緩やかに感じ始めた頃、意を決したのかアーディは境界線を踏み越えて素顔を晒した。

 

 その表情は複雑だった。一言では言い表せない感情が織り交ざっているように見えた。ただ、ベルの心中に浮かぶのは「らしくない」という文字。アーディの真剣な眼差しはまるで何かに悩んでいるようで、薄蒼色の瞳がジッと深紅(ルベライト)の瞳を覗いている。

 

「あの……さ、変だって思うかもしれないけどアルと私って前に会ってたりとかしてないよね?」

「……え?」

 

 質問の意図が分からなかった。そして、そう訊ねた本人も確信がないのだろう、少年が返す言葉が不安なのか気づけば視線を地面に落としている。あまりに静かだった。細い首にかかった銀の首飾りをそっと握りしめて沈黙したままアーディはベルの答えを待っている。

 

「えっと……初めて、ですよね?」

 

 そんなアーディの雰囲気にベルは思わず気後れしてしまい、言葉尻を濁して答えてしまった。

 

「あはは……だよね、ごめんねっ! 変なこと聞いちゃって、じゃあね、アル!」

 

 伏せてた顔を上げて愛想笑いを浮かべては両手を振るアーディ。さっと夕日の灯りから逃げるように、また影の中に戻っては背を向けようとするアーディを見てベルは一歩前にと足を踏み出した。

 

 瞼を伏せて浮かべた彼女の笑み。だが、その笑みの下には悲しい眼差しが隠されていた。ぎこちない『嘘』の笑顔。出会って間もない、英雄譚(アルゴノゥト)が好きな彼女が見せるちょっとした心の機微。こういう時に限って少年の『勘』は鋭い。本人すら気付かぬ感情の機微を捉える深紅(ルベライト)の瞳をゆっくりと閉じて、止まった時間の中で考えて決断を下す。目を見開き、彼女を真っすぐに見据えて言った。

 

「――――踊りましょう」

「……えっ?」

 

 今度は彼女が呆気に取られる番。少年は返事も待たず、そっと手を取っては曇りを払うように茜色に染まる場所に彼女を呼び戻す。

 

「『さぁ、踊りましょう、麗しいお嬢さん。愉快に舞って、私に笑顔をみせてください』!」

 

 ベルのその芝居がかった台詞を聞いてアーディは瞳をはっとさせて胸を高鳴らせた。それは何度も何度もと読んでは心に刻まれた好きな一頁(ワンシーン)。通りかかる人達は何を言っているんだと冷ややかな視線を送るが、アーディは意に介さない。

 

 もう、夕日はすっかりと市壁に隠れて沈み、天上は薄っすらと星々が輝き始めている。そして、灯される街灯の魔石灯がまるでスポットライトのように二人を照らしては見守るようであった。

 

 右に左に、最初こそ威勢のいいベルであったが気付けばリードされていた。屈託のない笑みをこぼすアーディと回りながら、ぎこちない踊りをするベルと違いアーディは華麗にステップを踏んでは流れるようにベルと共に踊る。

 

 そして、ひとしきりに笑い終えて踊りが終わると。もうそこに悲しい眼差しはなく、今日一番の笑みを見せる彼女がいた。

 

「もう……アルったら、いきなりでビックリしちゃったよ」

「うっ……ごめんなさい」

「しかも、踊りへたっぴ!」

「ううっ……ごめんなさい、アーディさん」

「ううん、いいよアル、ありがとう。私、絶対に忘れない思い出にするからね」

 

 アーディは両手を胸に当てながら、そう微笑んだ。何を想い悩んでいるのか聞けなかったけど、その笑み見れたことがベルは誇らしかった。蒼い夜空と真っ白な月の下で奏でられた二人だけの旋律は静かに人知れず幕を閉じた。

 

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