ごみ拾いしながらコーラル漬けの飼い犬と飼い主を救おうとするお話   作:一般通過コーラル漬けルビコニアン

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 今回少し長めに書いてみた。名前はモチーフに近づける形でつけています。


















 コールドコール×イグアスなんて誰得の掛け算をなぜ思いついたんだろう……


報酬分の仕事はやるさ。仕事が増えたらその分貰うだけで

 今、俺は現地の集合場所にいる。二日前、前日の疲れを取りつつACの調整を行い、荷物の準備と地形の把握に残りの時間を使い、RaDのグリッドを出発した。

 

 今まで出てしばらくしたら封鎖機構が職質に来たのだが、対処する場所が多すぎるのか道中全く邪魔が入ることはなかった。

 

 現地に着き、仮設ドックにACを待機させて集合場所に向かう。

 

「おいおい、此処はテメーみたいな坊ちゃんがくる場所じゃないぜー?」

 

「帰ってママのオッパイでもチュッチュしなー」

 

 ギャハハハハ俺を揶揄う声が聞こえたが無視して待機してるとそれに腹が立ったのか一人が凄みながら近づいてくる。

 

「おい、聞こえなかったのか? 何か言えや! それともテメーをボコボコにしてやろうか? そうしたらおまえのACは俺が頂いてやるよ! お前にはもったいないだろうか――」

 

 おっとついつい手が出てしまった。そのままついでに押し倒してマウントポジションで顔面を殴りつける。何か声が聞こえたが大方「許さない」とか「殺してやる」とかだろう。ママのオッパイチューチューしたい年頃なので怖いから念入りに潰しておこう。

 

 途中腕を掴まれた気がしたのでそっちもぶん殴っておく。コイツはきっと仲間なので俺を拘束して羽交い絞めにするつもりなのだろう。そうなったらなすがままにされるので、そいつもマウントポジションでボコボコにする。

 

 気が付けば俺の周りには空間ができ、手も汚れたので携帯していたアルコールで手とついでにアイツらの顔にも流しておく。これで汚れは取れただろう。俺は優しいからな。

 

「―――さて、交流も終えたみたいなので説明に入らせていただきます。よろしけば位置についてください」

 

 いつの間にか壇上にいた司会者がそう促してくる。どうやら時間を使わせてしまったようだ。一言謝罪し、定位置に立った。

 

「では、此れより拠点設営の護衛について簡単に話をさせて頂きます―――――」

 

 

 大体五分程度の話を纏めると

 

・二か所の防衛ラインを設定されており、それより先に進ませないように敵勢力を排除。

 

・防衛ラインを突破された場合、こちらでも防衛を行うが限度がある。

 

・交代で防衛を行い、後退したものはこちらで用意した仮施設で休養を取ること。

 

・損耗したらドックで修理を行い、弾薬も補給するがその費用は依頼から天引きされる。

 

・依頼料金より多くなった場合、無条件で依頼失敗とみなす。

 

・「ゾディアック」のタウロス(金牛)部隊と、キャンサー(巨蟹)部隊が現着した時点で依頼は終了となる。期間は一週間。

 

・なお動きがよかった独立傭兵には追加の報酬と今後の指名依頼を行う際の参考にする。

 

 らしい。まあ、よほどのことでもない限り失敗することはないと思うが……何せ初めてのまともな依頼だ。少し張り切っていこう。

 

 

 

 その日、一つの伝説が生まれた。

 

―――15を超えたくらいのAC乗りが大の大人二人をボコボコにし、血に濡れた自分の手を酒で洗い、倒した奴の顔にぶっかけた。

 

―――3日間両方の防衛ラインに立ち続け、誰一人としてラインより一歩も先を歩かせることはなかった。

 

―――そのうえでほぼ損傷を受けることなく、弾薬を補給するときだけドックに向かい、それさえ格闘を絡め、敵同士を巻き込んで消耗を抑えていた。

 

―――誰よりも多くの敵を屠り、護衛部隊が到着するころには誰も襲撃を掛ける様子がなかった。

 

 結果、護衛部隊が関心と畏怖を込めてその独立傭兵のことをこう呼んだ。

 

 

 

―――――――マーズ(火星)

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず3日間襲い掛かってくる敵を撃墜させては来たが……

 

――思ったよりつまらねぇ……

 

 最初は解放戦線と封鎖機構がランダムで襲撃に来たものの、前者は早々に諦めたのか2日目以降は封鎖機構のみが襲い掛かるようになった。

 

 そこそこの兵力でくるものの今までのモノと比べると遥かにやりやすいし、他にも(傭兵)が居るので被弾を抑えることができた。

 

 ただ、花火師()がいることを悟ったのか5日目には封鎖機構すら近づかなくなり、到着した護衛部隊が困惑することになるとは思わなかったが。

 

「ホー? お前さんがこの状況を作り出したと?」

 

 俺の前にいかにも『牛です!』を体現した大男が立っていた。やはりタウロス部隊の隊長、タウロス1ことファラリスと言うらしい。俺を見下ろしながら「こんな子供がねぇ…」と呟いている。実際は40代と言いたいが、混乱を招きそうなので止めておいた。その後ろには危ない目つきで見つめる細身の男。彼はキャンサー部隊の隊長らしいが……名前を聞くのは止めておこう。うすら寒い何かを感じる。

 

「こんだけ若けりゃ将来有望だな! どうだ坊主! ウチに来ないか?」

 

 バシバシと背中を叩きながら勧誘をかけてくるが、企業勤めはもう勘弁だしカーラの所に所属しているのでやんわりと断った。向こうも半分冗談のようであっさりと諦めたものの、自分のアドレスだと端末にアドレスを送られ、個人的な話でも付き合うと言ってその場を去った。

 

 俺もこれ以上いるとカーラが怖いので、荷物を纏めて拠点から撤収した。願わくば朝日を無事に拝めることを祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、マクガン。お前さんはあの坊主を見てどう思った?」

 

「ええ…とても気になります。映像で見たあの猛攻……是非私のACで受けてみたいです」

 

「……お前さんに聞いたのが悪かった。こんな奴が半分いるのがなぁ……あの坊主が入ればまともになるとは思うんだが」




 おまけ

 タウロス1:ガチムチな高身長おじさん。豪快だが気を使うことができ、割と常識人。いつも過半数のろくでもない隊長たちの潤滑油になったり振り回されたりしている苦労人。ACは実弾メインの近接メイン。識別名はファラリス。由来は拷問道具のアレ。

 キャンサー1:細身の高身長お兄さん。強者の猛攻を受けきることに快感を覚えるМ。但し強者以外の攻撃には興味もない模様。ACは盾2枚で肩にショットガンを搭載し、攻撃が止んだ瞬間にシールドバッシュとショットガンで体制を崩してくる。タウロスと相性が良いのでよく任務で一緒に組むことが多い。識別名はマクガン。由来はヤシガニの沖縄名(ざっと調べただけなので違うかも)

 モチーフから名前決めるの面倒くさい……

カーラさんのーちょっと

  • 乙女な部分を見てみたい
  • 泥っとした部分が見てみたい
  • カラッとした姉御なところを見てみたい
  • いや、イケメンムーブかますやろ
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