IS―狂い損ねた少年の罪と罰   作:東流

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今回は試合終了後のお話です。

そして前々から書いていたオリ敵組織の人も出てきます。


それではどうぞ_(..)_


P.S簪ちゃんは出てきません。すみません_(..)_


第1話⑥

試合終了後ピッチ内

 

 

カツンカツンカツン

 

 

空から降り立った春人に聞こえてきたのはヒールの音だった。その所有者は勿論1年1組の担任であり世界最強のブリュンヒルデの異名を持つ織斑千冬だった。

 

 

「神薙…あれはやり過ぎだ。操縦者二人を壊すつもりか」

 

 

大変ご立腹のようだ。確かにあれだけやったのだ…春人自身も少しやり過ぎたかな…という気持ちはある。

 

 

「…自分でも今回は気が変になってて、暴走気味でした。次からは気を付けます。それじゃあ」

 

 

素っ気なく返した後で春人は一時も早く天照の容態を確認したかったので更衣室に移動した。今あそこは誰も居ない筈だ。織斑兄は医務室。多分今頃、弟と金髪も医務室にいる頃だろ…ピッチに戻る前に医療班が彼らを運んでいるのを見かけたからだ。

 

 

そのまま織斑千冬の顔を見る暇もなく春人はこの場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

 

「…アイツは一体何者なんだ…」

 

 

見たこともない武装に、ISの銃でのクイックドロウ…そして代表候補生を難なくあしらうあの実力。しまいには彼は代表候補生を含めた三対一で勝ったようなものだ。あの年であそこまで戦闘技術を極めてるなんて異常だ。あの年での実力者なんて知っているとすればこのIS学園の生徒会長を務めている更識楯無ぐらいだ。

 

 

「だが…下手をすれば楯無以上だぞ。調べて見る必要があるな」

 

 

千冬は先程の神薙の顔を思い出す。彼はやはりよく似ている。もう一人の自分の弟に…だが昔の彼からすれば今の出来事なんて到底信じられない。

 

 

「…お前は…春人なのか?それとも…」

 

 

いや…千冬は区切り、運び込まれたであろう二人の弟を見に医務室へ向かった。先生の責務より姉としての責務を果たしに行った。

 

 

「考えるのは後だな…」

 

 

取り合えず歩くスピードを上げた千冬だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

春人side

 

 

「…取り合えずここには誰も居ないから出てきて良いよ」

 

 

春人は自分のISのネックレスに話しかけそれと同時にネックレスが光だした。

 

 

キィィィンと光るなかネックレスから一人の少女が現れた。この少女こそが春人のIS天照である。

 

 

「…久々の外の空気だな…それにしても更衣室か…もっとましな場所は無かったのか?主人」

 

 

天照は出てくるなりニヤニヤしながら春人に話しかけてきたが

 

 

「強がらなくていいから…腕見せて」

 

 

「大丈夫だ。もう治った」

 

 

天照は腕を隠すなりそう言った。だが腕を触ったとき顔が苦痛に歪んだ。

 

 

「…いいから…見せて」

 

 

これ以上は天照も言わずそっと腕をこちらに見せてきた。

 

 

「………」

 

 

肘から伸びた切り傷。もう治りかけてはいるが、やはりこの感じだと相当バッサリいったみたいだった。血の跡もまだ残っている。

 

 

「…ごめん…天照…痛かっただろ?」

 

 

春人は天照の腕を離し俯きながらそう言った。

 

 

「…まぁ多少は痛かったが、私の自己修復能力である程度の痛みは抑えた。それに後数十分もすれば完治する」

 

 

天照の言葉に少しはホッとしたが、やはり気掛かりな点があった。

 

 

「なぁ…どうして、『天照自信』に攻撃が届いたんだ?本来なら僕が受ける傷なのに…」

 

 

「…わからん…正直バリア無効化攻撃なんて初めて喰らったからな…」

 

 

「そう…なんだ…」

 

 

また天照に対する『謎』が増えた。天照は隠し事が多い…気がする。

 

 

うーんと悩んでいると天照がいきなり顔を正面に近づけてきた。

 

 

「な…何?」

 

 

「白鵠を無断で使ったな?」

 

 

白鵠

 

 

先程の試合で使った天照の追加武装の1つであり、僕の『切り札』でもある。

 

 

「ごめん…ちょっとあのときは暴走してて、…自分でも何で使ってしまったのかよく分かんないんだ」

 

 

 

 

 

しかも

 

 

 

 

 

口調が少し前に戻った気がする。

 

 

 

 

ちょうどあのときの…自分に戻ってしまったようだった。

 

 

「………」

 

 

天照は無言で後ろに回り込み僕を抱き締めてきた。

 

 

「天照…?」

 

 

そしてそっと語った。

 

 

「主人…お前がどれだけ苦しんできたか私には分かる。もうずっと一緒にいるからな…主人が世界を敵にまわそうが私は主人の味方だ。1人になろうが関係ない。…人を生かそうが、殺そうが、私は主人についていく。一生だ。…だから、自分を見失うな…春人」

 

 

天照のその言葉に心が少し軽くなった。それに、

 

 

「天照…今…僕の名前…」

 

 

「………今日は疲れた。…寝る」

 

 

そう言い天照はさっさとネックレスに戻ったしまった。

 

 

「ここで流すの!?」

 

 

だがその言葉は天照に届かず僕一人の更衣室に鳴り響いた。だけど…戻るとき見た天照の顔は頬を染めながら初めて見る笑顔を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ような気がした。

 

 

「…ありがとう…天照…少しは元気になったかな」

 

 

そんな独り言を口にし、取り合えず特注のISスーツを脱ぎ、マドカ達が待っているであろう自分の部屋へ行くため急いで着替えるのだった。

 

 

 

 

後でめちゃくちゃ言われそうだな…色々。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

IS学園上空部に静止する一機のIS。そのISは先程の試合を見ており、顔の前に映像を出しながらニコニコとその映像を見ていた。

 

 

「ハハ♪さっすが春人さん…相変わらず強いですね」

 

 

そのIS操縦者は春人の試合を見ながら楽しそうに微笑んでいる。そして―

 

 

 

 

乗っているのは…『男』である。

 

 

 

 

少し童顔だがその顔に似合わず凄まじい殺気を放っている。

 

 

「…戦いたいけど…今はまだダメだしな~」

 

 

春人の試合の映像を何度も何度も何度も繰り返し見ておりそのたびに殺気は濃ゆくなっていく。近くを通りすぎていく鳥達はその気に押され一目散に逃げていく。動物としての本能が言っている。

 

 

 

 

 

 

『アレ』に関わるな…と。

 

 

 

 

 

近づくと…『殺される』。

 

 

 

 

 

 

そして彼はISのコール音に気づき、映像を止めた。

 

 

「はいこちら天道~………ええっ?もうそんな時間ですか?」

 

 

彼は慌てて時計を見る。もうずいぶん長くここに止まっていたようだ。

 

 

「アハハ、すみません~ちょっと集中し過ぎてたみたいです。…すぐに戻りますよ。…報告?ちゃんとしますよ。…はい、それじゃあ」

 

 

彼は連絡を切り名残惜しそうにIS学園を見た。

 

 

「本当ならもうちょっと近くで見たかったんですが…『今』の春人さんじゃちょっと物足りないですかね…」

 

 

彼のISが動きだし、その場を離れようとした。そしてもう一度学園を見て。

 

 

「…『あの時』の春人さんをもう一度見たいんで…また今度にでも♪」

 

 

猛スピードで空を駆けていった。その時の笑顔は先程の薄っぺらいニコニコ顔ではなく…

 

 

 

 

 

 

「…あなたを殺すのは…この僕だ」

 

 

 

 

 

彼が持つであろう本当の笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

獲物を見つけて喜んでいる…そんな笑顔。

 

 

 

 

 

 

 

ケタケタ、ケタケタと。

 

 

 




どうだったでしょうか?

今回のメインは天照との話ですかね?彼女の謎…また増えましたね…

頑張って回収していきたいと思います。


そして現れました…謎の少年。彼は一体?



そんなこんで1話ももうすぐ終わります。


早くシャル出したい!!けど簪ちゃんを先に出さなければ…


ということで今回はこの辺で…

また読んでいただけたら嬉しいです_(..)_

では♪
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