もっと早く投稿しようと思ったのですが…
まぁなにはともあれ、今回は簪がメイン?です。
ではどうぞ♪
春人の部屋
僕が自分の部屋へと入る前、扉からは何故か凄い空気が流れ出ていた事に気付いた。
恐る恐る入ってみると…
「兄さん!!」
「春人!!」
「ハル…」
マドカと愛紗、恋が抱きついてきた。
「ちょっ…三人とも!?」
流石に急に抱きつかれたりでもされたらちょっと困る。あれ?さっき扉から流れ出ていた空気は?
今はそんな空気は感じられない。気のせいかな?と思いつつこの部屋にいる後二人の少女に気付いた。
「あれ?君たちは…」
一人は知っている。クラスメイトであり、マドカ達の友達第一号である 布仏 本音である。
もう一人は…確か…ここの会長の妹さん…だっけ?
「あっ、えっと…」
水色の髪の少女がこちらをチラチラしか見てこない。何故だ?そして布仏さんに至っては、
「おー、さっすがハルルーモテモテだね~」
案の定茶化してきた。まぁ分からないことも無いが…
「ハルルーって何?」
今僕が持っている最も素朴な疑問だ。
「うん?ハルルーはハルルーでしょ?」
布仏さんは何を言っているの?という風な顔をしている。何故だ?分からない。分からないのは僕だけか?まぁいいかと心の中で思った。
それよりも…
「いつまでくっついてるの?嬉しいは嬉しいんだけどね…」
そう言うとマドカ達は
「嫌です!!離したくないです。…また勝手に何処かに行きそうで…」
マドカは涙を流しながらこちらを見てきた。
「春人、何があったんですか?普段ならクイックドロウなんて使わないのに…一体何が…」
愛紗も弱々しい顔でこちらを見てくる。
「…ハル、怒ってた?ハルがアレを使うときはいつも怒ってるときだったから…だから…心配…」
いつもなら感情をあまり外に出さない恋も今だけは涙を流し、心配している顔だった。
「ごめん…皆…心配かけちゃったね…」
天照の事は…まだ言えない。天照の事を知っているのは僕以外には誰もいない。それほど天照は『大事』なのだ…ISが人の形を取るなんて…マドカ達に限って絶対無いと思うのだが…やはり、バレたらただ事では済まされないので、今は黙っておくことが一番だ。
「でも、心配しないで。僕は何処にも行かない…もう自分を見失わない。心配をかけて…ごめん」
「だから、僕は大丈夫だよ」
僕は笑顔でマドカ達に礼を言った。天照と言い、マドカ達と言い…心配をかけてばっかりだな。
今回の出来事はまだまだ未熟な自分に対して、良い機会となった。
「…はい」
「分かりました」
「…うん」
三人の返事を聞き、そろそろ離してくれるかな~と思っていたのだが…甘かった。
「まだ離しませんよ、兄さん。私達が良いと言うまでです」
マドカがそう言い、皆全然離してくれなかった。
「ハァ…まぁ、今日くらいは良いかな…」
と思った僕が甘かった…
ギュウウウウ!!
マドカ達の手が急に力強くなってきたのだ。
「…あれ?…マドカさん達や…ちょっと、強すぎじゃないですかね?」
「えっ?そんなこと無いですよ♪兄さん♪」
キラッキラッの笑顔でこちらを見てくるものも…目が笑ってない…骨がミシミシ言うのが聞こえてくる。
「私達がどれだけ…心配したのか…本当に分かっているんですか?」
愛紗も先程の涙声ではなく、なんか怒ってた。
「いや…その話はさっき終わったよね?終わったよね?」
「…というわけで、お仕置き…」
恋の力がいっそう強くなる。この中で一番、恋の力が強い。多分僕よりも…
「えーと…理由が理不尽すぎる」
なるほど…さっき部屋から感じたのはこれだったのか…ヤバイ、骨の1本、2本持っていかれそうだ…どうにかしなきゃ。
するとそこでピンと閃いた。この理不尽な状況から脱出する事ができる唯一の方法が。
「マドカ、愛紗、恋…ちょっといい?」
3人は?を頭に浮かべる。ちょっと力が弱くなったこの瞬間。
「フゥ~、フゥ~、フゥ~~!!」
3人の耳元に息を吹き掛けてやった。特に恋は強く。
すると3人は顔を真っ赤にし突然の事に驚き、僕を掴んでいた手が離れた。
「はぅッ!!」
「キャッ!!」
「…ッ!!」
3人は恋以外、可愛らしい声を上げ後ろに引いた。そこを僕は逃さずに素早く立ち上がり、更識さんの元まで急いだ。
「更識さん。ちょっとISの事で話があったんだよね?じゃあ行こうか」
「えっ?ちょ、ちょっと…」
僕は更識さんの手を握り、ドアへと急いだ。その時更識さんが顔を赤くしていたが、そんなの今は気にしない。
「布仏さん…後はよろしく」
「了解~♪」
短く言葉を交わし、マドカ達を避け部屋の外へと出た。
マドカside
「…くっ!!まだですよ…兄さん、話が終わってません!!」
マドカ達が立ち上がり、春人を追いかけるが、
「フッフッフ…ここは通さないよ」
布仏本音…のほほんさんが立ちはだかる。
「どいてくれ本音、私達は春人を追わなくては…」
「だったら、ここで私と勝負してもらおう!!」
「…勝負…?」
マドカ達は不振に思い、まさかと思ったのだが…ある意味期待を裏切られた。
「今…この3デーエスで有名な、『Die乱闘スマッシュクラッシャーズ』で勝負して私に勝ったらここを通そう」
本音は服から4つのゲーム機を取り出した。
「…本音…いつも持っているのか?」
「うん!!そうだよー」
「お前な…だが、そんなもので―「あれれ?自信が無いの~」…何?」
本音はいつもののほほんとした性格では無く、真剣そのものだった。
「…来なよ…ハンデとして3対1でいいからさ」
ゲーム機を私達3人の手元に投げてきた。その時の表情…まさに本気!!
「…いいだろう…だが私達も初めてやるゲームだ、少し時間を―「あれ?マドカはやってないの?」…どういうことだ?」
「…私と愛紗はやってる。ついでにハルも…」
何!?初耳だぞ…そんなの
「やっていたのか?二人とも…」
「「うん」」
「…だったら今すぐマスターするからちょっと待ってろ!!」
私は今すぐ取り扱い説明書を開き、操作方法を覚えた。
「ふん!!この私に掛かればこんなのちょちょいのちょいだ!!いくぞ本音」
「ふっふーん~3人とも軽くあしらってやるよ~」
今ここに『Die乱闘スマッシュクラッシャーズ』の火蓋が切って落とされた!!
春人side
ちょうど本音がゲーム機を出している頃
「ハァ…ハァ…ごめん更識さん…無理矢理連れてきて」
ここは整備室でここまで来ればなんとかなるだろうと思い足を止めていた。
「…うんうん…私は大丈夫…」
更識さんは息を切らしながらも何とかついてきてくれた。
「けど、本当に大丈夫?顔…赤いけど…」
スッと僕は更識さんに顔を近づけるが、
「だ、大丈夫…大丈夫」
顔を更に赤くして身を引いてしまう。まぁ…無理矢理走らせて、ここまで連れてきてしまったから…嫌われて当然かなと思ってしまう。
「…(初めて…男の人と手を握って走った…まだ顔も熱いし…どうしちゃったんだろう、私…)」
案外そうでもなかった。
春人は不意に思い、そう言えばちゃんと自己紹介してなかったなと思い出す。今更だと思うが…
「あっ、えーとちゃんと自己紹介してなかったよね…僕は神薙春人。よろしく」
「えっと…更識簪…簪でいいよ…私も春人って呼ぶから」
「あぁ分かった…よろしく簪」
「うん…よろしく春人…所で春人1ついい?」
「うん?」
そこで春人は思い出す。彼女はマドカ達と一緒にいたことを…どういった経緯で仲良くなったのだろうと考える。そして…
「さっきの試合…の事なんだけど…」
「えっ?…」
そうか…彼女はさっきの試合を見ていたのか…だったらマドカ達と一緒にいた事も分かるし、何よりも
「そう…見てたんだ…さっきの試合…」
怖がられてるな…そう思った。
だが…
「凄かった。さっきの試合」
「…?」
予想していた答えではなく、その斜め45度の答えだった。
「…恐くなかったの?」
「恐い…?何が?」
「いや…さっきの試合さ…皆から見れば相当ショッキングだったと思うんだけど…」
簪は顔を降りながら、いいやと答えた。
「確かにゾッとするものはあった…けど、純粋に凄いと思った。一言で言えば…魅せられた?って言うか…その…」
簪はだんだん顔を赤くしていき、下を向き始めた。
「…フフッ…ハハハ…ハハハハハハ」
「えっ?どうしたの?」
簪はすぐに顔を上げこちらを見てくる。
「いや…そう言ってもらえると、さ…何だか自分がバカだな~って思って」
「…?どういう意味?」
「こっちの話」
そうかそうか…こういう人もいるんだな。怖がるだけじゃなくて純粋に凄いと言ってくれる人が…
今日の試合を見て何人いただろうか?簪のように思ってくれている人は……多分……いないと思う。
「簪…」
「何?」
何だかムスっとしている…何で?
「…どうしたの?簪、顔膨らませて…」
「春人が1人で笑ってるから…」
「あぁ、ごめん…ちょっとあの試合の後色々あってね…簪がそう言ってくれたからさ、悩んでた自分がバカだな~って」
「…………」
簪は真剣にこちらの話を聞いていた。先程のムスっとした顔もしていない、ちょっと可愛かったけど…
「だからさ…簪、ありがとう」
「へっ?」
「気づかせてくれて、ありがとう」
「ッ////」
簪はまた顔を赤くしてしまった。だから何で?
「…(今のは反則…あれは反則…あんな笑顔で言われたら…)///」
「……惚れちゃう……(ボソッ)」
「…?何か言った?」
「…いや…な、何でもない…」
その後は簪と他愛もないとことを喋って過ごした。整備室の一角で、笑ったり、怒ったり…そんな時間が楽しくずっと続けばいいな…そう思い、迎えが来るまでずっと喋っていた。
???side
その光景を物陰から見ている1人の人物。簪と同じ水色の髪で、手には扇子をリボンの色から上級生とわかる。
「ふーん…あの子が例の子か~」
その瞳は春人…ただ一点を見ていた。そして
「私のmy angel簪ちゃん♪今日も可愛いわ~」
その手にある扇子を広げ、扇子には天使と書かれていた。
「…そして、私の簪ちゃんとイチャイチャして…うらやま―ゴホッゴホッ、けしからん!!さぁて…どうしたものかしら…」
その物陰に隠れている少女が動こうとしたとき、
「何してるんですか?会…いえバカ会長」
背後から眼鏡をかけた少女が現れた。
「ゲッ…虚…何でここに、ていうかバカ会長って…」
「バカ会長はバカ会長です。仕事がまだ残っています。さぁ生徒会室に戻りますよ」
「嫌よ!!ここで簪ちゃん成分を…」
「力づく…でも?」
その時の彼女の目は…笑っていなかった。
「…はい…了解です」
自分の命の危険を悟った彼女はすぐさま生徒会室に戻るのだった。
そしてちょうどその頃
「ワハハハハ~また勝利~」
「クソッ!!何でだ!!何故勝てない」
マドカ達は未だに本音を敗れずにいた。
「えっ?だって…」
「そりゃ…」
「…うんうん」
「「「マドカ(ちゃん)のせいでしょ?」」」
「言うと思ったわ!!ちくしょう~」
彼女達の戦闘はまだまだ続く。
本音が飽きるまで…
どうだったでしょうか?
最後の人は…まぁ分かりますね。
そして本音の謎のゲーマー感。彼女は強いですよ。
ともあれ簪…落ちました。まぁそういう予定でしたからね…
次はセカンドが出てきて、第一巻後編に突入していきます。それではまた_(..)_