IS―狂い損ねた少年の罪と罰   作:東流

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今回から第2話です。

鈴と無人機のところですが、まだまだ序盤です。

1話で長くとりすぎたので2話はちょっと早く終わらせるつもりです。

それではどうぞ


第2話①

翌日

 

 

僕が入ったときの教室の温度が急に下がった。織斑兄弟はこちらを睨んでくるし、兎の妹もこちらを睨んでくる。金髪はこちらを見た瞬間にサッと目を反らした。まぁ昨日あれだけの事があったんだ、しょうがないかなと思ってしまう。

 

 

そしてSHRがはじまるまでこの空気が続いた。

 

 

 

 

 

SHR

 

 

「えー…皆さん。クラス代表の事なんですが…」

 

 

山田先生の顔が少しひきつっていた。なんせこんな空気なのだ、しょうがない。山田先生には本当に迷惑をかけている気がする。すみません…山田先生。取り合えず心の中だけでも謝っておく。

 

 

「織斑秋二君とオルコットさんのISはまだ修理中で、試合には間に合うのですが、そういうわけにもいかなく、かといって、勝負に勝った神薙君は織斑先生との約束で、試合には出ません。と言うわけで、この中で今クラス代表になれるのは…織斑一夏君…あなただけです」

 

 

ヘェ…織斑兄がクラス代表か…まぁどうでもいいが。織斑兄は必死に何か言っているが、織斑先生の出席簿アタックで沈んでしまう。

あれだけは本当に理解できない…威力が…

 

 

まぁなにはともあれ、これで一時は絡まれないだろう。この空気も織斑兄弟がなんとかするに違いない。そうだ。きっとそうだ。

そして今日も僕は頭の中で、天照と喋るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑一夏と秋二、オルコット、それと…神薙試しに飛んでみせろ」

 

 

何で金髪と織斑弟のISが復活してるかって?動くだけならそんなに負担を掛からないそうだ。戦闘は無理らしい。

 

 

早くしろ。と織斑先生の厳しめな言葉が聞こえてくる。取り合えず天照を呼び出し、展開した。

 

 

次に早かったのは金髪だ。代表候補生なだけで、展開も早い…が、武器の位置を織斑先生に指摘されていた。まぁ出すなら、上向きだな。

 

 

その次は織斑弟と兄だ。弟はすんなり展開できたが、兄の方は少しもたついていた。

 

 

「よし、飛べ」

 

 

その掛け声と共に僕は空へと舞い上がった。続けて金髪、織斑兄弟と来るが…もう説明するのもめんどくさい。下から兎の妹の声が響いてきて煩い。

取り合えず、急降下をし、地表から十センチの所で完全停止をやってみろと言われたのですぐに急降下していく。

 

 

目標十センチ、楽勝だ。十センチピッタリの所で止まり、そこでISを解除した。

 

 

「…流石だな。神薙」

 

 

「…どうも」

 

 

僕はすぐに列へと戻り、他の3人を見ていた。

金髪は難なく成功。弟の方も若干ズレがあったものも成功させた。そして織斑兄…

 

 

校庭にバカデカイ穴を開けるという所業を見せた。

 

 

「よく地面に向かってもうスピードで突っ込んだね」

 

 

「…バカだな」

 

 

「でかい穴てすね…」

 

 

「………っ…?」

 

 

それぞれ反応を示すが、恋だけは何が起きたか理解てしていなかったみたいだ。寝てたから…

よく寝れてたな…織斑先生の授業で…

 

 

「…気配消してるから…」

 

 

「消すなよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の授業は終わり、放課後に差し掛かっていた。今日の放課後は簪と整備室で会う約束をしていた。

マドカ達は布仏さんの部屋に行ったみたいだった。なんだかゲームの借りを返すとか言ってはりきっていたみたいだ。

 

 

そんなこんなで整備室。

 

 

簪は整備室の一角にあるパソコンとにらめっこしながら頭を悩ませていた。

 

 

「パソコンとなに格闘してんの?簪」

 

 

僕はそのパソコンを覗きこむ、するとそこにはISの設計図らしきものがあった。

 

 

「ひゃ…は、春人?…」

 

 

簪は僕の言葉にびっくりしたらしく驚いた顔でこちらを見ていた。そうとう集中していたらしい。

 

 

「流石にその反応は…ちょっと傷つくよ…」

 

 

「ご、ごめん…気づかなかったから…」

 

 

簪はズレた眼鏡を掛けなおすと、パソコンを僕に見せてきた。さっきも言ったとおり、これはISの設計図であるが、何故簪がISの設計図を持っているか不思議だった。まぁ簪は日本の代表候補生だから持っていても不思議では無いと思うのだが…

僕はチラリと横の『IS』を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ『未完成なIS』を持っている代表候補生は世界で何人いるだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいない。僕はそう結論づける。代表候補生には完成したISをちゃんと送る事になっている。じゃあ何故だ?

何故、簪は『未完成』のISを持っているのか?

 

 

「簪…どういうこと?」

 

 

「えっと…ね…」

 

 

簪は何故こういった事になったのか簡単に説明してくれた。

理由は、どうも織斑兄弟らしい。本当なら簪のISを完成させる技術スタッフが織斑兄弟のIS作成に駆り出されてしまい、簪のISはなかば放置だったらしく織斑兄弟のISが完成しても、ほとんど手付かずだったらしい。それで簪はほとんど未完成なISを渡されたらしく自分で制作を行っているようだ。

その話を聞いた時、流石に呆れて声も出なかった。

 

 

「…(技術者なら最後までちゃんとしろよ…)」

 

 

織斑兄弟は悪くないにしても今回悪いのはその技術スタッフ達だ。いくら別のISの作成に駆り出されたとしても自分達の作るISぐらいちゃんと完成させて欲しいものだ。

 

 

「…で、簪は今も尚ISの制作を頑張っている…と」

 

 

「…うん…まぁ、そうなるかな…」

 

 

「呼んだのは僕に意見をもらいたいから?」

 

 

「…うん…春人に見てもらいたいから」

 

 

確かに意見を言うぐらいなら僕もできるが、流石にISを『作る』ということになると話は別だ。素人がどうこうできる問題じゃない。完成しているISを調整したり、いじったりするのは問題無いが…

 

 

「どうして、簪は一人でISを完成させようと思ったの?」

 

 

そこが気になった。大人が何人も集まって試行錯誤を重ねながら完成させるのを、たった一人…しかも学生が作るというのは難しい事だ。

 

 

「先生達に相談すれば良かったんじゃないの?」

 

 

「…違う。そうじゃない」

 

 

簪は頭を振った。そうじゃない…と

 

 

「どうしても一人で完成させたかった…お姉ちゃんみたいに…」

 

 

「…姉?…確か、ここの生徒会長か?」

 

 

簪はうん、と答える。簪の話によると姉…更識 楯無は自分のISを自分で完成させたらしい。だから自分も一人で完成させる。完成させたい。

そう言っていた。

 

 

「…はぁ…あのね、簪…」

 

 

「……?……ッ!な、何するの?」

 

 

僕は簪のおでこにデコピンを喰らわせた。急の出来事で焦る簪。

 

 

「簪のお姉さんが一人でISを完成させたって…簪は見てたのか?完成させるところを」

 

 

「…いや…見て、ない…」

 

 

「だいたいISを一人で完成させようだなんて無理な話だ。簪のお姉さんも確かにIS制作に関わったと思うが、それは何人もの技術者たちと話し合って、一緒になって完成させたんだ。決して一人じゃない。一人で出来ることなんて…限られてる」

 

 

「でも!」

 

 

だから…僕は一度言葉を区切る。

 

 

「だから…簪は僕を頼ったんだろ?わからないから、意見が欲しいから、第三者の声を聞きたかったんだろ?」

 

 

「………」

 

 

「それと一緒だよ。お姉さんだってそうさ…人間だから分からないことも、出来ないこともある。ISを一人で完成させられるのは…天災ぐらいだ」

 

 

「…天災って…篠ノ之博士…?」

 

 

まぁそれ言っちゃうと、あの人…人間止めてるってことになっちゃうけど…

 

 

「簪…君のISをまた別の研究機関で再制作することはできるの?」

 

 

「…先生に話せば、なんとか…けど私研究機関なんてよく分からないし、前の所も頼みたくないし…」

 

 

「それについては問題無いよ。僕の知り合いにそういった人達が要るから」

 

 

「ほ、ほんと?」

 

 

簪が詰め寄ってくる。近い近い。

 

 

「けど…場所が日本じゃなくて国外なんだ。めんどくさいことに…」

 

 

「そう…なんだ…」

 

 

簪が考え込む。無理もない、国内ならともかく、国外となると話は違ってくる。いろいろとメンドイ。

 

 

「わかった。春人の知り合いだし…大丈夫」

 

 

「いいの?」

 

 

「うん…本当は私が完成させたかったけど…やっぱり無理だったし、春人の言う通りだね。一人じゃできない…」

 

 

「簪…」

 

 

「だから…頼むね。春人」

 

 

「あぁ…最高のISにしてやるから…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後はお開きとなり、整備室で別れた。なにやら陰を見た気がするが気のせいだろう。

僕は取り合えず『あの人』に電話した。どうやら向こうも暇らしくちょうど良かったみたいだ。

一番懸念していた国外の事だが案外すんなりいったみたいだ。何でだ?結構な問題になると思っていたのだが…

 

 

「フフフ…」

 

 

裏の権力には敵わなかったみたいだ。それでも問題があるきがするがまぁいいだろう。

簪のISは『あの人』の所に渡っていたはずだ。

だから…

 

 

物凄い何かになって帰ってくることは確かだ。

 

 

簪…確かに最高のISにしてやるとは言ったが…これが最高ではなく、最凶になって帰ってくるから、ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

マドカ達は眠い目を一生懸命こすっていた。昨日、布仏さんと相当夜遅くまでゲームをやっていたようだ。そんなに悔しかったの?負けたの…

 

 

教室に入り、いつものパターン。さっさと自分達の席につき取り合えず回り始める時間。天照の調整を初めて、急に時間が止まった…そんな気がした。

 

 

 

 

 

 

「その情報古いよ」

 

 

 

 

 

 

扉から聞こえてきた少女の声。どうやら織斑兄弟との知り合いらしい…関係無いが。

そしてまたも動き始める時間。

 

 

 

 

嵐はそこまできている。

 

 

 

 

そんな気がした。

 

 




どうだったでしょうか?

簪のISは春人の…スコールさんの所にいきました。

もうお分かりですよね。はい。

後、国外やら~国内やら~とありましたが、そこはまぁ…シスコンパワーでなんとかしたと…思ってください。

それでは、次も読んでくれたら嬉しいです。

では_(..)_
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