とんでもない伸び方しててめちゃくちゃビビってるし日間ランキング2位まで行って心臓止まりそうになった……
フリーザ様にスカウトされたあの日から1年が経過した。
あれから色々な事があった。
フリーザ様から下っ端戦闘員を数名私の部下として配属され、その部下達に料理をする上での心構えや知識、技術などを教え込んだ。
驚いたのは、配属された部下の中にあのネームドモブのアプールさんが居た事だ。
フリーザ軍の中級兵士であり、ナメック星編でベジータに殺された、これと言って活躍してないのに妙な人気のある青紫の肌に黄色い斑模様のある長い頭のアプールさんだ。
原作では戦闘力3000程のナメック星人達との戦いで生き残っていた事を考えると、彼の戦闘力は大体3000前後だと思われる。
ぶっちゃけゲームだと上がり下がりが激しいから具体的には分からないんだよなぁ……
ファミコンソフトのドラゴンボールZII 激神フリーザ!! だと戦闘力は6000なのに、スーファミソフトのドラゴンボールZ 超サイヤ伝説 だと1500〜1700とあまりにも違う。
話を戻すが、私の部下として配属されたアプールさんはまるでスポンジの様に知識と技術をぐんぐん覚えて行き、今や副料理長のポジションを任せられる程になっていた。
この世界のアプールさんは料理の才能があったらしい。
他にも惑星ベジータの話を小耳に挟んだり、特戦隊の方々にフリーザ様に捧げる喜びのダンスの練習に付き合わされたり、ザーボンさんが妙に肌ツヤが良くなってご機嫌だったり、ドドリアさんが野菜をしっかり食べる様になったからか若干痩せてたり、食堂が大盛況で忙しかったりと、本当に色んな事があった。
そして今、私はまたまたフリーザ様にお呼び出しを受けて部屋の前に居る。
コンコンコンとノックを3回する。
「フリーザ様、シェフィーです。入ってもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
私は失礼しますと言って部屋に入る。
普段通り椅子に座ったフリーザ様が待っていた。
「待っていましたよシェフィーさん。実は貴方に頼みがありましてね」
ふむ、フリーザ様が頼み…?命令では無く?
「実は約1週間後に私の兄と父が尋ねて来るのです。そこでシェフィーさんには兄と父に料理を振舞って頂きたいのですよ」
オーッホッホッホ!と笑うフリーザ様
「フリーザ様の兄君と父君と言うと……クウラ様とコルド大王様ですか!?」
流石の私も驚きを隠せない。
「えぇ、そうです……ただ、私の父はともかくとして兄が厄介でしてね……」
(あー……なるほど)
そういえばフリーザ様とクウラ様は犬猿の仲だったな……二次創作なんかでも顔を合わせれば口喧嘩している様が良く書かれていた…
「わかりました。私で良ければ腕を振るわせて頂きます」
「よろしくお願いしますよ、シェフィーさん」
「はい、それでは失礼致します」
私はフリーザ様にお辞儀をして部屋を出るのだった。
食堂に戻りアプールさん達に詳細を伝える。
クウラ様とコルド大王様が訪れると言う話を聞いて、アプールさん含む部下たちは戦々恐々としていた。
「い、嫌だなぁ……俺、クウラ様苦手なんだよなぁ……あの人の機嫌を損ねたら殺されるかもしれないし……」
アプールさんがそう呟く。
「確かに、あの人は恐ろしいですからね……私も苦手なんですよね…」
と、他の部下たちも口々にそう言う。
「皆さん、安心してください。今回は私が1人で作ります。流石に皆さんはまだ料理を学び始めて1年弱ですから、任せる訳には行きませんからね。仮に機嫌を損ねて首が飛ぶとしても、それは私だけですから。」
私はそう言って胸を張る。
「いや、それはそれで安心出来ねぇ……」
「料理長の首が飛ぶのは嫌だなぁ……」
「シェフィーさんだけなんて……」
アプールさん達はそう言うが、仕方がないのだ。
流石にまだ私以外の人に任せるには不安が大きい。
(とは言え……クウラ様とコルド大王様って料理はどんなものを好むんだろうな……)
緊張と不安を胸に抱えながらも、時間は無常にも過ぎ去って行く。
そして1週間後、クウラ様とコルド大王様が宇宙船でやって来た。
(さて……いっちょやるか……!)
私は心の中で気合を入れてフリーザ様の1歩後ろに立つ。
フリーザ様と私、ザーボンさん、ドドリアさんの幹部3人で出迎えに向かう。(特戦隊は仕事で居ない)
「お久しぶりですね。パパ、クウラ兄さん」
「あぁ、久しぶりだな。フリーザ」
「ぐふふ、会えて嬉しいぞフリーザよ!」
お二人がフリーザ様に軽く挨拶をした後、クウラ様とコルド大王様がこちらに向き直る。
「さて、久々の再会だ……早速だが飯にしようじゃないか」
「ぐふふ、そうだな。わしは腹が減って仕方がないのだ!なにせ随分と腕の良い料理人を召し抱えたと聞いたからなぁ」
「えぇ、シェフィーさんの腕は素晴らしいですよ。期待して下さい」
……正直心臓が破裂しそうなくらい緊張している。
フリーザ様…プレッシャーを掛けないで下さい…。
1歩前へ歩み出て自己紹介をする。
「初めまして、フリーザ様にスカウトされフリーザ軍料理長を務めさせて頂いております。シェフィーと申します」
そう言って一礼する。
「ほう……貴様が、噂の料理長か……」
興味深そうに私を見つめるクウラ様。
「ぐふふ、なるほどな……中々良い面構えだ」
何故か妙に満足そうな顔で頷くコルド大王様。
プレッシャーががが……胃と心臓が痛い……
雑談をしながら食堂へと向かう3人の後をついていく。
ザーボンさんとドドリアさんからめちゃくちゃ憐れみの目で見られている…
胃の辺りを押さえながらとぼとぼと後をついて行き、食堂に到着した。
食堂の席へと座る3人。
「さて、それでは早速シェフィーとやらの腕を見せて貰おうか」
クウラ様がニヤリと笑ってそう言った。
私は普段通り、食堂に常設してあるメニュー表を用意し、3人に渡す。
「こちらがメニューになります。」
メニューを受け取った3人の反応を見る。
まずはクウラ様が口火を切った。
「ほう……中々美味そうな品が揃っているじゃないか、俺の知らない料理ばかりだ…」
「ほほぉ……これは中々期待出来そうだのぅ」
コルド大王様も興味深そうにメニューを見ている。
(よし、掴みは良い感じだな)
2人の様子を見てホッと胸を撫で下ろす。
「しかし」
安心したのもつかの間、クウラ様が突然話し出す。
「このメニュー表は確かに興味深いが、料理人として腕を試すのならば…こちらが持ち込んだ食材を使って料理して貰おうか。機甲戦隊!」
「お呼びでしょうかクウラ様」
そう言って現れたのは青い肌に金髪の青年。
「サウザー、先日薬の材料として手に入れたアレを持ってこい」
「ハッ!」
クウラ機甲戦隊のサウザーだった。
彼はクウラ様からそう指示を受けると、宇宙船の格納庫へ行き何やら大きめのツボを持って食堂へ戻って来た。
(……アレは……?)
「シェフィーよ、これが何か分かるか?」
「いえ……」
私は首を横に振る。
「蓋を開けて見るがいい」
私は言われた通りに蓋を開く。
するとそこには……何やら蠢く生き物が居た。
「こ、これは……!」
思わず驚愕の声を上げてしまう。
その生物は細長い身体をうねうねとくねらせながら、全身から粘性のあるヌルヌルとした分泌液を出して所狭しとツボの中を動き回る。
「むぅ……なんと気色の悪い生物よ…」
「兄さん?こんな気色の悪い生物食べられる訳が無いでしょう?」
「フンッ、食えないなら食わなければいいだけの話だろう?それともなんだ?お前の料理人はその程度と言う事か?」
「くっ……!」
悔しそうにしながらも言い返せない様子のフリーザ様。
「確かにこの気色の悪い生物を食うのは気が乗らんがな……しかしクウラよ、これは一体なんだと言うのだ?」
「俺も詳しくは知らんが…現地住民曰く薬の材料になるらしい」
「あぁ、確かに滋養強壮の効果があるので精がつきますね。あと漢方薬の材料として使えた筈です。」
私がそう答えると、3人揃って驚いていた。
「待ってくださいシェフィーさん、貴方…これが何か知ってるのですか?」
「えぇ、知ってるも何も…私の生まれ故郷では高級食材なので…」
「「「高級食材!?」」」
そう、この生物の正体は天然のうなぎだった。
丸々と肥えた、とても活きのいい天然うなぎ…やはり食べるとしたら蒲焼にしてうな重が良いだろうか?
それとも卵焼きに入れて鰻巻きが良いかな?
「まっ、待て!これが高級食材だと!?冗談にしても笑えん!大体、コイツは臭みが強く食えた物では無いと聞くぞ!」
「その臭み成分が皮下脂肪に溜まっているので、じっくり時間を掛けて焼けば臭み成分と一緒に脂が落ちていくので、美味しく食べれる様になるんです」
「……信じられんな」
クウラ様が黙ってしまった。
「……まぁ、良いでしょう……それではこのうなぎとやらを使って料理を作って頂きましょうかね」
「わかりました。早速調理に入りますね。アプールさん、七輪に炭を入れて火を起こしてください」
「分かりました!」
さて、まずはうなぎのタレを作る。
醤油とみりんを大さじ3、料理酒と砂糖を大さじ1.5用意して、小さなフライパンに全部入れて中火で煮詰める。
ふつふつとしてきたら弱火にして、焦げ付かないように木べらでかき混ぜながら煮詰めていく。
とろりとしてきたら、火から下ろして完成。
次は木製の分厚いまな板を用意して、その上にうなぎを置いて下顎の部分に釘を打ち込んで固定する。
エラの下のヒレの後ろ辺りに切り目を入れて、背骨に沿ってゆっくり背中側から腹の部分まで尻尾の先まで開いて行く。
しっかり開いたら肝を誤って潰さない様に気をつけながら内臓を取り出す。
頭の下に背骨があるので、背骨に切れ目を入れて背骨の下に包丁を差し込んで尻尾の先まで身を外す。
丸々と肥えてるだけあって中々に硬い。
最後に頭を切り落としたら、身をブツ切りにする。
そしたらザッと身を水洗いして血を流す。
続いて長い金属製の串3本でブツ切りにした身を串打ちし、七輪の炭火でひっくり返しながら両面をじっくりと時間を掛けて焼いて行く。
臭み成分の多くは脂に溶け込む。つまり皮の部分をうまく焼いて、脂が弾けるのと同時に臭み成分を揮発させる事で美味しく食べれる様になる。
目安は身の方がこんがりきつね色、皮の方が少し焦げ付くくらい。
ここまで来れば後はタレを付けるだけ。
ハケで身側全体にタレを塗り、強火で少し焼く。あっという間に焦げてしまうので、タレの水分が蒸発してきたなと思ったらすぐに火から上げる。 これを2回繰り返して最後に、身側と皮側にも全体にタレを塗ってほんの少し焦げるぐらいまで焼く。
これでうなぎの蒲焼の完成!
丼に炊いたお米を盛って、タレを軽〜く回し掛ける。そしたらその上に蒲焼を乗せればうな丼の完成!
「お待たせ致しました。こちらうな丼になります」
「おぉ……!」
「これはまた、なんとも食欲を誘う匂いじゃな!」
「……ふむ……確かに美味そうだ」
3人とも興味津々と言った様子でうなぎを見つめる。
「さぁ、どうぞお召し上がり下さい」
3人ともスプーンを手に取りうなぎの蒲焼を口へと運ぶ。そして次の瞬間には一斉に目を見開いて驚きの表情を浮かべた。
「ッ!?なんだこれは!馬鹿な…これがうなぎだとッ!?美味い……美味すぎる…ッ!」
クウラ様が驚愕の声を上げる。
「うむ、臭みも殆ど感じない上にしっかりとした味付けがしてあるな……身はふんわりと柔らかく歯切れが良い……これは素晴らしい……」
「えぇ、このうなぎに染み込んだタレの濃厚な甘辛い味と風味豊かな脂がとてもマッチして、美味しく仕上がっていますね」
どうやらお2人も気に入ってくれた様だ。良かった。
その後、3人は黙々とうな重を平らげて行くのだった……
「貴様…シェフィー……だったな」
「はい」
「俺は貴様が気に入ったぞ。どうだ、俺の部下にならないか?」
「…兄さん?何を言ってるのですか?」
「申し訳ありませんが、私はフリーザ様に見出して頂き、このフリーザ軍にて料理長の任を任されております。私はフリーザ様の物であり、フリーザ様を心から敬愛しております」
「ふん、そうか……それは残念だな……」
「それに何より、仕える主を簡単に鞍替えする様な部下はクウラ様のお気に召さないでしょう?」
「フ、フハハ!違いない!」
そう言って楽しそうに笑うクウラ様。良かった……なんとか合格点には達した様だ。
フリーザ様も満足気に頷いている。
「うむ、シェフィーよ。またいずれ、美味い物を食わせてくれ」
「わしも楽しみにしておるぞ!」
「えぇ、機会があれば是非とも」
こうして私は、クウラ様とコルド大王様を見送るのだった。
次は誰を書く?(惑星ベジータはまだ破壊されてないものとする)
-
ギニュー隊長
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ジース
-
バータ
-
リクーム
-
グルド
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ベジータ
-
ナッパ
-
ラディッツ
-
ベジータ王
-
ギネ&バーダック
-
コルド大王
-
クウラ