明日のパンツと少しの小銭で異世界を生きれるか   作:単眼駄猪介

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前回の前書きはちょっと私怨が入ってたので今回はとっとと終わるぜぃ。

今作のシアちゃん達は家族愛の暴走ってことで色々目茶苦茶になったけど、お隣さんの国のように強制徴兵されるのが嫌って声は普通に出るからある意味彼らの反応は当たり前でもあるのだ……
ちなみに他作品要素にキャラ参入はあっても一人か二人くらいなので、そっち方面は嫌だという方々は安心してください。
全般が駄目な人は最初からタグに付けてたので……ナオキです。

尚、今話は前回とかに比べるとちょっと短いけど許して。




ハルツィナ樹海で 後編

 

フェアベルゲンは基本的に木々の上に住宅を置く、エルフがしてそうなスタイルなのだが亜人族の中には実際にエルフもいるわけで、まあ多種多様な住み方である。

 

「賑やかだなぁ……」

 

映司も日本の色んな場所に行ったが、やはり異世界の物件や姿はとても美しく見える。

そして、それに負けぬ賑やかさがフェアベルゲンにはあった。

 

「ようこそ、フェアベルゲンへ……って兎人族ッ!?」

 

フェアベルゲンへの入口に入るまで兵士を見かけることなく歩いてきたのだが、魔物はフェアベルゲンに近付くほど少なくなり、定期的に周囲の魔物を狩っている事が察せれた。

だが流石にフェアベルゲンの出入り付近には兵士を置くようで、映司達は発見された。

無論、彼らに付いていた兎人族も身バレするわけでただちに兵士達に包囲される。

 

「兎人族、族長カムはどこだ!」

 

「は、はい!」

 

頭に耳を生やした大男がそう叫ぶと、カムが飛び出る。

 

「長老様方から伝言!シア・ハウリアを養成所に送るのであれば一族郎党打首の罰を免除すると言っている!大人しく彼女を渡せ!」

 

「あの〜…」

 

「なんですお客人。……まさか人質!?」

 

「いえ!全く違います!」

 

映司がなんとかシアを徴兵から逃れるために話しかけるが、逆に誤解を与えかけてしまう。

そんなこんなでゴタゴタしている内に、長老の一人が来たようだ。

 

「兎人族が来たと言うから来てみれば……人間もご一緒か」

 

エルフ族である長い耳と長老と呼ばれる由縁ともなろう長い髭を引っ提げて現れた彼は映司とその後ろにいるグリード達を見て並々ならぬものを感じ取る。

 

「ふむ……一先ず長老会議じゃ。恐らく、予言の日が来たのだろう」

 

「な……まさか!」

 

兵士達は騒めく中、映司達はフェアベルゲンに招かれるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映司達は長老達が会議するための場所で、兎人族と共に罪人のように立たされていた。

兎人族の事、映司の事で会議は進んだが、兎人族に関しては映司もフェアベルゲンに来るまで考えていた。

長老達は兎人族をどうするか、悩む。

同胞とはいえ、打首で処罰しなければ示しがつかない。

しかし、占術師を戦場に送れば高確率で死ぬのも確かである。

だからこそ、映司が声を上げた。

 

「俺は貴方方が伝承してきた新たなオーズです。証としてこれがあります」

 

そう言って取り出したのはオーズドライバー。

改革の光が彼らにもたらされた。

 

「それは……」

 

「確かに伝承にあるものと同じ……」

 

そう言って狐人族の長老がオーズドライバーの絵が描かれた石板を持ってくる。

無論、劣化して丁寧に扱わなければ容易に砕けるだろう。

 

「確かに、オーズドライバーではあるな……」

 

本当にかつての王が言うオーズである、そう皆が思い始めた時。

熊人族の長老が待ったをかける。

 

「待て、本当にオーズになれるのなら変身できるはずだ。偽物の可能性があるかもしれん」

 

確かに見た目だけならいくらでも真似れる。

映司もそれには納得する。

しかし、それに苛立つのはグリードと怯える兵士のポケットをクンクンと嗅いでいるホッパー。

グリードはとっとと用事が終わらないかと少し苛立ちを見せており、メズールとガメルなんかは途中から甘え甘やかすといった雰囲気になっている。

見た目が某赤い彗星のネタを再現したかのような絵面なのはあえて指摘はしない。

しかし、ホッパーはそれとは違いシンプルに腹を空かせていた。

流石に人を食べるほどは飢えてはいないが、それでも空腹というのは人間でなくても気が立つものだ。

小刻みに揺する足が完全に苛立つソレである。

 

「分かりました。ティア、ちょっと離れて」

 

「あ、うん、ごめん」

 

それまで映司の腕に密着していたアレーティアを離させて、オーズドライバーを装着する。

まだ大迷宮から出てほんの一週間。

急に大勢の人々の中にいるのは精神的に不安になるのだろう。

尚、アンクは「見世物じゃねぇんだぞ」と不満たらたらだがやらなきゃ進まないので致し方ない。

 

【タカ!トラ!バッタ!】

 

いつものカッコいいようなダサいような良く分からない歌がオースキャナーから流れ、映司はオーズに変身する。

 

「むう……確かにオーズだな……」

 

変身できるのなら認めざるを得ない。

容姿も石板に描かれたものとほぼ同じであるし、認めるしかなかった。

 

「良かろう!貴殿は今から新たな王、オーズだ!!」

 

「Happy Birthday!!オーズッ!」

 

「うわっ!?」

 

会場の中にいる人々は事実に少しずつ喜びが伝わっていく。

だが、そこにフェアベルゲンで生きる人間族代表なのだろう、一人の男が大声で祝福の声をあげた。

映司は驚くが、男は彼に近付き礼をする。

 

「私はコーセイ・コーガミ!古代オーズの血筋を受け継ぐものであり、フェアベルゲンの人間族の代表をしている!火野映司君!よろしく!」

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

パッと見は中年男性であるが、そうは思わせない肌のハリや艶がある黒髪は彼の生命力の高さを伺わせる。

彼の勢いに押し流された映司であるが、かつてのオーズの子孫ということで内心では警戒心が少し生まれる。

なんといっても距離の近さは余程の能天気かコミュ障でもなければ、普通は警戒心を抱くものである。

とはいえ、コーガミの性格故にどうすることもできないのだ。

それを知るのはフェアベルゲンに滞在することで自然とわかるものであったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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結果的に映司の人助けは成功するのだが、フェアベルゲンに関わらず周辺の集落も新生オーズの誕生に大いに湧き立った。

かつての王が言い残した言葉に従い何百年もの月日が流れ、ついに来た新たなオーズ。

オーズに忠誠心が高い亜人族達が喜ばないはずがないのだ。

ちなみにアンクの説明に亜人族のこと言ってないじゃないかと映司は指摘したが、アンクは「人間族と魔人族がいた国なんだぜ?亜人族がいないわけないだろ」とシラを切る。

そんなアンクにカザリは呆れつつ「認めるのはプライドが許さないってさ〜」もからかうとアンクがカザリを襲い、カザリは楽しそうに逃げる。

腕だけならともかく、人間の体に憑依している今のアンクでは大きく運動するだけで体力を大幅に削られる。

結果、猫のカザリに敗北するアンクの図の出来上がりである。

 

「クッソ……」

 

「にゃお~ん♪」

 

そんな彼らをコーガミの屋敷の窓から見るコーガミと映司。

映司の側にはアレーティアとシアがおり、端から見れば美少女を侍らすなろう太郎であるが映司は特にそういう感情はないし、アレーティアはなんとなく、シアは人柄への好意である。

そして彼らを呼び出したコーガミは話を切り出す。

 

「映司君、来てくれてありがとう。改めて自己紹介しよう、私はコーセイ・コーガミ。名がコーセイ、姓がコーガミだ」

 

「じゃあ俺も……火野映司です。こっちがティア、じゃなくてアレーティアで兎人族の方はシア・ハウリアです」

 

「うむ、火野映司君か……確かに勇者の名前だ」

 

「え?知ってたんですか?」

 

勇者であることを知っているコーガミに驚く映司。

だがコーガミはさも当然というように答える。

 

「これでも商売人でね。情報は命、それくらい知らなければ大商人にはなれんさ」

 

彼が言うに、フェアベルゲンの特性を活かして樹海に潜む魔物を亜人族達が倒し、それらから取れる素材をコーガミ商会が人間族の領土で販売を行っており、フェアベルゲン建国直後からコーガミ商会が商会の名前を変えつつハイリヒ王国やヘルシャー帝国などで外の世界の情報を集めつついつか訪れる新生オーズの為の資金を集めていたらしい。

 

「それとグリードの彼らには朗報だ。我々はセルメダルを数百枚保持している。それらを彼らに与えよう。エヒトは恐らくグリードの復活と新生オーズの出現に気付いているだろうからね」

 

と、コーガミはそう言いつつ自身の机の引出しからあるものを取り出す。

 

「腕時計?」

 

黒い腕時計、どこかSFっぽさを醸し出すがとてもクラシカルなデザインである。

それをコーガミは映司に差し出す。

 

「映司君、これからは君が落ちたオルクス大迷宮よりも強大な敵が来るだろう。その時のためにこれを渡しておこう。なに、整備は我々が長年行って改修もしてある。王に相応しい一品であることは保証しよう」

 

彼が言う意味深な言葉に疑問を抱きつつ、時間が分かるというのはとても便利な為、映司もありがたくもらって腕に付ける。

 

「ん……カッコいい」

 

「コーガミ商会って意外とすごいところなんですねぇ…!」

 

「ハッハッハッ!シア君、そういえば君は映司君の旅についていく事が決まったらしいじゃないか!素晴らしいッ!記念にバースデーケーキをあげよう!」

 

「えっ!?どういうことなんですぅ!?ってケーキ美味しい!?」

 

地味にコーガミはケーキ作りが趣味で凄く美味しいことが判明して映司はフェアベルゲンに来て退屈しない日々になったと思うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、そうだ映司君。これは教えておかないとね……」

 

「え?」

 

フェアベルゲンの大迷宮に立ち寄る際、コーガミは映司にある言葉を教えていたのをカザリは目撃していたが、興味がなかった為、素通りしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





あれれ……少し前までは評価もお気に入りも多くなかったのにいつの間にかそこそこ増えてる……(寝起きボケ)
感謝ッ!

それとちょっとグダリそうだったんで次回はブルックに行ってライセン大迷宮に行きます。
お粗末な文章になってしまい申し訳ない………
コーガミさんは近い内にまた出ますのでお楽しみに!

良かったら感想よろしくお願いします。
感想は一番の創作パワー!

はてさて、黒時計の正体は何かなぁ…?(ニヤァ)
ヒントは海外で人気になった平成初期に近いアニメです。

完全に興味本位なんですが読者の皆様はこの世界にいたら面白くなりそう、嬉しいという作品がありましたら投票お願いします!

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