明日のパンツと少しの小銭で異世界を生きれるか 作:単眼駄猪介
遂に仮面ライダー要素を出していけます。
つまりは皆が待ち望んでいたニチアサのヒーロー劇!
その代わり受付の婆さんの証明書なんかないし、シアちゃんは出会った頃の服装を少し露出を控えたものにした質素な服装から変わってないですねぇ……
ありふれ原作ファンの方々、石をお投げください。
展開が大きく変わる……かも。
メガニケのミニゲームが楽し過ぎて一次創作も二次創作も遅れる遅れる……()
中立商業都市フューレン
「シアちゃん!シアちゃん!?」
水柱と共に大迷宮から吐き出された映司達は、飲み込んだ水を吐き出しつつなんとか陸に上がる。
だが、遺体のように浮かび上がるシアに映司は再び川に飛び込んでシアを救出する。
グリード達は人間に憑依している三人以外は無事だが、肝心のその三人がダウンしてしまっていた。
「メズール〜水で腹一杯……オエェ…」
「吐き出しなさい、ほら背中さすってあげる」
「み、水……嫌いだ……」
水を苦手にしてしまったウヴァは置いておいて、映司はシアの呼吸が止まっていることを確認。
体を横にして水を吐き出させつつ、布で彼女の濡れた体を拭く。
「ティア!焚き火の用意を!」
「わかった」
そして心肺蘇生と人工呼吸。
だが幸か不幸か、シアは人工呼吸を始めた辺りから意識を取り戻していた。
ここまで彼女の心境を語っていなかったが、丁度いい。
彼女がどんな思いでこの状況にいるのか。
「(映司さん?え?遂に私とキス!?キスしてるですぅ!?遂にこの美少女な私に!?)」
自意識過剰、悪く言えばそれがシア・ハウリアの思考回路である。
まあ、悪女でないだけマシだろう。
「ふひ……ふひひ……」
「おい映司、コイツ笑ってるぞ」
「良かった……」
「おい、起きろ」
「げふぅ!?」
容赦なくシアの綺麗な腹を蹴るアンクに乙女が出していい声ではないものをシアは漏らす。
「と、年頃の乙女にヤバい声を出させないでくださいですぅ!?」
「死にかけといて発情してるお前が悪い」
尚、この後喋る魚の話をしたがアンクや水棲系のメズールでさえ知らないと良い、映司からも信じてもらえずちょっと泣くのだった。
川に沿って歩いて1日。
商業都市フューレンと呼ばれる、町にやって来た。
ここに多くの商品が集まり、目当てのものを求めていた人に買われていく。
まさに欲望のマーケットである。
だが、そのフューレンで異常事態が起きていた。
「なんだぁ?セルメダルの音は聞こえるのに、人間共の声はあんまり大きくねぇな」
そうウヴァがフューレンへの評価を下す。
「おい、誰かヤミーを作ったのか?」
「私じゃないわよ。かと言って……カザリでもなさそうね」
「おれもしらない」
グリード達は機敏にセルメダルが貯まる音を聞いたが、それが何処なのか、誰のヤミーなのか分からない。
故に、お他のグリードに疑いを向けるがアンクがそれを遮る。
「待てよ、誰もヤミーを出してねぇということはアイツじゃねぇのか?」
アイツ、その言葉にグリード達は納得した。
「エヒトか」
カザリがそう言い、アンクは頷く。
「俺達のコアメダル、3枚ずつアッチに取られただろ?」
「なら、僕たちの複製が作られててもおかしくないか」
「もしくはヤミーを作って俺達の出方を伺ってるか……」
どのみち、自分達の体とも言えるコアメダルを勝手に使われていることに良い気分を持つことはない。
ガメルでさえ不快感を顕にしている。
だが、そんな彼らに振りかかる災難があった。
「みんなー!依頼取ってきたよ〜!」
「ブルックでもやっただろう!?また掃除かよ!?」
「労働の基本だよ!アンク達も戦うだけじゃなくて色々経験を積まなきゃ」
せっかくミレディから金品を奪ったのに、あっという間に散財される予感を感じつつ、グリード達は少しだけ今は無き王国での自由な生活に郷愁の念を抱くのだった。
ちなみに映司は面接も必要なしに仕事できる今の環境に割と喜んでいたりするが、言うとアンク達がキレるので絶対に言わない。
さて、また掃除漬けで終わってからの帰り道。
日が傾いて夜が近付く中、町中に警鐘の音が鳴り響く。
「出たぞー!冒険者はただちに来てくれ!」
「なんだ?」
若干の泥臭い匂いを染み付かせた映司とアンクが、依頼主の家から出ると冒険者の収集。
映司はなんだなんだと困惑するがアンクはハッキリ分かっていた。
「映司、ヤミーだ」
「え!?まさか…」
「俺達じゃねぇ。エヒトの奴だ」
「なるほど……って、だったらこんな事している暇ないじゃん!?」
「そういうことだ!映司、まずはタトバで様子見だ」
とにかくまずはその場に急行しなければ意味はない。
疲れた身体に鞭打って走る。
だがヤミー……その姿はカマキリをモチーフにしているので、カマキリヤミーと名付けよう。
カマキリヤミーは男は殺し、女子供を捉えては魔法で縛り上げる。
まるで盗賊や人身売買の人間のように振る舞うその姿は、映司に少しばかり嫌悪感を与える。
「ウヴァのヤミー……だが白黒なのはどういうことだ?」
「とにかく、アイツを止めないと皆が危ない」
「映司、アイツから取れるセルメダルはなるべく散らばすなよ」
「そんなの気にしてられるか!変身!」
【タカ!トラ!バッタ!】
【タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!】
いつもの変身音と共に現れたオーズに、カマキリヤミーはまるで不倶戴天の敵を見たかのような殺意を向ける。
「オーズ…!」
その一言だけでヤミーに捕獲された女性達は「ヒィッ」と悲鳴をあげる。
「たあっ!」
「フッ」
収集アイテムからメダジャリバーを取り出して、斬り掛かるオーズにカマキリヤミーは腕に付いている鎌で受け止め、カウンター気味にオーズの胸を蹴る。
「おうっ!?」
「……」
衝撃がしっかり内臓に届いて息を漏らしつつ、軽く後ろに吹き飛ばされる。
とはいえ、それらをゆっくり見ているほど集まっていた冒険者も我慢強くもおおらかでもない。
「なんだか分からんがどっちも攻撃しちまえ!」
「ええ!?」
「人間風情が…!」
まさか自分も攻撃されるとは思わず、オーズは冒険者達の方を見るがその顔にパンチが入り、近づいてきた少年冒険者の方に吹き飛んでしまう。
「うわわっ!?」
「ごめん!?大丈夫!?」
「ば、化け物…!」
少年冒険者はこれまで何回もカマキリヤミーと戦っているが、結局何もできないでいた。
何故なら、いくら叩いても砕けない身体で斬られても剣が折れてしまう身体である。
そしてヤミーに殴られた冒険者は即死か良くて重傷、引退を余儀なくされる事もあるのだ。
そんな化け物と殴り合えるオーズは、誰が見ても異質でカマキリヤミーと同類にしか見えないだろう。
だから、恐怖と警戒を織り交ぜつつ剣をオーズに向ける。
「ッ…!」
オーズは、いや映司は剣を向けられるなんて思いもしなかった。
その事実が彼に無意識に恐怖心を抱かせる。あの時のように、奈落に落とされた時のように致命的な何かを自分に与えるのではないかと。
しかし、だからといって弁解する時間も突き出された少年の剣を折ることもできない。
「シャアアァァァ!」
「危ないッ!ぐあ!?」
隙だらけのオーズに、カマキリヤミーが鎌を振り下ろしてくる。
それに反応してオーズは少年を突き放し身を挺して守るが、重いダメージを受けてしまう。
「おい映司!人間共を守ってねぇでとっととヤミーを倒せ!」
その様子を見ていたアンクから罵倒されるが映司の意思は変わらない。
「ミレディさんに、皆を守る為に使うって言ったんだ。守らないなんていう選択肢なんて、ない!!」
オーズは一枚のメダルを取り出して、バッタと交換する。
【タカ!トラ!チーター!】
亜種コンボの汎用音楽が流れつつ、足を黄色に変えてヤミーの前に立つ。
「…………!?」
「たあっ!」
チーターの俊敏さのイメージを体現したかのような超スピードで、カマキリヤミーの周囲を走るオーズ。
トラクローを展開して引っ掛けるように通り過ぎ際に当てて着実にダメージを与えていく。
被弾する度にヤミーの身体から血のようにセルメダルがチリンと落ちるが、それにがめつくへばりついたのはアンク。
左手だけになってでもセルメダルに吸い付く姿に少年はビビるが、少なくともここにいても何もできないことが理解したので少年は腰を抜かしながら逃げる。
幸か不幸か、誰にもそれを気付かれずオーズとヤミーの戦闘は早くも終わりを迎える。
「でやぁぁー!」
「ぐわあぁっ!!??」
チーターの残像を引いて動く足がカマキリヤミーの体を駆けており、どこかのクルセイダーが妬んでいそうな攻撃にカマキリヤミーは悲鳴をあげる。
カマキリヤミーから落ちたセルメダル三枚、それを拾って映司はメダジャリバーに装填する。
【トリプル!スキャニングチャージ!!】
「セイハァァァ!!」
次元を斬り裂く刃がカマキリヤミーに飛び、その背景までを斬る。
「エヒ……ト、様ぁ…!申し――」
カマキリヤミーだけを残して背景は元に戻り、爆散。
大量のセルメダルを辺りに撒き散らしながら、カマキリヤミーは討伐された。
「ふぅ……これで本来の姿になれるな…」
カマキリヤミーが貯め込んでいたセルメダルをあらかた取り込んだのか、満足そうに人間に憑依して立ち上がる。
一方で、変身を解除して冒険者達から遠回しに見られている映司はオーズの力の異質さをハッキリと思い知らされていた。
「化け物、か…」
彼の自認では人間だと断言できるが、相手はそうではない。
オーズは失われた記憶の存在、彼が知る筈もないし勇者達がそうでおるならばともかく、特に名も挙げていない今の映司では彼を人間だと信じてくれる人間はどれだけいるだろうか?
「そこの君、少し良いかね?」
自問自答している映司に、一人の男性が彼に声を掛ける。
自身をフューレンのギルド支部長イルワの秘書官であるドットであると、名乗りつつ彼にあることを提案した。
「もし、君が私達の依頼を達成できたのならこの状況を打破してみせよう」
そう言う彼にアンクは無視して「帰るぞ」と映司に呼びかけるが返事はない。
だから、嫌な予感がした。
また面倒なことが起きるのではと直感で予想するが、勿論当たった。
嫌な予感だけは当たるようになってしまったアンクは怒るやら滑稽過ぎて笑うのやら、訳のわからない感情を発するが映司は素知らぬ顔で「受けます」と答えるのだった。
(OHO)オレハサイキョーダー!
フューレンより遠方、ヤミーの反応が一つ消えたことで美しい銀色の戦乙女はゆっくりと目を開ける。
腰掛けていた椅子から立ち上がり、惨殺された盗賊達の死体を魔法で消し飛ばしつつ、生き残っていた三人の盗賊にとある物を投げ入れた。
盗賊達はそれがなんなのか、どういったものなのかは分からない。
だが、フューレンにいる闇組織に連絡もできず仲間達も無惨に殺され挙句の果てに身体から化け物が生み出される光景を見せつけられた彼らは怯える子鹿のように、体を震わすことしかできない。
「ヒィッ…!?」
額、頬、肩に灰色のメダル、セルメダルが投入されて彼らの身体から包帯を緩く巻き付けたようなヤミーが生まれ出る。
「ヴアァ…」
3体とも同じだが、ヤミー……正式名称は【白ヤミー】と呼ばれる包帯男達は宿主を取り込んだり宿主の欲望を満たすべく動き始める。
「ふむ……下手に私達が出なくても済むのは確かに利点ですね。とはいえ、見た目はとても神の使徒には見えない上に制御自体はコピーにしかできないのは欠点ですね」
そう記録を取りつつ、戦乙女は無表情でショックの余り気絶した盗賊二人に目を向ける。
「宿主が死ぬとヤミーも死ぬのも欠点ですね。とはいえ、エヒト様が発見した屑ヤミーの利便さは素晴らしいです」
屑ヤミー、セルメダルを割ることで発生するヤミーの中でも雑魚中の雑魚。
しかし、その戦闘力は一般兵士でさえ数を揃えてようやくダメージレースに勝つという硬さとパワーを持つ。
これも制御自体はグリードでなければ無理だが、適当に襲わせる分には問題ない働きである。
古代王やグリード達ではさえ知らなかった発見に改めて、戦乙女……ノイントは創造主であるエヒトに敬意を持つ。
「さて、まずはフューレンに向かわせたヤミーを倒した者を確認せねば……いや、オーズしかいませんか、そんな存在は」
悪意はすぐそばに近寄っている……
読了感謝!
それにしてもアンケートでのブレイド人気はなんなんだ……w
でもまあ、ブレイドのSS少ないイメージあるしその時次第でやるかなぁ……
ちなみに影実とかもアンケートに入れようかと血迷ったりしてたけど、原作主人公達がただ騒がすだけで悪の組織は映司だけで滅ぼしそうだから止めました()
そしてそろそろ映司のヒロイン……もとい嫁でも決めないと低評価付きそうだから決めないとなぁ。
………いや、もうこれ普通に原作ハーレム不可避では?(素朴な疑問)
感想、良かったらお願いします。
興味本位……とは言い難いけどアンケート第二弾!帰還後に一波乱起きるならどれが良いでしょうか?お好きなものをどうぞ!確実性はないのは許して()
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