明日のパンツと少しの小銭で異世界を生きれるか 作:単眼駄猪介
オーズって汎用性の塊過ぎて、なんのコンボ使っても強いの恐らく平成ライダーの中でも最強格って思うほどヤベーと再認識している作者です。
でも、それだけじゃ原作比較してもエヒトには命にまでは届かないのマジでエヒトが強いんだよなぁ……まあ、制御できないプトティラがエヒトよりヤバかったりするケド()
ちなみに古代王の敗因はプトティラがなかったのでエヒトに大怪我を残して敗北、という形ですね。
多分作中じゃ言及されないので書いておきます。
ドット秘書官とイルワ支部長の依頼は至ってシンプルであった。
【知り合いの貴族の坊っちゃんの保護、もしくは遺品の回収】
イルワいわく、貴族の身分故に自由のない生活に嫌気が差していたそうで冒険者に憧れていたそうだ。
だが彼がそうでありたくなくても彼は貴族。
なのでベテランの冒険者達を付けての地質調査だのと適当な依頼を受けさせた。
だが彼らには不運が起きた。
ドラゴンという、不可避の死が彼らを襲い今現在の彼らの安否は不明であるのだ。
依頼された地はドラゴンが出るような場所ではないのだが、イレギュラーはもう起きてしまったのだからもう嘆いてもどうしようもない。
せめて遺品だけでもとこうして依頼したのだ。
では、何故彼らに依頼したのかと言うと映司がオーズに変身し、ヤミーを倒した事による。
アイテム…オーズドライバーのおかげだということもあるが、それを扱いこなせる映司ならば、というのが理由らしい。
「どうか、頼む。達成したならば君達をギルドに雇われた怪人専門の退治屋の肩書とそれに相応したサポートもする」
「分かりました。行きます!」
「判断が早い!?」
流石に少しは悩むだろうとイルワは考える時間を与えようとしていたのだが、底抜けのお人好しには必要なかった。
だが、それはそれとして感謝しかない。
「頼む。友人の息子をどうか……」
「また面倒事を引き受けやがって……」
アンクはもう何度目かも分からない軽い頭痛に襲われる。
「でも友達のお子さんだよ。大切な人の為に何かしたいっていう感情は当たり前だよ」
そう映司はアンクに返すが、本人は嫌そうな顔である。
「シアの言っていた人面魚もなんかお前が他愛もなく話してなんか意味に返したし、そのおかげで依頼主に心配されて疲れてるのに……お前はどこまで底抜けのお人好しなんだよ…」
「でもお返しに絶品のサンゴフルーツを貰ったじゃんか!これでアイス作れば美味しそうだよ」
パット見イチゴのようにもマンゴーにも見える果物。
しかし、それは深い海で採れる貴重なサンゴフルーツの実である。
「アイス?なんだそれ」
「あー…そうか。異世界だからアイスキャンディとか分からないか。でも俺、作ったことあるから任せて!」
そう言って映司は急いで宿屋に戻る。
こりゃアレーティア達に依頼のことを話すのを忘れてるなと感じたアンクは、彼のフォローをすべく映司がアイスとやらを作り終える前に依頼のことを話さなければと駆け足になるのだった。
(凸)ボクハドウセヤラレメカ……
「アンク、食べ過ぎは駄目だよ」
「別に俺はグリードだから太らねぇ」
「おいアンク……俺の分まで食う気か?」
映司がアイスキャンディを作り、味覚のあるグリード達に振る舞った所、大人気になったアイスキャンディ。
調理にはアレーティアの手伝いもあったが、サンゴフルーツの甘味と酸味のハーモニィは感覚の鈍かったグリード達に絶品と言わしめる程、美味しかったのである。
アンクなんかはその美味しさに涙を流していた。(これには彼の過去に理由があるのだがそれを知らない周囲には弄られたが)
で、依頼先の【ウルの町】に向かっている映司達なのだが定期便の馬車が出ているらしくそれで移動中である。
これに関しては映司が「皆で楽しく旅をしたい」という彼の要望もあって、それぞれ旅の楽しみを見出していた。
無論、エヒトを倒す事や迷宮巡りの事は忘れてはいないが映司としては元の世界に戻れなくてもこうして世界を旅する事自体が彼にとって一番の娯楽である。
束の間の穏やかな世界。
そんな中でアンクはアイスキャンディ中毒者とでも言うかのような、ほぼ常にアイスを口に含んでいる状態でいた。
ガメルやウヴァも食べたい気持ちは痛いほど理解できるのだが、だからといって食べ過ぎているアンクを見ていると一抹の不安を感じさせていた。
「アンク、健康に悪い」
「そうですぅ。甘味を取り過ぎると太るってよくお隣のお姉さんから聞いたのですぅ」
アレーティアとシアも止めるが、アンクはこう返す。
「俺はグリードだから常に健康だ」
これには映司も引き攣った苦笑いを浮かべるしかない。
自責と怒りが混在する映司であるが、そんな折に馬車が急停止する。
「君達!怪人だ!逃げるんだ!」
「なんだって!?」
御者のお爺さんが怪人の姿を確認し、逃げると全員に告げる。
映司一行以外の客は不安にかられつつ馬車から降り始める。
ヤミーの暴れっぷりからフューレンから去るものは少なくなかったのに、ウルの町の通路にも現れるとなればどこに行ってもいるのではないか、そんな不安が乗客達にあった。
だが、映司はそんな彼らに安心させるように言った。
「安心して下さい、俺が倒します。皆さんは隠れていて」
「ほ、本当にできるのかい?」
映司の言葉に御者は疑いの目を向けるが映司は力強く頷く。
「やれます。だから、俺を信じて待っていて下さい」
そう言って映司は馬車から降り、後に続くウヴァとシア。
残りは馬車と乗客達の護衛として残し、映司はいつものフォームに変身する。
「変身!」
【タカ!トラ!バッタ!】
【タ・ト・バ! タトバ タ・ト・バ!】
変身した映司を確認したのか、モノクロのヤミー……その姿から牛にも見えるがウヴァが解説する。
「アイツはバイソンか。重量級、ガメルのヤミーだな。しかし、アイツのセルメダルは……少ねぇな。生まれたてか?」
「突進されたら怖いですぅ…」
頑丈そうな身体にマッスル体型。
シアはぶつかったら……と不穏な未来を考えてしまうが、映司は安心させるように「大丈夫だ」と言う。
「俺がタンク、ウヴァとシアは協力して攻撃!頼むよ!」
「フッ、良いだろう」
「了解ですぅ!」
ウヴァも上半身がセルメダルの不足で下地が出ているが、怪人態になり、シアはセルメダルを一枚投入してハンマーを強化する。
だが、敵は一人だけではなかった。
「ん?なんか後ろに白いのが……」
それに気付けたのはオーズのタカヘッドによる超視覚のおかげだろう。
バイソンに連れられるようにぞろぞろと歩いてくるのは白ヤミーとはまた違い、まるで顔に穴が空いたかのようなヤミー。
映司がウヴァに指摘すると、ウヴァは二度見してしまう。
「んな……セルメダルを割っている!?なんちゅう勿体ないことを!」
「突っ込むのそこなんですかぁ……」
シアが若干の呆れを見せつつ、映司は即座に作戦を切り替える為にウヴァから情報を聞き出す。
「あのヤミー、どれくらい強い?」
「雑魚だな。だがシア、はたかれるだけでも大怪我だから気をつけろ」
「OKですぅ」
「なら俺がバイソンを倒すから、二人は雑魚ヤミー……いやなんか違うな。屑ヤミーを倒して!」
既に交戦距離に入ったので、二人の返事を聞くまでもなくオーズはバイソンヤミーにパンチをくらわす。
だが頑健な体はその攻撃を受け付けず、むしろタックルで吹き飛ばす。
「ぐあっ!?」
吹き飛ぶオーズを余所にシアとウヴァは屑ヤミーに無双していた。
「当たらなければどうということはない!ですぅ!」
「ふぅむ……足止めには十分だな」
数にして50。
しかしやはりというか、戦力としては雑魚の中の雑魚でグリードのウヴァやそこそこ強いシアの敵ではない。
自身の技能である【未来予知】も手伝って俊敏かつ先を予測する行動で屑ヤミーを翻弄し、ハンマーの重い一撃で撃破していくシアにウヴァは笑みを浮かべつつ、屑ヤミーにパンチを何回も入れてからのキックでシメる。
「エヒトの野郎、俺らグリードよりもセルメダルの使い道知ってるとか気持ち悪ぃな……」
そんな感想を持ちつつ、だが。
【タカ!ゴリラ!ゾウ!】
亜種形態【タゴーゾ】に戦闘スタイルを変えつつ、バイソンヤミーとぶん殴り合うオーズ。
同じパワー系のぶつかり合い故に拳がぶつかり合うだけで軽く衝撃波が起きる。
「まるでボクシングみたいだな…っ!」
お互いにボクシングの事はよく分からないが、全く足を使わず殴り合う光景は確かにボクシングとしか言いようがない。
まるで殴り殺す事が欲望とでも言うかのように執拗にパンチを繰り返すバイソンヤミーに、オーズは一旦距離を離してゴリラアームを飛ばす。
そう、飛ばしたのである。
ゴリラのように太い腕のアーマーがロケットパンチのように飛んだのだ。
バゴーンプレッシャーという初見殺しの技にバイソンヤミーは驚いたリアクションをしつつ派手に吹き飛ばされる。
ゴロゴロと転がるバイソンに、オーズは駆けて追いかけるが重量系の欠点である機動力の低下が足を引っ張ってしまう。
「うわっ……起き上がられた…」
ゾウレッグで踏み付けて砕こうと考えていたが、どうみても間に合わない。
しかし、ゾウレッグのパワーはバイソンと殴り合う為には必要であり難しい判断を迫られていた。
「さっきからヤミーは乗客を狙ってる……ここで足を止めさせないと不味い…!」
どうしようか、立ち直ったバイソンがこにらの出方を窺っている時間でどうにか打開策がないか考えるが、ふと思いついた。
「そういえば同じ色に揃えたらどうなるんだろう?」
アンクは特にそういう事は言っていないが、ウヴァやカザリら昆虫系や猫系のメダルは統一されて黄色や緑となっている。
ならば、揃えたコンボならどうなるのか?
こんな時になんだがそう考えた映司は、もしかしたらそれが打開策になるかもしれない、という希望を持ってタカメダルを外す。
「よし、行くぞ!」
外された所に、サイのコアメダルがセットされオースキャナーが統一色をスキャンする。
サイ!ゴリラ!ゾウ!
サゴーゾ…! サゴーゾ!
亜種コンボのコンボ名呼びだけではない、れっきとした専用曲が流れる演出に映司は内心、男の子の心を震わせていた。
「これは……すごい!」
体の芯の底からみなぎるパワーに、映司は思わず雄叫びをあげてしまう。
「うおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
そこからは一方的な殴打であった。
ゴリラアームの一撃は先程よりも更に重く、ゾウレッグによって重力制御されたバイソンヤミーは殴り返そうにもその瞬間に無重力にされて殴られる。
腰の入らないパンチが痛いはずもなく、バイソンヤミーは何もできずにボコボコにされていく。
そして、フィニッシュにオースキャナーをもう一度メダルを読み込ませて、必殺技を繰り出す。
スキャニングチャージ!
自身の身長よりも上まで浮かび上がり、急落下。
重力を制御し、地面に半分ほど埋められて補足されたバイソンヤミーは、直感で食らったら不味いと逃げようとするが足が地面に吸われてオーズに引き寄せられる。
頭部のサイヘッドの角とゴリラアームにエネルギーが集中した輝きが、バイソンヤミーの恐怖心を扇ぐ。
「ッ!……!!!」
喋ることのできぬ獣は、サゴーゾの必殺技【サゴーゾインパクト】によって砕け散った。
一枚のセルメダルがバイソンヤミーがいた場所に転がり落ち、オーズは戦闘が終わったことによって気を抜いた。
「ふぅ……あれ?」
ドサッ、と何かが倒れる音と共に映司の視界は暗くなっていき、逆らえぬ眠気に身を任せたのだった。
読了ありがとうございます。
ちなみにありふれ原作知らない人向けに書いておくとサンゴフルーツはSSオリジナルです。
異世界の深海って割と描いても遺跡とかだから、異世界らしい海の幸とか全然出ないけど、やっぱり面倒だからなのかな……
そして初コンボ!
原作では昆虫系コンボでしたが、こちらでは展開の都合上重量系コンボになりました。
サゴーゾはパワフルで脳筋攻めできるの、良いゾォ……
ちなみに本編とは関係ありませんが、オーズが仮面ライダーの汎用性最強なら、ガンダムなら何か……と、考えたら初代ガンダムとストライクガンダム君が思いつきました。
νガンダム君?知らない子ですねぇ()
とりあえず個人的には汎用性最強という点ならバックパックの換装で十分なストライク君ですかね……これを元にヒロアカSS書こうかなんて血迷ってオーズ書くの遅れたとか言えない……言っちゃった………お許し下さい!
次回は遂に彼女らと再会しますが、はてさて……
ー追記ー
描写不足があったので修正いたしました。
オーズファンの皆様、申し訳ない……どうか殴ってくれ。
興味本位……とは言い難いけどアンケート第二弾!帰還後に一波乱起きるならどれが良いでしょうか?お好きなものをどうぞ!確実性はないのは許して()
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