明日のパンツと少しの小銭で異世界を生きれるか 作:単眼駄猪介
ちょっと新作に寄り道してた駄戦士です。こんにちは。
そしてあけましておめでとうございます。
大晦日は逃走中見てたので年末投稿できなかったのは許して(定期)マツケンハンターに書く気力をもらったよ、ばっちゃ。
そして被災した日本海側の皆様、真反対の太平洋側にいる僕は二次創作を投稿することしかできないですが被災者方の無事と健康を祈っております。
せめて、この作品を読んでいた被災者の方々が本作品を読んで元気を出してくれたら幸いです。
思わぬ同行者を連れつつ、件の山にやって来た映司一行。
気まずい雰囲気の中、少し開けた場所で見つけたのは焼け焦げた跡。そして……
「うっ……」
焦げた肉の臭いを漂わせる真っ黒な人骨がクラスメイト達をお出迎えする。
冒険者が使っていたらしい盾や剣も破壊されたりしてその破片があちこちにあるが、その度に踏み潰されたのか血塗れの肉塊になったものや上半身と下半身が泣き別れした冒険者もいた。
その度にSAN値が吹き飛ぶクラスメイトと愛子だが、映司達は冷静に遺体処理と敵の攻撃を推察する。
「ドラゴンらしく炎と爪の攻撃か」
「早く遺体は埋めてあげよう。野晒しのまんまは良くない」
テキパキと遺体を集め、土の中に埋め、墓標代わりの武具をつきたてる。
冷酷にも見えるようだが、見知らぬ人の為に立ち止まるリスクと釣り合わない故にグリードは映司を急かしながら遺体の人数に足りない最後の一人……貴族の子息の捜索を開始する。
ちなみに愛子達はSAN値の回復のために休息している。
「メズール、もしかしたら川の何処かにいるかもしれん。頼む」
「了解よ」
「俺は空から見てみる。映司……ってどこだ?」
指示を出すアンクだが、いつの間にか映司の姿がない。
だがすぐ近くの川の上流、滝壺から映司の声がする。
「アーンク!見つけたー!」
「勝手に行動してんじゃねぇ!」
仕切ってた俺が恥ずかしいだろうが!とは口にはしないが、それの誤魔化しにツンツンとなるアンク。
とはいえ、結果的に映司が貴族の子息を見つけることになり早々に帰還するという選択肢が得られたことにアンクは安堵する。
「ドラゴンの相手なんぞ面倒くせぇ」
ぶっちゃけそれだけであるが、それは他のグリード達も同感するだろう。
ドラゴンはファンタジー世界の象徴とも言える存在。
語られる物語によってまちまちではあるが、その戦闘力は基本的に高水準で人の力など山を素手で動かそうとするくらい無謀である。
グリードとしても単独で相手をするとなると、タフネスさと火力の高さから面倒くさい相手で飛行する事からもグリード達からの評価はブーイングの嵐。
だが、子息が泣き叫びドラゴンに復讐を、と言い始めた頃にはアンク達は苛立ちと共に嫌な予感をビンビンに感じていた。
というか、遠くからではあるが視線を感じているのだ。
殺意の込められた、脅威となる者の。
「うわっ!?」
「きゃぁっ!?」
黒い影が己の存在を見せつけるかのように映司達の上を横切り、そして空中で停止する。
獲物を見定める狩人の目を親衛隊や映司達に向けて。
それに腹を立てるのは強者との戦いを求めるウヴァ。その視線が気に入らない故に、ウヴァは吼える。
「舐めてんじゃねぇっ!!」
「映司!使え!」
ウヴァに黒竜が気を取られているうちに、アンクは映司にコアメダルを投げ渡す。
受け取った映司はメダルの種類を確認して、オーズドライバーを装着する。
「え、映司君!?」
動揺するのは愛子。
まあ、突然教え子がヒーロー物の変身アイテムのようなものを取り出しているのだから一瞬、映司の正気を疑うのは無理もない。
それは彼女の後ろで見ていた親衛隊の面々も同じ。
戸惑うクラスメイトと先生の視線を気にすることなく、映司は変身する。
【クワガタ!クジャク!バッタ!】
「変身ッ!!」
オーズの亜種コンボ【ガタジャバ】に変身した映司は、クワガタホーンから放電する。
「ティア!はあっ!」
「ん!」
アレーティアと視線を交わし、オーズとアレーティアの連携攻撃が黒竜に放たれる。
本来は無差別放電のクワガタホーンの放電だが、アレーティアの雷の魔法で指向性を持たせる事によってアレーティアの攻撃にオーズの強力な放電が黒竜の身に集中的に纏わりつく。
「GAAaaa!?」
竜と言えど、感電に耐性があるわけではなく当たってしまえば脆い。
逆に、それらに耐性のあるハンターがモンスターな世界の雷竜は別の意味で生命力が高過ぎるが。
とにかく、墜落していく黒竜に追いかけるのは怪人態に変化したウヴァ。
こちらは完全に尊厳も何もかも破壊尽くすとでも言うような雄叫びで地面にキスした黒竜に殴りかかった。
「グオウッ!?」
「ハッハッハァッ!!」
一方的に殴られる黒竜は、怒りが頂点に達したのか口から炎を吐き出し、ウヴァを吹き飛ばす。
「ぐはぁっ!?」
派手に吹き飛ぶウヴァだが、見た目の派手さ程ダメージはないようでウヴァはすぐに立ち直る。
そんな彼の後ろから出てきたのはオーズ。
クジャクの力が凝縮された手甲型エネルギー解放器【タジャスピナー】を黒竜に向けて撃ちながら、バッタレッグの跳躍でハイジャンプ。
飛び蹴りを黒竜の胴体にくらわす。
「ガアッ!」
蹴りの威力に身をのけぞる黒竜だが、反撃に炎ブレスを乱射する。
それを森が燃えることがないよう、タジャスピナーで迎撃しながらメズールもまた下半身が未完成ながらも怪人態に変化して、撃ち漏らしの炎ブレスを迎撃、鎮火させる。
水の魔法を自在に操るメズールの姿は人の姿とかけ離れていても、美しさと妖艶さを持っており、ガメルは純粋に凄いと喜び、親衛隊の男子の面々は惚けてしまう。
無論、女子たちに叩かれて正気に戻るのはテンプレ。
そんな様子をカザリは呑気に毛繕いしながら、目の前の戦いを面白そうに見ている。
「ふーん……洗脳の魔法かな?まあ、あまり強い闇術師ではなさそうだけど」
カザリの獲物を見据える瞳は、アンク程ではないが殆どの物を見通すことができる。
故に、黒竜に施されている洗脳が解けかけている事、その洗脳をかけた闇術師のバックにいるだろう存在に思考を回す。
「エヒト……はないね。アイツなら回りくどくても心を折ってくる。なら、これは…」
[圭]ステキデスゴユウジン!
(OMO)ヴェッ!?
カザリが考察している中、オーズはタジャスピナーで空を飛び始めた黒竜に攻撃する。
タジャスピナーのエネルギー弾は黒竜の鱗に弾かれるが、煩わしいようでオーズに風魔法で切り刻もうとする。
だがそのために若干高度を落とした為にジャンプしたウヴァが黒竜の背中に着地する。
「くたばれ蜥蜴野郎ッ!」
そう叫んでその背中で軽く助走をつけて後頭部に渾身の一撃を叩き込むウヴァ。
「ゴアッ…!?」
脳が激しく揺さぶられ、一瞬気絶する黒竜。
ブリュ、という音と共にウヴァは黒竜と共に落ちていく。
「うわあぁっ!?」
華麗に着地、といきたいウヴァだったが顔面に付着した茶色い物体に視界を遮られた事で全身を地面に叩きつけられる。
「ウヴァ!」
うずくまるように地面に伏せているウヴァに、映司は思わず「ヤムチャしやがって……」と口から溢すが、近付くと嗅ぎ慣れたあの臭いに鼻元を押さえる。
「ううっ!?ウヴァ!?それまさかフン!?」
原因を探れば明らかにウヴァの頭に茶色いものがへばりついており、臭いの原因もソレに近付けば確かにその臭いはキツくなる。
まさかあの一撃がこんな悲惨な事を引き起こすとは誰も思うまいが、恐らくエヒトが見ているならば椅子から転げ落ちて爆笑していることだろう。
「うう……妾は一体なにを……って臭ぁ!?」
ウヴァと同じく倒れていた黒竜もまた寝起きの悪臭に悶絶する。
というか黒竜が喋ったことに誰も気にせず、ウヴァの汚い頭を洗うためにメズールに水を出してもらって収納アイテムから念の為個人用に持っていたブラシでゴシゴシと念入りに擦る。
「なっ、なにをする!?やめ、やべっ、ヤメロォォォ!?」
どこぞの紅魔族みたいな悲鳴をあげつつ、ウヴァの頭は綺麗になったが今日一日は臭うことが確定し、嗅覚を得ているグリード達からは自然と距離を置かれ、メズールも女性故にウヴァから距離を置く。
全く持って理不尽である。
「くっせぇから寄るな、ウヴァ」
「ごめん、ウヴァ。おれも近づいてほしくない」
「あー…ウヴァ、ドンマイ」
アンク、ガメル、映司からそう言われウヴァはなんだかんだで気を落とすがその様子を見かねた愛子がウヴァを慰める。
「あのー…妾はいつまで放置されるのじゃ…?」
「「「「あっ」」」」
件の竜が声をあげたことでようやく話が進む。
黒竜の弁明としては寝ているところに洗脳をかけてきた闇術師によって、暴れていたらしいがその際の記憶は欠如しているし、つい最近、貴族の子息と共にいた冒険者を殺したことは曖昧でハッキリしているのは先程までの戦闘くらいだという。
しかし、それで許されるのなら世の中に警察のような治安組織なんてあるわけがなく子息はブチギレて映司に黒竜の首を斬るように頼み込む。
仇を取りたい、何もできなかった故にせめてもの彼らへの供養にと。
しかし、映司は首を縦には振らない。
「確かに今、このドラゴンを殺せば気が済むかもしれない。けれど、それじゃ問題の根本的な解決じゃない。ドラゴンさんだって言ってたじゃないか、操られていたって。ならソイツを倒さなきゃ問題は根本的に解決しないよ」
そう彼に諭す映司。
しかしまだ納得のいかない様子の子息に、アンクは辛辣に言う。
「お前はさっき金ならいくらでもやるから蜥蜴を殺せと言ったな?冒険者になりてぇと言うお前がその言葉を流れるように言うのならとんだお坊ちゃんだ。もし蜥蜴を殺したなら、お前は今日のことを忘れてまたどこかの冒険者を殺すだろうな!自立ってことができない、ママに抱きつく甘えん坊のクソガキの為に命を張る理由は何だ?言ってみろよ」
流石に言い過ぎじゃ、と映司は思う。アンクの次に、ドラゴンがどんな事になっても受け入れる様子で話し始める。
「妾の意識がない状態の事とはいえ、妾の不覚が招いた不祥事。人間達よ、妾はそなたらに妾の処遇を委ねるのじゃ」
ドラゴンも反省の色を見せていて、尚且つ黒幕がまだいるという事に子息は悩みに悩んだ結果、人間のために償うという罰をドラゴンに与えることにした。
「あいわかった。ならば、まず目の前の問題を片付けることで償いの一歩としよう」
その言葉と共にドラゴンは光り輝き、光の塊は小さくなる。
そして、光が消えればそこにいるのは着物を来た美しい巨乳美女。
信じられるだろうか?これがナニとは言わないが、漏らしたドラゴンの正体なのである………
「妾の名はティオ・クラルス。竜人族じゃ」
ティオの登場。
彼女の姿を見た映司はコンボを使った時の胸の苦しさと、それとはまた別の何かを感じる。
「アンク…なんか変なんだ。コンボもしてないのに、胸が苦しくて……なんかドキドキしてる」
「あ?」
「これって…恋愛、コンボ!? 」
【ラブ!ラブ!ラブ!】
思わず変身時のモーションで、恋愛感情を表現してしまう映司。
そんな彼に、アンクはただ一言。
「馬鹿か?」
はい、というわけでティオには映司の恋愛コンボになって頂きました(笑)
やっぱりヒロイン多過ぎると後から出てくるヒロインの存在意義が薄くなっちゃうから、何かしら要素を混ぜないと絡ませ辛くなるので苦肉の策です。
最後の扉は開けられずに済んだティオさんですが、これから少しずつ最後の扉を開けてくので、僕は
需要は……ありそうなのか?(困惑)
ちなみにティオが漏らした件についてはその一歩である事と弁明させて頂きたい…(ヘルメット被りつつ)
そしてアンケートありがとナス!
次回話は近い内に投稿……したいなぁ……
その時に新しくアンケート取りたいと思っております。
ブレイド大好きすぎるだろみんな!