明日のパンツと少しの小銭で異世界を生きれるか 作:単眼駄猪介
感想頂けて嬉しいなぁ……と思いつつ終盤の展開どうしようかと悩んでる作者。
ちなみに大体のクラスメイト達は映司を「お人好し」、映司からは「知人」。
檜山は言わずもがなですが、映司は特に気にしていない模様。
天之河は無意識に映司に「嫉妬」を抱いているのは変わらず。
映司には「良い人だけと思い込みやすい人」認識。
ちなみに感想で変身するのかと問われましたがちゃんと大迷宮で変身するので安心してください。
まあ、その分本来のトータスの歴史がかなり改変されますが。
それに特典で最初から変身できるなんて仮面ライダーらしくもないだるぉ!
魔法と刃を潰した剣を向けられた映司は混乱していた。
何故、檜山達から攻撃を受けているのか分からなかった。
いや、話は聞いていたのだ。
突然彼らから訓練をしてやると一方的に模造剣を向けられ、魔法を撃たれたのだ。
「はっ、よっ」
今は軽くステップで攻撃を避けているが、映司は訓練を受けるとは言っていないのに始まったことに困惑した。
既に異世界に来てから数日。
環境にはある程度慣れたとはいえ、以前のような態度になるのは逞しいと言うべきだろうか。
とはいえ、映司も訓練というならば付き合うべきだろうと映司は笑顔で攻撃を回避、そしていなして反撃を開始する。
「んなっ!?なに反撃してんだよ!?」
反撃してくる映司に檜山は文句を言い始めるが、映司は驚く。
「えっ!?訓練じゃないの!?」
「なっ、舐めてんのか!」
魔法が、技能が使えるからと調子に乗っているのだろう、という考えもしない映司は呑気に檜山達の攻撃をいなす彼に檜山達は逆ギレする。
しかし、映司の生まれ持ったセンスは彼らの攻撃を余裕でさばき切る。
「ぎゃっ!?」
「ぐぁっ!?」
「ごぁっ!?」
魔法で近付かせまいとするが銃弾程の速度でもない魔法攻撃に映司は直撃弾だけ回避して小悪党達に近付くと刃の潰れた剣が峰や手足に振られ戦闘不能にしていく。
最後の檜山はこれを見て不味いと悟るが、時既に遅し。
「よっ」
「ぐはっ……!?」
天職による強化もなしに四人を圧倒したその光景は、見て見ぬふりをしていた周囲のクラスメイト達を大いに驚かせた。
「マジかよ……」
「火野ってあんなに強かったのか…!?」
普段の様子からは想像もできない強さに、本当は映司が勇者なのではないだろうか、と思わず思う程だった。
だが、一方で映司は自分に飛んでくる魔法にある記憶をフラッシュバックさせられることになり、胃から込み上げてくる熱いものを吐き出す場所を探してその場から急いで去る。
そんな折に、天之河達が現れた。
「な、何が起こったんだ!?どうして檜山達が倒れているんだ!?誰か説明してくれ!」
この有り様をあの温和な映司がやったなど、信じてくれないだろうと思ったクラスメイト達は閉口し、肝心の檜山達は完全に気絶しており、とりあえず治療しようという天之河の鶴の一声で彼らは治療を受けるのだった。
次の日、映司は昨日の事は何もなかったかのように兵士達の手伝いや、食事を作るメイド達に混じって配膳や料理を作っていたりと勇者らしからぬ行動を取っていた。
その行動を偶然見かけたハイリヒ王国の王女、リリアーナが問いかけた際に映司はこう答えたという。
「困っている人を助けるのは当たり前でしょ?それに、無職なら無職なりに手伝えることがあるはずだし」
そんな善意の言葉にリリアーナは感銘を受けた。
とはいえ、彼女は王族。
「王族だって何か勇者様に手伝えれる事があるはず!」
といってメイド達に混ざろうとするのは子供らしいのか、無力さを自覚しているからか。
どのみち彼女達に止められるのは目に見えているが。
そんな事が起きているなど知るよしのない映司は、メルドの書類仕事の手伝いをしていた。
「すまんなぁ、エイジ。こんなことを勇者に手伝わせるなんて罰当たりだなぁ、俺は」
頼まれるでもなく、ただ忙しそうな彼を見かけて手伝うと決めてくれた映司に感謝するメルド。
そんな彼に映司は笑顔で答える。
「戦闘に関しては駄目なのは確かですし……だからこそ、困っている人が手に届く範囲にいるなら助けたいって思うんです」
そう答える映司の笑顔に陰りが見えたのは気のせいだろうか。
メルドは先日の身のこなしからして彼になにかあるということだけは、お世辞にもオツムが良くないメルドにも理解できた。
「あっ、メルドさん。ここ記入漏れしてます」
「ヴッ」
まあ、その前に彼は騎士団長としての仕事をしっかりとこなさなければならないが。
「ちなみに団長、彼、王の執務も手伝っているみたいですよ?」
「マジ?」
ーーーーーーーーーーーーーー
さらに数日がたった。
訓練漬けの日々であるが、映司は王城の図書室でハイリヒ王国、並びにトータスという異世界の歴史を見ていた。
そこから分かったのは不自然に消された部分が多いという所。
映司はこの世界に呼び出したエヒトという神に何かあると、疑いの目を深めた。
しかし、戦果を求める貴族と教会の者達はメルド達に前線に出すよう再三指示を出していた。
それにメルド達は未熟だからと、拒否していたが流石にもうその言い訳は通用しないくらいに天之河達は成長してしまった。
一部には無能と蔑まれる映司だが、兵站や情報が重要である事を理解しているメルドは内心では怒りつつ彼らに妥協案を挙げた。
【オルクス大迷宮の攻略】
未だ、人死に触れていない彼らに戦わせるには最適……とは言いづらいが安全に彼らを生きて帰すにはそこしかないのだ。
【オルクス大迷宮攻略 前日】
「えっと、白崎ちゃん……??」
時はオルクス大迷宮攻略前日に進む。
貸し切りの宿屋で映司は突然の訪問者に戸惑った。
明日にはオルクスに潜るというのに深夜に訪ねてきたのは白崎香織。
彼女の歳と比べると少々セクシーなネグリジェを寝巻きにやって来た白崎に、映司はドギマギしつつ流石に扉越しで話すわけにはいかず中に招く。
「急にどうしたの?八重樫ちゃんと喧嘩しちゃった?」
暗闇の中ではあるが、彼女の頬には涙の跡が見えた故に映司はありそうなことを挙げて聞いてみるが、白崎の答えは想定外のものだった。
「映司君が……映司君が奈落の底に落ちちゃう夢を……見たの」
そう言うと、それを思い出してしまったのか静かに泣き始めてしまう彼女に、映司はメイドさんにお礼として貰っていたハーブティーを淹れて彼女の気分を落ち着かせる。
「暗転したら、映司君が目の前にいるのに私の声に答えてくれなくて、どこか遠いところに行って……」
そういう彼女に映司は安心させるように笑顔で言う。
「大丈夫だって。メルドさんも死ぬような場所にはいかないみたいだし」
「で、でも映司君の天職って無職でしょ…?戦えないんじゃ……」
今度は白崎が映司を心配し始める。
しかし、映司はとあることを言う。
「男はいつ死ぬか分からないから、パンツだけは一張羅を履いておけ」
「えっ……?」
突然、意味不明なことを言い始める映司に白崎は困惑する。
それを見越してか、映司は苦笑しながらも懐かしそうに言う。
「俺の祖父ちゃんの言葉なんだ。だから異世界に来て、大迷宮に来ても明日のパンツだけは身に離さず持ってるんだ」
そういうと、彼は棒に引っ提げていたパンツを白崎に差し出す。
「心配ならこのパンツを白崎ちゃんに預けておくよ。絶対に返しにもらいに行くからさ」
まあ、そんなことなんて早々起きないと思うけどね、と最後は呟くが白崎は映司の大切な明日のパンツを受け取る。
「……うん、わかった…!」
そう白崎は嬉しそうにそのパンツを手に持つが、ここで映司はあることに気付く。
これって、やってることが変態じゃね?と。
「あっ、ああぁぁっ!?えっと、ちゃんと洗ってあるから、いや違う、もっと別のが良いよね!!?」
女の子にとんでもないことをやらかしたと映司は自省するのと同時に、何か他にないかと何もない場所を探し出す始末の彼に、白崎は笑い出す。
そんな彼らに、その様子を密かに聞いていた一人の男は身勝手な暗い感情を滾らせていたのだった。
そして時はオルクス大迷宮攻略当日。
運命の日が訪れる。
それは地下に渦巻く欲望、それは新たな明日を切り開く希望。
我ながら家庭崩壊して紛争を体験してメンタル崩壊済に異世界転移というストレスブチ込むとか人の心無いんか?(自問)
………なかったわ(自答)
ちなみにあの映画に関しては公式の設定とかは無視してパラレルと思ってます。
公式の悪意には決して屈しない、それが俺のなけなしのプライドですし、お寿司……
そもそも理由もなしに人類が絶滅の危機とか訳わかんねぇし、古代オーズの復活も理由不明ならパラレルで良くね?って思うし。
完全に興味本位なんですが読者の皆様はこの世界にいたら面白くなりそう、嬉しいという作品がありましたら投票お願いします!
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