陰の復讐者は空を駆ける 作:アルファ好こ好こ侍
と言っても本物じゃないです。設定というかそうなるべくしてなりました。理由は後で書くんで聞かないでください。
影実と呪術廻戦はにわかです。オリ主がシド君の立場成り代わりです。シド君出でくるかはわからないです。
更に言うと両方ともにわかです。全く分かりません。でも好きなので描きます。
チキって匿名投稿してるチキン南蛮ですが、美味しく食べてください。
漆黒に輝く星夜。疎らに散るあの輝きは、老いる事無く輝き続ける。しかして、原理を知れば何れは淡く散るものであると知った時、果たしてどの様な感情を抱いたのだろうか。
暗闇に負けぬその輝きは、どの様な意味を示すのか。個々様々な意味を見出すであろう傍観者は、一様にその光景をこう言い表すだろう。
━━━━━今宵は、また一段と星が輝いている。
さりとて、其れは今己が見ている光景にほかならない。
何者にも度し難いこの神秘的な光景は、感情を葉脈させると共に薄れていく強い意志を見せてくれる。
決して、決して決して。忘れる事は無い決意の思い。あの日誓った、希望を見出す己の道。掴んだ手を離さぬ様、支えた体を倒さぬ様。共に歩くと誓ったあの日から、己の心に強く根付いた心柱がある。
涙脆くなった訳では無いが、この光景を見るといつもあの時を思い出す。
あの時は別にこんな綺麗な星降る夜では無かった。薄暗く、しかし暗闇の中に静かな光がポツンと浮かび。触れた時、その光の儚さと弱さを、そして強く輝く復讐の熱と幸を願う安らぎがあった。
人一倍寂しがり屋で、人一倍怖がりで。でも、誰かの為に歩むその歩みは、脆いながらも強く、暖かく、気高いものだった。
その優しさを、弱さを。気高いその姿を、隣で支えていきたいと思った。それが
今宵、全てが始まる。準備は万全とは言い難い。まだまだ妥協点を許せないものばかり。人員も根回しも資金も何もかもまだまだ足りない。確実に、
しかし、歩みは止められない。いつか歩き出す時が来る。だから、今できる最大限の仕上がりを込めて、
━━━━━我らの悲願と願いの為に。
「
ふと、星を見上げていた意識を後ろに向ける。
白金に透き通った髪を風に靡かせ、その青い瞳でこちらを一瞥するエルフの少女。年相応以上に育った豊満な胸に抱える黒いバインダーを開き、バインダーに挟んだ指令書に目を通す。
「指令書に基づき、現時刻を持って我ら
「ええ、了解したわ。総括権限の譲渡は
「……?何か御座いましたか?」
私の物言いに、彼女、七陰第二席である
ベータは主に私や
「……まあ、今更だけれど。私に様付けなんて要らないわ。統括権限は私が握っていたとは言え、私達は同じ七陰。言わば同僚みたいなものよ?畏まってくれる必要無いと私は思うのだけど」
彼女もまた、私と
しかし私の想いとは裏腹に、ベータは首を激しく横に振る。
「いえいえいえいえっ、そんな滅相も御座いません!!アルファ様は
「━━━━━分かった。分かったわ。もういいわ、ありがとうベータ」
怖い。と思ってしまった。グイッと前に出たと思えば、今まで輝いていたあの青い瞳がいつの間にかどす黒く真っ黒に染まっていた。そんな瞳で見つめられては誰もが恐怖を抱く。流石に抗えなかった。
しかもあの饒舌なまでの語り口。小説家を兼用しているとはいえ、彼処まで語られると恥ずかしさ反面申し訳なさ反面な気持ちになる。どうしてこうなってしまったのか、原因が分からないわ。……まさか、他のメンバーもベータみたいな感じじゃないわよね?
「あわっ、……ゴホンッ。失礼しました。それでですね、現在此方に七陰全員を招集中。最終確認を兼ねてのミーティングを行います」
「構わないわ。私も久しぶりに皆の顔が見たいもの」
「他のメンバーもさぞお喜びになると思います。ここ数年は、全員一同集まる機会は限られていましたから」
「そうね。私はベータの顔、最初に見れて嬉しかったわ」
「ア、アルファ様っ、そそ、そんなっ、お、お戯れを……」
今や世界中に根付いていると言っても過言では無い我らシャドーガーデン。既にこの国の食糧、財政、武器用具、政治を介入して行われる行政の半分以上を掌握。組織に属した忠実なもの達がその身を尽くして太く、強い根を張り巡らせていく。
……違和感、なのでしょうねこれは。
私はどうにも、事が淡々と進んでいる事が不安でならなかった。
なんにでも失敗はある。だから怖がらず進んでいくのだと、
これが順調である事は悪い事では無い。行動してくれる皆が一生懸命だからこそ、事が早く済んでいると認識出来るのだが、一概にそれだけでは無いという事だ。
その理由はなんだ、思考を巡らせる。幾多の可能性と道のりを踏まえ、未だ知られていない現状である組織への力添えがあるのは何故かという考察の結果、どの考察も1つの回答に思い当たる。
「……愛されてるのかしらね」
「……?何か仰いましたか?」
「いいえ、なんでもないわ。それよりも━━」
「━━━
この場にはいなかった第三者の声。物陰からゆっくりと現れるシルエット。後頭部に2つ結びにした空色の長い髪。ややつり目でキリッとした
同性でありながらも見惚れて仕舞いそうな薄ら笑みを浮かべながら、私達との再会を喜んでくれている様子。
「久しぶりね、イプシロン。それと………ふふっ」
「━━━━みにゅ……、しっかり持って……」
イプシロンともう一人。横脇に抱える小柄なシルエット。面倒くさくてずっと切っていない長い髪が地面に垂れ落ちても全く気にしない無頓着ぶり。七陰第七席、
彼女は主に
例えばそう、この
「御無沙汰しておりました、アルファ様。お変わりないようで何よりですわ。……ほら、イータ。貴方もしっかり立ちなさい」
「……むぅ、アルファ様。御機嫌よう……。……どうして、私はここに?私、今実験で忙しい……」
「久しぶりに皆集まるんだからもっと喜びなさい!!……申し訳御座いませんアルファ様。イータの怠慢癖はここ数年でも治らなくて……」
「ふふっ、構わないわ。それも、イータの個性でもある。それに、イータの研究は私達にとってとても重要な役割を持つ。一概にイータの態度が悪いとは言いきれないわ。でもごめんなさいね。今日は久しぶりに七陰が全員揃うの。貴方にも是非その場に立っていてほしいわ」
「……謝る事、ないです。……まあちょっとだけなら、ここにいます……」
「ありがとう、イータ」
全員揃えば、
更に数刻、遠くから騒がしい声と共に2つの影が近付いてきた。白と黒の対になる髪色。お互いに獣人と分かる獣耳。巨大なしっぽとしなやかなしっぽ。それぞれ特徴が別れた2人は、言わば犬猿の仲。
七陰のメンバー、黒い方が第四席
白い方が第六席
七陰のメンバーで2人しか居ない獣人族である。
「━━━━━雌猫には分からないのです!!
「━━━━━わっかんないかなわんちゃん。
「遊ぶのが1番なのです!!
「遊ぶってカテゴリーに分類した時の場合の話でしょ?いつでも遊びたいなんて言ってない。少しは慎みを持てよ馬鹿犬」
「っんぎぎぃぃ!!馬鹿馬鹿うるっさいのです!!デルタは馬鹿じゃないのですっ!!雌猫の方こそ馬鹿って言う方が馬鹿なのです!!」
「少なくともわんちゃん、よりかは馬鹿じゃないんでね。馬鹿はバカなりに他の雄犬に腰でも振ってなよ」
「弱い雄の種なんていらないのですっ。デルタは
「そんな品のない馬鹿なわんちゃんじゃ
「デルタよりも胸ちっちぇえ癖に煩いのです!!」
「なんだとこの馬鹿犬!!大きさ対して変わらないだろ!?」
「デルタはまだおっきくなるのですぅ!
「
「っ!?ひぁああ………っ」
これ以上は見るに堪えない。全くもって不快だわ。こんな外で話す会話では無いでしょう。それに、
……こほん。取り乱したわ。全く、この2人にも呆れたものね。顔を合わせる度に言い合いなんてして。
「全く2人は相変わらずね。少しは慎みを持ちなさい!!」(なんなのよなんなのよなんなのよ!!私より大きい癖にまだ欲張るの!?私への当て付け?見せしめなの??持つ物として妥協点作ってそこで我慢してよ私の立つ瀬無いじゃない!!)
元気なのは良いのだけど。元気過ぎなのも問題ね。
さて、これで七陰は
「……ねぇ、やっぱり
「……私も、部隊編成の最終確認で追われていましたので。そこまで手が回りませんでした……」
七陰第三席
ただ本人は極度な運動音痴な為、頭脳以外はてんでダメ。何も無いところでいつも顔から地面にずっこけている。……だからヒールはやめなさいとあれ程。
「じゃあデルタが迎えに行くのですー!!」
「わんちゃんじゃあ引き摺って連れてくるでしょ?ガンマの傷増えるよ。私が行くよ」
「……いえ、そこまでしなくても多分大丈夫だと思うのだけど」
そこまで介護を必要とされる彼女ではないはずだ。それとも、会わなかった間に相当酷くなったのかしら?
あのポンコツさは天性のもの。ちょっとやそっと、あの
本当に迎えに行った方がいいかしら……?
「━━━━━あの〜、皆さん。御機嫌よう」
ふんわりとしたソプラノ声。ふと後ろを振り返ると、当の本人。
「あれ?ガンマ?」
「いつの間に………」
デルタやゼータの嗅覚、聴覚にも悟られずとは物凄い技量ね。流石に驚くわ。
獣人族は人間やエルフよりも嗅覚が鋭い。聴覚はエルフとまちまちな関係だが、七陰レベルだと私達エルフよりも獣人である2人の方が精度は高い。特に、諜報任務につくゼータは特に。
そのゼータすら驚愕させるんだもの。誰しも努力すればここまでなるのね。
「……はい、たった今到着しました。どうやら、私が1番最後のようで……」
「……?ガンマ?」
「……はい?どうかなさいましたか、アルファ様」
「……なんだか、疲れてる様子ね?」
心做しかげっそりしているというか。見た目は普段通りたが、喋り方や目の色合いからして、若干の疲労が伺える。
やはり地盤設計の為にミツゴシ商会にはかなり奮闘してもらった節もあるし、そのトップであるガンマにもかなりの負担を強いてしまったのでしょう。
「……ごめんなさいね、ガンマ。ちょっと無理が祟ったかしら?ミツゴシ商会に所属するメンバーは今回の作戦には不参加でお願いしてあるから、ガンマも早めに休んで頂戴」
「……あぁ、はい。それは有り難いのですけど……」
何処か歯切れが悪いガンマ。目が泳いでる?隠し事があるのかしら。
ガンマは七陰一、礼儀作法やマナーを習得している。誰かと話す時も、必ず目線を外さないのがガンマ。普段の柔らかい表情や視線が、今日は身を潜めたかのように違和感を感じる。
「えらくもどかしいわね。ガンマ、どうしちゃったの?」
「ガンマらしくありませんね。本当に何処か具合が悪いのですか?」
「後でご飯一緒に食べるのです!!そうすればガンマも元気になるです〜!!」
「わんちゃんと違って品があるんだから、わんちゃんと同じ土俵で考えない」
「……うみゅ」
流石に様子が可笑しいのは、全員の目で見ても明らか。それぞれがガンマに心配の念を送る。イータが何処からか取りだした小袋に入った茶色い固形物、ミツゴシ商会で販売しているチョコレートをガンマに差し出している。
デルタはチョコレートの甘い香りが苦手な為、情けない顔で距離を取った。
「……あ、ありがとうイータ」
「……ん」
「……本当に大丈夫?何かあったの?」
精神的にも病んでいる可能性がある。少しミツゴシ商会への仕事の負担を見直す必要があるわね。ガンマがこうなっているなら、その下についているメンバーもこうなっている可能性が極めて高い。
部隊を分解、再編しなくてはならない。些細な事でも気に止めて置かなければ組織運営は円滑に出来ない。配慮と考慮、両立させてこそのトップである。
「……なんでもないんですよ。ちょっと疲れちゃって……」
「……やっぱり多忙な事をさせてしまったわね」
「ああ、いえ。それは大丈夫なんですが。こ、ここまで来るのに気疲れといいますか……」
「気疲れ?」
要領を得ない。気疲れとはどういう事なのだろうか。
イプシロンがガンマの顔を覗き込みながら尋ねる。
「それってどういう━━━━━」
「━━━━━ビョーン」
「━━━━━わひゃあっ!?」
イプシロンの結んだ髪が誰かに掴まれる。気配なく、突然イプシロンの後ろに現れた。きっと誰もその存在の接近に気が付かなかっただろう。私もそうだ。
したり顔でイプシロンの髪を弄り回し、口からはえらくご機嫌な笑い声と口笑が見える長身の男。
毎度の事ながら、
「………はぁ、もう少し真面目に現れたらどうなの?
「お久しぶりです、リアル様」
「
「久しぶりだね、
「……うにゅ、お久しぶり、です」
「やっはろー、元気してた?みんな久しぶりだね。七陰全員揃ってるなんて思わなかったよ〜。と・く・にっ、イプシロ~ン」
「はわわっ!?
「俺が愛情注いで育てた
この怪しげな男の名を
私達が崇めるべき存在であり、我々が忠誠を誓う恩人。彼の心に従い、彼の行動を共にする。それが我らシャドーガーデン。
本人はあまり乗り気では無いが……。
「……ガンマが疲れていたのって、もしかしなくともリアルのせいかしら?」
「……あはは、まぁ……」
「せいとか酷くない?こっちは諸々込で善意よりの心遣いで飛んできたんだけど?」
「私達でも貴方の移動手段にはついていけなのに……。はぁ、全く……」
彼が最強と言われる所以、その1つに移動手段がある。彼は魔力の応用で空間と空間を一瞬に移動する手段を持つ。原理はよく分からないが、試しに一緒に移動してみようと思ったのだが、その時に体感した言葉に言い表せない凄まじい力によってある種のトラウマになってしまった。
移動手段としては凄いが、それは彼だからこそできる移動手段であるのだと理解させられた。遊ぶ事が大好きなデルタですら、あれは二度とやりたくないと涙目で訴えてくるのだから相当である。
そんな移動手段をガンマが体験した。平然としているが、恐らく今すぐにでも座り込みたいだろうに。全身が揺らされて気持ち悪さと関節が軋むように痛むし、なんなら目が回って上手く思考が回らない。
ガンマがあんなにも言い淀んでいたのも、難しい事を考えられなかったからだろう。そうでなくても、敬愛するリアルの前では善意?でやって貰った事にケチつける事になるので言い淀んでもいたのだろう。
「あ、ごめんねガンマ。急いでたとはいえ連続ジャンプしちゃって。辛いでしょ?ここに座って座って」
「あ、ありがとうございます。御配慮感謝致します……」
「クソ雑魚運動音痴だから皆よりも辛いよね。でもそのガッツはナイスぅ!!また今度新作の話でもしようかね」
……即座にイータはガンマの膝に座り込む。
「……さてと、首尾は上場?」
「はい、リアル様。当初の作戦通り、既に部隊編成の後配置につかせております。現在までで問題視される要因はありません」
「ありがとう、ベータ。俺の方も準備は万全。
「隠密部隊も
「サンキュ〜、ゼータ。長期任務疲れるだろうけど頑張ってな。皆にも宜しく言っといて」
「うん、必ず。皆泣いて喜ぶだろうね」
準備は完了。余興は後1年あるとはいえ、油断は禁物。最近は
故に今宵、全てが始まる。
「………まぁ、殴り込みする気でもないからね。適当に目を貼りつつ、表立って
「デルタも一緒に殴り込み!!行きたいのです〜!!」
「あはは、もちろんさ。デルタは
「っ〜~~!!!」
デルタが褒められて物凄く喜んでいる。無理もない。リアルに強いと言われれば、褒められれば誰だって嬉しくなる。
リアルは私の隣に立つと、私の手を取り片膝を地面について私を見上げる。
彼の目は
懐かしむように、彼は私の手を優しく愛撫する。きっとその表情は、
「……不安?」
「……あぁ、そう。そうだな。そうなのかもな……」
私の問いに、彼は自信なさげに言葉を紡ぐ。
「……誰も止めてくれないってのは、結構くるものがあるな。俺にはそんな事関係ないって思ってたけど、ここまで来ると1歩先は谷底さ」
「後悔してる?」
「してるしてる。もうちょーしてる。このまま、メンバー全員で雲隠れしたいって思うぐらいには」
「私達を置いてくという選択肢は無いのね」
「こんだけ慕われてんのに、それを置いてくなんて野暮なもんじゃん。年長者となれば尚更よ」
優しい。そして久しぶりの彼は少し甘えたがりやだ。
私もこのまま、彼を甘やかして過ごしていたい。何もせず、ずっと彼の隣で静かに時を過ごしたい。
でも駄目だ。彼は今、
「……ふふっ、年長者なら、もっと私達に示しがつくような行動をして欲しいわね」
「……なんだよ。えらく辛辣じゃん。甘やかしてくんないの?」
「甘やかし過ぎちゃったのは私にも非があるわ。多少の甘えは許すけど、今の貴方を見てるとやっちゃう所までやってしまいそうになるもの」
「……我慢、か。おっけーおっけー、分かった分かった。全部終わったら、覚悟しとけよ?」
「勿論よ、楽しみにしてるわ。私も含めて、
チラリと後ろを向く。そこには何かを期待している
……そこまで熱い視線を向けられると困るのだけど。
「……しゃーっ、おっけーおっけー。やったりますか。……ゴホン、あ〜みなさんけいちょー」
その存在はまるで私達のよう。これが我らの理想。目指すべき巨大な存在。
「━━━━━━━━━今宵、俺達は動き出す」
満月を背景に語る彼は、まるで御伽噺の主人公。その神々たる姿に、思わず誰もが感動に浸る。
「━━━━━始めよう、我らの復讐を」
「━━━━━轟かせよう、我らの存在を」
「━━━━━思知らせよう、我らの意志を」
今宵、全てが始まる。
「━━━━━我ら、
「━━━━━今宵、月は
我ら、
シャドウガーデン×
シャドーガーデン○
七陰は全員同じですが、他のナンバーズは変わるかもしれません。
色々原作と変わってますが、そこは優しく塩胡椒で揉みこんで唐揚げにして食べてもらったら嬉しいです。