シンフォギア世界のサイバー技術   作:ソウ・ナ

5 / 10
 尚、主人公が知らないうちに作った環境のようです。


第4話 この環境に耐え抜いた人はすごい

 side白銀空

 

 サイバーゴモラと一緒に本来あった運命を捻じ曲げ、その後日はハイテンションでいた白銀空だが3日も経てばそのテンションも落ち着くかと思われたが、空の目は死んでいる状態だった。始まりとしてはライブの生存者狩りという悪い子達がお祭りをやっていたからだった。白銀空は2つのことを失念していた。

 

 1つは自分もライブに参加してしまったがためにこのお祭りに強制参加だったこと。その犯行は酷かった。最初は小石を窓にぶつけられそうになり、次は家の壁やドアに悪意のある言葉が書かれた紙が貼られそうになったり、買い物をしようと外に出たら暴力を振るわれそうになったり、最終的には、空が家にいない間に家を焼こうとしたりなど、それはもう酷かった。ただそれは全て1回限りの未遂で終わっていた。

 

 空の家は常にアップグレードされて最先端技術の塊であった。最初の小石は投げた小石がメガショットに撃ち落とされ投擲者も打たれ帰って行った。次は紙を貼ろうとした者だが触れた瞬間に紙越しに電気ショックが流れ気を失い、気が付いたらごみ捨て場に捨てられており、外に出たときの暴力は空自身で返り討ちにしたり、焼かれそうになったことについては、家の防衛機能が全力を持ってそれを阻止し犯人は逃げ帰った。

 

 だがどの犯行も1回で終わらないと思っていた空だがそれが犯行に会って以降全くと言っていいほどに被害に会わなかった。

 

 それが空が失念していた2つ目である。空にはサイバー怪獣という家族がいた。空は自分が被害に会おうとも「めんどくせー、」といった具合だった、目は死んでいたが。

 

 だがサイバー怪獣達はどうだろうか、今まで熱心に愛を貰い育てて来てもらった主人が被害を受けていると知ったら、サイバー怪獣達は全力を持って原因の排除に向かった。最初は家の防衛機能をイジり出力を上げて徹底的に現行犯を潰そうとした。

 だがそれでは足りないと気づいた。何故ならこれまで受けそうになった犯行が一部同一人物によって行われていたからだ。これは主人から教えてもらったことがある。人間は諦めが悪いと、このままでは、他の者に被害を出している者もいずれご主人へ刃を向けるのでは無いかと、サイバー怪獣達は1時間で結論を出した。心を折ってしまおうと。

 

 そこからは早かった。実害を出していなくても黒い噂がある者はその者の立場が悪くなるような情報をネットに流したり、既に実害を出していた者は情報の濃さを増やして流したり等、徹底的にやった。このことは当然ながらニュースになったが実害を出していた者の情報が優先的に流れていた為に空は「自業自得だな」と言って気にしなかった。その情報の素が自分の家族であることを知らずに。

 こうして生存者狩りは1ヶ月で終わった。

 

 side立花響

 

 私はライブでの惨劇で大怪我をしてしまい入院した。そして傷が治り学校に復帰したがそこからは地獄とも言える日々だった。

 

 ライブで生き残ったのが才能ある人でなく私が生き残ったことに理不尽に思ってもない悪口や暴力に見舞われた。私の親友の未来は私の家族は私の味方でいてくれたがそれ以外が全て敵と思えるほどの被害を受けていた。

 

 だけど、一人だけ知らない人が私の味方をしてくれた。ある日の帰りその時は未来と一緒に人気のない道を足早で帰っていた、その日は少しだけ暴力を受けて全身砂まみれで怪我もしていた。だが帰りの途中男の人が道を通っているのをみた顔は夕焼けでよく見えなかったけど体格がかなりある人だった。呪われてる、思わずそう思ってしまった。その人はボロボロの私を見るなり近づいてきた。また暴力を振るわれるのか、その恐怖で足が動かず、未来も同じく震えていると感じた。そして男が迫って来て思わず目を瞑った、が来たのは染みるような痛みだった。

 

 「っつぅ~!」

 

 「あ、ごめん!しみちゃったかな?」

 

 「「え?」」

 

 「でもちょっとだけ我慢してて、怪我をそのままにしておくとばい菌が入っちゃうからすぐに消毒して絆創膏なり何なり貼らないといけないから。」

 

 頭が真っ白になって、次に出てきたのは疑問しか無かった。だからだろうか、私はつい質問をしてしまった。

 

 「あの!、なんで助けてくれるんですか。」

 

 「え、当たり前じゃないか。人間は助け合いだろ。」

 

 その言葉と笑顔に私は救われた気がした。そして胸の内から溢れて来る涙を抑えれなかった。その後一緒に泣いちゃった私と未来を空さんはすごく心配してくれて更に泣いて泣きながら二人でお礼を言った。

 

 もう言ってしまったが私達を助けてくれたのは白銀空さんという名前の人だった。帰り道の途中で生存者狩りの人達の暴言で分かったのだが空さんもライブの生存者らしく暴力を振るわれてるらしい。

 

 らしいと言うのは、空さんはめちゃくちゃ強くて、複数人相手でも暴力を受ける前に撃退しているからだ。その時は私達が人質に取られたのだが、空さんは着けていた腕時計と思われるものからワイヤーを伸ばし人質で脅してきた人の首に巻き付けて何をしたかと思ったら巻き付けられた人が急に膝を着いて倒れた。

 

 騒動の後、原因を作った人達はゴミ捨て場に捨てられて何事もなく帰っている途中に聞いてみたのだが空さんは自営業をやっているらしく、さっき活躍した(電気ショックを与えるらしい)腕時計はその過程で作ったものらしい。

 商品のマークを見せてもらったのだが私も未来もお世話になっているマークだった。未来も途端にその人に目をキラキラさせて 色々質問していた。主に料理関係の事だった。未来の家は少し離れているので私の家の前で空さんの連絡先を貰い、未来に「また明日!」と、空さんには「またどこかで!」と言って別れ、私は家に入り元気よく言った。

 

 「ただいま!」

 

 side小日向未来

 

 今日も私の親友の響が酷い目に遭った帰り道で、初めて会った男の人に初めて掛けてもらった言葉で私達の努力が報われた気がした。

 

 どこか吹っ切れたような顔をして家に入った響を見送り空さんに家に送ってもらっていってる途中私は再度お礼を言った。

 

 「あの、今日はありがとうございました。」

 

 「いや、僕はやりたいことをやっただけだから。」

 

 「それでも、です。」

 

 「あはは、分かったよ、お礼は受け取っておくよ。」

 

 「はい!それで聞きたいことがあるんですけど。」

 

 「んん、また料理関係の事?」

 

 「いえ、そうではなくて、何故何も聞かずに助けてくれたんですか?」

 

 「ん?それはどーいう意味でだい?」

 

 「今日の騒動の最中で、空さんもライブの生存者だと分かって同情で私達を助けたのかなって考えが過っちゃって、すいません。」

 

 「いや、良いよ。実際半分くらいはその気持ちだったし。」

 

 「では、もう半分は?」

 

 「人には可能性がある。」「え?」

 

 「僕は、可能性という言葉が好きでね。生き物の紡ぐ歴史を見てそれを感じてるんだけどさ、その可能性を潰されるのが僕は堪らなく嫌なんだよ。だからまあ、君達の可能性が理不尽な理由で無くなるのが見たくなくてさ。君達を助けた。

 人間は完璧じゃない。だからこそ助け合うんだ。昔からそうやって人間は進化を繰り返してきた。僕はその可能性を直に見てみたい。才能でもポテンシャルでも無い、人間自身の可能性を僕は信じてる。ってなんか語っちゃってごめんね。」

 

 「いえ、そういうのいいと思います。私も見つけれるかな。」

 

 「それも可能性さ。まあ言ってしまえば君次第さ、頑張れ!」

 

 「はい!あ、ここが私の家のです。ここまでありがとうございました。」

 

 「うん、小日向さんにも連絡先渡しておくね。」

 

 「ありがとうございます。」

 

 「じゃあまた。」「はい、またどこかで。」 

 

 そして生存者狩りはある時を境に急に鳴りを潜めた。

 




 お読みいただきありがとうございます。
 なんかネタで書いたつもりが過去一番で長くなってしまいました。今回はキャラクターとの関わりを入れてみました。
 そしてサイバー怪獣は病んでると思ってもらって構いません。
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