「ついに始まったわけね」
「ああ、『宝探し』。本当に楽しみにしてたよ。準備は大丈夫か?ゼイユ」
「誰に言ってんのよ。最近はバトルも強くなったし、あんたを負かす日もいよいよ近いってもんよ」
あれから数年後。
同時期にオレンジアカデミーに入学した俺とゼイユは、切磋琢磨しながらもバトルの腕を上げていった。
教師の質がいいのか、授業も面白いものが多い。レホール先生とハッサク先生のは特に面白いな。全然違うタイプだけど。
そしてビッグイベント『宝探し』。自分だけの宝物を見つけに行くというこの課外授業は、いわばオレンジアカデミーの目玉商品だ。
強くなることを目指すもよし、多くのポケモンと出会うもよしと各々の自主性を尊重しているこのイベントは、トレーナーとしても人間としても一回り成長すること間違いなしと言われている。
そして俺がなにを目的にこの宝探しをするのかと言うと…。
「当然、目指すはチャンピオンランクだな」
「大きく出たわね。ま、それくらい言ってくれなきゃね」
「まあな。そういうゼイユはどうするんだ?」
「あたしも当然チャンピオン…と言いたいところだけど、パルデアの歴史にも興味があるのよね。ま、旅をしている内に目的も見つかるでしょ」
適当だな、とは言わない。この宝探しでは最初に目的を決める必要もなく、とりあえず冒険に出て旅をしているうちに目的が定まることも実際にあるそうだ。
ハッサク先生が熱弁してた。
「そういやキタカミの里の伝説にも詳しいもんな」
「まあね。一説によるとパルデア地方のテラスタルとも関係があるらしいし、そのへんも含めて要調査!ね」
「パルデアの大穴も行ければいいんだけどなぁ」
パルデアの大穴はこのパルデア地方の中心に位置するエリアで、馬鹿みたいに強いポケモンが出るとか、一度行ったは最後戻ってこれないだとか色々いわくつきの場所だ。
当然オレンジアカデミーからも立入禁止と言われている。
「まずは…ハッコウシティだな。ナンジャモ見たいし」
「うげ〜。あんた本当にキモいからやめた方がいいわよ、そういうところ」
「うっせ。タイプ相性的にも悪くないし、どこからジムまわろうが勝手だろ」
チャンピオンを目指すにあたってジムをまわる必要があるが、その順番は特に定められていない。
俺の相棒の一匹であるドオーはじめんタイプで、でんきタイプの使い手であるナンジャモとは相性がいい。最初にジムバッジを狙う相手としては悪くないだろう。
それに一人のリスナーとしてナンジャモに会いたい気持ちもある。
「仕方ないからあたしもあんたについてってあげる。感謝しなさいよね」
「一緒にまわるのか?俺だけ勝ってゼイユが全然勝てないときは待つことになるのか…」
「ざけんな。もしあんただけ負けたら置いてってやるんだから」
憎まれ口を叩きながら正直少しだけ安心した気持ちもある。
相棒のポケモン達がいるとはいえ、旅は1人より2人の方が楽しいからな。キャンプの時には俺が料理することになるんだろうが…。
「準備できてるなら早速出発する?モトトカゲもいるし、ハッコウシティまでそんなにかからないでしょ」
「いや待て、たしかこのあとナンジャモの配信があるからそれを見てから…」
「い・く・わ・よ!」
このあとめちゃくちゃ出発した。
ともっこ4匹目がいる説、まあまあ信憑性があるしスグリの新しい手持ちに入ってたりしたら熱いですよね。