今回の迷仮はまた幕間をお送りします。
それでは、どうぞ
京介先輩がAve Mujicaに加入してから早数日、今日も今日とて次のライブに向けて練習したり準備期間に入ってる最中です。
そんな今日はAve Mujica全員で京介先輩の家にお邪魔になっているんですけど……
「あのー……」
「さきこ、今のれおこ見てみ〜?似合ってるから!」
「祐天寺さんったら……しかし似合っているのが何とも……!」
今現在、何故かにゃむさんに女装されられてます……。しかも僕の髪の色のロングヘアのウィッグをつけられて、マンガの類いでよく見かけるようなフリルがよく目立つゴスロリ衣装であった。
にゃむさんに感想を求められている祥子ちゃんも、口元と鼻を抑えて僕と視線を合わせないようにしてるんですけどっ⁉︎ていうかスマホで連写しないでっ⁉︎あと初華さんも睦さんも海鈴さんも止めてくださいよっ⁉︎
「なかなか様になってるじゃあないか少年……いや、今は少女と言っておこう」
僕の姿を見ながら京介先輩はソファに座って足を組みながら笑いを堪えていた。先輩、今の僕にとってはそれは嘲笑としか捉えられないんですけど?
「こらっ、獅音を揶揄わない」
そんな京介先輩を嗜めるように颯樹さんが注意してきた。ホント感謝しかありません……。
「あっ、そうだ♪」
しかしそこにお茶を濁すかのようににゃむさんが何か閃いたかのように僕と颯樹さんを交互に見てきた。なんか嫌な予感が……というか颯樹さんも僕と同じような反応をしてるんですけど……。
「どうせならさっきーも女装しようか♪」
「ハァッ⁉︎」
なんとにゃむさんが此処で爆弾発言したんですけどっ⁉︎
「祐天寺さん、それはグッドアイデアです」
「にゃむちゃん、いい案だよ!」
そんなにゃむさんの意見に賛同するかのように千歌さんと初華さんがサムズアップしてきた……って、これじゃあもう賛成と言ってるようなものじゃないですか!
というか京介先輩も睦さんも海鈴さんも「そのアイデアいいじゃん」みないな顔して頷かないでください!
「……獅音、逃げるぞ」
「分かりました」
その案に乗る気が全く無い颯樹さんが逃げる事を僕に提案してきた。流石にこれ以上は着せ替え人形になる気はないですからね!
「逃すとでも?」
しかし、そう言って京介先輩が何処からか取り出したリモコンを取り出してボタンを押した。何したんだ、この人……
「「……へっ?」」
しかしその時何かが閉まる音が家中に聞こえてきた……僕と颯樹さんが間の抜けた声が出た束の間、家中の窓が何かシャッターのような物で塞がれたんですけどっ⁉︎
「空き巣対策のネズミ捕りを作動させたのさ。まあ元は窓とかから侵入されたら自動的に作動するものだけど、手動も可能なのさ」
「何とんでもない物家に設置してるんですか⁉︎」
というよりどんな仕組みで作動させてるんですかっ⁉︎空き巣対策にしてはやりすぎですよ!
「こうなったら正面突破で…「あっ、無理矢理破壊しようとしたらその瞬間この付近の警備員が飛んでくるから諦めてねー」くっ……!」
颯樹さんが自分の近くの窓に向けて拳を向けたが、それを見越した京介先輩の一言で苦虫を噛んだ表情になった。
「京介さん、グッジョブです。今度何かご馳走して差し上げます」
「京介さん、ありがとうございます。今度まなちゃんに会ってくれるよう頼んであげます」
「ほう?それは願ったり叶ったりだ」
あの千歌さんと初華さんは何「ファインプレーです」って言わんばかりに京介先輩にサムズアップしてるんですか⁉︎あと初華さん、その話は事務所やマネージャーの颯樹さんを通さないと意味無いのでは⁉︎
「それじゃあ満場一致って事で……」
「早速……」
「動くとしましょう」
にゃむさんを筆頭に初華さんと千歌さんの3人が僕と颯樹さんの腕を逃がさないと言わんばかりにガッチリと掴んできた。あの、これってもしかして……
「「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」」
腕を掴まれて逃げられない僕たちは別室に無理矢理移動させられ女装ファッションショーをやる羽目になったのだ。そして僕たちが連行される時に京介先輩たちは僕たちに手を振って見送らないで助けて下さい!
「「なんでこんな目に……」」
にゃむさんたちに連行されて早数分、僕と颯樹さんは抵抗虚しくも女装させられていたのだ。しかも僕は先程とはまた違うタイプのゴスロリ服でリボンが特徴のベレー帽を被っている。ちなみに先程のゴスロリ服はピンクを基調としたもので、今回は黒色を基調としたものである。
あと颯樹さんはというと……
「これは流石に僕には似合わないと思うんだけど……」
「何を言ってますか颯樹。これもギャップというヤツです」
黒を基調とした淡いカラーでポイントに取り入れたレースの多いブラウスやミニスカートやニーハイ、といった服装…俗にいう『地雷系女子』の服装に身を包んでいたのだ。しかも僕と同じく自分の髪色のロングヘアのウィッグをつけてるが、異なる部分はツインテールに結んでいる所だ。
颯樹は屈辱だと感じているけど、そんなことはお構いなく千歌さんは鼻と口元を抑えてスマホで連写していた。ちなみに千歌さんの隣で初華さんも同じ状態で颯樹さんにポーズの指示を出しながらスマホで写真を撮ってた。
「獅音!とてもお似合いですわ!それなら私のお気に入りの
そんな事を叫びながら祥子ちゃんは、鼻血を噴き出しながら僕の事をスマホで連写していた。って、いつも淑女
「いやー、これは2人の素材が良かったから衣装とメイクが相まって映えたんだよね〜♪」
いい動画のネタになったのか、にゃむさんは僕たちをスマホで動画撮影してきたんだけど、それだけは流石にやめてください……。
「あとは学校の制服を着せるのも悪くないですね」
海鈴さん⁉︎何乗っかるようにアイデアを出すんですかっ⁉︎それ言った所為でにゃむさんたちが「それだ/ですっ!」って言ってきたんですけど‼︎
「花咲川のでしたら私が即刻用意してきますが、羽丘や月ノ森の制服も着せるんですか?」
「もちろん!」
あのですね千歌さんたち!僕たちに制服を着せる前提で話進めないでください!でもそう簡単に制服なんて用意できるわけ……
「羽丘の女子制服ならウチにあるので、あとは月ノ森の制服だな」
用意できちゃったんですけど⁉︎しかも京介先輩、なんで女子制服なんて持ってるんですか⁉︎
「京介さん、何故
「以前ウチの妹が俺に会いたいがために、羽丘に潜入する計画を立てて、その際にわざわざ取り寄せたらしくて……没収したんだよ」
「……もしかして妹さんブラコンですか?」
「もしかしなくてもそれなんだよ。しかも名医も匙を投げたくなるほどに……」
えぇ……そんな事があったんですか……しかも先輩が遠い目をしながらため息をついてる……。しかし先輩の妹さんってどんな人なんですか?それ聞く限りだと相当頭がヤバい人のようだけど。
「桜雪先輩、そんな事企ててたんだ……」
「そうだよ」
あのー睦さんに京介先輩、何当たり前のように話進めてるんですか?僕は話についていけないんですけど……
「……獅音。京介の妹は月ノ森の生徒だ。しかも今年生徒会長になったのを京介本人から聞いた」
……はいぃ?それ本当ですか?てっきり何処かの世紀末の高校の生徒だと想像しちゃったんですけど……。
「てな訳で羽丘は用意できた〜♪あとは月ノ森でコンプだね♪」
はっ、そうだ!今の状況を忘れるところだった!でもそう都合良くコンプなんて出来るわけ……ってあれ?京介先輩はスマホを取り出して何処かに電話し始めたんだけど……?
「もしもし、瑠唯?今時間空いてる?そうか、それならよかった。今から月ノ森の制服を持ってウチに来てくれない?えっ、デート10回で手を打つって?……分かった、それで手を打つ。それじゃあまたあとで」
あのー、なんか嫌な予感が……
「……っつーわけで千歌さん。俺があとで瑠唯に待ち合わせ場所指定しておくから、制服取りに行く時に瑠唯と合流してくだせぇ」
「分かりました」
なんて事してくれてんのこの人っ⁉︎わざわざ知り合いに用意させるわけ⁉︎……ってもう千歌さんは行動に移しちゃったんだけどっ⁉︎
「……獅音。此処まで来たらもう諦めるしかない」
そう言って颯樹さんは僕の肩にポンと手を置いたけど、貴方、なんか悟り開いてません?遠い目してるんですけど……。その間に玄関の方から扉が開く音が聞こえたので、もう出発したのが分かった。
結局、千歌さんが来るまでの間は一旦休憩という事で中断になったけど、その間、僕は祥子ちゃん、颯樹さんは初華さんに抱きつかれた状態なんだけど……。
しかし千歌さんが出発してからものの10〜15分後、玄関から扉が開く音が聞こえたけど幾ら何でも早すぎませんっ⁉︎颯樹さんの制服姿をいち早く見たいからってそこまで早く動くことしますかっ⁉︎しかしそう考えている間にもリビングの扉が開かれた。
「お待たせしました、皆さん」
「ご機嫌よう、京介さん」
そこには紙袋を携えた千歌さんと…彼女と同じく紙袋を携えた黒髪ショートカットの長身の女性がリビングに入ってきた。おそらくこの人が先程京介先輩と連絡をとってた瑠唯って人だ…「「ヤッホー☆」」……はい?
「あたし、参上っ!」
「あははは☆」
瑠唯って人の後ろから金髪ブロンドの少女と茶髪をハーフアップにした女性が割り込んできたんですけど……。この2人の共通する特徴は…『ギャルっぽい』という事である。
「すみません颯樹。悪いタイミングで今井さんと遭ってしまって……察しがついたのか無理矢理同行してきました……」
「申し訳ございません。先程の京介さんが電話した時に桐ヶ谷さんも隣にいたのでこの件が彼女の耳に入ってしまいました……」
千歌さんと瑠唯って人が何処か申し訳なさそうに颯樹さんと京介先輩に謝ってきた。
「えっ、この地雷系もしかして颯樹っ⁉︎ うわっ、全然気づかなかった!でもめっちゃ似合うじゃん!一緒に写真撮ろう写真!」
「あーっ!ズルいですよリサさん!あたしも颯樹さんと一緒に撮る!」
千歌さんが颯樹さんに声を掛けたからか、茶髪ギャルの人が颯樹さんが女装しているのに漸く気づいたようで、マジマジと見つめると今度はスマホを取り出して一緒に写真を撮り始めた。途中金髪ギャルの人も割り込むように混ざり始めた。
「「あの2人は……」」
千歌さんと京介先輩はギャル2人組の行動に呆れながら、頭を抱えてため息をついた。颯樹さんも口には出してないけど、2人と同じ気持ちのようで呆れていた。しかも「助けてくれ」と懇願しているようにも見えた。
「長くなりそうだから自己紹介をさせてもらうわ……私は
「こ、此方こそ……」
ギャル2人組をスルーしたのか、瑠唯って人…瑠唯さんは僕に自己紹介をしてきました。しかしこの人すごく身長が高いな……。僕より大きいぞ。でも……自己紹介の時にところどころ強調してる所があるなど、色々とツッコミどころが満載なんですけどっ⁉︎
「ご機嫌よう、八潮先輩」
「ご機嫌よう、若葉さん。貴女もここにいたのね?」
「はい」
そこに睦さんが瑠唯さんに挨拶をしてきた。まあ2人は月ノ森の先輩後輩だから校外でも自己紹介をするのは不自然ではないか。
「それで……あの2人は誰なんですか?」
「茶髪が
「金髪の方が
あのー京介先輩と千歌さん、2人の紹介が適当すぎません?それ本人たちが聞いたら怒りますよ?それと先輩はさりげなく『少女』って言い直さないでください!
「京介〜?誰が面倒くさい先輩だって〜?」
「千歌さん!それじゃああたしが問題児だって言い方してますよ!」
2人の紹介を聞いたのか、先程まで颯樹さんと写真を撮っていたギャル2人組は先輩達に文句を言ってきた。
「「事実だろ?」」
「「事実でしょう?」」
しかし、2人は毅然とした態度で堂々と一蹴した。しかも、そこに颯樹さんと瑠唯さんも混ざってきた。
「Roseliaのリサちゃんと有名インフルエンサーのTOKOちゃんがここに来るなんて思いもしなかったなぁ〜♪(待てよ……これ動画のネタにすればバズるんじゃ?)」
「あっ、もしかしてにゃむち?アタシ貴女のメイク動画見てるんだよね〜☆」
「あたしもあたしも!めっちゃ映えるから見てるんだよねー!」
「ホントにっ⁉︎にゃむち嬉しいなぁ〜♪」
……あれ?もしかするとあの3人なんか意気投合してません?脳内に警報級のアラーム音が鳴り響いているんですけど……。
「それじゃあ仲良くなったお近づきの印として……」
にゃむさんがそう言うと、何故かリサさんと透子さんに手を掴まれたんだけど……てか颯樹さんもリサさんとにゃむさんに手を掴まれてるし!
「「「それじゃあレッツゴー♪」」」
「「……やめてぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」」
僕たちの叫びは虚しくも届かず、別室に連行されるのであった。
結局僕と颯樹さんは女子制服姿をここにいる全員に披露する事となった。(ちなみに颯樹さんの髪はツインテールを解いている)まず手始めにという事で、両方羽丘学園の女子制服を着せられているのであったんだけど……
「おぉーっ!颯樹似合うー!えっ、颯樹って羽丘のOGだったっけ!」
制服披露会(僕命名)の張本人の1人であるリサさんが羽丘の制服を着てる颯樹さんをスマホで写真を撮りながら馬鹿な事を言い始めた。この人、色々と頭が可笑しくなったのかな……?
「先ず羽丘の卒業生じゃないし、僕は女じゃないッ!それに何ニヤニヤしてんのっ!」
「あっ♪アタシ、自分の制服持って来てるから〜。お揃で合わせて記念撮影しよ☆」
「人の話を聞けッ!」
颯樹さんの言ってる事がごもっともです。そもそもそれが正論です。リサさんは颯樹さんの言ってる事を無視しつつ、自分が持ってきた紙袋から羽丘の制服を取り出し、リビングを出た。
ちなみに颯樹さんが着ている制服は千歌さんが急遽用意した物で、千歌さん曰く『今井さんと同級生の方からうばっ…お借りしました♪』との事らしいけど、「奪うって言いかけませんでした?」ってツッコもうとしたけど、笑顔の圧が怖かったのでやめた。
リサさんがリビングを出ると、それにすれ違うように祥子ちゃんが入ってきたけど、いつのまに出たんだ……と思いつつよく見ると、今の祥子ちゃんは自分の制服に着替えていた。
「あのー祥子ちゃん?何故自分の制服を着ているのでしょう?」
「もちろん、リサさんと同じで貴方とお揃いの制服で記念撮影をしたかったのですわ♪」
そう言って僕の腕を組んできて、そのままスマホを取り出して僕たちが映り込む形で自撮りした。一方の颯樹さんも、制服に着替え終えたリサさんに強要されて2人で自撮りした。
「まだまだあるからね〜♪それじゃあ始めようか☆」
「「オー☆」」
にゃむさん達が持参してきた服を見せながら音頭を取り始めた。それに対してリサさんと透子さんもそれに乗っかってきた。ホント勘弁してください……。
そして色々な服に着替えさせられたのだけど……
「これはなかなかいいですね、千歌先輩」
「はい。颯樹は花咲川の卒業生だから当然です」
次に颯樹さんが花咲川の制服に着替えさせられたり……
「「ご、ご機嫌よう……」」
僕たちが月ノ森の制服を着せらてカーテシーをやらされたり……
「「いらっしゃいませ、ご主人様(♡)」」
メイド服を着せられた僕と、自分からメイド服を着たいと買って出た祥子ちゃんと一緒に手でハートを作ったり……
「「逮捕しちゃうぞ(☆)」」
ミニスカポリスの服を着た颯樹さんとリサさんが決めポーズをしたり……(無論颯樹さんは乗り気0だが、リサさんはノリノリだった)
「これもなかなか唆りますね……」
颯樹さんが千歌さんの手によって巫女服に着替えさせられたり……(ちなみに隣には同じく巫女服を着た初華さんもいる)
「よくこんなものまで用意してきましたね……」
僕がアラビアンで見かけるような衣装(もちろん女物)を着せられたり……(これを用意したのはにゃむさんらしいけど、本人曰く『企業秘密♪』らしい)
……と、色々な女物の服を数時間に渡って着せられたのだった。そろそろ限界なんですけど……。
「それじゃあ最後の〆として……」
そう言ってにゃむさんは紙袋の中を漁り始めた……最後?よかった、もうこれで終わりかぁ……。そう思った颯樹さんと一緒に一息吐いた。
「ジャーン!これです♪」
にゃむさんが紙袋から取り出して全員に見せてきたのは……とても派手な女物のランジェリーであった……はいっ⁉︎
それは流石にアウトでしょ⁉︎僕はそういったものに疎いけど、それが派手だというのは流石に分かりますよ⁉︎だって京介先輩や千歌さんも僕と同じ考えたか、「「マズイだろ/でしょう……」」って呟く程だし!
「にゃむち、それはいいね〜☆」
「グッドアイデアじゃん!」
何でリサさんと透子さんも乗り気なんですかっ⁉︎それ見て理解してから言ってます⁉︎してたら余計タチが悪いんですけどっ⁉︎
しかし、それに割り込むように誰かがテーブルを叩いてきた。その人物は、今現在巫女服を着ている颯樹さんであった。
「3人とも。やりたい放題したいとはいえ、限度というものがあるだろ?」
血眼を走らせながら颯樹さんは3人を睨みつけていた。しかし、巫女服を着ているからあまりシリアスな感じにはならないと思ったけど、今の颯樹さんを見ると、『鬼巫女』を彷彿とさせるのであった。
「とにかく3人はオシオキね。今から走り込み10km、逝ってもらおうか」
3人が颯樹さんにそう言われると表情が暗くなった。先程とは違って涙目になり始めた。
「もちろんそのまま走るのはオシオキとしては軽い……これを重りとしてつけて走ろうか」
そう言って颯樹先輩が3人に見せたのは、3つの米俵であった。……あのー、これって何処から取り出したんですか?んっ?何故京介先輩がドヤ顔しながらピースサインしてるんですか?
「……もしかして先輩が米俵用意しました?」
「無論。福引きで当てたのを食糧の貯蓄として保存していたけど、まさかこんな形で役に立つ日が来るとは思わなかったよ」
先輩が用意したものだったか……それなら納得できます。
「でも何故必要だって分かったんですか?」
「『オシオキ』という一言を聞いたと同時に必要だと思って用意した。先を読むのも必要だぞ?」
『先を読む』……先輩、凄い事成し遂げるなぁ。だから生徒会長をやってるだけの事はあります。
「あのさっきー?アレを担いで走るのは流石に無理だって!」
「そ、そうそう!無理無理!」
「颯樹さん、慈悲を!慈悲をあたし達にください!」
その一方で、颯樹さんに必死に命乞いしている3人がいます。うん、烏滸がましいですよ。少しは自分たちがしようとした事を思い返してください。
「残念ながら慈悲は無い。もし此処で拒否すれば……」
「「「……行ってきまーす」」」
颯樹さんが何か言い終える前に3人はすぐさま米俵を背負って10キロランニングを始めた。あの人たち死なないかな……?
「さて、邪魔者はいなくなった事だし……誰か大幣って持ってない?」
「先輩、性別や髪型こそ違いますけど、何処ぞの赤いリボンを付けた巫女さんにそっくりですね……」
「もうこうなれば、颯樹は止まりませんよ」
確かに。しかも先程とは違い意外と乗り気になってません?まああの3人に強要されたから仕方ないか。
その後は大弊を出された後、髪型も初華さんの言ってた巫女さんを彷彿とさせるものにして……千歌さんも初華さんに影響されたからか、2人とは色違いの巫女服(颯樹さん達とは違い、赤の部分が青になってる)を着て撮影会をした。
それと、この中で一番乗り気じゃない瑠唯さんもメイド服を着て京介先輩にご奉仕したり記念撮影をしていた。本人曰く『桐ヶ谷さんの視界に入ったら弄られるのは目に見えてるから今のうちに京介さんと写真を撮りたかったのよ』だそうで。
しかも、何故か海鈴さんもメイド服を着て瑠唯さんに対して対抗意識を燃やしていた。(ちなみに本人に後日聞いたら『無意識のうちに行動していた』らしい。)
そして時間を確認すると、時刻は18時を差していたため、長らく続いた女装着せ替え会も無事(?)終了となった。全員帰る予定であったが、流石に遅くなるという事で、京介先輩の家で焼肉を食べる事となった。
ちなみに夕飯の招待は京介先輩で、焼き肉の発案は千歌さんだったりする。(曰く『遅くなったお詫び』と『色々と迷惑をかけたので奢らせてもらいます』との事らしく、食材とかは千歌さんが用意した。)
その後は焼き肉を堪能したが、終わった直後に3人がオシオキから帰ってきた。何故遅くなったか問いただされると『途中道路工事が多くて回り道をたくさんした』『登り坂が多かった』『風が強くて転倒が多かった』との事だ。
「あっ、ごめん。焼き肉なら全部食べちゃった」
「「「理不尽っ!」」」
この3人の叫びとともに、全員は呆れながら帰路に向かうのであった。
まずは感想、お気に入り登録をしてくれた方、こんな拙作を応援いただきありがとうございます!こんな拙作読んでくれるだけでもありがたいです。
今回は約1ヶ月振りの投稿という事で、以前アンケートをとりました女装回となります。結構熱を入れたので文字数が結構行っちゃいました(笑)
ちなみに今回の女装回で獅音が2番目に着たゴスロリ服は、『死印』というホラーゲームの案内役でもある西洋人形『メリイ』の衣装をモチーフにしました。興味のある方はこれを機に是非拝見して下さい。
次回の予定と更新はまだ未定ですが、なるべく間隔を空けないようにしていきたいと思います。
それでは、また次回!
※ちなみにおまけとして会話文メインの後日談があります。此方も読んでいただくとありがたいです。
「愛音ちゃん、真面目に練習して……って、それ何?」
「あっ、そよりんいー所に!」
「だからその呼び方やめてっていつも言ってるでしょ「実はこの前ー」ごめん、人の話を聞いて?」
「後で謝るからー、先ずはこれを見て!」
「何、これ。……え? 見慣れた人が女物の服着てるんだけど」
「この前動画にそれが上がっててさー、あまりにも良かったんでスクショして現像したんだよねー」
「……本人の許可は?」
「そんなの後から取れば問題ナシっ!どうそよりん、このさっきーちょーレアだよー?そよりんの通ってる月ノ森の制服着てさ、一緒に通ってる所想像してみれば……」
「あだっ!?」
「……後で怒られても知らないからね。私の方から上手く言っておくから」
「……そよりん欲しかったんじゃん」(ボソッ)
「そよ、なんだか嬉しそう」
「……別に」
※ちなみに愛音は燈に泣き真似しながら泣きついてそれを見た立希と口喧嘩をしています(笑)
獅音の女装回を……
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書いて下さい!
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書かなくていいです