今回は千歌と麻弥の中堅戦をお送りします。
それでは、本編をどうぞ。
「千歌さん、どうしてあの時……彩さん達の心を折る発言をしたんですか」
「……」
ファイトスペースでお互いが向かい合うように立つと、麻弥は早速先日の一件について指摘するも本人は喋る気は無いようで、無言でデッキをシャッフルしていつでもファイトが出来るところまで準備を終えていた。
「答えて下さい、事と次第によっては…!」
「言葉を交わす必要はありません、構えなさい」
「……わかりました。ジブンが勝ったら、洗いざらい喋ってもらいます!」
これ以上追及しても意味はないと悟った麻弥は手早く準備を済ませて千歌と同じでいつでもファイトが始められる所まで終えた。そしてコイントスの結果、先攻は麻弥となった。
「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!」」
そして2人の掛け声のもと、中堅戦の始まりの狼煙が上がった。
「《スタグニッパー・ドラゴン》!」
「《号笛の奏者 ビル二スタ》」
「ジブンから行きます、ドロー。手札を1枚破棄して《スコルピアサー・ドラゴン》にライド。エネルギージェネレーターをセットして、ターンエンドです」
「私のターン。ドロー、手札を1枚破棄して《愛琴の奏者 アドルファス》にライド。スキルで1枚ドローした後、私もエネルギージェネレーターをセット。私が後攻なので、セットした後に3枚エネルギーチャージ。《アライト・イーグレット》をコール。バトル…アドルファスで攻撃」
「ノーガードです」(ダメージ0→1)
「イーグレットで攻撃」
「レェナでガードします」
「ターンエンド」
「ジブンのターン。ドロー、エネルギーチャージ。この時スコルピアサーのスキルで、ソウルに《スタグニッパー・ドラゴン》があるなら、手札から破棄せずに《マンティサイス・ドラゴン》にライド出来ます。《マンティサイス・ドラゴン》にライド。《ハルシトリィ・モルフォ》《幻静の騎士 クラレンス》《フルナレッジ・フォクシル》をコール。バトル…クラレンス、パワー8000でアドルファスに攻撃」
「ノーガード。ダメージトリガー・チェック《天音の楽士 アルパック》。ゲット、フロントトリガー。前列のユニットにパワー+10000」(ダメージ0→1)
「フォクシルのブースト、マンティサイスで攻撃。パワー18000です」
「《ブレードフェザー・ドラゴン》でガード」
「ドライブチェック《カストーディアル・ドラゴン》。……モルフォで攻撃!スキルでパワー+10000ッス!」
「イーグレットでガード」
「ターンエンド。……
麻弥は初っ端から果敢に攻めるも、ダメージを最小限に抑えられるのであった。最初はため息をつくも、まだ序盤なので仕方ないと割り切った。
「まさか。これはほんの小手調べ……最初から全力で突撃する向う見ずがどこに居ますか。私のターン。ドロー、エネルギーチャージ。手札を1枚捨て《霊弦の奏者 エルジェニア》にライド。アドルファスのスキル。ソウルブラスト1をコストに払い、2枚ドローした後にノーマルユニットを1枚捨てます。イーグレットを後ろに下げ、オーダーカード《世界を拓く始まりの叡智》をプレイ。2枚ドロー、手札から《昂薬の魔法 ユユリア》《遍歴の剣聖 アイディラス》をコール。ユユリアのブースト、エルジェニアで攻撃」
「アラナでガード、モルフォでインターセプトです!」
「チェック《しゔぁるみゃー》。ゲット・クリティカルトリガー。効果は全てアイディラスに。イーグレットのブースト、アイディラスでヴァンガードに攻撃」
「……っ、ノーガード」(ダメージ1→3)
「ターンエンド。序盤からそんなにダメージを受けてて、ここから頑張れますか?」
自分はガードして麻弥はダメージを受けた事に対し千歌は冷たい目をしながら彼女を笑っていた。
「……ジブンのターンです。スタンド&ドロー。エネルギーチャージ。……大気を統べる星の知恵、遍く世界を展望せよ!ライド!《無限の宿命者 レヴィドラス》!」
麻弥はそんな千歌に対し苛立ちを感じるも、流石にこの場で怒るわけにはいかないので、ファイトを進めて自分のキーユニットまでライドした。
「貴女も『宿命者』を使うとは……」
「それだけではありませんよ!マンティサイスのスキル、エネルギーブラスト3してデッキの上から5枚見て《ハルシトリィ・モルフォ》を手札に加えます!更にレヴィドラスのスキル、カウンターブラスト1してお互いのリアガードサークルに《無限鱗粉・マーカー》をセットします!対象は千歌さんの右前列に、ジブンはクラレンスと同じ列のサークルです!」
「いいでしょう(しかし厄介なマーカーが来ましたね……長期間放置すると私の首を絞める事になります。早急にスキルを使わせてなければならないですね)」
「モルフォを無限鱗粉・マーカーのあるリアガードサークルに、反対の縦列に《オンフォール・アノートガスター》と《蒼砲竜 インレットパルス・ドラゴン》をコール!アノートガスターのスキル、エネルギーブラスト3してデッキの上から2枚を確認、1枚を手札に加えて残りをデッキの上か下に置きますけど今回は上を選択します……これでバトルな入ります!まずはクラレンスのブースト、モルフォでアイディラスにアタック!更にレヴィドラスのスキルで無限鱗粉・マーカーの載っているモルフォのパワーは10000プラスされます!」
「しゔぁるみゃー、《せるがおん》でガード」
「クラレンスのスキル、自身のブーストしたバトル終了時に自身をソウルに置いてカウンターチャージ1。レヴィドラスでヴァンガードにアタック!フォクシルのスキル、カウンターブラスト1して後列のインレットパルスをこのターン後列アタック可能にしてパワー+10000します!」
「ノーガード」
「ツインドライブ。ファーストチェック《無限の宿命者 レヴィドラス》、ノートリガー。セカンドチェック《憧憬の乙女 アラナ》。ゲット、クリティカルトリガー!クリティカルをヴァンガード、パワーをアノートガスターに!」
「ダメージチェック。1点目《サルヴァール・ドラゴン》、2点目《昂薬の魔法 ユユリア》。共にノートリガーです」(ダメージ1→3)
「アノートガスターでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック《円環の女魔術師》。ゲット、ヒールトリガー。パワーをヴァンガード、ダメージ1回復」(ダメージ3→4→3)
「インレットパルスでヴァンガードにアタック!」
「テイルファストでガード」
「ターンエンド。インレットパルスのスキルで自身をソウルに入れて1枚ドローします」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。大和さん、皮肉にも貴女に救われました。私を追い詰めるどころか、逆に自分の首を絞める結果に繋がりましたので」
「さて、なんの事でしょう?ジブンは攻める時に攻めただけです」
「そう……それならその言葉、後になって悔やまないで下さいね?手札1枚破棄……決意の翼、未来より此処に!《時の運命者 リィエル=アモルタ》にライド!」
「《時の運命者 リィエル=アモルタ》…京介さんの使用したゾルガ・ネイダールと同じく聞いた事ない『運命者』ですね」
「『無知は罪』、今の貴女にはお似合いの言葉です……エルジェニアのスキル、リィエルにライドされた時ドロップのせるがおんとテイルファストとイーグレットをデッキの下に戻して1枚ドロー。《世界を拓く始まりの叡智》をプレイ、カウンターブラスト1して2枚ドロー。その後ヴァンガードのグレード以下の《陣頭の騎士 テイスファルト》と《せるがおん》をスペリオルコール。テイルファストのスキル、ソウルブラスト1してデッキの上から5枚見て《世界を拓く始まりの叡智》を手札に加えます。バトルと行きましょう。まずはアイディラスでモルフォにアタック」
「ノーガード。モルフォは退却します」
「ユユリアのブーストしたリィエルでヴァンガードにアタック……時の力は、未来の姿を指し示す。スキル発動、カウンターブラスト1してアイディラスをバインド、同名カードをスペリオルコール。アイディラスのスキルでソウルブラスト1してヴァンガードのパワー+5000して1枚ドロー」(パワー33000)
「ノーガード」
「ツインドライブ。ファーストチェック《天音の楽士 アルパック》。ゲット、フロントトリガー。前列にパワー+10000。セカンドチェック《ブレードフェザー・ドラゴン》。ゲット、クリティカルトリガー。クリティカルをヴァンガード、パワーをテイルファストに」
「ダメージチェック。1点目《樹角獣 ギュノスラ》、《蒼砲竜 インレットパルス・ドラゴン》。共にノートリガーです」(ダメージ3→5)
「せるがおんのブーストしたテイルファストでヴァンガードにアタック」
「レヴィドラスのスキル、相手の無限鱗粉・マーカーのテイルファストのパワー-10000してジブンは1枚ドローします。その後はアラナと《チアリーサポート・エルフ》でガード。アノートガスターでインターセプト!」
「バトル終了時せるがおんのスキル、自身を退却してデッキ2枚見てそのうちの1枚を手札に加えて残りをデッキの下に。イーグレットのブーストしたアイディラスでヴァンガードにアタック。アイディラスはバインドゾーンに同名カードがあるため自身のパワー+10000します」
「手札1枚破棄して《カストーディアル・ドラゴン》で完全ガード!」
「ターンエンドです」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。ペルソナライド《無限の宿命者 レヴィドラス》!ペルソナライドスキルにより前列にパワー+10000して1枚ドロー!まずはレヴィドラスのスキル、カウンターブラスト1してお互いの前列アイディラスのいるサークルとジブンのマーカーがセットされてないサークルに無限鱗粉・マーカーをセットします!」
「いいでしょう。続けて下さい」
「更にインレットパルス2体とアノートガスターをコール。アノートガスターのスキルでエネルギーブラスト3してデッキの上から2枚見て1枚を手札に、残りをデッキの下に戻します。更にクラレンスをコール。行きます……」
「ソウルブラスト1してアノートガスターのいるサークルと千歌さんの空いている前列のサークルを選択して無限鱗粉・マーカーをセット!更にレヴィドラスのパワー+10000/クリティカル+1!バトル、まずはクラレンスでヴァンガードにアタックします!」
「テイルファストでインターセプト」
「クラレンスのスキル、自身をソウルに置いてカウンターチャージ1!次にフォクシルのブーストしたレヴィドラスでヴァンガードにアタック!フォクシルのスキルで後列のインレットパルスをアタック可能にしてパワー+10000します!」(パワー48000/クリティカル2)
「手札1枚破棄して《アイジスメア・ドラゴン》で完全ガード」
「ツインドライブ。ファーストチェック《カストーディアル・ドラゴン》、ノートリガー。セカンドチェック《カラスギ・ペッパー》。ゲット、クリティカルトリガー!効果を前列にいるインレットパルスに!ト アノートガスターでアタック!アノートガスターは無限鱗粉・マーカーが3枚以上なら自身のパワー+5000して後列にいてもアタックできるっス!」
「ノーガード。ダメージチェック《恩寵湛えし聖なる杯》、ノートリガー」(ダメージ3→4)
「続いて後列のインレットパルスでヴァンガードにアタックっス!」
「ノーガード。ダメージチェック《陣頭の騎士 テイスファルト》、ノートリガー」(ダメージ4→5)
「最後っス!インレットパルスでヴァンガードにアタック!」
「そのアタックを通すとでも思いましたか?アルパックとユユリアでガード」
「……ターンエンドっス」
「スタンド&ドロー、エネルギーチャージ3。大和さん、貴女は利口だと思っていましたが愚かですね。躍起になってヴァンガードだけアタックせずにアイディラスを除去していればよかったものの…ですがそのお陰か私の勝利も確実になりました」
「くっ……!」
「だから丁重に貴女を葬って差し上げましょう!ペルソナライド《時の運命者 リィエル=アモルタ》!ペルソナライドスキルにより1枚ドローし、前列のパワー+10000。更に《サルヴァール・ドラゴン》とせるがおんをコール。ではアタックに入りましょう。まずはイーグレットのブースト、アイディラスでヴァンガードにアタック。スキルで、バインドゾーンに同名カードがあればパワー+10000します」(パワー43000)
「レヴィドラスのスキル!アイディラスのいるサークルの無限鱗粉・マーカーを除外してアイディラスのパワー-10000して1枚ドロー!カラスギ・ペッパーとアラナと《友好の乙女 アルヴィナ》でガード!」
「ユユリアのブーストしたリィエルでヴァンガードにアタック。その時リィエルとユユリアのスキル発動、まずはユユリアのスキルでソウルブラスト1してパワー+5000、せるがおんを選択してドロップゾーンの同名カードをデッキの下に戻します。リィエルのスキルでカウンターブラスト1してアイディラスをバインドして同名カードをスペリオルコール。アイディラスのスキル、自身がバインドされた時ソウルブラスト1して1枚ドローしてヴァンガードのパワー+5000」(パワー43000)
「手札1枚破棄してカストーディアルで完全ガード!」
「ツインドライブ。ファーストチェック《焼尽の精霊王 ヴァルナート》。ゲット、オーバートリガー!」
「まさかこのタイミングで……!」
「自身を除外して1枚ドロー、パワーをアイディラスに。更に追加効果発揮、『アタックしたバトル終了時、自身をスタンドする』スキルをアイディラスに付与します。セカンドチェック《ブレードフェザー・ドラゴン》。ゲット、クリティカルトリガー。クリティカルをアイディラスに、パワーをサルヴァールに」
リィエルのアタックが終わった時麻弥は残りのアタックはどう捌くか考えた。麻弥の手札は残り少ない……どれだけ見積もっても最低1回はアタックを通さねばならないからだ。
しかし、麻弥の考えは無情にも数秒後に無駄になる事を知らなかった────。
「時の運命者の切り札は、その真髄は過去への超躍……」
「アタック終了時、相手ヴァンガードがグレード3以上ならドロップゾーンの同名カードを1枚選んでスペリオルライド!」
「過去の自分にライドし直して攻撃回数を増やしたようですね……」
「ご名答。まずはサルヴァールでアタック」
「レヴィドラスのスキル!無限鱗粉・マーカーを除外してパワー-10000!更にアラナとレェナでガード!」
「ではもう一度リィエルでアタック。スキル発動、サルヴァールをバインドして同名ユニットをスペリオルコール」(パワー23000)
「手札1枚破棄、カストーディアルで完全ガード!」
「リィエルの【ディヴァインスキル】でスペリオルライドされたらドライブは-1されますが、今の貴女の手札では守りきれない。1回ドライブが出来れば充分です。ドライブチェック《しゔぁるみゃー》、ゲット、クリティカルトリガー。クリティカルをアイディラス、パワーをサルヴァールに。行きます、アイディラスでヴァンガードにアタック」(パワー100030000)
「ノー、ガード……ダメージチェック1点目《チアリーサポート・エルフ》。ゲット、ヒールトリガー。パワーをヴァンガード、ダメージ1回復。2点目《無限の宿命者 レヴィドラス》、ノートリガー……」(ダメージ5→6→5→6)
『チーム戦の勝者、sumimi────ー!』
中堅戦が終わると同時に、実況からチーム戦の終わりを告げるアナウンスがされた。それもそのはず、パスパレはここまできてsumimi側に1つも白星を上げられなかったのだ。そうなるとあとは
だが……
「オイオイ、ここまで来て完勝で終わらせて「ハイさようなら」はないだろー!」
「そうだそうだ!」
「どうせなら大将戦までやれー!」
その時、観客席の一部からヤジが飛んできたのだ。そのヤジの影響からか、『や・れ!や・れ!や・れ!』とブーイングに近いコールが会場内に鳴り響いたのだ。パスパレはもちろん、sumimiとごく一部を除いては戸惑いを隠せなかった。
「感謝する京介、これで心置きなく大将戦まで出来るよ」
「俺は報酬分の働きをしたまでです」
しかし颯樹と京介はそんな事態にも関わらず、椅子に座りながら誰にも聞こえない程度に耳打ちをしていた。実はこのブーイングの裏には、京介と颯樹の働きによって為されたのだ。
まずは京介が知り合いのパスパレファンに「もし今回のヴァンガードファイトで、パスパレ側が完勝される事態になったら迷わず「大将戦までやるようブーイングを入れろ」と助言したのと、颯樹が主催者側の弱味を掴んで「メディアに晒されたくなかったら素直に従え」と脅したため、このブーイングに対してのお咎めは無いものとなるのだ。
ちなみに先鋒後の乱入戦は完全に想定外なのと対象外であったため、乱入者はファイト後に会場から追い出されるという末路を辿ったのだ。
その後スタッフ関係者がステージに現れて、実況に耳打ちをしてから立ち去った。そして司会は仕切り直すように一度咳払いをして観客を黙らせた。
『皆さまお待たせしました!今回のチーム戦ですが……主催者権限により大将戦までやる事になりました────ー!』
司会の口からそう告げられると同時に観客席は歓喜に近い歓声を上げるのであった。もちろんパスパレ全員も、安堵の表情を浮かべてため息をついた。
「何故か知らないけどチャンスが回ってきたようですね」
「うんっ!彩ちゃん、頑張ってね!」
「ありがとう……行ってくる!」
仲間に激励の言葉を送られた彩は真剣な表情でファイトスペースに向かった。
「初華、貴女も白星を上げてきて下さいね?」
「分かってるよ、さきちゃん。じゃあ行ってくる」
一方、祥子にそう言われた初華は彩と同じくファイトスペースに向かって歩んでいった。
そして、2人は同じタイミングでファイトスペースに到着して、お互いぎ睨み合うように対面するのであった────。
まずは読んでくださった方、お気に入り登録をしてくれた方、こんな拙作を応援いただきありがとうございます!こんな拙作読んでくれるだけでもありがたいです。
今回のチーム戦、sumimi側の勝利になったけど急遽大将戦までやるという異例の事態になりましたね(笑)まあ大将戦までやらないと約束なんて無に還っちゃうし……(苦笑)
次回は副将戦をお送りしたいと思います。此方も近日中には投稿出来たらいいなと思います。
それでは、また次回。
獅音の女装回を……
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書いて下さい!
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書かなくていいです