今回は前回の続きとなっており、予定ではアニメ『It's MyGO!!!!!』の1話に入るまでの日常を数話かけてお届けします。最後まで見てくれたら幸いです。
それでは、どうぞ。
入学式が終わって早1週間、最初の数日は簡単な委員会決めや新入生歓迎会などの行事で始まってから本格的な授業が今日から始まったのだった。
その間、僕には友達……とまではいかなくても話し相手程度の知り合いくらいはできたし出だしはまずまずと言った所かな。あとは……入学式に知り合った高松さんと同じクラスだったのが1番の驚きだったよ。確かに見覚えは多少あったけどまさか同じクラスとはねぇ……。
そんなこんなで今は昼休みに入ってるわけだけど……
「部活ねぇ……」
今日から部活の見学や仮入部が始まるという事で、SHRに渡された入部届とにらめっこしていたのであった。羽丘は部活の参加は任意だけど、この用紙は新入生全員に配布されるとの事らしい。しかし部活かぁ……僕は中学は部活なんて入ってないものだから、高校でも帰宅部…なんてのはイマイチ味気ないよ……。
「ようあめっちゃん!昼食べようぜ?」
……と、僕が用紙とにらめっこしてる最中に誰かに声をかけられた。声のする方に顔を向けると、そこには金髪の少年が弁当箱片手にニヘラと笑みを浮かべてた。
「やあ、須賀くん。うん、いいよ」
金髪の少年…須賀くんに昼ご飯一緒に食べないか誘われた。そういえば昼休みだって事須賀くんに声かけられるまで忘れてたよ……僕はすぐさま教科書やノートを机にしまって鞄から弁当箱を取り出した。
ちなみにこの金髪の少年は
「サンキュー。 ……ん?コレって入部届か?あめっちゃん、部活入るの?」
須賀くんが僕の席の前の席の椅子を僕の席に着けてる時に、僕がしまい忘れた入部届に気づいたのか、弁当箱を僕の席に置いて入部届の用紙を手に取って眺めていた。
「いや、まだ決めてないよ。中学は帰宅部だから高校くらいは部活に入ってみようかなって少なからず考えてたところだよ」
「へぇー、なるほど」
須賀くんは納得したように僕の入部届を僕に差し出した。僕もそれに応えるように入部届を受け取る。
「確か
須賀くんは持参してた新入生歓迎会で配布された小冊子を軽く読みながら羽丘にある部活を軽く説明した。……へぇ、一応オーソドックスな部活はあるんだ。
「須賀くんは何処に入るか決めたの?」
「俺は入部…とはいかなくても、今日の放課後にダンス部を見学しに行くんだ」
なるほど、須賀くんはある程度はもう決めてたのか。確かオープンキャンパスの時にダンス部は有名って言ってたな……。部活目当てで入る生徒もいるから珍しくもないか。
「そうだ、あめっちゃんも一緒にダンス部に見学に行くか?」
「せっかくのお誘いだけど、何処に入るかじっくりと考えたいから今回は遠慮しておくよ」
「そうか、なら仕方ないか」
何か思いついたように僕をダンス部の見学に誘ってくれた。ありがたいけどね……ダンスってガラでも無いな。それにまだ時間もあるからじっくり考えてからでも遅くないか。
しかし須賀くんも僕の考えを尊重してくれたのかそこは割り切ってくれた。
「ねぇ須賀くん、私達と一緒にダンス部の見学に行かない?私達今日行く予定なんだ」
その時、誰かが須賀くんに声をかけてきた。彼に話しかけてきたのは、赤髪のショートに黄土色の髪のベリーショート、茶髪のロングヘアのクラスメイトだった。この子達とは話した事はないけど、名前は確か…まい、かなこ、えり……と呼ばれた仲良しの子達だったな。
「おう、いいぜ。全員で行けば楽しいしな」
それを受けて須賀くんは即座に了承した。すんなりと受け入れるのね……でも同じ部活に見学に行くのだから一緒に行っても損は無いから仕方ないね。
「そういえば高松は?」
「燈ちゃんならもう入部する部活を決めたそうで、今さっき入部届を生徒会に提出しに行ったよ」
「……決めるの早くね?」
須賀くんは何かを心当たりがあったのか、辺りを見渡した。するとまいさんが教室のドアを指差しながら行き先を教えてくれた。しかし2人の口から高松さんの名前が出るとはね……
「高松さんね……」
「あれ?雨宮くん燈ちゃんと仲いいの?」
僕は不意に高松さんの名前を口に出した。それを聞き取ったかなこさんが高松さんとの関係が気になったのか尋ねてきた。
「いや、入学式に少し言葉を交わしただけだよ。それに高校生活初日に石を拾ってる所を見かけたからすぐに覚えちゃったよ」
「あー……確かに覚えちゃうね」
……変に誤解されると厄介だから、どのような経緯か要点だけを掻い摘んで説明した。僕の説明を受けたえりさんが苦笑いしながら同意してくれた。
「何でも燈ちゃん、『羽丘の不思議ちゃん』って呼ばれてるよ」
「……それ、いくらなんでも早くないですか?」
えっ…1週間くらいしか経ってないのにもう有名なの?情報の流れが早いこの世の中とはいえ、いくら何でも早いんじゃあないかな……?
その後はまいさん達も加わってお昼ごはんを食べる事になった。あとは昼休みが終わるまで談笑に入った。そしていつのまにかであるが、交流を深めようということで今週の土曜日に此処にいる僕達で遊びに行こう…という事になった。
一方、場所は変わって、生徒会室……
楕円状の円卓に並べられた机の中心には生徒会長と書かれた立札が置いてあった席に1人の生徒がいた。その生徒…京介はパソコンを操作しながら書類を見ていた。
「お疲れ様、京介くん。今どのくらいで終わりそう?」
「ありがとう、つぐみ。あと少しで終わるよ」
そこに茶髪の女子生徒が急須と茶碗を乗せたお盆を持って現れた。そして京介に労いの言葉をかけながらお茶を注ぎながら作業の進捗状況を確認していた。
ちなみにこの茶髪の女子生徒は
そんな2人は、放課後に行われる生徒会の会議に向けて書類の不備が無いか昼休みの時間を割いて取り組んでいる最中であった。
「あっ、そうだ。忘れないウチに……はいこれ、今日提出の書類。纏めといたから後でチェックをお願いね」
「分かった。放課後の会議が終わったらチェックするよ」
つぐみは何か思い出したのか、脇に挟んであったA3サイズの封筒を京介に差し出した。京介は書類を受け取って机の上に置いた。
それを受けたつぐみは自分の分のお茶を注いで一服しようとした。しかしその時生徒会室の扉からノック音がした。京介も「どうぞ」と言って返す。
「失礼します……」
「どうした、高松 燈さん?」
京介の言葉を受けた燈が手に紙を持ちながら生徒会室に入ってきたのであった。
「あれ、どうして私の名前を……?」
「俺は生徒会長だ。新入生全員の顔と名前くらい覚えてるさ」
燈が何故自分の名前を知っているのか不思議そうにしていると、京介は自分の頭をトントンと指を差しながら答えた。
「それで燈ちゃん、だっけ?何か用事があるのかな?」
「はい、あります……」
つぐみは何故燈が生徒会に訪れたのか尋ねた。燈は一大決心するかのように一呼吸おいた。そして……
「……天文部に、入部します!」
手に持っていた紙…入部届を京介とつぐみに差し出して天文部に入ると宣言した。入部届には名前の欄に『高松 燈』、部活の欄に『天文部』と書かれていた。それを受けた京介とつぐみはこけそうになったのは言うまでもなかった。
「(ど、どうする?天文部に入部者が来るとは予想もしてなかったんだけど……)」
「(お前の気持ちは理解できる……だが、目の前の現実を見てみろ。紛れもない事実だよ)」
燈の宣言を受けた京介とつぐみはヒソヒソと話をし始めた。彼らの記憶が正しければ天文部の部員数は0…その為新入生歓迎会の時の部活紹介では必然的に飛ばされて小冊子とチラシくらいしか宣伝していなかったのであった。
「(なら仕方ない……)…高松さん。今天文部は入部希望の君を除くと部員は1人もいないけど、そこは分かるかな?」
「はい」
意を決した京介は一応であるが、燈に事実確認をした。すると燈は表情1つ変えずに答えた。その後も軽い質疑応答をしたのであった。
「なら最後に…その状態を理解している上で入部したいのかな?」
「はい、したいです」
いくつか燈に答えてもらった後は、最後の質問である入部の意志があるか確認した。しかし燈は何一つ表情を変える事なく入部すると言ってのけた。
「……分かった。君の言いたい事は理解した。高松さん、ちょっと着いて来てくれない?あとつぐみ、お前も一緒に着いて来てくれ」
「分かった」
「分かりました」
観念したのか、京介はつぐみに同行を求めて、燈にも着いてくるよう促した。その後京介は机の引き出しから一冊のノートを取り出して生徒会室を出る。つぐみ達も京介に着いてくる形で生徒会室を後にした。暫く歩くと、京介は途中職員室に立ち寄って、中に入る。すると少しした後、職員室を出た。そしてそこからまた暫く歩いた。そして京介達は【天文部】と書かれた札の部屋に到着した。
「……はい、コレが天文部の部室の鍵、それとこのノートは…天文部の日誌のようなものだ。歴代の部長に受け継がれてるみたいだから実質的な部長の君に渡しておく。あとは活動報告も忘れずに。それさえ忘れてなければ廃部にする事は無い……分かったな?」
「分かりました」
京介は制服のポケットから『天文部 部室』と書かれた鍵と先程まで待ってたノートを燈に差し出した。ちなみに余談だが、京介が何故ノートを持っているのかというと、卒業式に『このノート、天文部に誰か入ったらその子に渡して。それまではきょーくんに預ける!』…と、言った感じで先代の部長に託されたのであった。
そして燈は鍵とノートを受け取ると、早速部室の鍵を開けて中に入った。部室の中には地球儀と天体望遠鏡、星に関する本…と天文部に関係するものが置いてあった。
「このポスターは……?」
「それは先代の部長の私物だ。それは気にしないでくれ(持って帰るのを忘れやがって……。今度呼び寄せて回収させてやる……)」
だがしかし、それらとは場違いなもの……【Roselia】というガールズバンドのポスターが貼られてあったのを気づいた燈は指を差しながら指摘した。京介は頭を抱えながら天文部の先代の部長に内心ぼやいた。
そして燈は先代の部長に興味を持ったか、あるいは好奇心に駆り立てられたのか、先程京介に渡されたノートを開いた。
「『今日は星を見た、るんっとした星空だった』……?」
「あー、それ?それは先代が書き記した言葉だ。まあ俺もそれを知ったのはつい最近なんだけどな……」
「京介くん、燈ちゃん聞いてないよ」
ノートを捲って最後に書かれた一言を燈は読み上げた。京介はそれは先代の部長の書いた事だと説明したが、つぐみの指摘通り、燈は興味のあるオモチャを見つけたかのように目を輝かせながらパラパラとノートを捲っていた。
「……あのー、説明はまだ終わってないから最後まで話は聞いてくれないかな?」
「あっ、ゴメンなさい……」
その光景に呆れた京介は一度咳払いして燈に注意を促す。それに対し燈はしょんぼりとしながら我に返った。
「まあさっき言った事もあるけど確認の為に聞いてくれ。部室の鍵は実質的な部長である君に渡しておく、失くすなよ?それと活動報告は最低でも月に一回は必ず行なうように。それと不定期で行われる部活の会議があるから、必ず参加するように。これは部の予算を決める上で必要な事だから不参加は認められないからな。……ここまでで何か分からなかった事は?」
「ありません」
「分かった。それじゃあ話は此処まで。もう一度念のために言っておくけど、ちゃんと活動報告を怠らないようにすること……以上だ」
その後は燈に部活の必要事項を簡潔に説明と釘を差した。その後はつぐみと一緒に天文部の部室を出た。
「……しかしとんだ変わり者が天文部に入部したものだ。やはり天文部には変わり者が集まりやすいのか……?」
「仕方ないよ。日菜先輩だって変わり者だよ?」
「あの人は超弩級の規格外だろうが」
廊下を歩きながら、先程の燈とのやりとりを思い出しながら京介は頭を抱えながら溜め息をついた。一方のつぐみは苦笑いしながらが京介を諭した。その後は暫く談笑しながら生徒会室まで戻るのであった────。
そして時は流れ、放課後……
「しかし色んな所があるなぁ……」
放課後に入って、須賀くん達と別れた僕は、学校の廊下の掲示板に貼り出されてる部活勧誘のチラシを見ながら何処の部活に見学に行こうか考えてた。うーん、何処も魅力的だね……
しかし……
「……うん?この音は、ピアノ?」
突如ピアノの音が聞こえた。合唱部…かと思ったけど、それは無いな。何故ならピアノの音しか聞こえないもの。もし合唱部なら、ピアノと同時に歌も聞こえてこないとおかしいもの。
「……待てよ。この曲は、もしかして……」
暫くピアノの演奏を聴いていると、僕はある一つの事に気付いた。それは……昔聞いた事のある曲だからだ。もしこれが常人なら昔だから聞き間違い…と受け流されるのは明白だろう。だけど僕からしたら、聞き間違いじゃあないんだけどね。
「……間違いない、
また暫くその場で聴いていると僕の脳裏に1人の少女の顔が浮かんだ。おそらく彼女だろうと確信した。その後は音だけを頼りに、おそらくピアノが置いてあるであろう音楽室に、ピアノの音に導きかれるように足を運ぶのであった────。
まずは感想、お気に入り登録をしてくれた方、こんな拙作を応援いただきありがとうございます!こんな拙作読んでくれるだけでもありがたいです!
今回は『It's MyGO!!!!!』本編に入る前という事で、時期的には4月上旬で、部活動関連が多いと思うので、今回の話となりました。
ちなみに原作のガルパとは変更点がいくつかあります。例をあげますと……
生徒会長がつぐみではなく、オリジナルキャラの京介。
先代の部長…日菜がノートを天文部に置く…ではなく京介に預けて新しく入ってきた新入部員(この場合は天文部の)に託すようお願いする。
……という形になります。前者はもう一つの方の小説と世界観は同じではありますが、そこまで進んでないので此方で先駆けって形になってます。後者の方は、そもそも日菜が卒業した後に新入生が天文部に入るとは限らないから……という事で色々と変更しました(まあ結果的に燈が天文部に入ったので日菜のお願いは叶う形にはなりましたがね)。
此処で次回の予告をしますと、メインヒロインの登場となります(お察ししてる方もいますと思いますが改めて……Ave Mujicaからあの子となります)。それに伴いMyGO!!!!!sideのヒロインですが……此方は誰にしようか迷ったので、アンケートを取る事にしました、すみませぬ……。ちなみにアンケートは燈の誕生日の前日でもある11月21日の23時59分まで受け付けてますので、お付き合いしてくれたらありがたいですm(_ _)m
それでは、また次回。
※投稿日の本日は、本編とは関係ありませんが、10月23日……Afterglowのベース担当の
獅音の女装回を……
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書いて下さい!
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書かなくていいです