山田リョウとは一切関係ありません。
青髪はマゾの法則。
……本当に申し訳ない。
ぼざろ最新話のPA星はエロい。
忌憚のない意見ってやつっス。
「見て」
山田はスカートを脱ぐ。フリルの下着が露になった。5000円は山田の財布に戻された。
「何のつもりだ? 色仕掛けなんか無駄だぞ」
「この下着、見覚えあるでしょ?」
そう、この下着は星歌の脳裏に焼き付くものと同じ。星歌の夢そのもの。被りたいと思っていたぼっちちゃんのぱんつと全く同じものではないか! 細かな装飾も全く同じ。それがなぜ今! 山田の尻を包んでいるのか!?
「おい、まさか!」
「そ。バンド組んですぐ取りに行ったアー写で偶然撮れちゃった、ぼっちのぱんつ。ネットで調べたんだ。同じ種類の下着だよ。星歌さんのために用意したんだ」
山田の顔は美しい。まるでギリシア彫刻の用に整った顔立ち。全てのパーツが黄金比であり、ありとあらゆる女たちを魅了するルックスを誇る。そして均整の取れたボディライン。天は二物も三物も与えたのだろうか。本人は音楽関係以外はロクな生活をしていないのに!
「ま、まだ意図が読めんな……」
「私、ヒップのサイズぼっちと同じだから。歳も一つ違いだし肌もプルプルでツヤツヤだよ」
そう言いながら、山田は星歌に向けて尻を突き出す。なんと美しいヒップラインか。ぼっちちゃんのジャージ越しのヒップラインにも勝るとも劣らない美しさ。普段ユニセックスな衣装でボディラインを隠すことの多い山田の尻。下北沢の芸術はここにあった。
「まずはぱんつに思い切り顔を埋めて」
(抗えない……この魅力に……)
星歌の顔は、引き寄せられるように禁断の果実に顔を押し当てる。
(こ、これは……。気持ちいい)
17歳の少女の尻、それは禁断の快楽。……しかしその刹那!
プッスー……。 山田に屁をお見舞いされた! 臭い臭い臭い!!
「プププ、ざまあないね」
「なにしやがる!」
パァン! パァン! パァン! 星歌怒りの反撃! 星歌はいたずらをした子供を折檻するように、その平手で思い切り山田の尻を打ち据える。
「あう! おう! ごぼっ!」
山田、痛みに悲鳴を上げる。いや、歓喜の嬌声か。
「………そう、それだよ! お尻ペンペンして欲しい! もっと叩いて! さあ、早く!」
普段の山田リョウなら絶対に言わない。しかし今、恥も外聞もなく星歌に懇願する。
「嫌だよ。なんでそんなことしなきゃいけないんだ!」
星歌ドン引き。
「ぼっちのぱんつ知ってるってことは、虹夏の写メ盗み見たんだよね。虹夏とぼっちがそれを知ったらどう思うかな? さっきのスプーンを舐めてたのも、しっかり証拠は押さえたよ」
「ぐっ……バレてたのか」
「……黙っててあげるから、今日は私をぼっちだと思って叩いてみて。騙されたと思ってさ」
山田はお尻フリフリで星歌を挑発する。
(うう……これがぼっちちゃんのお尻なら、私は……)
「そんなにケツ叩いてほしかったら、虹夏に頼めばいいだろ」
「ダメ。虹夏じゃダメなんだ! 虹夏はあくまで友達。そういうんじゃない。私、星歌さんにはガチだから」
「なんで私にこだわるんだよ?」
山田は向き直ってこっちを見据える。
「あなたが私の初恋だから」
「は?」
「小学生の時に、星歌さんたちの路上ライブ観たんだ。あれで脳を焼かれてさ。虹夏に出会う前のことだよ」
「そ、それは嬉しいけどさ、じゃケツを叩いてほしい理由にならんだろ?」
「廣井さんにライブで踏んでもらってから、目覚めたんだよね。マゾヒズムにさ。親に甘やかされて育ったせいかな? それとも生粋のマゾだからかな? まあそんなことはどうでもいいか」
歪んだ笑みを浮かべる山田。端正な顔立ちが退廃的な美を引き立てる。
「じゃあ廣井に頼めよ!」
「それじゃあダメなんだよ。やっぱり一番好きな人に叩いてほしい、なじってほしい。その思いはもうガマンできないんだ! お願い、貴方が望むなら私はぼっちの替わりでいい。だから……」
バチン!!! 星歌のガチビンタが山田の頬に炸裂。山田のカラダが宙を舞う。
「いい加減にしろ! もっと自分を大切にしろよ!」
星歌の本心からの叫びだ。
「くっ……」
頬を抑えてこちらを睨む山田。
「な、なんだよ。お、お前が悪いんだぞ……」
たじろぐ星歌。
「うん。サ・イ・コー!!」
むくりと立ち上がり、恍惚の表情を浮かべる山田。
「……もっとだ、もっと頂戴!!!」
山田リョウはもう止まらない! 超ド級マゾ17歳だ!
「畜生! もう何でもやってやるよ! オラ! ケツ向けろ!」
星歌もこうなったら自棄だ。
「……ありがとう。やっぱり私の見込んだ通りの人だったね」
なんでこんな綺麗な笑顔ができるんだ! 山田リョウ!
「う あ あ あ あ ! またこういう展開かよ。助けて母さん……」
もう後のことは覚えていない。思い出したくもない……。今そこにある現実、それは真っ赤に腫れ上がった山田の尻と、星歌が山田の小便と自らの唾液に塗れたフリルの下着を手にしているということだ。あくまでも合意の上での折檻。性行為は一切なかった。
「とにかく、お前はお前でいろ。誰かの替わりになれる奴なんていない。私だってありのままのお前が好きだ。虹夏と同じ気持ちだ。でも、とりあえず、ビチャビチャになった床を拭け」
「はい……ご主人様」
「ご主人様はやめろ」
山田は性懲りもなく自分の小便でグチョグチョになった床を舐め取ろうとするので、星歌は慌ててモップを取ってきて掃除する。
「あーもう! ばっちいだろうが! お腹壊すぞ」
山田のケツを蹴り上げる星歌
「あうっ! ありがとうございます! ありがとうございます!」
もはや本性を隠すつもりもない山田に、星歌は頭を抱えるしかなかった。それと同時にもう厳しく接するのは止そうと思った。ただのご褒美にしかならない。
「とにかく今日は帰れ。あとのことはやっとくから」
(ごめんぼっちちゃん。これは浮気に……なるのかな?)
「店長、給料前借りできない?」
翌日スターリーにて。ああ、いつもの山田だ! と星歌は安堵した。まあ、それはそれとして。
「ダメ」
それとこれとは別である。
(しかし山田め、恐ろしいヤツだ。廣井やPAに勝るとも劣らぬ変態だったとは。なんでこのライブハウスには変態しかいないんだ! 虹夏は狂ったシスコンだし、喜多も密かに5歳児を狙うペドフィリアだ。まともなのは私とぼっちちゃんだけじゃないか!)
星歌の受難は続く。
※喜多は冤罪。ぼっちを狙うガチレズなだけ。
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