真実の愛に目覚めた伊地知星歌(29)   作:三十路スキー

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 たしかみてみろ!!


星歌お兄さんと乙木(おとぎ)さん②

 ワンルームのシングルベッドで目を覚ます。添い寝しているあいつ。とりあえずくっつくな暑苦しい。

 

「もう朝か……。とりあえずお前は家に帰れ。まずは親御さんとしっかり話し合え」

「やだ」

「やだじゃない。特にお母さんは大切にしろ。きっと心配してるから」

 

 ――居なくなってからじゃ、もう何もしてやれないんだからな。

 

「じゃあお兄さん、キスしてよ」

「はぁ?」

「キスしてくれたら、帰ってあげる」

「……目を瞑って、少しこっちに寄れ」

「はーい」

 

 乙木は目を瞑りこちらに上目遣い、いわゆるキス顔の姿勢になる。

 

「……ん」

 

 軽く口づけをする。

 

「おでこじゃん!」

 

 むぅ……っとほっぺたを膨らませる乙木。え、かわいいじゃん。不覚にも初めてあいつをかわいいと思ってしまった。私、女なのに同性に惚れてどうするんだ!

 

「キスはキスだろ? 約束は守れ」

「……もう、分かりましたよーだ!」

 

 ファーストキスは大好きな人が出来てからって決めてんだよ! それにあいつも、もっと自分を大切にするべきだ。……そのうちいい人が見つかるといいな。

 

 

 

 

 

「じゃあさ、絶対! ぜーったい、お店作ってよね! 必ず行くから! 約束!」

「ああ、約束だ。絶対ライブハウス始めるからな! 絶対来いよ!」

 

 ふたりで指切りげんまん。そしてあいつとは、駅で別れた。まさかその後、変わり果てた姿で再会することになろうとは。

 

 

 

 

 

「また夢かよ。ああ、ぼっちちゃんと濃厚なキスしてぇなぁ」

 

 そんな感じで自室での起床。やっと大好きな人ができたのに、なぜいまだにキスできないんだろう。おかしいじゃないか。そんなことってさ。たかだが年齢差が二倍近くあるぐらいのことだろ?

 

「店長おはようございます」

「うわ! お前、どこから入ってきた!?」

 

 目の前にPAの牛みたいなバカ乳。こいつまた不法侵入してきやがった! いつものドレス姿じゃなくてふんどし、さらし。その上に羽織るのは粋でいなせな法被。法被には『大日本膣道保存協会』とある。岩下の奴、今度は何吹き込みやがったんだ。

 

「そんなことよりもですね、私は18本です」

「は?」

「18本です。私のアナルのシワの数です! さあ、確かめてください! 今すぐ!」

 

 そう言いながらケツを向けてくるPA。純白のふんどしがグイグイと食い込んでいる。もぅなんか臭いし。

 

「やめろ!」

 

 PAのケツに渾身のミドルキックを炸裂させてやる! 最近キックボクシング始めたんだ。スタイルの維持と護身を兼ねて。

 

「きゃいん!!」

 

 もんどりを打つPA。窓を破って漫画チックに吹っ飛んでいく。どうしてこうなっちまったんだ。昔のあいつはどこに行ってしまったんだろう? 

 あと岩下のヤロウにはお礼参りが必要だな。またPAや廣井にトンデモナイことをいろいろ吹き込んでいるみたいだし。




 50話で裏最終回をむかえて、第二部に移行予定。やっぱり主役はPAさんやな。もちろん他の狂人オールスターも総出演だぜ!

クレイジー下北沢2(仮)主人公は誰がいい?

  • ぽいずんやみ
  • 伊地知星歌
  • ファン2号
  • 結束バンドおばさん
  • PAさん
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