ロボットに乗りたいとは思ったけどTSしたり転生したりは望んでないよね   作:運動エネルギー坂本

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ビルドメタバース面白すぎ
サイコガンダムMk-2商品化してくれないかな


ファーストエンカウント

「次は射撃訓練を行うが、クラスを半分に分ける。後のグループに振り分けられたメンバーは機体から降りて休んでおくように」

 

 

コックピットを開けると、こもっていた中の空気が出ていく。

宇宙空間での使用を想定されている以上、換気はあまりできていないのだ。

 

「お疲れ〜、ケイ」

「ミレイもお疲れ」

 

どうやらミレイも後のグループのようだ。

 

「歩くだけでも結構疲れるね、こけるとかはないってわかっててもやっぱりちょっと緊張しちゃう」

「これから慣れていくしかないんじゃないか」

 

入学式の日のあれこれの後、ミレイとはよく話すようになった。

お互いになんとなく気が合うというか、お互いに他に友達がいないわけではないがなんとなく集まってしまう、そういう感じの関係だ。

 

少し離れたところでは、前半グループが射撃の準備をしている。

喋りながら周りを見渡すと、他のクラスメイトと少し離れた場所にライネが一人でいた。

やはりクラスでは少し浮いているようだ、なんとかしてあげたいところではあるが……。

 

「話しかけようにも、あんな感じで相手にもされないとどうしようもないよね〜」

 

心を読んだかのようにミレイが喋る。

 

「だって、あの子の方ずっと向いてるんだもん、分かりやすすぎ」

「そ、そうか……」

「やっぱ君ってお人好しだよね、この前もいろんな人から頼まれた仕事抱えて学校中走り回ってたし」

「それは、色々成り行きで……」

 

困ってそうな人に話しかけたら、落としたロッカーの鍵を探してほしいとか、図書館で本を返しにこない人のところに一緒に行ってほしいとか、そういうをされただけなんだけど……。

 

「それに、ミレイだって気にかけてるだろ?」

「まぁ、そうだけど……」

 

……そんな感じの話をしていると、突然ライネがこっちを振り返って睨まれた。

やばい、気になってガン見しすぎたかもしれない。

ずんずん大股で近づいてくる。

 

「何?!言いたいことがあるなら直接言いなさいよ!」

「ご、ごめん、陰口叩いてたとかじゃなくて」

「そうじゃなかったらなんなの!どうせ私をよそ者扱いしてたんでしょ!」

「その、ずっと一人でいるから心配で……!」

「〜〜〜〜っ、余計なお世話よ!」

 

ライネが腕を振り上げる。

咄嗟に俺も手を上げて防ごうとして。

 

「よし、次のグループこっちに来い、射撃訓練を始める」

 

ライネはハッとした様子で腕を下ろすと、こっちを睨みながら。

 

「……覚えときなさいよ」

 

そんなことを言いながら、どこかに消えてしまった。

 

「……あれは、難しそうだね」

 

ミレイが言う。

……これからクラスで戦うときは背中を預けることになる、できれば少しは交流をしておきたいんだけどなぁ。

 

 

 

 

射撃自体は、同じ場所から撃つだけだ。

システムが照準を合わせるのを待って、トリガーを引くだけ。

大概のことがない限り外すようなこともなく、ただ銃の撃ち方を覚えるだけの訓練だ。

 

装備したライフルで用意された的を撃つ。

撃った時の衝撃で機体が揺れるが、弾丸はしっかり的に当たったようだ。

 

「その感覚を覚えておけよ、戦場では歩きながら、あるいは飛びながらの射撃が普通だからな」

 

教官の声が響く。

そうだ、俺はまだスタートラインに立っただけだ。

 

「これからも精進だな……」

 

他のクラスメイトも射撃をしている。

俺もレバーを握りなおし、照準を合わせようとして。

 

 

 

「教官!東の方向でその、何かが動いた気が……」

「なんだ?この辺りに動物なんかはいないはずだが……森林での訓練でも誰かしてたんじゃないのか」

 

俺たちがいるグラウンドの他に、岩場、森などを再現したフィールドなど、さまざまな状況を再現した訓練場がこの学校には存在する。

この場所からの東側には森林エリアがあるが、そこに何かがいたらしい。

 

「いえ、その、本当に……」

「気にしなくていい、集中して射撃を続けろ」

 

教官はそれを一蹴し、訓練を続けさせた。

俺も気のせいだとは思うが……。

 

 

 

「……教官!星外生物です!森林エリアに、2m級の星外生物が!」

「バカじゃないのか?!警報も出ていないし、そもそもそんなものが空から落ちてきていたら学校側で処理されている!そんなものがいるわけないだろう!減点するぞ!」

 

さっきから教官に喋りかけ続けているクラスメイトが、ついに星外生物とまで言い出した。

奴らが空から飛来するときは落ちてくるより前に宇宙からの情報を元に警報が出るはずだ。そんなところに前触れもなくいるわけがない。

 

 

しかし、そんな俺の考えは、森林の方向からの攻撃によって否定された。

 

尖った何かが何個も射撃訓練をしていた俺たちのところに飛んでくる。

 

「っ、これは……!」

 

訓練には使用しないのでシールドなんかを装備しているわけではない。

コックピットを腕で守る。

 

地面に突き刺さったそれは、鱗のように見えた。

 

俺より森林側に近かったリッターに、鱗の攻撃が数発当たった。

機体が体勢を崩して倒れる。

彼らが盾になって、俺の方にはあまり鱗が飛んでこないようだ。

 

「う、うわあぁああっ!」

 

機体を突然ターンさせて、攻撃の方向に背を向けて一機のリッターが逃走する。

繋ぎっぱなしだった回線から、叫び声が聞こえた。

どうやら、今さっき教官と喋っていた生徒のようだ。

教官が叫ぶ。

 

「待て、後ろを向くな!コックピットを守れ!」

 

……すると、後ろから鱗が複数飛んでくる。

何発かは外れたようだが、一発コックピットに命中した。

ボルテックスの装甲は、背面より正面の方が頑丈に作られている。

比較的に薄い装甲を貫いて、コックピットに鱗が突き刺さった。

機体が制御を失ったように倒れる。

通信機から、ノイズが流れる。

 

「……死んだ?」

 

ここからはよくわからないが、コックピットに攻撃が直撃しているように見える。

これはなんだ?何が起きている?

状況を理解してくると同時に、恐怖が体に生まれる。

 

永遠にも感じられるような時間の後、攻撃が止んだ。

 

「……休憩中の生徒は今すぐ学校の方へ走って戻れ。射撃訓練中の生徒も背後を見せずに退避しろ、これは訓練じゃない、実戦だ」

 

教官の声が聞こえる。

平静を取り繕っているが、声からは隠しきれない動揺が感じ取れる。

当然だ、いるはずのない存在がその森林にいる。

 

森林の中から、浮遊する魚のようなものが数十体こちらを覗いていた。

C級星外生物、細鱗。

警報なしのイレギュラーが、俺たちの前に立ちはだかった。

 

 

 

「こんな奴ら、倒せばいいじゃない!」

 

通信機から声が聞こえる。

ライネだ。

 

一機のボルテックスがライフルを構えると、射撃の体制に入る。

システムにアシストされた弾丸が一匹の細鱗に当たりその動きを止める。

それを皮切りに、魚たちはこちらに近づいてきた。

……所詮C級、倒せない相手ではないが、いかんせん数が多い。

 

「バカが!先走るな!」

「何よ、あんな奴らに尻尾巻いて逃げろって言うの?!」

 

教官が叫ぶ。

確かに、このまま逃げても後ろから撃たれていただけだろう。

ここで対処するのが正しい選択ではある。

それに、後ろでは休憩していた生徒たちが逃げている。

しかし、このまま俺たちが逃走したらこいつらは彼らを襲うだろう。

俺たちはこれが初めてのボルテックスだ、どこまでできるかはわからない。

 

それでも俺は……

 

「救援が来るまでここで持ち堪えます」

「ケイ、お前まで……許可できない、お前らはまだ戦闘訓練すら教わってないんだぞ!」

「でも、みんなが逃げる時間くらいは稼げるかもしれない」

「死ぬつもりか!」

「私も賛成です、先生」

 

ミレイが助け舟を出してくれた。

続けて他の生徒たちも賛成の意思を示した。

 

「銃の撃ち方くらいはわかります、やらせてください」

「……わかった、俺が指揮する。危ないと思ったらすぐに下がれ、これは上官命令だ」

「……了解」

 

ライフルを構える。

撃ち方は訓練で習った。システムが照準を合わせるのを待って……。

 

「撃ち方始め!」

 

十数機のリッターが一斉に発砲する。

細鱗は数発の弾丸を受けると地面に落ちて動かなくなる。

次のターゲットに照準を合わせて撃つ。数は多いが確実に減ってきている。

 

「これで……三匹目!」

 

弾丸を撃ち込まれた魚が吹き飛んだ。

 

すると突然、一匹の細鱗が加速して接近し、最初にライフルを構えたボルテックスに飛びつこうとした。

 

「……ッ!」

「危ない!」

 

咄嗟に左腕を使って細鱗を殴りつける。

接近攻撃動作は習っていないが、兄さんから教えてもらっていてよかった。

殴られた相手は吹き飛んで地面にぶつかる。

そのまま銃を向けて撃つ。そのまま動かなくなった。

 

「あんたの手助けなんかなくても……」

「いいから、鱗が来るぞ!」

 

接近した細鱗から鱗が発射される。

腕でカバーするが、命中してしまった。

左腕が故障してしまったようだ。

 

「くそっ」

 

奴らは数を減らしながらももうすぐそこまで来ていた。

今のように加速して急激に近づいてくる個体も現れている。

このままではジリ貧だ。

 

右腕でライフルを構えて撃つ。

左腕で支えなければ安定しないからか、命中精度が悪くなったようだ。

 

「救援は……いつ来るんだ……!」

 

一体の細鱗が高速でこちらに近づいてくる。

まずい、防御が間に合わない!

咄嗟にレバーを引いて退避しようとして……

 

「授業中だったもので遅れてしまった、すまない」

 

ビームが目の前を焼き払う。

そこに細鱗はすでにおらず、地面が少し焦げていた。

 

「リディネ・ネモウ以下二年数名、救援に来た。ここからは任せてもらいたい」

 

少し高地となった場所、その上に紫の機体と数機のリッターが並んでいた。

ビームスナイパーライフルを装備したその紫の機体は、俺たちの乗るリッターとは離れたデザインをしており、オーダーメイドであることがわかる。

機体に搭載されたツインアイが光る。

あれが、この学校最強の『エクセプション』、リディネ。

彼女が、俺たちの前に現れた。




曇らせ要素足りない……足りなくない?
性欲を満たすためだけのお話をこれと並行して書こうかな
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