ロボットに乗りたいとは思ったけどTSしたり転生したりは望んでないよね 作:運動エネルギー坂本
説明回みたいなノリですが許して
ここから三話くらい過去編です多分
「テスト083、燐堂メイネ、開始しろ」
シミュレーターに取り付けられたスピーカーから、男の声が聞こえる。
頭に取り付けられたバイザーにはコックピットを再現した映像が投射され、周囲には夥しい量の星外生物が見える。
「敵をできる限り殲滅しろ」
つまり、『死ぬまで戦え』と言うことだろう。
四方八方から飛んでくる攻撃が俺を襲う。
対処できるはずもないそれに、悪手と分かっていながらも思わず上昇して回避する。
これで逃げ場がなくなってしまった。
防ごうにも、システムの用意した武器はライフルのみ、シールドはない。
「本気でやれ、私たちがお前を管理していると言うことを忘れるな」
「……分かってる……!」
そうだ、スコアを稼げば苦しまずに済む。
引き出すしかない、あの時の力を。
「……やれるやれるやれるやれる、
意識を切り替える。
何度もやってきたことだ、できなくてもやるしかない。
スイッチが入る。
自分の方向に向かって飛んでくる攻撃が、とてもゆっくりに見える。
「ふぅ……」
深呼吸。
私なら、この程度問題ない。
自由落下。
ライフルで避けれない軌道のものを打ち落とし、避けられるものは落ちながら避ける。
この状態なら、シミュレーターの中の機体は私の手足のように動く。
大丈夫だ、これならスコアは稼げる。
撃ち、近づいたものを殴り飛ばして戦い続ける。
無尽蔵に増えていく敵の数と同じように、だんだん敵も強くなっている。
突撃してきた一体にやられて、頭部が破壊された。
「……っ、くそっ」
これで頭部に搭載されたカメラの映像に頼ることはできそうにない。
スコアは200を超えたあたりだ。前回よりは低いが……。
「……あぁ、もう!」
分かっている、こういう状況で私がどういう行動を取るのかが見たいのだ、あの悪趣味な科学者たちは。
機体に群がってきているであろう星外生物の中心で、私は外付けされたボタンを押す。
瞬間、視界が光に包まれて。
「……テスト終了、スコア269。シミュレーターを外せ」
「……了解」
朱雀との戦いから、おそらく一年。
ここでは時間の経過がよくわからないので実際どれほど経ったのかはわからない。
俺はあの戦いの後、機体ごと軍部に回収された。
子供がボルテックスに乗って戦い街を守ったという事実は隠蔽され、燐堂メイネという人間は死んだことになった、らしい。
回収されてからしばらく、俺は軟禁されていた。
しかし、そんな俺を引き取った企業がいた。
プルヌス・インダストリー。
『ボルテック・フレーム』において、日本における量産機の開発を一挙に引き受けている大企業だ。
……そして、ゲーム本編で主人公の前に立ちはだかる敵。
俺はそこの研究所で、様々な人体実験を受けた。
その時に薬を投与されたりした結果体のどこかがおかしくなったようで、他の人より衝撃などに強くなってしまったようだった。
そしてそんな生活を続けて一年後、唐突にそこを追い出された私は、プルヌスが秘密裏に所持している私兵部隊『アザレア』の候補生として教育されていた。
シミュレーションを終えると、同じように訓練を受けていた子供たちが一斉に食堂に集まる。
ここにいるみな、『アザレア』として戦闘訓練を受けさせられている。
集まった子供たちの顔に表情はない。
小学生高学年から中学生程度の子供たちが集められたこのエリアでは、もうほぼ教育は完了している。
それでも、制御できない事態もあるが。
出された食事を食べていると、近くで女の子の泣き声が聞こえた。
何故かは知らない。しかし、誰もが無表情のこの空間においては、異質なものだ。
すぐに監視している大人が来て、彼女を連れて行った。
……おそらく、
食事が終わってから俺も研究者に連れられて毎日通っているとある部屋に行くと、その連れられた女の子が部屋から出てきていた。
表情はない。
部屋に入ると、巨大な装置が目の前に見える。
椅子に座らされると、頭に巨大な装置を取り付けられた。
プルヌスの開発したこのSFチックな装置は、いわゆる洗脳装置、と呼ぶに相応しいものだ。
これで兵士たちに教育を施す、らしい。
というのは、あくまで設定資料集に書いていたから知っている内容だ。
ここに集められている子供たちはみな、そんな事情も知らないまま刷り込みを受けている。
プルヌスは孤児などを集めては、教育をして兵士に改造している。
洗脳とパイロットとしての養成を行えば、忠実で強力な戦士を手駒として扱えるというわけらしい。
「ぅ、ぐぅうぅっ……」
洗脳装置が、目に強い光を浴びせてくる。
他の子供たちはこれを幸せだと認識しているらしいが、俺にとってはただの苦しい時間だ。
頭をぐちゃぐちゃにかき混ぜられるような不快感。
意識がぐらぐらと揺れている。
「……はり効きが悪……」
「強化され……洗脳……抵抗している……」
取り付けられた装置の向こう側から、研究員たちの声がかすかに聞こえる。
俺は他の子供に比べて、洗脳の効果が薄いらしい。
それは、俺が転生して成長した自我を持っているからなのか、それとも別の理由なのか。
ともかくそのおかげで、俺はなんとか自分を失わずにいることができた。
朱雀に立ち向かったあの時の行動に後悔はしていない。
もっと上手くできたかもしれないとは思うが、ベターな選択だったと思う。
これで、俺が守りたかった人は守れた、はずだ。
ここにいると外で何が起きたのかがわからないから、結局どうなったかはわからないが。
そして、『アザレア』として教育を受け始めてから一年、13歳の時。
俺は、俺を救ってくれた少女、青蓮院レイカと出会うことになる。
救われる前で止めときたかったんです……。
あと、新出単語が全部四文字なのどうにかして欲しい
ところで今期のアニソン全部いいので聴きながら作業するとついつい文章が狂うよね
使ってみたかったのでひっそり追加したアンケートに答えて下さると嬉しいです
ケイ(原作主人公)が乗り替えてしばらく使う機体について
-
近接特化型高機動
-
重装甲重武装
-
スナイパー系
-
刀みたいなので戦うやつ
-
リッター(量産機)のカスタム