月面探査記 第二巻   作:gh0sttimes

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ヴェルナー将軍の提言

エリナート銀河連邦地上軍

銀河歴二三〇〇〇年五月二日(西暦一九七八年五月二日)

執筆者:ヘルナント・ヴェルナー

宛:エリナート銀河連邦国防省 エルーニー・ヴェルコフスキー長官

 

<アニマル星及びその周辺惑星での対テロ作戦実施の提言>

 

地上軍より国防省長官殿へ。我が国のすぐ隣に存在するアニマル星は我が国の重要な食料品の輸入先でありましたが、国軍を保有していないという弱点が長い間存在し続けていました。

今回、その弱点が裏目に出たのです。

現在、彼の惑星はニムゲという残忍な勢力に蹂躙され、現地住民は苦境に立たされています。

我が国は確かに400もの惑星を抱えていますが、その資源だけではかぐや星の侵攻を撃退するどころか、10兆もの国民を養うことすら不可能です。

そこで、1週間以内にアニマル星及び周辺地域の情勢が安定しなかった場合、地獄星への軍事侵攻を視野に入れる必要があると考えています。

地上軍の多くはかぐや星からの継続した侵略に対して様々な方法で対抗しています。

そのため、アニマル星防衛に迎える兵力はごく少数となりますが、必ずや我が国の、そして彼の惑星の平和を守り抜いてみせます。

 

 

 

エリナート銀河連邦国防省

銀河歴二三〇〇〇年五月二日(西暦一九七八年五月二日)

宛:エリナート銀河連邦地上軍 ヘルナント・ヴェルナー将軍

 

<提言に対する返答について>

 

国防省より地上軍へ。ペルパット大統領は君の意見を全面的に採用し、第五次動員を開始した。非正規戦であるため、増強される兵力は小規模なものとなるが、最悪の事態に備えていつでも展開できるようになっている。

最悪の事態は我々としても避けたいが、時が来たら全力でやってくれ。

 

 

ヴェルナー将軍の提言が公開された後、アニマル星とエリナート銀河連邦の関係が一時的に悪化する事態となった。

一九八〇年にかぐや星にてディアボロ政権が崩壊した後に関係改善が為され、現在は良好な関係が続いている。

現在では地獄星にエリナート銀河連邦地上軍やかぐや星特殊作戦軍の基地が存在しており、この惑星を中心に両国は周辺地域の情勢に関与している。

(一九九八年頃にかぐや星軍がアニマル星に軍隊を駐屯させようとしたが、アニマル星上層部の反発を受けて取り下げられた。)

なお、実際には制限時間以内に情勢が安定し、軍事侵攻計画は中止された。

戦後、ペルパット大統領は支持率の急落によって辞任し、後の選挙によってニコラエフ・リヴァコーヴが大統領に就任した。

 

 

 

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