月面探査記 第二巻   作:gh0sttimes

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第六話 22世紀にて

「今日は世界史があるのか・・・」

 

2103年5月2日。

セワシはいつも通りの学校生活を送っていた。

彼は世界史の教科書を取り出し、授業の準備をした。

「確か、今日の授業の範囲は・・・ 2022年ウクライナ侵攻から2023年のワグネル反乱だったから・・・ 2023年イスラエルによるガザ侵攻から2024年の第一次朝鮮半島危機までだったかな・・・」

セワシはそんなことを考えつつノートを開く。

ノートにはびっしりと授業内容が書き込まれていた。

世界史の授業が始まった。

世界史の教師は生徒に黒板の問題を解かせている間にゆっくりとその歴史を紐解き始めるのだった。

 

セワシは少し眠気を堪えながら黒板に出された問題を解くためにシャープペンシルを取り出した。

「2022年ロシアによるウクライナ侵攻から2023年のガザ侵攻、そして2024年に第一次朝鮮半島危機が発生し・・・」

世界史の教師はノートをみながら淡々と黒板に内容を記していく。

セワシが授業の内容をノートに書き込んでいると世界史の教師は語り始めた。

「2024年の第一次朝鮮半島危機の結果、アメリカは在日米軍の大幅増強を決定。これは2030年に起きた第三次世界大戦の原因になったと考えている人もいます。」

世界史の教師は淡々と話を続ける。

セワシは授業内容を書き留めつつノートにメモを取り続けた。

やがて、授業が終わり、掃除の時間になった。

2105年現在では四次元ポケットなどの便利な掃除用具が出回っているが、現在でも箒とチリトリを用いて掃除を行う学校が多い。

殆どの企業では掃除となれば真っ先に四次元ポケットを使うにもかかわらずだ。

セワシはチリトリを使いゴミを集めるとゴミ箱へと捨てに行った。

廊下では中国系の生徒たちが廊下の掃除をしていた。

その多くの人々はどこかに怪我を負っている。

2035年から実に70年近く続いている大陸の大紛争は多くの人々に傷を齎したのだ。

 

 

時代は戻り、2000年代。

数週間の休暇を終えたルカとアーリマンは仕事に戻っていた。

そして、二人の姿は艦長室にあった。

 

「地球偵察任務・・・ ですか?・・・」

ルカは突然の任務に驚いていた。

艦長は話を続けた。

「そうだ。特に朝鮮半島北部への偵察に行ってもらいたい。あの辺りからは良く飛翔体が発射されているからな。偵察任務完了後、江原道で待機している韓国軍特殊部隊と合流し、韓国領内から帰還してくれ。」

ルカは頷く。

その後二人は日程などを話し艦長室を後にしたのであった。

ルカはアーリマンと共に宇宙船に乗り地球へと向かう。

地球への到着までおよそ10分。

降下場所は威鏡北道という地域のようだ。

ルカは窓の外を見る。

そこには青い惑星が見えていた。

彼が地球に来たのはおよそ6年ぶりである・・・ 威鏡北道上空から降下した二人は地表へと降りたった。

ここは朝鮮半島北部である。

二人はバイクに乗り街の中を移動した。

今回の目的は情報収集である。

 

この地域では最近、大量の物資が運び込まれているようであり、カーキ色の痩せこけた兵士が木箱かなにかを運んでいた。

かぐや星宇宙軍の資料によると、この地域の栄養状態は非常に劣悪であるようだ。

 

道端には餓死寸前の子供や病人が横たわり人々は痩せこけていた。

ルカは人々の姿を見ながらバイクを飛ばした。

バイクはやがて山々が聳える地域へと入っていった。

 




中国内戦

2035年から続く大規模な内戦。
中国共産党の崩壊後、各地で大規模な武装蜂起やクーデターが発生し、内戦状態に陥った。
2100年現在、国連は殆ど中国大陸を見捨てている。
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