しばらくバイクで走っていると、寂れた街に着いた。
かつてこの地域には数々の歴史があったが、それも昔の話である。
今、周りにあるのは歴史ではなく、痩せこけた肉の袋であった。
途中見かけたゴーストタウンについても歴史のある街と聞いていたが、かつての栄華を見る影もなく寂れていた。
二人はバイクから降りると街の中を歩き始めた。
遠くでは痩せこけた子供たちがボロボロの藁の上で死にかけていた。
しばらく歩いてからルカ達はある建物へとたどり着いたのである。
その建物は一見するとただの倉庫のようだったが、よく見ると入り口には大量の死体が転がっていたのだ。
恐らく餓死したもの達の死体だろう・・・ ルカはその悲惨な光景に一瞬身震いしたのだった。
二人はその建物に入った。
中は真っ暗で何も見えない。
ルカとアーリマンは銃を構えながら慎重に進んでいく。
倉庫の棚には【무기류】と書かれた木箱が大量に並んでいる。
どうやらここは備蓄用の倉庫らしいのだが・・・ するとアーリマンが何かにぶつかったのかよろけた。
そんな彼女の身体をルカは支える。
どうやら暗闇の中で別の部屋に続く扉にぶつかったようだ。
そしてルカ達はその部屋の中へと入る。
中は真っ暗で何も見えなかったため、暗視ゴーグルを起動した。
暗視ゴーグルが起動し部屋の中を鮮明に映し出す。
「管理室か?・・・」
そこには様々な機械やモニターなどが置かれていた。
ルカはその機械類を調べることにした。
しばらく探索していると奇妙な資料を見つけた。
その資料はどうやら一連の飛翔体の発射に関する資料のようだ。
それによると発射された飛翔体はどうやらこの地域から発射された大陸間弾道ミサイルらしく、その飛行経路や高度などが記されていた。
ルカはその資料をカメラに収めると再び部屋の探索を再開した。
そしてアーリマンと合流した後、倉庫の外に出る。
その頃にはすっかりと日が暮れていた。
二人はバイクに乗り走り出すのだった。
その後しばらく走り続けた結果二人は海岸へと出たのだった・・・ 朝鮮半島北部沿岸部での任務を終えたルカとアーリマンは帰路についたのである。
「確か、このまま南下して、38度線を越えて韓国軍特殊部隊と合流。その後に帰還だったな・・・」
ルカはバイクに乗りながらそう言った。
アーリマンもその言葉に頷く。
朝鮮半島北部は南部とは違い、かつての栄光を完全に失っていた。
人々は飢え、生きているが死んでいる。
そのような場所であった。
ルカはバイクを加速させ日本海を南下したのであった。