お久しぶりでございます。
今回は(主人公の戦闘は)ないです。
あとヒロイン募集の方を書いてくれた方、ありがとうございます。まぁ転スラなのでハーレムにしたいですね。
牙狼族。
彼らは東の平原の覇者とも言われる魔物であり、個々がCランク相当の強さを誇る。
そして群れでで彼らは真価を発揮する。まるで一匹の魔物の如く一糸乱れぬ行動で動き、群れでならBランクにも相当すると言う。
そうした確かな強さを持つ牙狼族を纏めるボスは、今、激しく困惑していた。
(なんだ....何が起きている!)
夜になり、ゴブリン村に攻め込んだまでは良かった。ゴブリン達は何やら陳腐な柵を建てていたが所詮はその程度。そんなものあった所で、我ら牙狼族の前には意味が無いと割りきっていた。
だが、『思念伝達』を出した部下に先行させると、突如として味方が何も無い所で急に弾かれた。中には体を切りつけられた様な傷をつけられ、血飛沫を飛ばし地面に転がる者もいた。
これはリムルが手に入れたスキル『粘糸』と『鋼糸』によるものだ。
『粘糸』は相手に纏わり付かせ、動きを封じる糸。
『鋼糸』はその名の通りに鋼の様に硬い、防御などで使う糸。
リムルこの二つを開口部に設置し、罠を仕掛けておいたのだ。
そんな事は露知らないボスは、こんなハズでは、と一人焦りを見せていた。
東の平原の強者であった彼らは、その穀倉地帯と隣接する場所に暮らしていた。だが、その穀倉地帯は『東の帝国』の物であり、一度近づけば帝国は牙を向き自分達は餌食になる。だからこそ、彼ら牙狼族は平原を離れ、より強者となる為にこのジュラの大森林にやって来たのだ。
大森林の守護者である暴風竜の気配も全く感じない。
彼らにとっては絶好の機会だった。だからこそ、ゴブリン達を食らい、この森の種族を狩り尽くして森の覇者をなるつもりだった。
だが結果はどうだ?自分達よりも下等の種族に我ら牙狼族が未だ仕留められていない?
(ふざけるな!!こんなもの認められるか!!)
これが今の牙狼族のボスの心情だった。
その時、ゴブリン村の柵の開口部にスライムが現れ声を放つ。
「よーし! そこで止まれ。このまま引き返すなら何もしない。さっさと立ち去れ!!!」
(あの者です! オヤジ殿より強大な妖気を発していたのは!)
咄嗟に長の側にいた牙狼族のボスの息子が慌てた様に報告する。
あんなスライムごときが自分を超える力を持つ魔物だと?
そんなハズがあるか!
牙狼族のリーダーは、それはそれは狡猾なリーダーだった。
だが、その長年の経験と、自分達が強者だと言う僅かな慢心を抱いていたリーダー。
(小賢しい!!! 捻り潰してやる!!!)
既に、彼の運命は決定してしまったのだった。
ワイズside
.....始まったか。
いや....異世界に来て、こうして種族同士が戦うのは理解できてた。だけどさ、やっぱり俺は元はただの現代人だったんだぞ。急に戦場に飛び込むのはいささか怖い。
むしろあの様にゴブリン達を引っ張って、前線に立っていられるリムルが凄いと思う。いやマジで。尊敬するよ。
と言うことでビビりでチキンな俺に下されたのは村の中の護衛だ。
ぶっちゃけ牙狼族がいつココを突破してもおかしくないし、その時はお前が守ってくれ!ってのはリムルの意見。そんなに俺って強いのかわからんし....
「マァ....アノ様子ナラ大丈夫ダロウ。」
遠目で柵の前の様子を観察しつつ、そう呟く。俺の周りにはゴブリン達がいる。
男のゴブリン達が多くリムルの所で戦っている為、村の中には主に女子供のゴブリン達が多い。
みんな怯えているな....まぁそりゃそうか。自分達が喰われるか知れないからな。
「ねぇ.....」
すると、俺の足元に子供のゴブリンが話しかけてきた。
「何かアッタノカ?」
「みんな、あのオオカミに食べられたりしないよね...?お母さんも、友達も....みんな助かるよね?」
怯え、震えながらも、俺を見つめる子ゴブリン。確かに俺たちと言う救いの手が現れても、相当怖いのだろう。
──お願い....助けて.......
ふと、前世で出会ったとある少女を思い出した。思えば、今のこの子ゴブリンはあの子と同じで、ただ心細かったのだろうか?
「安心シロ。リムル ヲ信ジロ。アイツハヤル時ハヤル男ダカラナ。」
「リムル様を......うん!」
そう言うとゴブリンの子供は泣き止んだ。
しばらくすると、柵の方からゴブリン達の雄叫びが上がった。
「勝ッタカ.....流石ダナ。」
どうやら終わったらしい。俺はゴブリン達を連れて、リムル達の方へと向かっていった。
そして翌日。
村の中心に集まったゴブリン達と牙狼族が並んでいた。
あの後、リムルに牙狼族との戦いを聞くと、なんと直接彼らのボスを倒したらしい。自ら突っ込んできたボスをリムルが『水刃』と言うスキルで首を真っ二つに。凄いな....
その後は新しく手に入れたスキル『威圧』で牙狼族を威圧した後、なんと牙狼族が忠誠を誓うことに。
色々あって良くわからんが、まぁこの村の戦力が増えたのは良いことだろう。多分。
まぁそんなこんなで。配下になった牙狼族達をどうするかと言う問題になり、でた案が.......
「それじゃ、お前達ペアになってくれ」
ゴブリン達に牙狼族の面倒を任せる事だ。
なんか戸惑っているゴブリン達に牙狼族とペアになるように呼び掛けると、ぎこちないながらもお互いの視線を合わせている。
どうやら打ち解けている辺り、なんとかなりそうだ。まぁ現代でも『今日の敵は明日の友』なんてことわざもあるし。このまま良い関係を築いてくれると嬉しい限りだ。
と、ここでリムルが魔物達にとって驚きの提案をする。
「村長、お前らを呼ぶのに不便だ。名前を付けようと思うが、いいか?」
リムルがそう言った途端、ザワリ!と周囲の視線が俺に集中した。
周りで見物していた、非戦闘員のゴブリン達も一斉に。
「よ、宜しいのですか...?」
村長が怯えながら尋ねる。
教えてくれ『教育者』。そんなに凄いのか?魔物が名を与える事って.....
《ハイ。 前にも伝えた通り、魔物は名を得る事によって名持ちの魔物となり、一段階上の種族に進化シマス。名を持つ魔物と持たない魔物では、力も魔素も大違いデス。しかし─────》
ん?しかし?
《本来、魔物に名をつけると名付け親は急激に魔素を失いマス。ほとんどの場合は魔素は戻ってくる事は無く、最悪の場合、名付け親は死にマス。》
死ぬの!?
「オッ、オイ リムル....大丈夫ナノカ?ソンナニ一気二名付けヲシテ.......」
「何をそんなに慌ててるんだよ。名付けくらいで大げさだな」
「イヤ、モシカシタラお前ガヤバいカモナンダヨ.....マァ危ナクナッタラ止メサセルカラナ.....」
取りあえずヤバくなったら直ぐ止めようと決め、ゴブリン達の名付けを見守った。
俺?俺はリムルみたいに魔素沢山持ってないし、弱体化するなんて嫌だしな。
リムルならまぁ大丈夫でしょ(謎の安心感)
なおその数十分後、牙狼族のリーダーの息子に『
やっぱ止めておけばよかった........