魔法戦記リリカルなのは Ties of Solar Eclipse   作:DFGNEXT

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第一話「勉強・・・学習・・・」

 

 

 

もう一度目覚めた後、僕が連れてこられたのは数々の本が並ぶ空間・・・

を通り過ぎ、ホワイトボードと多少の本が入った本棚、

そして真ん中にぽつんとある机・・・

 

それしかない・・・ちょっとした教室と呼ぶべき部屋に入った。

 

つれてきた小太りの男性が部屋を抜けると

茶色い髪の毛を持ったスラリとした雰囲気の女性が入ってきた。

女性は黒いメガネをかけていた。

 

女性は入ってくると言う。

 

「初めまして、IRA。私の名前はスヴァンヒルト・ヘンゼルト

 あなたの教育係よ。先生と呼べばいいわ」

 

「はい、先生」

 

「よろしい、う~ん・・・じゃあ、まずあなたの疑問に答えようかしら?」

 

疑問・・・か・・・

 

「じゃあまず・・・僕はなんですか?」

 

「僕は誰ですか、ではなく僕は何ですかか・・・」

 

「はい、僕が誰か、僕は「IRA」・・・でも何かはわからないですから」

 

「すばらしいわね。じゃあ質問に答えるわ」

 

そういうと先生はホワイトボードに黒いペンで字を羅列していった。

その中の「エクリプス」という単語が特別興味関心を引いた。

 

書き終わったようで先生はペンを置き僕に話しかける。

 

「えぇとまず、あなたは何者か。

 それはあなたは兵器・・・最強にして最高のEC兵器よ」

 

「EC兵器・・・?」

 

「そうね・・・一般常識しかインプットしてないからわからないわね。

 良いわ、まずはエクリプスウィルスについてね。

 

 エクリプスウィルスとは何者かが作り上げた人工ウィルス・・・

 感染したものを「EC因子保有者(エクリプスキャリアー)

 発症したものを「EC因子適合者(エクリプスドライバー)」と呼ぶわ。

 

 感染中期以降の感染者は負傷、肉体の欠損が修復するという症状が出るけど、

 再生速度や限界は個人の体質によって異なるわ。

 EC感染者は「感染・発症・適合・病化」のプロセスを辿り、

 強度の「病化」は肉体そのものを兵器に変える・・・。

 

 この体質の変化はウィルスが宿主を生き残らせるために

 肉体を作り変える際の効果そのものであり、再生能力もその一つよ。

 

 もっとも普通の人間なら死ぬわ。

 仮に死ななくても修復機能が暴走して起こる「自己対滅」によって

 肉塊になってしまうわ・・・これを見なさい」

 

そういうと先生はモニターを出して僕に写真を見せる。

それは・・・どう表現していいかわからないが、単純に言えばそれはまさに肉の塊だった・・・。

ところどころ肉片から出ている骨が気色悪さをさらに上げていた。

 

「さて、見てもらったところで続けるわ・・・

 この肉塊になる前兆症状として自我の喪失が現れるわ。

 これを防ぐには人殺しを行うしかないと言われている。

 

 そしてそれはまさに欲求・・・

 

 水の中に入った人間が酸素を求めるように、人を殺すわ・・・

 

 多少症状を抑えることはできてもね・・・」

 

「じゃあ僕はなぜ・・・?それがないの?」

 

「まさに!それこそがあなたが完成品である理由だわ!殺人欲求のないEC兵器!」

 

「質問には答えるんでしょ?僕にはなぜそれがないの?」

 

「あぁそうね・・・答えるわ・・・それはあなたが・・・

 

 人造魔導師

 

 だからよ・・・」

 

・・・そうか・・・

 

「僕は作られた存在なんだ・・・」

 

「そう・・・考え方自体はは戦闘機人と同じ・・・

 

 今より26年前の新暦50年頃に、去年管理局に逮捕されたDr.スカリエッティが

 当時存在していた戦闘機人製造の問題点に対し

 

 「ヒトをあらかじめ機械を受け入れる素体として生み出す」という手段を生み出した。

 

 これにより、「拒絶反応」や「長期使用における機械部分のメンテナンス」

 といった戦闘機人製造における問題がすべて解決された。

 

 そして、それはEC因子保有者も同じこと

 

 感染することによって自我が、肉体が崩壊するならば

 最初からそうならない素体を作ればいい・・・

 

 その理論で作られたのが・・・あなたよ「IRA」・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

特にその言葉に対して何も感じていないはずだが・・・

心の奥底で何かが引っかかっていたような気がした・・・

 

「まあ、とりあえずあなたが何者かと言われれば私にはここまでしか答えられないわ

 私はあくまで教育係だしね。他に何かあるかしら?」

 

「じゃあ、僕の素体の元は誰?少なくともこの体にはオリジナルがいたでしょ?」

 

その僕の質問を聞いて先生は

 

「オリジナル・・・がいると言えばいるけど、いないと言えばいない・・・

 

 なぜならあなたの体のオリジナルは一人じゃないのよ」

 

そう意味深な答えを言った。

 

「一人じゃない・・・?」

 

「そう!あなたには初の試みがあってね・・・

 一人の人間から造ってもおそらくはだめ・・・

 

 だからたくさんある遺伝子を一つに融合させて新たに造り上げた存在なら・・・

 そう考えて造られたのがあなた・・・

 

 だからオリジナルはいない・・・けど一番使われた人なら言えるわ」

 

「それはだれ?」

 

「それは・・・かの聖王・・・オリヴィエ・ゼーゲブレヒト・・・

 かつてリーダーが参加していた計画の遺伝子情報をそのままいただいて来たことによって

 偶然在ったのよ・・・聖王の遺伝子ならもしかしたらうまく行くんじゃないか

 

 そう思って使ったの・・・もっとも全部じゃないから

 

 あなたにはその特徴である虹色の魔力光「カイゼル・ファルベ」はないし

 聖王の鎧もないわ。右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイでもないしね・・・」

 

そういって自分の姿を思い出す。

髪は金髪のショート。

 

肉体年齢は・・・10歳くらいか・・・

 

金髪なことは受け継いだようだが・・・

 

瞳の色は紫色だ・・・

それにそもそも男だし・・・

 

一体誰が自分が聖王のクローンだと気づいてくれるだろうか・・・

 

「参加していた・・・計画・・・?じゃあ僕以外にもその聖王のクローンがいるの・・・?」

 

「・・・すばらしい判断力ね・・・えぇそうよ・・・私はそっちの計画については詳しくは知らないけど・・・」

 

そういうと先生は再びモニターを操作して

新たな写真を見せる・・・

 

そこに写っていたのは

茶髪のサイドポニーをした青い瞳の女性

金髪で赤い瞳をした女性

 

そして右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイの金髪の女の子

 

三人が笑顔でいる写真だった。

 

「そこに写っている女の子が「最後のゆりかごの聖王オリヴィエ」のクロ-ン体『聖王の器』

 成功個体らしく古代ベルカ王族の固有スキル「聖王の鎧」をも保持していたわ。

 

 一年前のJS事件後にそこに写っている高町なのはが引き取っているわ」

 

「その子に名前はあるの?」

 

「えぇ・・・個体名「ヴィヴィオ」・・・

 で高町なのはが引き取ったから今は「高町ヴィヴィオ」と名乗っているわ

 

 製造日でいえばあなたより前だから・・・あなたのお姉さん・・・ということになるわね」

 

「姉さん・・・」

 

「・・・まあ、それは置いておきましょう。

 まずはディバイダーやリアクトプラグについて説明しないとね」

 

そういうとホワイトボードに書いてあるそれらの用語をさし

説明を始めていく・・・

 

僕は素直にそれを聞いていた・・・

 

それにしても・・・姉さんか・・・

 

・・・会ってみたいな・・・

 

 

 

少年はただ絆を求め続ける・・・

 

 




第一話です。
研究所編はあと二、三話続ける予定です。

なおViVidには多少入ります。
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