魔法戦記リリカルなのは Ties of Solar Eclipse   作:DFGNEXT

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これで向こうに投稿していた物はラストです。
次回からは向こうを優先するのでちょっと更新が遅れます。

それではどうぞ!!


第七話「一人ぼっちの言葉」

 

 

 

さてIRA改め相良 光留となった僕ですが・・・

 

「ところで・・・それは光留さんのデバイスでしょうか?」

 

隣にいた姉さんと同じくオッドアイの少女

「アインハルト・ストラトス」さんが

僕の腕輪を指差してそう言ってきた。

 

「ん?はい、そうですね。ほら、挨拶しろリーラル」

 

《了解しました。マスター。初めまして皆さん

 私はマスターのIRA改め相良 光留のデバイスである

 「リーラル」です。以後お見知りおきを・・・》

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「よろしくね。そういえば光留は魔法は何式なの?」

 

「近代ベルカですね」

 

僕は端的に答えた。

 

「あれ?ヴィヴィオとオリジナルが同じってことは

 元は聖王オリヴィエだよね?古代ベルカじゃないんだ

 ・・・まあヴィヴィオもミッド混合ベルカだけど」

 

「あぁ、そのことでしたら。

 僕はオリジナルが複数いるんです。そのうちの一人がオリヴィエ、

 そして他にミッドチルダ式の人がオリジナルらしいので

 中間の近代ベルカになりました」

 

何人素体にしているかは知らないけどね。

最低でも2人なわけだが

 

「へぇそうなんだ。じゃあちょっとセットアップしてもらえないかな?」

 

「なぜですか?」

 

「えっと・・・お役所仕事関係で悪いんだけど・・・

 人造魔導師の子を保護した場合でその子が魔法を使える場合

 どういう魔法を使い、どんなデバイスなのかを

 きちんと明記しなくちゃいけないんだ。

 

 だからセットアップしてもらってリーラルが

 どんな形態になるのか知りたんだけど・・・」

 

「あぁなるほど・・・そういうことでしたら」

 

ま、まずい!リーラルはともかく

ラグナ3rdばれたらまずい!!

EC因子感染者ってばれてもまずいぃ!!

 

ど、どうする・・・

 

「リーラル・・・セットアップ」

 

そんなことを考えつつも表面上は冷静を装い

リーラルをセットアップ。騎士服を纏う。

 

「へぇ~なんだかはやてちゃんの騎士甲冑みたいだね

 あっはやてちゃんていうのはわたしとフェイトちゃんの友達で

 今は管理局で特別捜査官をやっている人なんだけど」

 

「えぇ知っていますよ。

 この騎士服も彼女のものを参考にさせていただきましたから。」

 

なんだか初めて見た時に懐かしい感じがしたんだよなぁ

だからこんな形になったけど・・・

 

「あっそうなんだ。・・・それで・・・戦闘方法は格闘型でいいのかな?」

 

「はい、そうですね。どちらかといえば純格闘型(ピュアストライカー)ですね。」

 

まあEC因子適合者としては遠、中距離が得意だからね。

こっちでは逆に近距離戦に特化している。

もちろん簡単な射撃魔法ならベルカ式に変換して使えるし。

 

「そうなんだ!!わたしもストライクアーツやっていて純格闘型なんだよ!!」

 

「へぇ姉さんもそうなんだ。あっじゃあアインハルトさんもそうなのかな?」

 

「は、はい!そ、そうですね。

 わたしは真正古流ベルカの格闘武術「覇王流」を・・・」

 

「へぇ、確か覇王クラウス・G・S・イングヴァルトの流派だっけ?

 面白そうだなぁ、あとで模擬戦してくれませんか?」

 

「えっ?あっはい。これからノーヴェさんたちが来て訓練するので、その時でいいでしょうか?」

 

「はい、ありがとうございます」

 

良かった。どうやら面白い戦いができそう・・・

でもノーヴェさん?はて?どこかで聞いたことあるような、ないような?

 

「あっなのは、一応ノーヴェに光留のこと伝えておいたほうがいいよね?」

 

「うん、そうだね。コロナちゃんやリオちゃんも来るし」

 

「じゃあわたしは光留の手続きもしてくるからちょっと待っててね」

 

「うん、ありがとうフェイトちゃん」

 

そういうとフェイトさんはリビングから出て行った。

さてと・・・どうするか・・・

・・・あっそうか!!訓練するときに外に捨ててくればいいんだ!

そうすれば持ち物検査は問題ないはず・・・

 

後は・・・EC因子適合者ってことはどうすれば・・・いいかな・・・

 

 

 

 

 

 

「おう、お前がなのはさんが保護したって言う奴か?」

 

しばらくしてこの家に来たのは赤い髪をした女性

先ほど話に出ていたノーヴェ・ナカジマさんだ・・・

あっそうか!

 

「はい、そうですね。初めましてノーヴェさん

 僕の名前は相良光留です。年は今は13。来年で14歳

 ということにしています」

 

「そうか・・・・・・、似ているな・・・」

 

「はい?」

 

似てるって誰にだろう?

 

「ん、いやなんでもない。

 それより二人を紹介しないとな、お前ら、入ってこいよ」

 

その言葉とともに部屋に入ってきたのは

髪型がいわゆるツインテールで、キャンディー型のアクセサリーが耳のあたりについている少女と

頭の上にリボンがあり八重歯とショートヘアーが特徴の少女だった。

 

「は、初めましてコロナ・ティミルです」

 

「初めまして!リオ・ウェズリーです」

 

「初めまして相良光留です。たしか姉さんのご親友のお二人でしたよね」

 

「はい、そうです!!」

 

リオさんは元気良くそう返事をしてくれた。

 

「でも、不思議な感じです。ヴィヴィオやわたしたちより年上なのに弟さんというのは・・・」

 

「それでも製造年齢で言えば3歳くらいですよ?

 肉体年齢では上でも年上は敬うものです」

 

「・・・そういうものですか」

 

「そういうものかと・・・」

 

会話が途切れちゃった・・・まぁ自分でもかなり歪な事はわかってるけど。

年齢設定上はアインハルトさんが同い年になっているわけで・・・

そう考えているとノーヴェさんが

 

「そうだ、これからあたしらストライクアーツの練習行くんだけど。

 良かったら来るか?聞いた話じゃお前も格闘タイプらしいし」

 

「! はい、願ってもないことです。是非行かせてください!!」

 

アインハルトさんとの約束もあるが、正直に言えば僕の戦闘方法は

純格闘型ではあるが、所謂「剛」ではなく「柔」。

だけど研究所にいるときはガジェット相手だったし、使えなかったんだよねぇ。

対人戦でぜひとも試してみたい!!

 

「それじゃあ、行くか」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

そういうと僕は姉さんたちの後をついていった。

途中、ラグナ3rdをわかり難い場所に放置する・・・

これで第一段階はクリアかな?

 

 

 

 

 

「それじゃあまずは・・・」

「あ、あのノーヴぇさん。ちょっといいですか?」

「どうしたアインハルト?」

 

アインハルトさんがノーヴェさんの話を遮る。

 

「あの、先ほど光留さんと対戦の約束をしまして、

 先にそちらからやらせてもらえないでしょうか?」

「あぁそういうことか、かまわないぞ。お前らもいいな?」

 

「「「はい」」」

 

「おし、それじゃあアップから始めるぞ」

 

ノーヴェさんのその言葉とともに僕たちはアップを始めた。

 

 

数分後

 

 

「それではよろしくお願いします」

 

「こちらもよろしくお願いします」

 

挨拶はここまで、さっそく始めよう

 

「ティオ、いきますよ」

 

「にゃー」

 

アスティオンもやる気満々だな。

さて、それでは!!

 

「アスティオン」「リーラル」

 

「「セットアップ!!」」

 

お互いは戦うための格好となって向かい合う。

(アインハルトさんは身体強化魔法か・・・)

 

みるとアインハルトさんの体の大きさが変わっていた。

まぁこっちは男子だし、肉体年齢は同じでも

身長では今が同じくらいだし、まったく問題はない。

 

「よろしいですか?」

 

「ああ・・・」

 

アインハルトさんが掛けてきた声に僕は静かに答える。

ここから先はかける言葉は要らない。

 

「では、参ります!」

 

「それでは、レディー・・・ゴー!!」

 

ノーヴェさんの言葉とともに彼女は拳を構えて、大地を強く蹴り、声とともに突っ込んできた。

 

(攻撃が来る。なら!)

 

僕は独特の構えを取る。

手は手刀の状態、足は左足を下げたファイティングポーズだ。

これこそが僕の真の戦闘スタイル・・・

その名も「月光の流星(ムーンライト・メテオール)」柔の奥義・・・受けてもらいます。

 

アインハルトさんは先ほどと変わらず突撃からの強打を浴びせようとしている。

強い一撃・・・だけど!!僕は後ろへと回避をする。

そう見せかけた行動に彼女は追撃をかける・・・

 

刹那、アインハルトさんが放った右腕の拳を僕は受け流し、

アインハルトさんの腹部に左拳のカウンターを浴びせた。

 

アインハルトさんはそれを受け後ろへ少し吹き飛ぶ。

今のはあたりが甘かったな。あんまり堪えてないだろう。

 

そう思うと僕は更なる追撃のためアインアルトさんに突っ込んだ。

 

 

 

 

私の最初の突撃に光留さんは分かっていたかのように反応した。

 

私は後ろへ避ける彼に追いつき最初の打撃を浴びせようとした。

しかし次の瞬間襲ってきたのは鳩尾への痛みだった。

 

「がっ、ぐ、ぅっ・・・・・・!」

 

最初の打撃を入れられたのは私のほうだった。

まさか直撃を受けるとは思わず少し動揺する。

 

そしてゆっくり冷静に状況を考える。

先ほどの私の一撃を光留さんはまるで水の様に受け流し、

左拳でのカウンターを浴びせてきた。

 

つまり殴る勢いをそのまま利用したクロスカウンター。

よけようと努力したからか、致命打にはなっていないが

まともに食らっていればここでアウトだったかもしれない。

 

これは相手の威力が高ければ高いほど効果があるはずだから。

 

それを瞬時に理解し体勢と呼吸を整えるために

私は体を後ろに下がろうとするが、彼はそれを許さない。

 

そのまま連続で殴打が来る。腕で防ぎつつ、

さらにそこから私は反撃のために左回し蹴りを見舞う。

即座に彼はバックステップで距離をとった。

 

私は攻撃を行うため彼の懐へと飛ぶ。

一撃を与えられただけで終わるわけには行きません。

 

 

 

 

(すごいな。判断も行動も早い・・・どれだけ過密な訓練をしてきたんだろう?)

 

僕はやっぱりという顔しながら少し驚いていた。

覇王流という古き流派をここまで使いこなす。

それは並大抵の努力ではできないだろうと・・・

 

放たれたアインハルトの右拳を僕は受け流そうとするが、

刹那、彼女の左拳が僕のわき腹を襲う。

 

受け流そうとしたところ、彼女はわずかに方向を変えて攻撃し

ずれたその攻撃が僕に直撃した。

 

「ぐっ・・・・・・」

 

かなり無理な姿勢から放たれているため威力はさほどない。

ただ僕から少しの隙を作るには十分だった。

 

アインハルトさんは僕の鳩尾を的確に打ち抜く。

 

「ぐあ・・・」

 

鳩尾への一撃はボクサーですら受けたくないところ、僕は苦しむ。

そこへアインハルトさんが追撃の打撃をさらに与える。

それは顔への連打・・・腕で防ぐがすさまじい。

受け流しつつエネルギーを体には蓄えていく・・・

 

「ぐ・・・」

 

今流れは完全にアインハルトさんに傾いた。

大きな会場で観客がいれば誰もがそう思っただろう・・・

でも・・・僕もここで終わるわけには行かない!!

 

「覇!!」

 

僕は掌を前へと押し出し彼女の鳩尾へとあてる。

一説によれば掌とは体中の気を一番送りやすい場所だという。

 

その当てた掌に一気に魔力を流す。

そしてその攻撃によりアインハルトさんは吹き飛ばされる。

 

「くっ・・・」

 

でもまだ終わらないよ・・・

僕は右手を手刀する・・・右手の手刀に魔力が集めていく・・・。

ある程度まで魔力がたまったとき、僕はそれを振り下ろした。

 

手刀による一撃がアインハルトさんを襲う。

 

「く、あ・・・」

 

よろけるアインハルトさん・・・よし、止めだ!!

僕は左手でとどめの一撃を食らわせようとする。

柔で溜めたエネルギーは十分。

 

僕は左手でアインハルトさんに殴りかかる。

 

だが、そのとき・・・

 

「ま、だです・・・」

 

パシッ

 

放たれた一撃はアインハルトさんによって払われる。

 

「なっ・・・」

 

「覇王・・・」

 

その後、彼女は足から練った力を拳に送る・・・

そして・・・放つ!!!

 

「断空けぇええええーん!!!」

 

放たれた強打・・・その一撃は僕の鳩尾に直撃し、僕の体は吹き飛ばされた。

受け流すこともできなかった。柔の奥義見せるって決意したのになぁ・・・

 

 

 

「あちゃあ・・・負けちゃったか・・・」

 

僕は立ち上がり埃を払うと、静かに彼女にそう告げた。

この勝負完全に僕の負けだ。

 

「とても心が高ぶる戦いでした。ありがとうございます」

 

「こちらこそ、覇王流・・・やはり一筋縄ではいかないか・・・」

 

ん?周りがやけに静かだな・・・

そう思った僕は姉さんがいる方向を向く・・・すると

 

「す、すごい試合でした!!」

 

ヴィヴィオ姉さんが大声でそう叫んだ。

 

「アインハルトさんとあそこまで渡り合えるなんて!」

 

でも割とすぐ負けちゃったけどね・・・

一応降参扱いだけど。DSAAじゃどうだろうか?

まぁDSAAじゃ女子のアインハルトさんとは戦えないんだけど。

 

「光留さんすごかったです」

 

リオさんありがとうございます。

 

「アインハルト相手にあそこまでやれれば大分いいほうさ

 対人戦は初めてだろう?」

 

「はい、研究所では基本的にシューティングとガジェットとの戦いでしたから」

 

「そうか・・・どうだ? これからもこの特訓に参加してみないか?

 お前ならもっと伸びると思うし、こいつらにもいい刺激になる」

 

「皆さんが良いと言うのならば、是非」

 

こんな楽しいことなら絶対にやらなきゃ損だ。

 

「決まりだな。というわけだ・・・お前ら訓練始めるぞ!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

返事とともに来年のDSAAに向けた特訓が始まった。

初めてながら自分もそれについていった。

僕は出ないけどね。

 

 

 

 

―深夜

 

 

 

「ふぁぁ・・・起きちゃった・・・」

 

わたしはそういいながら時計を見た。

まだ夜中の3時・・・まだまだ寝ててもいい時間です。

今日はいろいろ有ったからちょっと気持ちが高まっているみたいです。

 

「・・・とりあえずおトイレ行こうかな・・・」

 

そう思ったわたしはトイレに向かうためにリビングを通って行きました。

 

―数分後

 

トイレで用を足した後、再びリビングを通ります。

 

「すー・・・すー・・・」

 

ここにあるソファーで寝ているのは光留。

今日・・・あれ?もう昨日か・・・出会ったわたしの弟・・・

見た目年上の弟と言うのもどうなんだろう・・・?

 

正直に言えばまだ実感はわかない。

オリヴィエには兄弟と呼べる人はいたのだろうけれど・・・

Project Fで作られたわたしにはいないと思っていたから・・・

 

ふふ、思い出に耽っちゃった・・・

さてと、明日も早いしそろそろ寝ないと・・・

 

「・・・おかあ、さん・・・」

 

? 光留・・・今お母さんって言った?

 

見ると光留の顔はものすごく微笑ましい笑顔だった。

 

「お、と・・・さん・・・おか、あ・・・ん・・・」

 

夢を見ているのかな?お父さんとお母さんがいる幸せな夢を・・・

そう思っていたら光留の顔が突然ゆがみ始める。

苦痛に満ちた顔・・・悪夢を見ているような・・・そんな顔に・・・

 

「あ、あぁ・・・お母さん・・・お、とうさん・・・行かないで・・・」

 

お父さんとお母さんが離れる夢を見ているのかな・・・

わたしもなのはママやフェイトママと離れたら・・・

そんなの想像したくもない。光留のうわ言はまだ続く。

 

「・・・やめてぇ! リ・・・・・・やめ・・・」

 

!? なんだろう? なんだかまた違う夢を見ているの?

 

「破壊・・・・・・・・・と抑える・・・・・・・・・」

 

「光留・・・・・・」

 

「いや・・・リ・・・・・・い・・・」

 

そして涙を量目から流しながら再び光留はまた眠りについたようだ・・・

・・・・・・光留・・・起きているときはあんなに強そうだけど・・・

やっぱり・・・一人はさびしいんだ・・・

 

そう思いながらわたしは光留の頬に触れる。

 

「大丈夫一人じゃないよ・・・お姉ちゃんがいるから・・・」

 

今日この日から・・・わたしは・・・「相良光留」の姉となることを誓った・・・

 

 

 




※何度も書きますが、これは向こうで書いていたあとがきです。


皆様かなりお久しぶりです・・・
えぇ、知っている人は知っていると思いますが、
私、三作品も進めているくせにハーメルン様でもう一作品かいてるんです。
わたしってホント馬鹿・・・

というわけで久々更新ですが、
今回はアインハルトととの対決・・・そしてヴィヴィオ、姉になるです。
久々にこちらは書いたので少し無理やりぎみですが・・・
どうぞ!!

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