8話目!
バトル無し、IS無し、恋愛若干有り、危険物有り!
そんな感じの回になります
「クソッ!貴様降ろせ!降ろすんだ!」
「今から一夏達と昼飯を食う予定だし、俺が一緒に食おうぜって誘ったから来たとかそういう事にしといて…普段の一夏を観察して癖とかを調べれば良いじゃねぇか。そのくらいドイツ軍人なら朝飯前だろうよ」
「…………わかった。貴様の言う通りにしよう」
授業が終わり昼食の時間……一人で昼食を取ろうとしていたラウラを捕まえ、俵担ぎをして強制連行し屋上へと向かった。
屋上へと向かう道中、解放されようと騒いで抵抗するので一夏を倒したいならば龍也を隠れ蓑にし一夏に近づいて情報収集をしろと言えば大人しくなるも何か言いたそうな顔をしていた
「ボーデヴィッヒ、何を言いたいかはわからんが織斑一夏を倒し…そして織斑千冬に強くなった自分を見て欲しい。そんなところだろ?」
「なっ…貴様、何故知っている!誰にも言った覚えは無いはずだ!」
「直感と君の視線とか言動かな?あと表情。ついでに言うと暴れると下に落とすかもしれないから大人しくしな」
「クッ…よりによって何故、貴様のような男にバレるのだ……」
「君の表情が読み易すぎるからと多分、死線をくぐった数が違うから。っと……そろそろつくから降ろすぞ」
名誉あるドイツ軍人である自分がこんな一般人に誰にも打ち明けたことの無い思いが何故、バレたのだと悔しそうにしていると龍也からの表情が読み易すぎるとの一言に驚く。屋上へと続く階段まで来ると龍也はラウラを床におろし、一緒に屋上へと向かった
「おーい、待たせたなー」
「おっ!やっと来た……ってなんでそいつが一緒にいるんだよ」
屋上へと出れば先に集まっていた一夏達に手を振りながら近づくとそれに気付いた一夏が手を振り返そうとすると龍也の後ろを歩いていたラウラに気付き、朝の平手打ち未遂の件で警戒しているのか一夏含めて全員が警戒心をあらわにして
「ん?ああ、俺が昼飯一緒に食おうぜって誘ったから」
「い、いや……でもよ…」
「大丈夫。問題起こさないって約束してあるし、もし問題をおこしたら織斑先生の所に引きずってでも連れて行って説教してもらうつもりだし」
「なっ!?そんなこと聞いてないぞ!」
「今言ったからな。」
「貴様……後で覚えていろっ」
警戒心をあらわにする全員にラウラから一緒にお昼ご飯を食べようと誘ったからだと言えば渋る一夏に問題はおこさない。もしおこせば織斑先生の所へ連行すると言えば全員、警戒心を引かせ様子見しつつもそれを聞かされていなかったラウラは驚いた表情を見せるがすぐに鋭い目つきで龍也を睨んだ。
「んじゃ、昼にしますか」
ラウラに睨まれても気にもとめない龍也はISの『拡張領域』からニ段重の弁当箱と大福や団子が入った容器に緑茶が入った2Lのペットボトルを取り出し、重箱を開くと和食中心だが彩りや栄養バランスの取れたおかずがその姿をみせ皆の視線を集める。
「相変わらず凄い量で美味そうだな!そっちの大福とかも手作りなのか?」
「最近はこのくらい食わないと腹減るんだよ。一応手作りだが、お前は両隣の幼馴染が作ったのを食わせてもらえよ。俺のはやらん」
一夏は弁当箱の中身を見て物欲しそうにするが両隣の幼馴染2人は龍也を恨めしそうに睨みつける。
そんな視線に気付いた龍也は2人の昼食を食べさせてもらえと言いつつ、数枚の小皿を取り出せばラウラに食べてみたいおかずが何か聞いてそれを小皿に移しスプーンとフォークを渡す
「ちょっ!い、いきなり何言ってんのよアンタは!」
「そ、そうだぞ黒瀬!いったい何を言いだすのだ!」
「なら恨めしそうに見るな。ほれ、本音も食うだろ?」
「ありがと〜くろくろ〜!」
顔を赤くして反論しだした鈴と箒を無視し、本音用に作った大福と羊羹を小皿に移し渡す。隣で渡されたおかずを食べるラウラは和食が口にあったのか口に運ぶ度に美味しそうな表情をしていて。
「龍也さん?わたくしには何もくださいませんの?」
「セシリアにはこれ。んで、セシリアの昼飯とこれを交換な?」
本音とラウラに構う龍也にセシリアはニッコリと笑顔を浮かべながら怒りの炎を燃やす。そんな事になるのを予想していたのか『拡張領域』からセシリアの普段の食事量と同じくらいのおにぎりが入った竹皮製の弁当箱を取り出せばそれを渡して。
「わかりましたわ。わたくしが心を込めて作りましたの、味わって食べてくださいまし」
「ああ。わかっているよ後は……シャルルにはこれがいいかな」
「僕もいいの?ありがとう、龍也」
弁当箱を受け取ったセシリアはすぐに上機嫌となりおにぎりを食べ始める。シャルルには少なめだが腹持ちのいい具材が挟まれたサンドイッチが入った弁当箱を渡して
「いいってことよ。小腹が空いた時用に余分に作ったやつだから足りて良かったわ」
「なんだか龍也ってこう…見てるとなんだか面倒のいい父親みたいだよな」
「……一夏、しばらく俺が作った弁当食わせねぇからな」
シャルルにも弁当箱を渡したあとまた一夏が余計な一言を言えばしばらく龍也が作った弁当のおかずを食べれなくなる事が決定しそれに対して一夏は抗議しだす
「なんでだよ!実際父親みたいな感じになってるだろ」
「私でも黒瀬が怒った理由がわかるぞ一夏」
「一夏…私でも流石にそれはないなって思うわよ」
幼馴染2人でさえも今のは一夏が悪いと頷く。それを見た一夏はがっくりと肩を落とすのであった
「………ハァ…今度の授業で俺に一撃、喰らわせられたら許してやろう」
明らかに肩を落とし残念がる一夏を見ればため息を吐いてから実技の授業の時に模擬戦で一撃を喰らわせられたならば、禁止令は解除すると言うと途端にやる気を出す一夏
「さてと……セシリアの作ったサンドイッチでも食うか」
最初に食べた時は見た目は良いのだが味が……うん、言い表せないくらい個性的だった。元々小さい頃から毒に耐性つけるための訓練してたがそれでも最初に食った時は倒れてしまった。
それ以降も何度か食べているせいか耐性がついてきたのと亀の歩みくらい遅いがセシリア自身、料理の腕が上がってきているおかげでもある
「あむっ……………………また少し美味くなったな。」
「本当にですの?よかっ「だが、また勝手にアレンジしたな?俺はアレンジせずにレシピ通りに作れと言ったよな?」うぅ……良かれと思ってやりましたのに…」
「料理初心者がアレンジをするなと何回も言っただろ。それでもしアレンジしたのが不味くて食べきれず、捨てたりしてみろ……俺は許さないぞ」
サンドイッチを一口頬張る。咀嚼してからしばらくの沈黙後…味は良くなっているので褒めつつもまたアレンジした事を指摘する
先ずはセシリアのアレンジ癖を直すのが先なのかまたアレンジして食べられない物が出来たら許さないと視線を鋭くさせる。それを見たセシリアは(´・ω・`)な顔をしながらうなだれた
「わ、わかりましたわ……次からはもうアレンジしませんの…その代わり…龍也さんが手取り足取り教えてくださいまし」
「……………背に腹は変えられないか…いいだろう。時間が取れたらその時にでも教えてやる」
アレンジしない代わりに龍也に手取り足取り料理を教えてほしいと言ってきたセシリアからの言葉に少し考え込む……時間が取れたら教えると約束すれば余程嬉しいのかセシリアの顔がパァと明るくなった
「約束ですわよ!時間が取れ次第必ず、教えてくださいまし!」
「わかったよ…約束な。」
「ねぇくろくろー…私もセッシーと一緒に教えて欲しいな?」
「本音もか…セシリア、いいか?」
「も、もちろん。よろしくてよ」
嬉しそうにしているセシリアを見た本音は頬を膨らませながら龍也の制服の袖を引っ張り自分も教えて欲しいと上目遣いで見つめてくる。龍也としては一人教えるのも二人教えるのも構わないのだが念の為にセシリアからの了承を得る為に問いかける。
前に結んだ協定を思い出し少し狼狽えたセシリアは本音も参加する事を了承しそれ以降は比較的に平和な時間を過ごした後、授業を受け放課後となった
「黒瀬、デュノアちょっと来い」
「なんすか?」
「どうかしましたか?」
「黒瀬が使っている部屋にデュノアが入居することとなった。同居人同士、仲良くしろよ?」
「俺、事前に聞いてないんですけど!?」
「先程決まったばかりで言ってないからな。黒瀬、デュノアを部屋に案内してやれ」
「へーい」
昼食時に部屋割が変更されたと一夏から聞かなかった時から龍也は嫌な予感がしていた。そして放課後になり織斑先生からシャルルが俺の部屋に来る事になったと聞けばやる気のなさそうな返事をして。
まぁ…部屋は自分のスペースしか使ってないからキレイなままだしいいんだけど…
「龍也は迷惑……だったかな?」
「迷惑じゃないぞ。重要な事を早めに決めてない担任に呆れているだけ」
「文句を言うな。私だってつい先程聞いたばかりなんだ」
やる気のなさそうな返事をした龍也を見て迷惑だったかと問いかけるシャルル。
すぐに否定しやる気のない原因は織斑先生だと言うが織斑先生もその話しを聞いたばかりなのかため息を吐いた。
いつものやり取りのようなもので気持ちを切り替えシャルルを寮の部屋へ案内するために教室をあとにする
「ここが俺達の部屋な。」
「わぁ…ここがそうなんだね。改めてよろしくね龍也。」
寮内に入れば女子達がシャルルに注目しどこの部屋なのか離れて付いてくるが無視。部屋の前に来れば鍵を開け中に入り室内を案内する。
つか誰だ、部屋に入る直前に一×シャルもいいけど龍×シャルもいいとか言った阿呆は…見つけ次第〆………あー…いい笑顔じゃ、心が浄化されらぁ…
「よろしくなシャルル。俺は夕飯食いに行くが一緒に来るか?」
「セシリアさん達も一緒な感じだよね?龍也はどっちと付き合ってるのかな?」
「多分な。お互いに時間が合えば一緒に食べる感じだ。…いいや、付き合ってない。ちょっと付き合えない理由があって今は、な。」
「へ、へぇー…そうなんだね。でも、女の子から好きって言ってるのに待たせるのは良くないんじゃないかな?」
「わかってる。だからケジメをつけたら俺なりの答えを出すつもりさ。」
「じゃあそのケジメが早くつけられるよう、僕も応援してるね」
「ああ、ありがとう。んじゃ行くか」
2人のどちらとも付き合っていないと聞いたシャルルがジト目で見ながら待たせるのは良くないと言えばケジメをつけたら答えを出す、と言ったら優しく微笑みながら応援すると言うのでお礼の言葉をのべ
その後、2人で雑談しながら食堂に行けばセシリアと本音が後ろから合流し4人で食事を取ることになると思いきや、一人でいたラウラに龍也が声をかけて5人で食事をする事となった
座る位置は丸テーブルを囲うようにして座り、龍也を0時とすれば時計回りで本音、ラウラ、シャルル、セシリアの順で座っている状態になり各々夕飯を食べながら軽く会話をしてから食事を終わらせ解散となった後の自室にて
「俺はそろそろ寝るけどシャルルはどうする?」
「えっ僕?僕は……今日は疲れたし僕も少ししてから寝ようかな」
「そうか。ならシャワー浴びて着替えたら寝させてもらうわ」
「う、うん。じゃあ僕も後でシャワー使わせてもらうね」
最初に俺、次はシャルルがシャワーを使う事になれば着替えを持って洗面所に行く。
ほんの10分程度であがってくれば下は着ているが上半身裸のまま出てきて
「じゃあ僕も……うわぁ!龍也、なんで上着てないの!?」
「あ?………すまん、今日までずっと1人だったから無意識にやってた。次から気をつける」
浴室から出てきた音が聞こえ振り向くと上半身裸の龍也の姿を目にしてシャルルは顔を真っ赤にしながら顔を両手で覆い恥ずかしがった。最近まで実質一人部屋だったので無意識だったと謝り上を着る。
「服着たからもう顔隠さなくていいぞシャルル」
「本当?……龍也、僕が恥ずかしいから次からは気をつけてね?」
顔をほんのり赤らめてウルウルした眼で上目遣いとか卑怯だろ……仮に男だったとしても意識しちまうって…
「あ、ああ…わかった。次から気をつけるよ…ほら、さっさと入ってきな」
「えっあ、うん!先に寝てていいからね」
シャルルからの上目遣いでお願いされると視線を逸らし次から気を付けると言ってからシャワー浴びてくるように言えばシャルルもどこか焦りながら着替えを持って洗面所に入っていった。
その後、待機状態の『ナイトメア』を机の上に置いてある台座の上に置き、念の為に手順を踏んで触らなかったら鈴の音がなるようにしてから眠りにつくのであった。
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そしてシャルルもシャワーを浴び終え着替え眠りについてから数時間後…誰もが寝静まる時刻……待機状態の『ナイトメア』が静かに起動する
【システム起動……………精神汚染率の上昇を確認。精神汚染率0%から15%…神へ即時報告及び新機能、新武装要請……………承認……使用者の記憶から福音事件までに新機能、新武装の開放を目標とします
獲得経験値………ロック解除可能数値に到達しました
その他の条件が満たされたので武装のロックを一部解除します
『アイギス』使用時にかかる脳への負荷を更に軽減させ高速処理を可能とさせます。操縦者との同調率を上昇……現在の同調率20%から40%に…ビットによる攻撃不可のロックを解除します。
『アヴェンジャー』使用弾丸ロック解除…長時間使用による銃口の高熱化無効…使用可能な弾が閃光弾、音響弾、粘着弾、黒煙弾、氷結弾に増加…使用中に銃弾の変更が可能となります。
『時壊』特殊効果ロック解除…居合時に不可視の斬撃を複数、中距離までなら威力減にならず飛ばすことが可能となります。
『月喰狼』ロック解除…中距離までならチャージ無しでの砲撃可能…静止状態でのチャージ速度上昇、1チャージ10秒になります。
……二次移行、単一仕様能力への準備が整いました…残り条件を満たし次第、順次開放します。
トランザム使用可能まで残り■■………アジ・ダハーカが単一仕様能力に干渉…………安全のためシステム強制終了】
机の上にある台座に置いてある待機状態の『ナイトメア』がまた勝手に起動すると埋め込まれた丸い石が薄く、怪し気に赤く光りながらゆっくり点滅していたが途中でピカッ!と丸い石が一瞬強く、赤く光り輝くと間の悪いことにその光がシャルルの顔にも当たる。
その後は光りはゆっくり弱まり最後には消え、『ナイトメア』は機能停止してしまうがその光のせいでシャルルが目を覚ましてしまう。
「うぅん……なに、今の光………龍也の机…からしたよね?」
真夜中…カーテンを閉め切ったが月の光で足元が照らされ薄暗い中をゆっくり移動しながら光の発生源を探していると台座に置かれた赤い色をした丸い石が埋め込まれたチョーカーに気付きそれを手に持ってしまえば台座からリィィィンッと鈴の音が鳴る。
「これかな……えっ?鈴の…音?「オイ、何してやがる」わぁっ!龍也?ビックリさせないでよ…」
鈴の音が鳴ると同時に目を覚ました龍也。ゆっくり起き上がりチョーカーを手にするシャルルを見れば声をかけるとその声に驚いたのか、手に持っていたチョーカーを放り投げるように手放し龍也のただならぬ気配に少し後退りして
「俺は何を、しているかと聞いたんだぞシャルル」
「た、龍也?なんか怖いよ…落ち着こ?ね?」
ベッドから出てきた龍也の目は獲物を捉えた獣のように鋭く、薄暗さも相まって立ち上がった事で圧が強くなる。その圧に耐え切れず少しづつ後退りするシャルルは知らない内に壁際まで追い込まれてしまう
「何故、俺の待機状態のISを触っていた?やはりデュノア社からの産業スパイか?」
「っ……違うよ!僕はスパイじゃ…「なら答えろ!」ひっ!……龍也の待機状態のISが赤く光って眩しくて目を覚ましたから…だよ……」
壁際まで追い込んだシャルルがスパイじゃないと否定しようとすればドンッと壁を叩き怒気を強めれば怯えるシャルルは待機状態のISが光って目を覚ましたからだと素直に答える
「信じられると…思うか?」
「お願い信じてよ龍也!」
「……わざわざ男に変装してこの学園に来ているやつを信じろと?」
「っ……な、なんでその事を知ってるの?僕は誰にも言ってないのに…」
素直に答えたにも関わらず信じてもらえない中、男装している事が龍也にバレれば肩を大きく跳ねさせどうしてバレたのか困惑したような表情を浮かべている
「そんなのジャージの上からでもわかるのが見えてるからだろうが」
「えっ?っ〜〜〜〜〜!!…………龍也のえっち…」
何故バレたのか理由を聞けばシャルの胸を指差す龍也。胸に指を指されてその方へ顔を向けると寝る前に巻いていたサラシを外していたのを忘れていたのかジャージが開き谷間が丸見えに。
顔を真っ赤にして胸を隠すようにしゃがみ込めば涙目になりながら龍也の方を見上げるようにしながらいい
「…………で、それが男装していた言い訳でいいな?織斑先生に報告しないとな」
一瞬フリーズしてしまうが織斑先生に報告するために後ろを向き歩き出そうとした瞬間…
「ま、待って!訳を話すから!織斑先生には言わないで!お願いします!」
「ちょっ!離せっ!胸が当たってる!」
「へ?わわわっ!あっ!」
織斑先生へ報告されたらマズイのか勢いに任せて龍也の背中へ胸を押し付けるようにして抱きつくシャル。それを指摘されると慌てだしバランスを崩せば後ろに倒れそうになり目を瞑るも……いつまで経っても背中に衝撃が来ずゆっくり目を開けると
「っぶねぇな……何してんだシャルル」
「た、龍也ぁ…ごめんなさい。本当は…女の子なのに男の子だって騙してごめんなさい……」
いつの間にかに正面を向き後ろへと倒れそうになっていたシャルルをお姫様抱っこするように抱きとめ、ホッとした表情をする龍也の顔を見れば今の今まで張り詰めていた糸が切れると目から大粒の涙を流しながら謝りだして
「ちょっ、お…い………………はぁ…好きなだけ泣け今まで我慢していた分全部泣け…話しはその後だ」
「う゛ん゛っ………う゛っ…ぅ゛っ…う゛わぁぁぁぁ!…うわぁぁぁぁぁ!…………………うぅっ…ひっく……龍也…僕はもう大丈……夫…だから…話すよ」
泣き出したシャルを見て焦りだすが自身の胸にシャルの顔を埋めさせるように抱き締め、頭を撫でながら好きなだけ泣くよう言うとシャルは更に顔を埋め、心の中に溜め続けていた悲しみを大きな泣き声と涙とともにあふれさせる。
目の周りが赤くなるまで泣き続けた後、胸から離れると顔は涙や鼻水の跡が残っていて。
「先に顔洗って目を冷やしてこい……涙と鼻水でぐしょぐしょだぞ」
「えっ……う、うん…」
流石に今の顔のまま話をさせるのは気が引けたのか顔を洗ってくるよう言えばシャルは洗面所の方へと向かった。その間に何かやるつもりなのか部屋の電気を点ければ涙や鼻水で濡れた服を脱ぎ、新しい服に着替える。
その後はシャル用に、はちみつ入りのホットミルク。自分用にラム酒とはちみつ入りのホットミルクを作ってから持っていけばタイミング良く洗面所からシャルが出てきて
「さっきよりはマシになったみたいだな…まだ赤いが」
「そう…かな?それってホットミルク?龍也が作ってくれたの?」
「ああ…飲みながらでも話しを聞かせてもらおうか」
自分が使っている机の椅子に足を組んで座ればシャル用のホットミルクはシャルが使う机の上に置く。何故男装していたか話しを聞く準備はできている。
シャルも自分が使う机の椅子に座れば両手でカップを持って男装する経緯を話し始めて
「うん……僕はね、龍也。デュノア社の社長と愛人との子なんだよ…………で、お母さんが2年前に亡くなっちゃって…デュノア家に引き取られて…………………それで僕は男の子として来る事になったんだ」
ゆっくりと…過去を思い出すように喋りながら全て言い終わるまで龍也は一言も喋らずラム酒とはちみつ入りのホットミルクを飲みながら黙って聞いていた。
「へー……中々に重い話だな。まぁその話を聞いていると所々に引っかかる部分があるが………後で軽く調べておくか」
「ず、随分と軽く受け取るね…龍也にとっては興味無い話だった?」
軽く受け取っているかのような言い方をする龍也に苦笑いを浮かべながら興味無いのかと問いかける
「いいや…興味無い話ではなかったが……なーんか引っかかるってだけ。一先ず、しばらくは女子バレしないように色々とフォローしてやる。んで、学年別のタッグトーナメントが終わったら織斑先生に話して女の子として転入しなおせ。」
「えっ?僕、男の子だって嘘を言って龍也達を騙してたんだよ!?それでいいの?」
興味無い訳では無いと答えつつ女子バレしないようにフォローすると言っておき、織斑先生に女子だと話すのはトーナメント後にだと言うとシャルは嘘をついていた罪悪感から表情を曇らせて
「構わん構わん……俺だって誰にも言えない秘密の1つや2つはあるしな。」
「そうなんだ……いつか、僕にもその秘密を教えてくれる?」
「その機会があれば、な……まぁ俺が死ぬまでその機会は来ないと思うけど……」
罪悪感から表情を曇らせるのを見れば自分にだって誰にも言えない秘密の1つや2つあると龍也が言えばシャルはその秘密は自分にも教えてくれるのかと問いかけるも、はぐらかされてしまいシュンとした顔となった
「それにだ……退学になるか自分の意思でこの学園を辞めない限り、外からどうこうすることなんて出来ねぇんだから女子に戻ったら青春でも謳歌しな」
「そう…だね……その時は龍也も協力してくれる?」
「出来る範囲でなら、な……ほら、残り飲み干して歯ぁ磨いたら寝るぞ。明日も早いんだから」
「うんっ!改めてよろしくね、龍也」
一先ずこの話はここで一旦お終いにしておきつつもシャルの両親に関しては伝手を使って調べる事にして。
カップに残ったホットミルクを飲み干せばシャルの分のカップも持ちシンクに行き洗い物を始める。
その間にシャルは歯磨きをし直し龍也も洗い物を終わらせてから歯を磨き、お互い自分のベッドに戻ればその日は眠りについて。
〜8話目終了〜
『ナイトメア』にちょっと不穏な要素が介入し始めましたね〜
更新中の最後に出たアジ・ダハーカ要素、単一使用能力を使ってる間のみか、はたまたそれ以外でも出てくるかも?もしかしたらタイトル回収のキーとなるか?
まぁ…アレが介入したせいでシャルを泣かせることにもなったのですが……読者の皆様安心してください、シャルは幸せになります。いえ、必ずします!
タッグトーナメント終了後から徐々にオリジナルストーリー混ぜて行く感じにします!
では次の9話目をお楽しみに〜
ラウラの嫁呼び、どれがいいですか?
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そのまま嫁、呼び!
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ここは夫、呼び!
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変化球で旦那、呼び!