10話目!
前話のタッグトーナメントからの続きとなります!
UA4000突破ありがとうございます!
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「ここは………シュヴァルツェア・レーゲンかラウラの深層心理の中、か……つかこの姿って転生前のじゃん……ここから出るにはボーデヴィッヒを探さないとな………っと、あそこか…」
『何か』に飲み込まれてから少しして360°全てが真っ黒な空間で意識を取り戻せばふわふわと浮く、不思議な感覚を味わっていると白く光る自分の体が転生前に戻っている事に気付く。だが特に気にせずラウラを見つけるために周囲を見渡していたら奥の方でうずくまっているラウラを発見する
「おいっ!ボーデヴィッヒ、俺に獲物を取られた程度で何時までいじけているつもりだ?」
「貴様には到底わかるまい…あの人にまた振り向いてもらうためにはあの男を、私の力で倒さなければいけなかったのだ…完璧なあの人の隣に相応しいのは私だけなんだ!そのチャンスを貴様が……貴様が奪ったのだ!」
龍也から話しかけてもうずくまったままこちらを見ようともしないラウラは自分の思いを吐露する。そしてこの空間にいる唯一の相手に八つ当たりをし始める
「はぁ……くっだらねぇ…これだから力で解決しようとする脳筋ウサギはよ……」
「なんだとっ…誰が脳筋だ!っ……貴様、何者だ!」
八つ当たりをするラウラにため息を吐き呆れたように言えばそこまで言われると流石に我慢できなかったのか立ち上がり振り向けば転生前の龍也の姿を見て警戒心を露わにして
「何者って……黒瀬龍也だけど?」
「わかりやすい嘘を言うな!」
「まぁ……この姿だとな…信じられないのは確かだな。飲み込まれる直前に電撃浴びせたからバグでこうなったのかもしれないが……あっ…ボーデヴィッヒ、また俵担ぎして屋上に連れてってやろうか?」
「んなっ!?それを知ってるのはあの男くらいのはず…………貴様、本当にあの黒瀬龍也なのか?」
警戒しまくるラウラを他所に流石に大人の姿では信じてもらえないと思ったのか飲み込まれる直前にやった行動で不具合が起きたんだろうと軽く言いつつ、俵担ぎで運ばれていたりしていたのは知られているが屋上近くまで運ばれたのは2人以外誰も知らない事だった
驚きの表情を見せるラウラはまだ疑い半分だが一応は龍也であると信用して
「だからそうだって言ってんだろうがよ脳筋ウサギ」
「貴様!もう一度脳筋と言ってみろ!次は無いぞ!」
軍人であるが女でもあるからか流石に脳筋連呼は頭にきたのか次、脳筋と言ったら許さないと声を荒げて言う
「ハハハハハッ!…やっといつもの調子に戻ったみたいだなボーデヴィッヒ。落ち込んでいじけてるお前なんざ見てられなかったからなぁ」
「っ……私を…わざと怒らせたのか?」
声を荒げるラウラの姿を見て笑い出した龍也を見て少し後退りするが龍也からの指摘に先程よりも普段通りの調子に戻っていた事に気付くとキッと睨みつけ
「そうだよ……つか一人で何もかも抱え込んで最後はパンクして暴走とか笑えるっしょ……………なぁラウラ…一応さ俺とはペアなんだから話してくれよ…何でもじゃなくて良いから……何をどうしたいとか…話してくれればその分は抱えてるもんくらい持ってやるから」
睨みつけてくるラウラに普段の調子で話していた龍也は急に黙る…少しして真面目な表情でラウラを真っ直ぐに見つめながら言葉をつむぐ
「貴様に……貴様に話していいのか?私が溜め込んでいるものを…誰にも言えなかった事を……貴様には話していいのか?」
「かまわねぇよ…全く無関係の第三者になら言いやすいって話しもあるだろうし………それにお前が助けてって言えば手を差し伸べて助けてやる。守ってと言えば体張って守ってやる…その程度ならいくらでもしてやるからこの学園にいる間くらいさ、普通の女の子として自由に生きてみろよ」
「いいのか?私みたいな『出来損ない』がそんな風に自由に生きても…」
「いいに決まってんだろ?お前の人生はお前だけの物だ…他人がどうこうしてお前の人生を決める権利なんて無いんだよ」
龍也から紡がれる言葉に縋るように…助けを求めるようにラウラは問いかける。
その問いかけに龍也は頷き、自分の人生は自分の物なのだからIS学園にいる間くらいはドイツ軍人のラウラ・ボーデヴィッヒではなく一人の少女としてのラウラ・ボーデヴィッヒとして生きてみろと龍也は言う
「そうか……私の人生は私だけの………黒瀬、お願いだ…私を、私をここから助け出してくれ」
そんな言葉を聞いたラウラは俯く…自分の人生は自分の物だと言われた言葉を噛み締めるように…自分に言い聞かせるように呟くとゆっくり顔を上げれば龍也を真っ直ぐに見つめ返し助け出して欲しいと心の底から願いながら言う
「いいぜ。その願い叶えてやる……俺の命に変えてもな」
ラウラの切実な願いに反応してか龍也の後ろに扉が現れる。それに対してVTシステムがラウラをこの世界から逃さない為に黒いドロドロとした塊が少女の形をしてラウラの後ろから湧き出てくる
「っ…アレはなんなんだ!」
「あっちゃー…この世界……いや、VTシステムが作った門番みたいなやつか…………ラウラ、あっちの世界で会おうなっ」
自分の後ろから突如として現れた少女の形をしたドロドロとした塊を見て狼狽するラウラを抱きかかえるとそのまま扉の方へ向かって勢いよくぶん投げ、そのまま扉の中へとラウラは吸い込まれていった
「駄目だっ!貴様も一緒に来い!龍也ぁぁっ!」
いきなり抱きかかえられ、そのまま扉の方へとぶん投げられたラウラは咄嗟に龍也の腕を掴もうとするがその手は空を切って中へと吸い込まれ姿が見えなくなると扉が閉まり消滅する
「わぁ…扉を使えるのは一回きりだったのね…………まぁいっか…力づくで出れば良いだけだし。さてと……たかが猿真似するだけのクソ以下のシステム風情が俺を喰った程度で調子に乗ってるんじゃねぇ!そのシステム諸共喰い尽くして俺の力にさせてもらうぞ!」
真っ黒な空間に龍也とVTシステムだけとなればシステムが新たな宿主を取り込むために襲いかかる…が、先程まで扉があった場所には赤く光る瞳以外、全身真っ黒な体表を持ち三つの首を生やした龍がいた。
その姿は『バディファイト』でカード化した『終焉魔竜 アジ・ダハーカ』の姿そのものであった。
そしてその三首の龍は新たな宿主を取り込むため、襲いかかってきた黒いドロドロとした少女の姿をした塊を無惨にも喰らい散らかすのだった
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龍也を飲み込んだあとの『何か』は消化中と言わんばかりにドーム型のシールド内でただ動かず、黒い煙の中で頭を垂れた状態で仁王立ちのままじっとしていた……観覧者達や生徒達を避難させ終えた教師のIS部隊は取り囲むような配置で警戒していた
セシリアに回収されピット内で白式のエネルギーを回復させた一夏はその光景を見て苦虫を噛み潰したような顔をする
「クソッ!なんで龍也ばかりあんな目にあうんだ!俺にもっと実力があれば…」
「馬鹿者、そう思うならば強くなれるよう努力しろ。あの馬鹿はそう安安と死ぬような人間か?違うと思っているなら信じて待っていろ」
「千ふ…織斑先生………わかったよ」
その時…ドクンッ……ドクンッと『何か』から胎動する音が聞こえる……そして、『アイギス』のシールドが解除されると『何か』からISが解除された状態で意識の無いラウラが吐き出される。それをまるで意思があるように動く『アイギス』が受け止め、一夏達がいるピットへと運ぶと収納される時のように光の粒子となり消えた
ボコッ!ボコッ!と『何か』の表面が沸騰するかの様に動けばそこからVTシステムを喰らった三つの龍の姿に変わり始め三つの首が各々周囲を確認するかの様にの動いたあと
「ク゛キ゛ャ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!」
三つの首が同時に上を向けば大気や地面が震えるくらい大きく、そして人々に恐怖を植え付けるかのような低くおどろおどろしい咆哮をあげながら開かれた口から高密度のエネルギーが集中し始め
「キ゛ッ…キ゛キ゛キ゛…キ゛ヒ゜ッ…ク゛ル゛オ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!」
高密度のエネルギーが球体を形成し始めそれを放とうとした瞬間、三つ首の龍は動きを止めエネルギーが霧散する……そして全身にヒビが入り龍の中心から龍とは別の咆哮をあげながら『ナイトメア』が勢い良く飛び出てくるヒビが入り中心に穴を開けた龍は形が保てなくなったのかその姿を
「だぁ!マジで死ぬかと思った!!あんのクソスライム!!人に寄生して乗っ取ろうとしやがって!!」
勢い良く飛び出た勢いのまま地面に激突するが勢いを殺しきれず十数メートル転がり、ようやく止まれば仰向けで地面に寝転び大声で叫ぶ
「黒瀬!怪我をしていないならば手をあげろ」
織斑先生からの通信が来ればビシッと片腕をあげるが流石に疲労困憊ですぐに下げてしまう
「織斑先生、俺より先にラウラを見てやってくれ…………ついでに、いい機会だからラウラと話しをしろこの馬鹿教師!最低限の会話だけしかしないからこう言う事態を招くんだ反省しやがれ!」
「なっ!?貴様には関係の無いことだろう!私とラウラの関係に口出しす「なら何故、ラウラの話を聞いてやらなかった?」っ……それは一教師として立場が…」
全身疲労によって鉛のように重く、喋ることさえも億劫になるがこれだけは言いたかった。ラウラと話をしようとしなかった馬鹿教師に……そして案の定、龍也には関係無いと言う織斑先生にある事を指摘すれば通信越しだが苦虫を噛み潰したような顔をしてるのが見てとれる
「だから話をしろって言ってんだよ……ラウラは軍属だがな、そんなフィルター剥がしたら一人の女の子なんだ…ちゃんとラウラ個人を見てやれや」
「……わかった…今回は貴様の言う事を聞いてやろう………その代わり、この後は覚悟しておけよ」
「まぁ覚悟は出来てますよ……この後どうなるかなんてね…」
一先ずは二人が話し合いをする機会を作らせる事は出来たが……教師相手に暴言吐いたから後で説教されるのは確定だなと思っていた矢先…
「そうか、それなら後でセシリアにでも聞くとしよう」
「へ?何を「龍也さーん!」ちょまっセシリア!ストップ!ストップ!」
織斑先生の言葉を聞けばゾワッと背中に悪寒が走る…これはやばいやつだ………説教よりもやばいやつだと本能が告げてすぐにピットから出てきたのは『ブルー・ティアーズ』を纏ったセシリアだ。しかも勢いを落とさずに近づいてくるのだ……あ、下手したら死ぬなこれ
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また、自分だけが蚊帳の外だった…恋い焦がれる相手に思いを伝えてものらりくらりと躱され、友達以上恋人未満な関係を続けていた……それに彼は何かあっても自分には教えてくれず秘密ばかり…あの日だって彼が専用機を持っていなければ瓦礫の下敷きとなり死んでたかもしれない……
今日だってもしかしたらあのまま………そう考えると全身の力が抜けてしまうかのよう喪失感が襲いかかってきた。嫌だ、彼を失いたくない……彼を失うのは家族を失った時以上に辛く悲しいのだと自覚してしまった矢先、彼が三つ首の龍の中から出てきた…大怪我はしていないだろうか……一秒でも早く彼を抱き締めたい彼の声を間近で聞きたい。
そんな思いが体を突き動かし気付いたときにはISを展開しピットから出て地面で仰向けに寝ている龍也に突撃していた
「龍也さん、わたくしは貴方を絶対に逃しませんわ」
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俺はこのままセシリアに突撃されて死ぬのかと思っていたが直前で急静止しISを解除し自分の上に覆いかぶさるように抱き着いてくるセシリア。心配をかけたのもあったので自分のISも解除し抱き着いてきたセシリアをギュッと優しく抱き締める
「心配かけてすまんなセシリア………今、戻ったぞ」
「許しませんわ……龍也さんが本当に反省するまで本音さんと一緒にお説教ですの」
「お手柔らかにお願いして欲しいかな…流石に……もう、つか…れ…た……」
セシリアを抱き締めると戻って来たのだと実感が湧いてホッとした瞬間、徐々に睡魔が襲いかかり会話しながらもゆっくりと深い眠りに落ちてしまって
「龍也さん!?…もう……疲れて寝てしまいましたのね」
ゆっくりと深い眠りに落ちてしまった龍也がまさか死んでしまったのかと焦るが静かに寝息をたてる姿に安堵し、龍也の上から降りると地面に座り自分の脚を枕代わりにする膝枕を龍也にし頭を撫でながら若干ハイライトの消えた瞳で穏やかな表情をして救護班が来るのを待っていた
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「う、ぁ…………」
ぼやっとした光が天井から降りているのを感じて、ラウラは目を覚ました。
「気がついたか」
その声には聞き覚えがある。聞き覚えがあるーーーどころではない。どこで聞こうと一瞬で判断できる、自らが敬愛してやまない教官こと織斑千冬だ。
「私……は……?」
「黒瀬のお陰もあって全身の筋肉疲労と軽い打撲がある程度だ。しばらくは動けないだろう。無理をするな」
千冬はそれとなくはぐらかしたつもりだったが、そこは流石にかつての教え子。簡単に誘導されてはくれなかった。
「教官…アレはVTシステム…ですか………?」
無理をして上半身を起こすラウラは、全身に走る痛みにその顔を歪める。けれど、瞳だけは真っ直ぐに千冬を見つめていた。治療のため眼帯が外されている左目は、右目の赤色とは全く違う金色をしている。そのオッドアイが、ただまっすぐに問いかける。
「何故お前がそれをっ」
「龍也が……私をアレの中から助け出してくれる直前に…言っていました」
「黒瀬が、か……アイツには詳しく話を聞かなければいけないようだな」
ラウラの口からVTシステムと言う単語が出てくれば驚くが、助け出してもらった際に龍也の口からその単語が出てきたのだと聞けば何処か納得したかのような表情をする千冬
「何故…私のISにアレが………」
「巧妙に隠されて積まれていたようだ。操縦者の精神状態、機体の蓄積ダメージ、そして操縦者の意志……いや、願望か。それらが揃うと発動するようになっていたらしい。現在学園はドイツ軍に問い合わせている。近く、委員会からの強制捜査が入るだろう」
千冬の言葉を聞きながら、ラウラはぎゅぅっとシーツを握りしめた。その視線はいつの間にかうつむき、眼下の虚空を彷徨っていた。
「私が…………望んだからですね」
完璧なあなたの、隣に立つことを。
「ラウラ・ボーデヴィッヒ!」
「は、はいっ!」
いきなり名前を呼ばれ、ラウラは驚きも合わせて顔を上げる。
「お前は誰だ?」
「わ、私は……。私……は……私です。」
「軍人であるラウラ・ボーデヴィッヒか?それとも、一人の人間であるラウラ・ボーデヴィッヒか?」
「私は一人の人間であるラウラ・ボーデヴィッヒです。龍也が言ってくれたのです……私の人生は私の物だと…そして、私の人生を決める権利は私だけのものだと」
あの時、自分の存在を肯定してくれた男の名前を口にしその時を思い出するだけで頬を赤く染め無意識に口元を緩めるラウラ。
「どうやら、私が言いたかった事をあの男が先に言っていたようだな……何、時間は山のようにある。なにせ三年間はこの学園に在籍しなければいけないからな。その後も、まあ死ぬまで時間はある。たっぷり悩めよ、小娘」
ラウラの表情から心境の変化と、龍也に対して抱き始めた思いがどんなものなのか察した千冬は励ましてからニヤリと笑みを浮かべ席を立ってベッドから離れる。どうやらもう言うべきことは言ったのだろう。教師の仕事に戻るようだった。
「ああ、それから」
そして、ドアに手をかけたところで、振り向くことなく再度言葉を投げかけた。
「ラウラ、あの男に惚れるのは勝手だがライバルが多いから気を付けることだな。多分だが、これからもっと増えるだろうからな」
きっと、席から立った時と同じようにニヤリと笑って言ったのだろう。それがどうしてかラウラにはわかった。
そして、千冬が部屋を去ってから数秒経って、千冬の言っている意味を理解したのか耳まで真っ赤に染まり顔が熱くなる感覚に襲われる。
「私は……惚れているのか?…黒瀬龍也に………惚れてしまったのか…」
いつ惚れたのか分からずだが無意識に、あの時にかけられた言葉を繰り返し思い出す。
そして、早鐘を撃つ心臓が言っている。あの男の前では、私はただの15歳なのだと、ただの『女』なのだと。
この思いに蓋をすることはできないとはっきりと自覚してしまった。
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救護班によってラウラとは別の部屋に運び込まれた龍也は静かに寝息を立てながら眠っていた
「龍也さん……」
「くろくろ…」
龍也の両側に分かれるようにして座り龍也の手を握り心配そうに見つめる二人
「本音さん…わたくしはもう…我慢しませんわ。龍也さんを失うくらいなら失う前に手に入れてしまう方がいいですもの」
「セシリー……じゃあ、私も我慢しないよ。私だってくろくろを失うのは嫌だもん。」
「でしたら………龍也さんを私達で共有しませんこと?」
「共有…?一人占めじゃなくて、くろくろが好きな皆でってこと?」
お互いに我慢をしないと宣言し合ったことで謎の仲間意識が生まれるとセシリアから一つの提案が持ちかけられる。
龍也が好きな者達で龍也を囲うという提案だった
「ええ、そうですわ」
「セシリーがいいなら私もいいよ。皆でくろくろを甘やかしてどっか行かないようにすればもう、危険な目に合わなくなるかもしれないしね」
「フフッ……そうですわね、本音さんの言うとおりかもしれませんね」
本音からの発言に少し驚いたような顔をするセシリア。だがすぐに小さく笑うとその発言に賛同し眠っている龍也を見つめるのであった
(やべ……途中から目ぇ覚ましたけど二人が不穏な話してるし…しかもちょっと病み始めてます?後で沢山ケアするから、お願いだから重度のヤンデレ化はやめて!)
途中から目を覚ましたことで2人の話を聞いてしまった龍也は目を瞑ったまま、たぬき寝入りを続け話が終わった頃に目を覚ましたふりをして
「んん……ここは…」
「龍也さん、おはようございます」
「おはようくろくろ〜」
龍也が目を覚ましたふりをしながら起きれば2人とも握っていた手を離し何時もの調子で挨拶を交わす
「おはよう、二人とも……日付は変わったか?」
「いいえ、まだ変わっていませんわ」
「そうか……じゃあ飯食いにこうぜ?腹減っちまった」
ゆっくりと上半身を起こし二人の心をケアするために優しく頭を撫でつつ腹が減ったからと食事をしに行こうと言い
「ふにゃぁ………いいのですの?」
「ふぇぇ……じゃあじゃあ、今日はくろくろの奢りね〜」
2人とも頭を撫でられ嬉しいのか蕩けるような表情をしながらいいのかと問いかけるセシリアに対して奢られる気満々な本音。
「いいぞ…二人には心配かけたし奢ってやる。でも……加減はしてくれよな?」
「ふふふ…どういたしましょうか」
「あれだけ心配かけさせられたからね〜…加減は出来ないかも〜」
奢りはするからお金的な意味で手加減して欲しいというも意地悪そうな笑みを浮かべる2人
「本音、加減してくれたらしばらくは太ももの上に乗ってデザート食べさせてやる」
「………じゃあいつもくらいにする〜」
手加減すれば膝の上に乗ってからのあーんを想像する本音は何時も以上に頬を緩めながら即答して
「本音さん!?龍也さん、わたくしは!?わたくしには膝の上で食べさせてはくれないのですの!?」
「ない…が、しばらく二人きりで膝枕とかしてやる」
「……少々不服ですがいいですわ」
本音のご褒美の方が嬉しいのだが二人きりでの膝枕…なら充分だと思えば2人とも普段のメニューで夕飯を取ることになって
「じゃ、俺は着替えてくるから先に食堂に行って席を取っといてくれ」
「そのくらいならいいですわ」
「はーい」
服装を見ればISスーツを着たままなので着替えてくるからと二人を先に行かせるとベッドから降り、アリーナの更衣室に向かって
「今日は一歩間違えたらあのまま取り込まれてたなぁ……だけどあの龍、何だったんだ?ギドラじゃねぇし…なんか見たことあるんだよな…」
一人で通路を歩きながらVTシステムを喰らっていた龍を前世の記憶をたよりに思い出そうとするが中々思い出すことができずに更衣室に到着し中に入れば着替え始め
「っと……あ、思い出した…昔ちょっとだけやってたカードゲームで切り札として使ってたやつじゃん」
ISスーツから制服に着替え終えた後、フッと思い出せばあーと納得しつつ食堂へ向かい
「龍也さーん、ここですわよ」
「くろくろ〜こっちこっちー」
食堂に来れば席を取って待っていてくれた2人と合流しては最初はセシリアと一緒に行き夕飯を奢り、席に戻っては次に本音と一緒に行って夕飯を奢りつつ自分の分はかなり空腹なのか何時もの倍量を手に持って席に戻り
「龍也さん…食べ過ぎでは?」
「そうだよ〜食べ過ぎちゃうよー?」
「今日は大丈夫。そんくらいエネルギー使ったから」
そう龍也が言えば2人ともそれ以上は言わず、談笑しながら食事を始めていれば一夏とシャルルが山田先生と話しをしているのが見えて
「ふむ……男子のが解禁、ね…今日から風呂に浸かれるってことか」
「あの距離の会話が聞こえていますの?」
「いや、読唇術……ほら、山田先生が来たぞ」
3人の会話を遠目から見ていたら大浴場が男子も使用可能になったとの話だったので無意識に小さく呟くとセシリアがこの距離から会話が聞こえているのかと聞かれたので読唇術だと答えれば龍也を見つけた山田先生が近づいてきて
「黒瀬君、もう体の方は大丈夫ですか?」
「ええ、特に問題は無く大丈夫ですよ」
「そうですかそれは良かったです。それとですね!黒瀬君、今日から男子の大浴場使用が解禁ですよ!織斑君とデュノア君にも先程伝えましたからお風呂に入って今日の疲れを癒やしてください!」
「そっすかー…それは良かったです。そんじゃあゆっくりと浸からせてもらいますね〜」
「はい!それでは私はこれで失礼しますね」
近づいてきた山田先生も心配していたのか体の方は大丈夫かと先に問いかけてくる。
それに対して龍也は大丈夫だと答えつつすぐに山田先生の口から大浴場が解禁されたと聞けば龍也のリアクションが薄かったがその後に続いた言葉にホッとした表情を浮かべその場から去っていった
「さてと…ほれ本音、座りな」
「はーい」
少しして一夏と箒の話し声が聞こえていたがみぞおちに蹴りを食らってうずくまる一夏を見てまたやったな。と思いながら食事を終えれば本音を太ももの上に座らせ食後のデザートを食べさせて夕食を終え解散すれば少し先に出ていった一夏とシャルルを追いかけるのだった
「おーい!一夏、風呂どうすんのよ」
「おっ龍也!俺は入るけど…つか、もう動いても大丈夫なのかよ」
「無問題。体力切れただけだしな〜…シャルルはどうすんのよ」
「えっ!?ぼ、僕?僕は……遠慮しようか…なぁ?」
2人に追いつけば先ずは風呂に入るかの有無を問いかける。一夏は案の定、入ると言ったのでシャルルにも問いかけると視線を泳がせ遠慮がちに言う
「えー?せっかく大浴場が解禁されたんだし、3人で一緒に入ろうぜ!湯船に浸かるのって気持ち良いんだぜ!」
「俺は少し後から入るぞ。そんなに風呂に入りたいなら一番風呂の権利はお前にくれてやるからシャルルを無理矢理入らせようとするなって」
「えー?3人しかいない男なんだから親睦を深めるのにちょうど良いと思ったんだけどなー……まぁいいか!じゃあ一番風呂は俺がもらうぜ!」
少し食い気味に誘ってきた一夏に龍也は後で入ると言いつつ黙らせるために一番風呂は一夏にやるからそれ以上誘うなと言えば親睦を深めたかった一夏は少し不満げだったが、一番風呂の権利を貰えば駆け足で風呂に入りに行き
「ねぇ龍也、そんなにお風呂っていいの?」
「人それぞれだが…俺は好きだぞ?今日みたいに疲れた日は湯船に浸かりながら身体を労りたいしな」
「そう…なんだ………じゃ、じゃあ…僕も入ってみよう…かな?」
「……一夏が上がる直前くらいに行くか」
「うんっ!」
さっきは遠慮すると言っていたシャルルが今度はお風呂に入りたいと言い出す。女だと知っているのは俺だけなのだが一夏に見られる危険性を考えるなら、入らせない方が良いんだろうと思いつつもシャルルが自分から言ってきたので一夏が風呂から上がる直前のタイミングで入ることにすれば一旦部屋に戻っていった
10話目が終わりました〜
セシリアと本音に陰りが見えてきましたねー
ちゃんと龍也はケアするのでそこまで、酷くはならないかと……
そして……次回はお風呂編!
果たして一夏はシャルルが女だと知ってしまうのか!?
ではではお楽しみに〜
次のアンケートはラウラの嫁呼び!
嫁と夫ついでに旦那
のどっちが良いかアンケートとりまーす!
ラウラの嫁呼び、どれがいいですか?
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そのまま嫁、呼び!
-
ここは夫、呼び!
-
変化球で旦那、呼び!