IS 荒ぶる黒龍は咆え、喰らう   作:黒色晩餐

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やれ!シリアス!ギャグとラブなど蹴散らしてしまえ!

とまぁ、前半戦は飛ばし気味である程度は原作通り進ませます。
この後から原作に沿いながら徐々にオリジナルストーリーも展開していくと思います
あと流血増し増しなのでご注意を



14話中編〜白は沈む。紅く染まる腹は龍の血〜

 

「では、現状を説明する」

 

旅館の一番奥に設けられた宴会場の大座敷・風花の間では専用機持ち全員と教師陣が集められていた。

 照明を落とした薄暗い室内に、ぼうっと大型の空中ディスプレイが浮かんでいる。

 

そして今回の騒動の原因が2時間前にハワイ沖で試験稼働中にあったアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型の軍用IS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』が制御下を離れて暴走。監視区域より離脱したと連絡があったらしい。

国家代表候補生達の顔は巌しい顔つきとなり、一夏と箒は混乱していた。龍也だけかなり大きく長めな溜め息を吐いたあと口を開いた。

 

「聞くのは野暮ってもんですけど今、軍用ISって言ったよな?軍用を作るのは禁止とか言っていた癖に作った挙げ句に暴走させて逃したと?ばっっっっっっっかじゃねえか?アチラさんの頭ん中にゃ脳みそ詰まってねぇのか?」

「黒瀬、言い過ぎだ。貴様はしばらく口を閉じていろ」

 

何人かが思っていた事を代弁するかのように言う龍也。流石に言い過ぎだとぴしゃりと言い口を閉じさせ再度話を再開した

短く訳せば50分後に2キロ先の空域を通過することがわかったから対処しろと学園上層部から通達が来たそうだ。

しかも教員が訓練機を使用し空域と海域の封鎖を行い専用機持ちが軍用ISを止めろと言う事だった。

 

「それでは作戦会議をはじめる。意見があるものは挙手するように」

「はい」

早速、手を上げたのはセシリアだった。

「目標ISの詳細なスペックデータを要求します」

「わかった。ただし、これらは2カ国の最重要軍事機密だ。けして口外はするな。情報が漏洩した場合、諸君には査問委員会による裁判と最低でも二年の監視がつけられる」

「了解しました」

 

代表候補生の面々と教師陣は開示されたデータを元に相談を始める

 

「広域殲滅を目的とした特殊射撃型……わたくしのISと同じく、オールレンジ攻撃を行えるようですわね」

「攻撃と機動の両方に特化した機体ね。厄介だわ。しかも、スペック上ではアタシの『甲龍』を上回ってるから、向こうの方が有利……」

「この特殊武装が曲者って感じはするね。ちょうど本国からリヴァイブ用の防御パッケージが来てるけど、連続しての防御は難しい気がするよ」

「しかも、このデータでは格闘性能が未知数だ。持っているスキルもわからん。偵察は行えないのですか?」

「無理だな。この機体は現在も超音速飛行中を続けている。アプローチは一回が限界だろう」

「一回きりのチャンス………ということはやはり、一撃必殺の攻撃力を持った機体で当たるしかありませんね」

 

山田先生からの言葉に、龍也以外の全員が一夏を見る。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。なんで龍也以外が俺を見てるんだ?」

「一夏、アンタの零落白夜で落とすのよ」

「まぁそこら辺が妥当だろうな。俺は部屋に戻ってサブプランでも考えておくからそこら辺は皆で考えておいてくれ。で、終わったらプライベートチャンネルでも何でも良いから連絡くれ」

「ちょっ、龍也!?俺を置いていくなよ!」

 

現状での瞬間的な攻撃力の高さならば一夏が適任と全員の意思が合致すれば龍也は立ち上がり大座敷から出ていった。

それから誰が一夏を運ぶかの選定やらなんやらを決め始める中、束が乱入し箒と『紅椿』を進める展開となっていたがその場から居なくなった龍也は知る由もなかった。

 

__________

 

「流石軍用…馬鹿みたいに性能は良いし機動力は『アイギス』未使用状態の『ナイトメア』と同等かそれよりも上…防御捨てて『アイギス』をフルで使えば圧倒的な機動力で零距離まで詰めて…やれるか?いや、そうすると俺自身もヤバいか…遠距離はアチラさんのお箱だからキチィし…やっぱ損害無視で特攻するしかねぇか…」

 

自分の部屋に戻り『ナイトメア』に保存させた『銀の福音』のデータを見ながら自分なりに対策を立てながら禁煙タバコをふかす。誰かが部屋に近付いている事に気付かないほどに熟考しているせいか扉がノックされる音にも反応せず携帯灰皿に灰を落とす。

そして痺れを切らした誰かは部屋に入ってきた

 

「龍也、居るなら返事を…って何を吸っている!」

「あ?げっラウラ…何でここに」

「今後の方針が決まったから直接、嫁に知らせようと思っていたのだが…どうしてタバコを吸っていたのだ?」

「あー……タバコはタバコでも禁煙タバコだから、さ?見逃し…あ、駄目?」

 

部屋に入ってきたのはラウラだった。最初は鼻につくが何処かで嗅いだことのある匂いが気になっていた。その匂いの正体が龍也の手に持っていたタバコが視界に入ると基地で他の軍人が吸っていたのを思い出し納得した。だが、驚き見開かれた男の目がまた『龍の瞳』に変わっている事に息を呑んでしまう。

そんな状態になってしまったラウラを見れば龍也は急いでタバコ火を携帯灰皿の中に押し付けながら消し、見逃してほしいと言うも許さないと言わんばかりの目つきの彼女を見て観念してしまう

 

「駄目だ。教官に見つかれば退学になるかもしれんのだぞ?」

「今日だけ、今日この時だけ!落ち着かせる為にも吸わせてくれ!それ以降は吸わないから!」

 

転生前に吸っていたせいもあり極度の緊張と死への恐怖で吸わないとやっていられなくなっているのか、今だけ吸わせて欲しいと頼み込み

 

「それでも駄目だが………私と朝の続きをしてくれるなら黙っててやる。嫁よ戦うのが怖いのだろ?新兵にはよくある事だ。だから…私の体を好きにしてくれて構わない。それで嫁の気分が落ち着くなら私はそれでもいい」

「……駄目だよラウラ。そうやって自分の体を軽く扱ったりしたら…怖いけどこの怖さはラウラ達を失うかもしれない怖さだから心配ない。心配してくれてありがとう」

 

頼み込んでみたが駄目だと言われ項垂れていれば龍也が落ち着くならば自分の体を好きにしていいとISスーツを脱ごうとするラウラ。

そんな脱ごうとする彼女の手を掴み首を横に振って駄目だと言って脱ぎかけたISスーツを着直させてから微笑みかけ、心配してくれた事に対してありがとうとお礼を言い

 

「…本当か?本当に大丈夫なんだな?」

「ああ、大丈夫。それにラウラがこんなにエッチな子だって知って恐怖なんて吹き飛んじゃったよ」

「なっ!?何を言うんだ!」

 

優しく抱き締めれば長くサラサラの銀髪を梳くように撫でながら大丈夫と言っていたのだが、その後に続く言葉はからかう様に耳元で囁くと抱き締められているラウラは顔を真っ赤になり弱々しくだがジタバタと暴れ始め

 

「ねぇラウラ、作戦の内容を教えに来てくれたんじゃないのかな?早く教えてくれないか?」

「だっ、だったら離してくれ…」

「ラウラは嫌か?」

「嫌ではない…嫌ではないが…だが真面目な話しだ!だから離れてくれ」

 

ラウラを愛でながら話しを聞こうとしたのだが真面目な話しだから離れてくれと言われると渋々離れたらラウラからの作戦内容を黙って聞き始める

 

「箒が一夏を運んで白式のエネルギーを節約して零落白夜で仕留めるね……んで、俺は遠くからフルチャージした『月喰狼』で援護射撃してから接近して撹乱ね…確かに成功しやすいかもしれないが、限られた人員を使っての苦し紛れな作戦だな」

「やはりそう思うか…龍也、生きて帰ってくるんだぞ」

「死ぬつもりはねぇから心配するなって。ほらほら、戻らねぇと怪しまれるぞ?行った行った。」

「う、うむ…わかった」

 

ラウラから聞いた作戦内容は1つでも間違えれば全滅する可能性の高い作戦…しかも他国の代表候補生は参加させられないと言う始末。

今回の主犯は束だろうから後で締め上げるのは確定としてラウラを帰らせれば『銀の福音』の機体データを脳内に叩き込み、禁煙タバコの入った小物入れをテーブルに置いて部屋を後にすれば指定された場所に向かい

 

「いっちょやりますか………………待たせたな〜2人とも」

「遅いぞ!今までどこで油を売っていた!」

「まぁまぁ、落ち着けよ箒。龍也、大丈夫そうか?」

「ああ、大丈夫だ。一応だが超高エネルギー反応のアラームが鳴ったら回避行動とれよ?フレンドリーファイアなんぞしたくないからな」

 

指定された場所に来れば既に2人はISを展開していて、一夏は冷静そうだが箒が新しい玩具を貰って早く使いたそうにしている子供のようなテンションになっているのが一番の不安材料になりそうだった。

念の為に2人には『月喰狼』からの援護射撃によるフレンドリーファアには注意しておくように警告してからISを展開し

 

「そんな事など一々言われなくてもわかっている!貴様こそ外すんじゃないぞ!」

「おいっ!それは流石に言い過ぎだぞ!」

「いいって、一夏……………おい…篠ノ之箒、姉から誕生日プレゼントに専用機を貰ったからって浮かれてんじゃねぇぞ?気ぃ引き締めてないと最悪、お前をかばった一夏が死ぬかもしれないってのをそのお硬い頭の片隅にでも仕舞っておけ」

 

士気が上がっているのは良いんだがあまり浮き足立っていたら足元掬われるし一応釘でも刺しておくか…

言い過ぎな箒を注意する一夏を宥める龍也は箒の方を向けば普段より数段低くドスの効いた声で脅すかのように喋りながら『Kシステム』を起動させ機体を『ハングドマン』へと変えれば声も別人に変わるが気にせず『月喰狼』を展開し

 

「なっ!?貴さっ……な、なんだその姿…」

「龍也…お前のIS、色々と変じゃないか?」

「そうか?まぁ特殊っちゃあ特殊だな……そろそろ作戦開始時刻だ、準備しろよ。」

 

明らかに別物の姿に変わった龍也の専用機の姿に驚く2人だがそんな事などお構いなしなのか砂地を踏み軽く足場を作れば『月喰狼』のチャージを開始する。

 

『織斑、篠ノ之、黒瀬、聞こえるか?』

 

オープンチャンネルから今回の作戦指揮を担当している織斑先生からの通信が入れば3人共が頷き返事をした。

 

『今作戦の要は一撃必殺だ。短時間での決着を心掛けろ。

 黒瀬はフルチャージ後、2人がターゲットと会敵する直前に援護射撃を放ち奴の行動を制限した後、織斑の零落白夜でターゲットを機能停止にまで追い詰めろ』

 

「「「了解」」」

 

その後、少し時間が経過すれば作戦決行の時刻となれば一夏を背に乗せたまま箒は一気に上空三百メートルまで飛翔したと思いきや更に上昇を続け見えなくなった。

 

「さてと…フルチャージ完了…………発射まで3、2、1…てぇ!」

 

フルチャージした事で漏れ出た高密度のエネルギーは熱を発すれば周囲の砂があまりの高熱により融解。ガラスへと変わってしまう中で『銀の福音』と会敵する直前に『月喰狼』を放つ。圧縮された高密度のエネルギーは『紅椿』の最高速度以上の速度で『銀の福音』目掛け一直線に向かうが所詮は援護射撃。

当たらない前提で撃っているので躱されてしまうが躱した先には一夏が待ち構えていて一撃を喰らわせようとするがあっさりと躱され箒がフォローに入る状態となる。

撃ち終えた龍也も『Kシステム』で本来の姿に戻し『アイギス』を各部に装着し急いで戦闘区域へ向かったが…

 

「一夏っ、一夏っ、一夏ぁっ!!」

「ぅ……ぁ…………」

一夏が撃墜され2人が海に墜ちる瞬間を目にしてしまった。

そこから先は言うまでもないが一夏達を追撃しようとした『銀の福音』に全速力で接近し一瞬で距離を詰めると同時に目の前に『龍皇ノ鱗』を展開させその勢いのままシールドバッシュを決めると同時に『ヴェノム』で切り裂きダメージと一時的な操作不良を起こさせる。

その隙をついて『黒色の霧』を展開し『銀の福音』の周囲にばら撒きセンサー類も一時的に使用不能にさせてから海中に突撃し2人を回収、撤退行動をとったのであった

 

 

_____________

 

その後、目標を見失った『銀の福音』はその場で沈黙。

負傷した一夏は旅館の一室に用意されたベッドに3時間以上も目覚めずに横たわっていた。

尚、臨時の作戦本部として使っている大座敷では今回の敗北によりお通夜ムードとなっていたがその中で1人、全く別の禍々しい気配を放っていた

 

「クソ…間に合わなかったせいで一夏に怪我を負わせちまった……この落とし前は必ずつけさせてやる…」

「龍也さん…織斑さんならきっと大丈夫ですわ」

「そっ、そうだよ龍也…間に合わなかったのは龍也のせいじゃないよ」

「そうだぞ嫁。あんな所に密猟船がいる事など誰も予測していなかったのだ」

「それでもだ…それでも俺には間に合わなかった責任を取らなければいけない」

 

間に合わなかった事を悔やむ龍也を慰めるように声をかける3人だがそれでも自分の責任だと言う龍也はユラリと立ち上がれば鈴に近づき

 

「えっ?な、なによっ…アタシに何か用?」

「鈴、行くぞ。新しい玩具を貰って浮かれて戦場に出た挙げ句に一夏が怪我をする原因を作った幼馴染の目ぇ覚まさせにな」

「はぁ!?なんでアタ「俺だと殴りそうだからだよ」っ……わかったわよ…まあ、アタシの方が箒の扱い方ならアンタよりも上だから付いてってあげるわ!」

 

禍々しい気配を纏って近づいてきた龍也にビビる鈴。そんな鈴に龍也から箒の所に行くぞと言われると反論しようとしたのだが…上から自分を見下ろす龍也の『龍の瞳』に変わっている目を見て悲鳴を上げそうになるのを堪え、殴りそうだからと言う言葉が本気なのだと感じ取ると自分も言いに行くつもりだったからなのか立ち上がると付いていくと言った。

 

「よし、行くぞ」

「ええ!」

 

やる気十分な2人を止める者は居らずそのまま大座敷から出ていけば一夏の眠る部屋に向かう。

そして、ドアを乱暴に勢いよく開けば眠ったままの一夏の横で正座し項垂れている箒が振り向いたのだった

 

「やっぱりか……俺は気ぃ引き締めてないと最悪、一夏が死ぬかもしれないってのを言ったよな?それなのになんだ、この体たらくは…人が忠告したのに無視して、浮かれて、力に酔っ「あの場に間に合わなかった貴様にだけは言われたくなどない!」…はっ!俺を責める理由はそれだけか?図星を言われて逆ギレとは良いご身分だな、篠ノ之箒。

今回の作戦の要はお前と一夏だったんだ。落ち込む暇があるならば戦場に出て敵を倒せ…たった一度、敗北を味わった程度で戦わないならば二度と戦場になど立つな。邪魔でしかない」

 

目は『龍の瞳』のまま、あからさまに落ち込んでいる箒へ容赦の無い言葉を浴びせていけばそれにキレた箒が立ち上がり龍也の胸ぐらを掴み言い返す。が、そんな言葉など何も響かないと言わんばかりに鼻で笑い軽蔑の眼差しで見れば怯んだ箒は胸ぐらを掴んでいた手を離し、うつむいた。

 

「わ、私……は、もうISは……使わな……」

「ッーー!!」

 

バシンッ!

龍也から浴びせられた言葉を受けて心が折れかけISを使わないと言おうとするが、龍也を押し退けて鈴が前に出てくればその言葉を遮るように頬を力一杯に平手打ちをした。

頬を打たれ、支えを失った箒は床に倒れる。

そんな箒を鈴は締め上げるように振り向かせた。

 

「甘ったれてんじゃないわよ……。専用機持ちっつーのはね、そんなワガママが許されるような立場じゃないのよ。それともアンタはーー」

 

鈴の瞳が、箒の瞳を直視する。

そこにあるのは真っ直ぐな闘志。怒りにも似た、赤い感情。

 

「戦うべきときに戦えない、臆病者か」

 

その言葉で箒の瞳、その奥底の闘志に火がついた。

 

「ーーど………」

 

口から漏れたか細い言葉は、すぐさま怒りを纏って強く大きく変わる。

 

「どうしろと言うんだ!もう敵の居場所もわからない!戦えるならば、私だって戦う!」

 

自分の意志で立ち上がった箒を見て、鈴はふぅとため息をついた。

龍也はと言うと箒から聞くべき言葉を聞いたからなのか既に部屋から居なくなっていて

 

「やっとやる気になったわね。………あーあ、めんどくさかった。アイツがアンタを殴るかもしれないとかって言わなかったら来てないわよ」

「な、なに?あの男、私を殴るつもりだったのか!」

「戦闘映像とアンタの落ち込み具合を見たらアイツがああ言ったのも納得するわよ。流石のアタシもキレちゃったし…」

「くっ…だ、だがあの男の言い方にも問題があっただろ!」

「まぁねー…でもアイツだって、間に合わなかった自分のせいでもあるって後悔していたわよ。これでおあいこで良いんじゃない?」

「し、仕方無いっ!あの男も後悔していると言うならばおあいこにしておいてやる!それにだ、あの男に言われっぱなしなのも尺に触るしな!」

「そうそう!いくら何でも横暴よね!」

 

雨降って地固まるとやらなんとやら…龍也が去ったあと、2人は龍也をだしに使いしばらく話しをしていた。

その頃、龍也はラウラから作戦内容が書かれたメモリを受け取りインストールした後、1人先に待機場所へと向かっていた

 

「必ず…カな、ラ…ず…たす…タス…ケな…けレ…バ……」

 

待機場所へと向かう道中、自分以外の人の気配がしなくなれば禍々しい気配は更に濃くなる。ブツブツと同じ事を何回も繰り返し言いながら外へと出ればISを展開。

『Kシステム』を使い、尾の部分以外は全て『ガンダム・バルバトスルプスレクス』へと姿を変えれば軽く動作確認をし始め

 

「嫁よ、待たせてしまったか?」

「イヤ、大丈夫ダ…ラウラ……動作確認モしていたから丁度イイ時間だ…」

「?そうか…では作戦を開始する!」

 

動作確認をしていれば話を終えて先に来たラウラから声をかけられると何処か違和感のある喋り方をする龍也を怪しむ。だが違う姿のISが違和感の元だろうと判断すれば追求する事はなかった。

 

そして、作戦決行の時間となればターゲット目掛け八○口径レールカノン『ブリッツ』を二門左右それぞれの肩に装備し、砲戦パッケージ『パンツァー・カノニーア』を装備し『シュヴァルツェア・レーゲン』を展開したラウラの砲撃に合わせ、龍也は半分までチャージした『月喰狼』を『銀の福音』目掛けて放つ。

初撃は見事命中したのか大爆発を起こした。敵が立ち直る前に即座にスラスターと各部に装備した『アイギス』の出力を最大にし『銀の福音』へ急接近する。その速度は『紅椿』の最高速度以上。ISを展開していたとしても人体へのダメージは確実に発生する速度だった。

 

「捕まえたぞ…福音。テメェだけは逃さない…お前にやるのは福音ジャないジゴ…ク…ダ

 

 

そんな速度を維持したまままだ晴れない煙の中に突っ込む。そして煙の中から『銀の福音』の両腕部を装甲ごと潰す勢いで捕まえた状態で出でくる。そして少し離れた場所で停止した。

 例え有人機ではあるがそんな事など知った事ではない。『龍皇ノ鱗』を保持する際に使用するサブアームのみを展開し『銀の福音』の装甲を掴めば握り潰し無理矢理に引き剥がす。

 その様子は機体の姿と真っ黒なカラーリングと炎が燃えるかのように赤く光る目も相まって正に怪物が捕食しているシーンと表現するのが正しいだろう。

 敵もハイそうですかと無抵抗でいるつもりは無いらしく『銀の鐘』を目の前の相手に撃ち続け抵抗していた…だがそれでも怪物は止まらない。自身の装甲が攻撃により吹き飛んだとしても止まる気配など一切無い

 

「な、何よアレ……あんなの…あんなのISじゃない別の何かじゃない!」

「落ち着いて、鈴!アレは龍也なんだよ!僕達の代わりに…代わりに一人で戦ってるんだよ……なのに、なのにそんな言い方しなくたっ……え?」

 

見る人が見れば恐怖以外の感情を抱く事のない光景に軽くパニックになりかける鈴。そんな鈴をシャルロットは落ち着かせようとしていれば『ナイトメア』と『銀の福音』の方で大きな爆発音がした

 

「痛ぇな…痛ぇぞクソが…お前、スクラップ確定だ

 

どうやら右のサブアームにエネルギー弾が当たり爆発した音らしく爆発の衝撃で『ナイトメア』の右側頭部の装甲も壊れたらしく顔が露出すれば顔の右側は血塗れ。装甲の隙間から漏れ出た血は海中に滴り落ちていて

 

「これで終いだ『銀の福音』そのまま地獄に墜ちろ」

 

敵の攻撃を間近で受けながら装甲の大半を引き剥がし終えるが無傷とも言えず。『ナイトメア』の全身装甲も壊れ、剥がれ落ちたりしたせいでダメージを受け傷を作り流血した龍也の血だらけの体が露出していた。

 残りシールドエネルギーも少ない中、最後に『ヴェノム』を展開しては動かなくなった福音を海に叩きつけるように峰の部分で力一杯にブッ叩けば水中に叩きつけられた福音は海の中へと沈んでいった。

 

「アア…オワッタ……やっと終わった…」

 

沈んだのを確認すれば血を滴り落とさせながら気を抜いているとセシリア達が近づいてきた

 

「龍也っ!こんなに怪我して…無茶し過ぎだよ!」

「シャルロットさんの言うとおりですわよ!龍也さん!」

「それよりも、今すぐ帰還するぞこのままだと出血多量になってしまう!」

「大丈夫だって。見た目ほど酷くな…クソが!!」

 

無茶し過ぎだと3人に怒られながらも平気だと軽症を装うように動いていたが突如、海中からの高エネルギー反応とロックオン警報が鳴り響く。

咄嗟の判断で尾を使い3人を同時に居た場所からかなりの力で弾き飛ばすが…

 

「あ゛………ヤ、バ……」

 

『第二形態移行』した『銀の福音』が水中から飛び出し放ったエネルギー弾が龍也の腹部に大きな穴を開け、片腕を吹き飛ばした。絶対防御が発動していたのだがシールドエネルギーの残量が少なく貫通してしまったらしい。

 大きな穴が開いた腹と吹き飛んだ腕から大量に出血し口からも血を吐き、ISも動かなればスラスターも停止し頭から海の中へと墜ち、少しして水面は血で赤く染まっていく

 

「え……えっ?…………嘘…嘘だって言ってよ龍也…龍也ぁぁぁぁ!!」

「落ち着けシャルロット!落ち着くんだ!」

「嘘ですわよね………いやっ…いやぁぁぁぁぁ!!!」

「ちょ!?セシリア!アンタも落ち着きなさいよ!」

「よくも龍也を………許さん……許さんぞ!貴様ぁぁぁぁぁ!」

 

シャルロットとセシリアは現実を認められず泣き、叫び、錯乱する。箒と鈴は錯乱する2人を止めるために羽交い締めにしている。ラウラは冷静になろうとするが愛する相手を失った悲しみと怒りに呑まれ、一人で突撃する。

 

その光景を大座敷の大型の空中ディスプレイで見ていた織斑千冬は理解はしているが脳がその事実を認めようとせず呆然とし、山田先生は両手で顔を覆いながら声をおさえて涙を流していた。

そして篠ノ之束は全てに絶望したかのような顔で目の端から大粒の涙を流し膝から崩れ落ちてディスプレイを見ていた

 

 

    ドクン…ドクン

 

 

龍也が墜ち、水面が血で赤く染まっていく場所から心臓が脈打つような音が聞こえると共にほんの少し水面が揺れ、水の波紋が広がっていく

 血で赤く染まる海の中に山のように巨大な生物の瞳…眼球全体が金色、爬虫類のように縦長の黒い瞳孔が水中から彼女達と『銀の福音』を見ていた

 

 





これにて中編終わりとなります

さぁさぁ!龍也はどうなってしまうのか?このまま死んでしてしまうのか!?

後編に続く!


ラウラの旦那呼びアンケートは後編投稿後に締め切りますので投票はお早めに〜

イチャラブ(上半分)とバトル(下半分)、見るならどっち?濃度選択もできるよ!

  • 濃い目のブラックコーヒー欲しいレベル
  • 普通のブラックコーヒー欲しいレベル
  • 微糖コーヒー欲しいレベル
  • 大量出血!ヒロイン達のヤンデレ度加速付き
  • 軽い出血!龍也がブチギレて暴れます
  • 微量出血!ヒロイン狙う馬鹿は地獄行き?
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