IS 荒ぶる黒龍は咆え、喰らう   作:黒色晩餐

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福音編、終了直後のお話となります
イチャラブは次までお待ちください!


幕間〜夜は更け、少女と龍は眠りへつく〜

 

織斑先生から説教を受けた後、自身のISが三つ首の龍の姿になった事や映像を見ても明らかに消し飛んだはずの片腕と腹部の再生、そして髪と目の色の変質に対しての尋問正座のまま受けた後に休む暇もなくメディカルチェックを受ける事となった。

しかもメディカルチェックを受けていた時間以外は何故か、束が常に背中へと抱き着いている状態で離れなかった。

 いい歳した大人が学生に人目も気にせずに抱きつくなよな……完全に事案だぞ事案。

 

「だぁー疲れた…………つか何時まで引っ付くんだよシスコン、疲れてて力入んなくて重いんだから離れろ。お前は子泣き爺か?」

「もうちょっと……私の心の整理がつくまで…」

「部屋に戻ったら離れろよ?色々あって疲れたからさっさと寝たいんだよ」

「そうは言うけど寝れないと思うよ?」

「は?何言って……ん…だ?………なんで?セシリア達が俺の部屋に?」

 

ようやく簡易ながらもメディカルチェックも終え、廊下を歩きながら背中に抱き着いたまま離れない束と軽く話しながら部屋に戻ると……そこには4人分の布団が敷かれその上に浴衣を着たセシリア達が座って待っていた。

 

「わたくし達、もう待つのはやめにしましたの」

「くろくろが早く決断してくれないからだよ?」

「僕に言っていたケリをつけなきゃいけない個人的な問題が解決するまでなんてもう待たないよ」

「私は嫁と夫婦の営みをしに来ただけだ」

 

4人とも言いたいことだけ言って無言のまま目の前で脱がないでくれませんかね?なんか目がギラギラしてて怖いんだけど…つか痛い痛い!アバラがミシミシ言ってるじゃねぇかシスコン!

 

「ワォ………つか束さん?離れてくれないっすかね?なんか締まってるんだけど!?ってまさか………アンタもグルか!」

「ピンポンピンポーン!だーいせーかーい!たっくんがメディカルチェックを受けている間に、彼女達から相談を受けてねー。たっくん大好き!嫁同盟をここに結成しましたー!パチパチパチー!」

「なーに勝手に変な名前の同盟を結成してんだこのアマ!つか隣にいるはずの鬼教師は何やってやがる!」

「ちーちゃんなら今回の件でやらなきゃならない事があるって言ってたからー、まだ大座敷の方で仕事中じゃないかな?」

 

肝心の最終防壁代わりにしていた担任が後始末に追われて不在ときたものだ。このままだと5人に食われかねない、それだけは回避しなければいけない…最悪、嫌われる覚悟と死ぬ覚悟してあの言葉を言わなきゃならんかもしれないと。

 

「救いはねぇのかよこんちくしょうが!」

「ないねー!今のたっくんが選べる道は2つに1つだよ?」

「その2択は?」

「私達全員と付き合って今すぐヤッちゃうか、付き合わないを選んで私達に襲われるだねー!」

「選べんの1択だけじゃねぇか!クソ!…………ああ、なら3択目を選ばせてもらおうか……今すぐお前達の前から消えて、居なくなるとかな?そのまま学園には帰らねぇし、どっかで宜しくやらせてもらうわ。」

 

実質1択の2択に文句を言いながらも急に黙れば普段とは違う重く暗い空気を纏い始める龍也。そんな彼を見た彼女達は冷や汗を流し束は反射的に締めていた腕を緩めてしまえばスルリと抜け、床に束をおろす。

 拘束が解けたことで自由となればニヤリと不気味な笑みを浮かべ3択目を選択する。それは彼女達が一番望んでいない言葉でもあり、聞きたくない言葉だったが今の彼女達にとっては逆効果であった。

 

「でしたら…尚更逃がすわけにはいかなくなりましたわ」

「そうだね〜…くろくろは私達とずーっと、一緒に居なきゃ」

「ねぇ龍也、僕ね…今もの凄〜く!怒っているのはわかるよね?」

「嫁よ、言っていい冗談と言ったら駄目な冗談があるのは分かっているはずだな?」

「うふふふ…たっくん駄目だよそんな事言ったら…流石の束さんでも許せないよ?」

 

逃がすつもりは無いらしくゆっくり立ち上がる5人の目にはあるはずのハイライトが消え、ジリジリと近づいてくる。束以外の4人は下着姿な上にその下着もいわゆる勝負下着…目のやり場にかなり困る状況下だが廊下に出て一夏に彼女達の下着姿を見せるは一番回避したい所だし、狭い室内で逃げ回り続けるのは不可能でほぼ詰んでいた…

 

「やっべ…選択肢間違えた…火に油を注いだだけじゃん………なぁ、皆…先ずは話し合いをしよう。4つ目の選択肢なら皆も納得してくれると思うんだがどうだ?」

 

「そう言ってまた、なあなあにして誤魔化すつもりですわよね?」

「もうその手には乗らないよ」

「僕も聞くつもりは無いかな?」

「嫁よ、諦めるのも一つの手だぞ」

「んー……その4つ目の選択肢が束さんが納得出来るものなら聞いてみたいかなー」

「「「「「えっ!?」」」」」

 

もちろん今までの事もあり4人とも聞くつもりは無いと拒否する中…束だけは話しを聞くつもりらしくニコニコして言えば龍也含めた5人が驚きの表情を見せる。

 

「………でも、私が納得出来なかったら…わかってるよね?」

 

ニコニコと笑顔で言っているがうっすら開かれた目の奥底は笑っておらず納得させられなければどうなる事やら

 

「…っす…煮るなり焼くなりご勝手に……これ以上はみっともなく足掻くつもりはない。

んで、4つ目の選択肢だが…本来はこんな形で言うのは絶対嫌だったんだがな……セシリア、本音、ラウラ、シャルロット。俺と結婚前提で付き合ってくれないか?その代わり、必ず幸せにしてやる。あと、今日ヤるのは無し。死にそうなくらい疲れてるんだ」

「ちょっとちょっと!私は!?私はなんでその中に入ってないのかなー!このままだと納得出来ないんだけどー!」

 

束の笑顔にビクッとして怯んでしまうが4つ目の選択肢をこう言った形で言いたくなかったらしく、束以外の4人と結婚前提に付き合って欲しいと言う。

目のハイライトが消えていた4人は雰囲気も何もない中での告白なのだが好きな相手からの結婚前提での付き合ってほしいとの言葉に赤面し簡単に撃沈してしまう。だが、自分だけ選ばれなかった束は不機嫌そうに抗議する。

 

「んなの、トラブルは起こす。人をトラブルに巻き込む。妹が1番のシスコンで歩く天災と結婚前提に付き合えるわけ無いだろ…命が幾つ有っても足りねぇしセシリア達が狙われる。わかったか?」

「ぐぬぬぬ………た、確かに?トラブルを起こしたり巻き込んだりするし…箒ちゃんラブだけど…でもっ!たっくんも箒ちゃんと同じくらい好きなんだよ…それでも駄目?」

 

まさに今まで自分がやってきた行動のツケのせいで選ばれていないのだがそれを自覚しているのか言い返すことが出来ず、言い訳を言うかのように言っていればそのままヤケクソ気味に龍也へ正面から抱きつき目を潤ませながら上目遣いで問いかけた。

 

「うっ……なら、結婚前提で付き合うことになったなら最低限セシリア達とその家族が巻き込まれないようにしろ。あと、俺がお前に惚れるってのも条件だ。俺だって好きになってない相手とは結ばれるつもりはないからな」

「むー…そのくらいの事、束さんが出来ないとでも?必ずたっくん惚れさせてやるからな!」

「はっ!やれるもんならやってみろシスコン!」

 

「チョロい上に発言がほぼクズですわね」

「しかもヘタレだし」

「それにエッチだし」

「嫁よ、男の甲斐性くらい見せてみろ」

 

「ウッ…何も言い返せないし一撃のダメージがデカい…」

 

1人を選ばず4人を選んだ上に束には自分を束に惚れさせてみろとクズ発言したのは事実だがまぁ好き放題言われる言われる。束は捨て台詞を吐けば部屋から出ていくも残った4人から図星を突かれまくった龍也は膝をつきダウンする。

 

「どうして篠ノ之博士は選ばなかったんですの?」

「そうそう。あんなに好き好きオーラ出してるのに」

「やっぱり龍也ってヘタレ、なの?」

「それとも遊びだったのか?」

「理由は簡単…俺がお前達を常に守りきれるほどの力も権力も無いから。それにだ、仮にアイツと付き合ったとしても世界中逃げ回ってるアイツと会いたい時に会えないなら意味ないだろ?つかお前達とは遊びじゃねぇしヘタレでもねぇからな?

だからこそ、ああ言ったんだよ。アイツの事だから俺を惚れさせる為にあの手この手を使ってくるだろうし……ついでにイチャイチャする為に邪魔になる敵を潰すだろうし」

 

4人からの問いかけに龍也がまとめて答えるが途中から悪い笑みを浮かべて束自身の手で邪魔者を排除する事まで計画の内と予測していて。

 

「まぁクズだなんだと言われたとしてもだ…俺は俺の大切なモノはどんな事をしてでも必ず守るし誰にも渡すつもりは無いんでね。その大切なモノの中には4人とも入ってるからな?んで、先ずは浴衣を着ろ、話しはそれからだ。」

 

「そ、そんな事を言ってもわたくしは誤魔化されませんわよ!」

「くろくろの大切なモノ……えへへへ…くろくろの大切なモノ…」

「龍也の大切なモノの中に僕も…ふふふ……それに結婚…」

「嫁よ私はこのままで一向に構わん!さあ、夫婦の営みをするぞ!」

 

発言の大半はクズ発言だが龍也の大切なモノの中にはセシリア達が含まれていることを伝えれば本音とシャルロットは妄想の世界へ…セシリアは誤魔化されないと言いながらも頬を赤くし浴衣を着直していたのだが、ラウラは嬉しさが限界突破して暴走気味となれば下着姿のまま龍也へと正面から抱き付き、自身の体を密着させ夫婦の営みをしようとするも…

 

「ラウラ、初めてを皆の前で見られながらしたいって言う変態さんなら止めないけどラウラは変態かい?」

「ひゃうっ…ち、違う!私は変態などでは…」

 

龍也は冷静なままラウラの耳元で囁きうなじをなぞるように触るとラウラは声を出し反応しながらも否定した。

 

「じゃあ浴衣を着よっか。ラウラの浴衣姿、見せて欲しいな…それとね、これからは嫁じゃなくて旦那って呼んで欲しいな。夫婦になるんだから良いだろ?」

「う、うむ。よ…だ、旦那にそこまで言われるなら着てやらんこともない」

 

今まで嫁呼びだったのを旦那呼びに変えたことで照れて恥ずかしそうにするラウラ。そんな彼女が着けている黒色の大人びた下着と照れ顔が合わさってある意味、可愛すぎるのと肉体がギリギリ死ぬラインまで行ったからか理性よりも本能が上回り離すどころかギュッと抱き締めてしまって。

 

「龍也……その、だな…浴衣を着たいから離してくれないか?」

「無理。今のラウラが可愛すぎて離したら襲いそう。合宿先じゃなかったら確実に襲ってる…ぜってぇ滅茶苦茶にして孕ませてる…」

「なっ!?い、いきなり何を言っているんだ……セシリア達も居るのだから言うんじゃな…んっ…何をっ」

 

龍也から浴衣を着るように言ってきたのに離そうとせず襲いたい等を言い始めればボンッと、顔を真っ赤にさせながら離れようとしてもがいていれば喉、首筋、胸元にキスをしてから胸元に軽くキスマークを残すと何時もより低めの声に変えて耳元で囁く。

 

「今日、我慢させる代わりに俺の女だってマーキングくらいしても良いだろ?その痕が消えた頃に必ず抱き潰してやるから覚悟しな」

 

福音戦前の黒髪黒目の時とは違って白髪赤目はどこか弱々しい感じの見た目で簡単に振り解けそうなのに力強く抱き締められ、耳元で囁かれる低い声。無意識にだがこのまま押し倒されるのを期待したラウラは一切の抵抗をしなくなり目を閉じて何をされても受け入れる準備をしていたが…

 

「龍也さん、わたくし達を忘れているようではなくて?」

「ん……いや、忘れてはいないぞ?この後はセシリア達にもするつもりだったんだが……どうやら、セシリアは待てないらしいな」

 

後ろから浴衣を着直したセシリアが声をかけてきた。横槍を入れられたラウラは不機嫌そうになるも龍也が宥めるように頭を撫でながら先程と同じ場所にキスをしてから離れたらセシリアへと近づく。

 

「へっ?ま、待ってくださいまし。まだ心の準備が出来ていませんわ」

「待たない。セシリアだって待つのはやめにしたんだろ?それなら俺も待つつもりはない」

「きゃっ…た、龍也さんっ!駄目ですわ…わたくしまだ…んん……んっ!ぁっ…」

 

そして男の表情で近づきセシリアの腰に手を回し抱き寄せるといきなりの事で心の準備が出来ていないと、及び腰な態度を取り始めるので先程言われた言葉を言い返しながら手を下に移動させ浴衣越しに臀部へと触れ着直させた浴衣を少しはだけさせる。

 セシリアはモジモジとしながら駄目とは言っているのに何かを期待した眼差しを向けると、龍也はラウラの時と同じ場所にキスしてから強めにうなじへとキスマークを残して。

 

「悪い子には少し強めに、な。…さてと、後は本音とシャルだが何か要望は?」

 

男の表情と欲情した赤い目で見つめ頬を撫でながらセシリアに言って離れると、ようやく妄想の世界から戻って来た二人の方を向いてニコニコ笑みを浮かべながら近付いて

 

「た、龍也、なんか怖いよ?浴衣はちゃんと着るから落ち着いて話そう?」

「そうだよくろくろ。私も浴衣着るから話し合おうよ」

「んー……駄目。何も要望が無ければシャルは内もも、本音は鎖骨辺りにマーキングするからな」

 

ニコニコと笑みを浮かべながら近づく龍也にビクビクと怯え始め話し合おうと言うが拒否しシャルを布団に押し倒すと内ももを撫でるように触り始める

 

「ひぅっ!?ダメ…ダメだよ龍也…」

「本当に嫌なら抵抗するはずだよな?抵抗しないのならして欲しいってことだろ?」

 

撫でるように触り続けながら耳裏、喉、首筋、胸元、手首の順でキスしながらゆっくり後ろに下がると内ももに舌を這わせたり軽くキスしてから内ももとヘソの少し下の辺りにキスマークを残せば離れ

 

「うぅっ…龍也のいじわる、エッチ……」

「今のシャルの顔、凄くエッチで唆るし…ラウラと一緒に食べちまいたいがこの痕が消えるまで待っていてやる」

「そんな事言われても嬉しくないもん……スケベ、変態、鬼畜…」

 

つけたばかりのキスマークを撫でるように触ったりしつつ『龍の瞳』へと変わった目で見つめながら舌舐めずりしシャルロットへ己の欲望を伝えてから本音の方に振り向いては近づき

 

「さてと……最後は本音だが、鎖骨以外に希望があればそこにするぞ?」

「本当?…本当に本当?」

「ああ、本当だ」

「じゃあ……ここにして?くろくろの大切なモノって証、皆に見せつけたいんだ」

「なら、隠したりとかするんじゃないぞ?」

 

一番最後にあえて残した本音は先程以上にプルプル震えて涙目になり怯える姿はどこか嗜虐心がくすぐられ変な気持ちになりそうになる。

だが、そこは抑えて本音の頬を撫でるように触りながら希望を聞くと本音は自身の首筋を触ってそこに痕を残して欲しいと希望を伝えた。

 

「じゃあ、優しくしないとな…くすぐったいかもしれないけど我慢しろよ?」

「うん…」

 

3人に見せつけるようにあえて布団の上に優しく押し倒すと最初は喉、首筋、胸元に何度も触れる程度のキスをしたりしていたが途中から手首、腰、太腿にもキスをしたり舌を這わせたりし始める。

 

「んっ…あ…ダメっ……んんっ!変なっ、気分にっ…なっちゃっ……んっ!?」

「駄目じゃないだろ…本音がして欲しいって言ったんだから」

 

そして首筋以外のキスをした場所に注視しないとわからないくらいに浅くキスマークを残す。

最後に首筋へとはっきり見えるくらいのキスマークを残し、その痕に触れる程度のキスをしてから最後に唇へと優しくキスをすれば少し離れる。

 

「じゃあ、今日はこれでお終い。流石に疲れてるから寝ても良い?」

 

「今夜も旦那と一緒に寝たいのだがいいか?」

「わたくしは……わたくしも今夜はご一緒しても?」

「あ、僕も一緒に寝たいな…龍也、いいかな?」

「私も私もー。今日も一緒に寝て欲しいな。起きた時にくろくろが隣にいてくれたら安心できるし」

 

本音の頭や頬を撫でながら4人に聞けば共通の要望として一緒に寝て欲しいと言われると少し考えるような態度を取る龍也を見ると…

 

「んー……今朝は本音とラウラが一緒に居たし………今日はセシリアとシャルで、明日は本音とラウラでもいいか?ただし、襲ってきたりエロい事したら部屋から出すからな?」

 

少し考えるふりをしてから一緒に寝るのは良いが条件を守るよう言うと選ばれた二人は素直に頷いていたが選ばれなかった二人はむくれていた。

 

「なんで私と本音は駄目なのだ!」

「そうだよ。なんで駄目なの?」

「まぁまぁ……俺が流石に我慢出来なくなるのと、皆に見せつけてきて欲しいから、かな?」

 

むくれている二人が詰めよってくれば宥めながら4人と一緒に寝たら我慢出来なくなるからとキスマークを見せつけてきて欲しいからだと伝えて。

 

「その代わり、明日はベッドの中で滅茶苦茶に甘やかしてやるから……次の日になっても思い出して赤面しちまくらいにな?」

「む……その言葉、嘘だったら許さないからな。」

「そうだよ。嘘だったらくろくろが駄目だって言ってもやめないからね」

「わかったよ。ほら、早く見せびらかしてきな」

 

一応は納得した感じだがそれでもまだ不機嫌そうな二人に明日は滅茶苦茶に甘やかすと宣言したら嘘だったら許さないと言われるも、ニコニコして二人に早く見せつけてくるように言ってから頬にキスし誤魔化す。

 誤魔化されて渋々、浴衣を着直してから部屋を出ていった本音とラウラを見送ってから部屋に鍵をかけセシリアとシャルロットの方を向く。

 

「じゃあ二人とも、寝よ?今日は疲れちゃったからさ」

「は、はい」

「うん…」

 

既に浴衣を着直していた2人はコクリと頷いては3人分の布団を敷き直すかと思いきや、1人分の布団以外を片付ける2人を見て何をするのか予想できてしまうも口を挟む事はしないようにしていた。

 部屋の電気を消し月明りを頼りにして敷かれた布団の中に入れば龍也の腕を枕代わりにしてセシリアとシャルロットが布団の中に入り龍也を抱き枕にするように密着してきた。

 

「はぁ……やっぱりか。セシリア、シャル…こうやって寝るのは今日だけだからな?」

「わかっていますわ…今日は龍也さんがここに居ると感じながら寝たいんですの」

「僕も……今日だけはこうさせて…こうしていないと龍也が消えちゃいそうで怖いんだ…」

 

暗い部屋の中で龍也に抱きついたまま、胸の中で小さく震える2人。

 先程まで暴走気味にだがなるべく、普段通りに振る舞っていたものの目の前で片腕が吹き飛び、腹部に大穴を開け、大量に出血して海へと堕ち、確実に死んだと思っていた男の心臓の動く音が耳元で聞こえた途端に堰き止めていた悲しみの感情が溢れ出す。

 静かな室内では2人が声を押し殺し、龍也の浴衣を思い切り握り締め、胸の中で泣く声が聞こえていた。

 そして涙で浴衣が濡れるのがわかってしまうくらい沢山の涙を流していた事に気付くと2人が泣き止むまで無言で頭を撫で続けていた。

 

「大丈夫…大丈夫だから………もう、お前達の前から居なくならない…だから安心して眠れ」

「絶対ですわよ…その言葉が嘘だったら…許しませ…ん……わ……」

「龍也…絶対居なくならないで……大切な人を失うのはもうい…や……」

 

戦闘での疲れもあってか頭を撫でられる心地よさと耳元で聞こえる心臓の音によって徐々に眠りへと誘われゆっくりと瞼を閉じ、静かな寝息と共に眠りへとつく二人。

 そんな2人を見ると撫でるのをやめれば頭から手を離し、2人の肩を抱くようにしてから自身も瞼を閉じればそのまま眠りへとついていく。

 

_______________

 

「マスター、ご就寝の所ですが失礼します」

「あー……どうした?」

 

眠りへと落ちたかと思いきやまたあの白い空間へと連れて来られ、気怠そうに返事をした。

 

「追加分の転生特典はお決まりに?」

「……まだ迷ってんだよなぁ…一応、今回やられた事も含めて『同時並列思考』は確定してる。アレがあれば『アイギス』にリソースを割けるし死角からの攻撃に反応出来るからな」

 

前と同じ姿の相棒から転生特典が決まったかどうかを急かされると頭を掻きながら一つは決めていると伝える。

 

「それでしたら……『オートマトン』はどうでしょう?」

「名前からして不穏な気配しかないんだが?」

「その点はご心配無く。本来はもっと複雑なのですが、簡単に言えば『Kシステム』に登録されている機体を無人機として使用出来るヤツです。

『同時並列思考』を使えばマスター本人が戦闘しながら『アイギス』を使用し、無人機を使っての援護も可能ですが現状は使えても一機……無理すれば二機ですね」

「おぅ……まーた、随分とチート気味な能力。無理した場合の被害は?」

「本来は異世界の人形使いと言うジョブが高レベルで使用可能になる能力ですからね。選ばないと思ってか特典一覧の最後の方に隠すようにありましたから。

 無理をした場合は使用時間に応じて目、鼻、口から出血し最悪一週間は意識不明になりますので気を付けてください」

「それは無理できないって言うか無理したら確実にセシリア達に退院したら拘束される……つか、候補に入れるの間違ってねぇか?」

 

相棒から転生特典の候補を聞けば嫌な予感がし苦笑いを浮かべながら説明を受ける。

神様のミスで候補の中に入れるのを間違えたのだろうと思いたいばかりだが一応は神だしありえないよな?と思いながらも自然と合掌していた。

 

「謝罪動画でも世話しなかったですし間違えたんですよ、きっと。

では追加の転生特典は『同時並列思考』、『オートマトン』で申請しておきますので数日中には神様が直接お会いに来ると思います」

「あの神様さ、ミスしすぎじゃね?いや…ブラック企業さえも真っ青になるくらい神様の居る場所がブラックでミスしまくるのか?

おう。その時くらいはあの神様の愚痴でも聞いてやるくらいはしてやるかな。」

 

空中に操作ウィンドウを展開した相棒が神様へ送るメッセージを作成しながら特典付与時に神様が来る事を伝え、龍也も了承すればその時にでも軽く愚痴を聞くことにして。

 

「あと、マスターの怪我を治すために余剰分のエネルギーを使用し再生させましたが…どうやら体内にまだ余剰分が残っているらしく数日は髪の毛が早く伸び、切らなければラウラ様や箒様と同じくらいの長さになるのと、『Kシステム』にトランスフォーマーが3体程ですが追加されます。

それではおやすみなさい、マスター。」

「はっ!?ちょ、なんでそれを今言うんだ『ペイルライダー』!後出しは卑怯だろうが!」

 

あとはこの空間から出てお終いかと思いきや最後の最後にとんでもない事をぶっ込んできた相棒がニッコリ笑顔で手を振ると足下に大きな穴が開き、その中へと落ちていく龍也の叫び声が木霊した。

 そして目を覚ませば丁度、日が昇る頃で両脇にはセシリアとシャルロットが静かに寝息を立てて気持ち良さそうに寝ていたのを見て起こさないよう小声で呟いた。

 

「クソが…夢見悪すぎて寝起き最悪じゃねぇか……」

 

 





今回はオリ主、普段より発言クズ気味ですが死にかけて、説教されて疲れて、余裕が無くなっているので勘弁してやってください!(土下寝)

次話は学園へ戻る前の朝食と戻る途中で寄るSA辺りのあのシーンを書こうかと思っています。
あの操縦者は一夏とオリ主、どちらに話しかけるかは大体おわかりですよね?

宣伝が遅くなりましたが現在、シヨン SXIYONさんの作品
「IS:黎牙物語 〜インフィニット・ストラトスの世界でオリジナルの機体で過ごす〜」にて初コラボが始まります!
他にもコラボしたいと言う方が居りましたら遠慮なくお誘いください、よろしくお願いしますっ

コラボ先にて龍也がどうなるか気になった方は下のリンク先へっ

https://syosetu.org/novel/287773/

それと、またアンケート開始します
しばらくは平和な毎日となりますのでイチャラブ、バトルどちらが多く見たいかのアンケートとなりますっ
アンケートの結果、票の割合で今後のサブストーリー的な展開が色々と変わるかも!

イチャラブ(上半分)とバトル(下半分)、見るならどっち?濃度選択もできるよ!

  • 濃い目のブラックコーヒー欲しいレベル
  • 普通のブラックコーヒー欲しいレベル
  • 微糖コーヒー欲しいレベル
  • 大量出血!ヒロイン達のヤンデレ度加速付き
  • 軽い出血!龍也がブチギレて暴れます
  • 微量出血!ヒロイン狙う馬鹿は地獄行き?
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