IS 荒ぶる黒龍は咆え、喰らう   作:黒色晩餐

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皆様、お久しぶりです。
この前、起きた障害で執筆中の文が全て消滅して(ヽ´ω`)になっていた作者です。
なんとか消滅直前の文を全て発掘して書き上げたは良いものの、パスワードをド忘れして投稿前日までログインが出来なくなっていました。


37話〜夏休み突入!旅行先でもトラブルが付き纏うぞっ〜

あの日以降、嵐の前の静けさと言える程にラウラが大人しくなっていた。

 いや、普段通り甘えては来るんだが普段以上の激しいスキンシップやら、一緒に寝る日でも裸になって俺を抱き枕代わりにしたりとかはしなくなっていた。

 何時もなら若干なんだが、暴走気味になって寝る前にキスしまくったりするんだがそれも無いし、寝る時は服を着ない派のラウラが俺がその日、着ていたシャツを着て寝る様になっているのにしシャツの匂いを嗅いだりとかもしていなかった。

 

そんな状態で日常は過ぎ、気付いたら夏休みになっていた。

 んで、夏休み突入後の俺はイギリスにあるセシリアの実家に来ていた。

 いやー…まさか終業式が終わったその日に、セシリアとプライベートジェットで行く事になるとは思わんかったよ…終業式前日に準備をしておいて良かったぜ。

 それで、午前中はセシリアとデートした後に昼食を食べて午後になってからは、俺は前髪をオールバックにして後ろは1つに纏めて縛った髪型にして、黒いスーツを着ていた。セシリアは墓参り用の礼服を着て彼女のご両親の墓前でご挨拶中さ。

 

「お母様。お父様。この方がわたくしの婚約者であり未来の旦那様ですわ。

少々、他の方々に目移りしがちで、後先考えず、危険な所に態々、突っ込んで行く様な人ですがとても素敵な人ですわ」

 

「セシリアのお義母様、お義父様、不肖の身ではありますが彼女の婚約者の黒瀬龍也です。

彼女の言葉に若干、棘がある様な言い回し方ですが俺は彼女に嫌われ、捨てられない限り俺の今後の人生を全て賭けて彼女に寄り添い、護り、愛し続けます」

 

龍也はそう言うと墓前の前で跪き、『拡張領域』から4本の黒い薔薇の花束を添え、左胸に右手を当てれば自身の決意を彼女の両親へと伝え始めた。

 

「例え、この腕と脚が千切れ、心臓が抉り取られ、頭だけになったとしても、妻と子を害する者の喉笛に食らいつき、噛み千切り、一人残らず屠ると誓いましょう…

ですので、安心して俺に任せてください……全身全霊を持って我が妻と未来の子を護り抜く事をこの命に替えてでもお約束致します」

 

この命は自分だけのモノでは無く、自身の妻になる者と今後、自分と妻の間に産まれて来るであろう子供の為にも使うと宣言しつつ、立ち上がればセシリアの腰に手を回してグイッと抱き寄せる。

 

「それに、セシリアが他の男に目移りしないくらい惚れさせる予定なので、そこら辺の心配はしないでください」

 

「た、龍也さんっ?いきなり何をしますのっ!?普段より真面目な雰囲気でしたのに、どうして最後の最後で締まらないんですのっ」

 

「いやー…ね?カッコつけたは良いものの、ちょーっと恥ずかしくなっちゃったのと、息が詰まりそうでさ?

それにさ、セシリアも久々に両親に色々と報告をしたいでしょ?俺は少し離れているから沢山話してきな」

 

急に抱き寄せられたセシリアは驚き頬を赤く染める中、先程まで普段の龍也からは想像出来ない真面目で覚悟が決まっていた表情をしていたのに、普段の状態に戻って話し始める龍也に対して両親の墓前でもあって恥ずかしいのか、少し語気が強まってしまう。

 だが、そんな事など気にしていないらしい龍也は何時もの調子で話しつつ、気を使っているのか少し離れているからと言うと腰に回していた手を離し、そのまま一歩後ろへと下がるのだった。

 

「出来る事ならそのままカッコつけ続けて欲しかったですのに……はぁ…それもそれで龍也さんらしいと言えば龍也さんらしいですわね…

離れるのでしたらあまり、遠くへ行かないでくださいましね?」

 

「ああ、わかってる。すぐそこの木とかに寄りかかっているから、話し終えたら来てくれ」

 

「ええ、わかりましたわ。では龍也さんのお言葉に甘えさせて頂きますわね」

 

龍也からの言葉に溜め息を吐くセシリアだが、気を利かせている龍也に甘えて頷きつつも知らない土地なのだからあまり遠くに行かない様に言うと、龍也はセシリアの視界からも外れない程度の距離にある大木に寄りかかっていると伝えてから、離れ際に頬へと軽くキスをしてから小規模の林へと向かって歩いて行く。

 そんな龍也の背中を見つめ、手頃な木に寄りかかった姿を見ればセシリアも両親へと学園での生活の事などを話し始めていた。

 

「……そんで、俺に何か用ですかい?アーサー兄の専属メイドさん?」

 

「はい。アーサー様から至急、龍也様へ『パーティー』、『貴族』、『豚』、『毒』、『亡国機業』、『免罪符』の単語を伝えろとの伝言を受けています。

これがどう言った意味なのかは、龍也様なら直ぐにわかると仰っていました」

 

木に背を預けて寄りかかり、セシリアに向かって小さく手を振って安心させつつ報告し始めたのを確認し、腕を組んでからセシリアからは見えない様に木の陰に隠れていたメイドに話し掛ける。

 龍也に話し掛けられたメイドは隠れたまま感情の籠もっていない声で淡々と伝言を伝え始めた。

 

「ふーん……なんとなく察したわ。アーサー兄には『殲滅』、『抹消』、『蹂躙』って伝えておいて?

仮に、誰かが亡国機業と繋がっていてセシリア達や俺を狙うなら……1人残らず喰い散らかさないとね?俺達に手を出せば、どう言う目に遭うか教えないと」

 

「相変わらず昔から、そう言う考え方は変わっていませんね。ISを手にしてから少しは平和的になったかと思ったのですが…」

 

「俺は今も昔も変わらず、平和的だよ?ただ、己の欲望を叶える為に悪意を持って危害を加えて来る愚か者に対して、慈悲を与えないだけ。

それにさ……亡国機業だって裏側の組織だろ?なのに、ISを手に入れて調子に乗って好き放題するだけじゃなくて、手を出したら厄介な相手に喧嘩を売るんだから…多少なりともお灸を据えた序に、向こうが大赤字になるくらい安く買い叩いてあげるのが礼儀、でしょ?」

 

メイドからの報告を受けた龍也から徐々に漏れ出始める狂気と殺気に、感情の籠もっていない声で淡々と伝言を伝えていたメイドでさえも冷や汗を流し、段々と濃くなっていく狂気と殺気にカタカタとその身を震わせていた。

 どうやらアーサーが伝えさせた単語で伝えたかった大体の内容を理解したらしい。何かしらのトラブルが発生した結果、トラブルを起こした相手が亡国機業との繋がりがあれば即刻、敵認定をするつもりの様だった。

 

「ああ、かの組織もどうやら踏んではいけない龍の尾を踏んだ上、逆鱗にも触れたようですね。

では、私はアーサー様の屋敷に戻りますので何かあれば直接、アーサー様へ連絡してください」

 

「りょーかーい。そんじゃあ他の人達共々、お元気でね?専属メイドさん」

 

「はい…では、失礼致します」

 

当主では無く次期当主である以上、その者の器が当主足り得なければ一切の容赦無く次期当主の立場を外されるからこそ、普通なら慎重に行動する筈なのだ。

 それなのに慎重に行動する訳でも無く、かと言って大々的に行動する訳でも無い。

 だが、彼の振る舞い方は当主の様な振る舞い方だったり、時折見せる冷酷な言い方にメイドの背筋に悪寒が走る。龍也との会話が終われば気配を完全に消し、その場から立ち去るのだった。

 

「さて、と……セシリアはそろそろ報告し終えた感じかな?報告し終わったら家に帰るって形かなぁ」

 

メイドがこの場から完全に立ち去ったのを感じれば木に寄りかかるのをやめ、軽く伸びをしつつ大きな欠伸をしていると…

 

「龍也さん、お待たせし過ぎて退屈させてしまいましたか?」

 

「いんやぁ…ちょっと時差ボケ気味なだけー」

 

「そうですのね。では、そろそろ戻りましょうか」

 

「セシリアの寝室に案内してくれるのかな?」

 

「ふふっ…それは夜までお預けですわ」

 

両親への報告を終えたであろうセシリアが近付いて来ればギュッと抱き締められるもどうやら、大きな欠伸している所をバッチリ見られたらしい。

 逃げられない様、しっかりと密着された上で少し怒り気味の声色だ。これ以上は怒らせないようにしつつも抱き締め返し、セシリアの後頭部を撫でながら頬や首筋に軽くキスをしてスキンシップしていた。

 いやさ、車の方で待機しているメイドさんからの視線が痛いんだが…俺に対して敵意が強めなのかな?セシリアとイチャイチャするの駄目なの?

 

「なぁ、セシリアさんや?お宅のメイドさんがものすっごく怖い顔で睨んでいるんですけど…」

 

「チェルシーったら………いきなり婚約者として現れた龍也さんを警戒しているからかもしれませんわね?」

 

「忠誠心高いなぁ……まあ、パッと見はガラが悪い男が婚約者だって紹介されたら警戒するよな」

 

「だって、チェルシーはわたくしの大切な家族ですもの。

だから、チェルシーを傷付けたり、手を出したりしたら龍也さんがお相手でも許しませんからね?」

 

「セシリアにとって大切な家族なら、俺の家族でもあるから彼女を傷付けたりなんかしないよ。

でも、手を出すかどうかは彼女次第かな?本心から俺を1人の男として好いてくれた場合はその想いに応えるつもりだよ」

 

「まぁ!先程あんな事を誓った直後ですのに、わたくしの前で堂々と浮気宣言しますの?

英雄色を好むと言いますけど最近は少々、節操が無なさすぎではありませんか?」

 

セシリアと抱き締め合い、チェルシーから睨まれてもお構い無しに軽いスキンシップは続けながら話していると、龍也の発言にわざとらしく大声で反応するセシリア。

 頬を膨らませ、あからさまに怒っていると言う態度を取る彼女の姿を見たチェルシーから龍也への視線が更に鋭くなる。

 

「あの、セシリアさん?なんだか先程よりも視線が痛いんですが…」

 

「自業自得ですわ。わたくし達で満足せず、チェルシーにも手を出そうとするからではなくて?

仕方なかったとは言え、シャルロットさんや束博士に手を出しただけでは無く、本音さんにまで手を出しておいてわたくしとラウラさんには一切、手を出さなかった龍也さんが悪いんですのよっ」

 

「それは、さ?なんと言いますか…惚れさせた責任取ると言えば良いのか……」

 

「でしたら、惚れさせた女性全員と関係を持つつもりでして?龍也さんはわたくし達だけでは満足出来ないと?」

 

「いや、そういう意味じゃなくて…………あ、もしかしてこの日まで手を出さなかったから拗ねてたりする?」

 

「ちっ?!ち、違いますわっ!べ、別に他の方達より関係が遅れてて焦っているとか寂しいとかそんな事なんか無いですわっ!」

 

「うわ…俺の彼女、素直になれずに拗ねるとか滅茶苦茶可愛いわ。

寂しいとか言ってくれればもっと構ったのに…本音とシャルを見てみな?甘えられる時は甘えて来るだろ?」

 

何とかしてこの場を収めようとするも焼け石に水と言うより火に油を注ぐ状態。

 普段のセシリアにしては珍しく少し恥じらいがありつつ、他人から見ても明らかに怒っていると言った態度を取るので何処か怪しいと思いつつ、カマをかけてみると…

 案の定だが顔を真っ赤にして否定してきたぞ。しかもちょっと拗ねてるのをさ、隠しきれていない所なんて滅茶苦茶可愛すぎだろ。

 

「か、可愛っ!?そう言っても誤魔化されないですわよ!それに、淑女として人前であんな風に甘えるだなんてその…恥ずかしいですわ……」

 

「えー?本当の事しか言ってないんだけどなぁー?じゃあさ、今日は淑女である事をやめて1人の女の子として振る舞えばいいじゃないか。それに、俺はセシリアの甘える姿、見たいんだけどなー?」

 

「そう言って誤魔化すつもりでは無くて?わたくしはシャルロットさん達の様にはいきませんわよ」

 

うーん…何時もより強敵だな。学園に居る時ならそろそろ折れてくれるんだが……チェルシーとかって言うメイドが居るせいか?

 流石に家族の前では甘えにくいか…よし、それなら2人きりになれば良いか。

 

「誤魔化すつもりなんか無いよ。今日はさ、午前中はセシリアとデートもしたし…夜には婚約披露のパーティーもあるだろ?

だからさ……パーティーに行く準備をする時間になるまで、2人きりで話し合わないか?もちろんセシリアのベッドで、さ?」

「な、ななななっ!何を言い出しますのっ!破廉恥ですわっ!こんな昼間からわたくしとその…愛し合いたいだなんて……」

 

「じゃあ、セシリアは俺と愛し合いたくないって事かな?俺と夫婦になりたいってのも、嘘だっ「嘘なんかじゃありませんわっ!」それならさ、セシリアのしたい事を言って?」

 

「ううっ…今日の龍也さんは意地悪ですわ。今日に限ってどうしてこんな事をしますの?」

 

「セシリアが何時もより強気で素直になれてないから?何時もの素直で可愛いセシリアを見せてよ」

 

チェルシーからセシリアの姿が見えない様に自身の体で隠すように抱き締め、耳元で囁きながら赤面したりする彼女の顔を独り占めしつつ、額や首筋に軽くキスをしていた。

 だが、意地悪だと言って少し涙目になるセシリアに2人きりの時にしか見せた事が無いと言うより、彼女が自分や婚約者以外には見せる事が禁止とされている笑顔を見せながら龍也はお願いするのだった。

 

「その顔はズルいですわよ……わたくしがその顔に弱いのを知ってて…」

 

「じゃあ、素直で可愛いセシリアを俺に見せて?俺に夢中でいっぱい甘えてくる何時ものセシリアをね?」

 

「むぅ……でしたら、2人きりになりましたら見せますわ。チェルシーが居る前ではその…恥ずかしいんですの」

 

「それなら、早く帰ろうか。どうやらチェルシー嬢もそろそろ我慢の限界らしいし」

 

また甘い雰囲気を出していると背中に刺さる視線が強くなり、これ以上の牽制はお互いの為にならないと察すれば普段から見せる笑顔に変え、セシリアからゆっくりと離れるのだった。

 

「わかりましたわ。では、車まで龍也さんがエスコートしていただけますわよね?」

 

「ああ、いいぞ。では…少々失礼しますぜ、セシリアお嬢様?」

 

「ええ、よろしくって…きゃっ!?な、何をしますのっ」

 

「何って、お姫様抱っこだけど?」

 

「そうではなくてっ!どうしてお姫様抱っこですのっ!」

 

「俺がセシリアをお姫様抱っこしたいからじゃ駄目?」

 

「っ〜〜〜!…よろしいですわ。その代わり、車まで落とさずにエスコートしてくださいましね」

 

車へと戻る事になればセシリアからエスコートをする様に言われたのだが、悪戯心が擽られるとエスコートするかと思わせつつお姫様抱っこをすると、突然の事にびっくりしたセシリアは落ちないように龍也の首に腕を回して抱き着いていた。

 

「愛しの婚約者を落とすわけ無いだろ?いや、愛しの妻の方が良かったか?」

 

「もうっ!そうやってわたくしの反応を見てからかうのはよしてくださいましっ!」

 

「ごめんごめんって……あ、ちょっ、首が締まってるから緩めて!落としちゃうから!」

 

「あら?愛しの妻を地面に落としてしまうだなんて、無いですわよね?でしたら、首が締まっていても大丈夫ですわよね?」

 

少しからかっただけなのだが、首に回されているセシリアの腕が龍也の首を徐々に締め始めていた。

 締め落とそうと言わんばかりの力で締めてくるセシリアに腕の力を緩めて欲しいとお願いするのだが、ニッコリと笑顔のまま彼女からの返事は締める力を緩めるつもりは無いとの事だった。

 

「ちょっ、マジで落ちちゃうからっ!色んな意味で落ちるっ」

 

「でしたら、人前であまりからかい過ぎるのはよしてくださいまし。流石のわたくしても恥ずかしいんですわよ?」

 

「OK、OK。なるべく、からかわない様にするから緩めてくれ」

 

「わかりましたわ…ですが、チェルシーの前でからかったりしたら……わかっていますわよね?」

 

そろそろ落ちかけているのか歩みが止まり、更には全身が全身が震え始めていた。

 セシリアも流石にこの状態で落とされるのは間抜けなのは分かっているらしく、締める力を弱めて落ちないようにギュッと抱き締めれば龍也の耳元で囁く。

 

「わかってる。ほら、着いたぞお嬢様?」

 

「…まだからかうつもりですの?」

 

「いや?そんなつもりは無いさ」

 

「それなら良いですわ」

 

締める力が弱まれば落ちずに済んだらしくまた歩き始め、停めてある車の所まで来ればセシリアを下ろす。

 チェルシーは2人のやり取りを見ながらも後部座席のドアを開けると、セシリアが乗り込みドアが閉じられるとチェルシーが龍也の方を向いた。

 

「黒瀬様。ご無礼を承知の上でおたずねしますが、貴方は本気でお嬢様を幸せにする気はお有りなのですか?」

 

「本気も何も……俺の家族になる以上、不幸にするつもりはない。その家族の中にはアンタも入ってんだぜ、チェルシー・ブランケット?」

 

「私もですか?と、言う事は私は黒瀬様の妾になれ、と言う事でしょうか?」

 

「あー…違う違う。そう言う意味じゃなくて、セシリアがアンタを家族だって言っている以上、その家族の枠組みにアンタも入るって事だよ」

 

「だから、私もお嬢様と一緒に黒瀬様が幸せにすると?」

 

「家族で居る限りは、な?アンタの場合はセシリアを裏切ったりしたら…彼女には悪いが消えてもらうさ。

……だがまあ、情状酌量の余地が有ったり、致し方無い理由があれば裏切ったりしても1度だけ、許してやるよ」

 

どうやらチェルシーは龍也が本当に、セシリアを幸せに出来るのかが心配らしい。龍也の方を向いて真剣な眼差しで問い掛けてくれば龍也もふざける事無く、その問い掛けに答えていった。

 だが、裏切り者が相手なら容赦しないらしく、狂気的な笑みを浮かべながら消えてもらうとの龍也からの言葉に、チェルシーはどんな意味なのかを察したらしいのか、その闇に底知れぬ恐怖を抱いていた。

 

「っ!?……黒瀬様は何を、何処まで知っているのですか…」

 

「さぁ?何でもは知らないさ。ただ、知ってることだけしか知らない」

 

「…謎掛けをしているつもりですか?」

 

「いいや…謎掛けをしているつもりは無いよ。そろそろセシリアも怪しむだろうから…セシリアの屋敷に戻るとしようぜ?

来い…『ペイルライダー』、『サウンドウェーブ』」

 

どうにかして情報を聞き出そうとするチェルシーなのだが、狂気的な笑みを浮かべたままの龍也はのらりくらりとかわしつつ、ISを展開すれば更には『Kシステム』内の機体を1機出現させた。

 

「サウンドウェーブ、この車を護衛しろ。仮に、この車を攻撃する敵が出現した場合は一切の慈悲さえ与えずに殲滅し、破壊せよ」

 

「黒瀬様!これはっ!」

 

「俺のISの能力の一つだ。セシリアが屋敷に戻るまでの護衛としてならばサウンドウェーブで事足りるだろう。

俺は少し、寄り道をしてから合流する」

 

突如出現した機体に警戒するチェルシーなのだが龍也が命令すると、その機体は己の巨体をメルセデス・ベンツ・SLS・AMGへと変形していった。

 そんな理解が追い付かない状況下で説明を求めようとするチェルシーに対し、龍也は自身のISの能力だと答えつつも自身のISをアストンマーティン DB11に『トランスフォーム』させてから運転席に乗り込むと、腹の底に響きそうなくらいのエンジン音をさせて走り去るのだった。




さぁ、ここから先、残り数話で婚約騒乱編が終了となり、その後は夏休み編へと突入しようかと思いますっ!

残り数話の内に敵と一戦交えられたらと思っております

龍也の嫁、増えたら嬉しいか

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