モンスターハンター【夕闇の不協和音】   作:陰猫(改)

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第2章【そのハンター、カムラの里へ修行に出る】
そのハンター、修行の為にカムラの里へと向かう


 ーー数日後、俺はカムラの里のハンターの代表である猛き炎と交代する形でカムラの里へとハンターの勉強をしに船で向かう事になる。

「世話になったな、フィオレーネ。またハンターとして復帰する頃にはエルガドの災厄とやらは去っているかも知れんが、もし、再開する時はまた宜しく頼む」

「ああ。貴殿は飲み込みが早いのだ。心配せずとも、すぐに会えるだろう」

「色々と急ですまんな。バハリにも宜しく伝えておいてくれ」

 フィオレーネに別れを告げ、俺を乗せた船はカムラの里へと向かって出航する。

「ハンターじゃないハンターさん!またなのニャ~!」

 エルガドを後に俺は再び船旅を再開する。道中でまた暇を持て余す事となって流石に暇過ぎて、また爆睡してしまいそうだ。瞼も重くなって来たし、少し眠るとしよう。エルガドの時みたく船が何らかの事故で沈没しなきゃ良いのだがな。

 

ーーー

 

ーー

 

 

「ーーり!しっかりしろ!」

 遠くから声を掛けられ、俺は重かった瞼をゆっくりと開く。

 また沈没ーーした訳ではなさそうだな。

「・・・なんだ?もうカムラに着いたのか?」

「着いたも何も既に到着して2日は経っているぞ!?」

「そんなにか・・・久々の布団で爆睡していたのか」

 俺は軽く頭を振って起き上がり、声の人物に顔を上げた。

 

「ーーって、フィオレーネじゃないか?何故、お前が此処に?」

「いや、私は妹のロンディーネだ。貴殿とは初対面になる」

 確かにフィオレーネが赤を強調した王国騎士の鎧だったのに対してロンディーネとやらは緑を強調している。加えて髪型にも少なからず、違いがあるようだ。そうか。あいつに妹がいたのか・・・。

「私は普段、貿易でカムラの里にいる。貴殿の事は姉上の手紙である程度は把握しているつもりだ」

「そうか。まあ、宜しく頼む」

 俺は立ち上がってロンディーネとやらと船室を後にする。久々の日光が眩しい。俺は手を翳して周囲に視線を巡らせる。

 どうやら、此処は何かの広場らしいーーいや、訓練場か何かか?

 

「あれはなんだ?」

「訓練用のからくりだ。オトモになるアイルーやガルクはここで訓練を受けている」

 ロンディーネはそう言うと片手を広げる。

「姉上の代わりにカムラの里を案内しよう。何もわからない身で案内がなくては不安だろう?」

「ああ。宜しく頼む」

 俺はロンディーネと共に広場を抜け、カムラの里へと案内される。

 ユクモ村のような場所をイメージしていたが、とんでもない。カムラの里は更に発展した場所のようであった。

 エルガドでも嗅いだ臭いだが、それよりも濃い。上を見れば、二柱の煙突から勢いよく、黒煙が出ている。この濃度なら確かに嗅覚の発展したG級レベルのモンスターは普通に敬遠するだろう。

「まずは里長殿を案内しよう」

 ロンディーネに案内され、カムラの里長とやらの元へ歩いて行く。流石の俺でも解る。カムラの里長とやらは未だ現役のハンター以上の実力だろう。恐らくは俺が飛竜化状態になっても勝てぬ相手かも知れん。そんなオーラを放っていた。

「フゲン殿。件の者をお連れした」

「ご苦労であったな、ロンディーネ殿」

 フゲンと呼ばれる里長に見据えられて思わず、身構えてしまった。そんな俺に対してフゲンは豪快に笑う。

「はっはっは!成る程!確かにベテランのハンターをしていただけはあるらしいな!」

「・・・」

「まあ、そう身構えるな。これからカムラのハンターの一員として貴殿をこの里で鍛えていくのだ。まずはカムラの里に慣れて貰わんとな・・・それで貴殿の名は?」

「俺の名はネロ。ココット村出身のハンターだ」

「ネロか。良い名だ」

 そう言うとフゲンは俺に近付き、俺の両肩を叩く。

「貴殿の事を歓迎しよう、ネロよ。百竜夜行の脅威は少なくなったとは言え、異国から経験のあるハンターが来たのは心強い。あとは集会所で登録を済ませ、ウツシに習うと良いであろう」

「・・・登録?ハンターとして下積みをさせないのか?」

「本来であるならばな。しかし、貴殿の過去の働きについては資料で報告を受けている。ならば、ハンターとしての素養は十分にあるのだろうと俺が判断したーーとは言え、狩り場の勝手も違うところはまだあるだろう。それも兼ねて、ウツシより学ぶが良い」

 フゲンはそう言うと俺から離れ、再び腕を組んで仁王立ちで此方を見据える。

「ウツシは集会所にいる。詳しくはロンディーネ殿に聞くが良い。ロンディーネ殿、宜しく頼む」

「承知した。では、集会所へ向かうとしよう」

 ロンディーネはそう言ってフゲンに一礼してから俺を集会所へと案内してくれようとする。

 そこでフゲンと「しばし、待たれよ」と制する。

「そのハンターになるとは言えど貴殿は既にカムラのハンターだ。いつまでも、その装備ではベテランとしての気持ちが抜けまい。後程、カムラの装備一式渡す」

「・・・ああ。すまない」

「気にするな。貴殿ーーいや、お前は既にカムラの里の仲間なのだからな」

 フゲンがそう言って笑うとロンディーネも微笑み、改めて俺を集会所へと案内してくれる。

 

※【モンハン小ネタ】※

 

ロンディーネはオトモ広場にてカムラの里で貿易などをしている。また、ある程度、マスターランクを進めるとロンディーネとの盟勇クエストなるものが出現し、フィオレーネなどのように狩り場を一緒にする事が出来るようになる。

彼女自身も本来は王国騎士であり、貿易などで狩猟から離れていたが、話が進むにつれて本来の実力を取り戻して行く。

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