ーーあれから2ヶ月の月日が流れた。
俺は里のクエストをこなし終え、上位クエストに挑むようになっていた。
オトモや他のハンター達との連携もある程度はこなせるようになった。しかし、エルガドからの音沙汰については一向に聞く事がない。ロンディーネに聞くところによれば、手紙を渡し忘れたとか言う訳でもないらしいく、バハリがある生物の生態を調査中でそれに夢中になっているからなんだとかだそうだ。
手掛かりを掴んだのなら問題ないが、情報共有はして欲しいものだ。
そんな事をロンディーネに言っても仕方がないのは分かっているが・・・やれやれ。
そんな俺はクロオビS装備を装着して、いつものように里守の片手剣を使用している。
ベースキャンプに一式揃っているのは本当に便利だ。防御の恩恵はでかい。それでもタマ曰く、相変わらず冷や冷やする戦い方をしているらしいとの事だ。
そんな俺にウツシが新しい依頼を持って来る。
『飛竜化の極意その壱ーー愛弟子の動きを観察してキミにぴったりな相手を用意した』と書かれていたが、まさか、トビカガチとナルガクルガの相手させようとはな。
その壱とあるし、他にも飛竜化に対する研究がされているのだろう。俺はそのクエストを受注すると食い慣れて来た団子にかぶりつき、番茶を飲み干してから狩りへと出掛ける。
フクズクを飛ばして地形やモンスターを把握するのにもだいぶ慣れて来た。レオも最近では俺を騎乗させる事が多い。
タマに至っては前線へと出るようにもなったし、ヒーラーとしての技量も身に付けたので最早、一人前と呼んで良いだろう。
それでも決して驕らず、日々研鑽を高め合う仲なので俺やレオにも良い刺激となっている。
「──さて、肝心のナルガクルガとトビカガチか・・・どちらを先に仕留めるべきか」
「旦那さんの経験を踏まえるとなると討伐経験の多いナルガクルガを後回しにするニャ。
まずはトビカガチから仕留めるのが良いと思いますニャ」
「成る程。よし、その案で行こう」
俺はタマに頷くとトビカガチを探し、レオの背に乗ってエリアからエリアへと移動する。
2ヶ月と言う短いようで長い経験の中で俺達は確実に成長し、己を高め合う深い関係へとなった。結果的に俺達は2ヶ月と言う期間の間で上位クエストを受けられるだけの仲間となった。
「──さあ、見せてやろう。俺達の実力って奴を」
俺は飛竜化しながらタマとレオと共に今日もカムラの狩り場で獲物を漁る獰猛なモンスターとなって牙を剥く。
──その剣は夕闇の旋律が如く獣との不協和音を奏でる。
全てはいずれ来るエルガドの脅威の先にある平穏を目指して。
《モンスターハンター【夕闇の不協和音】第一部・完》