蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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あけましておめでとうございます。

今年もドシドシ投稿していきますので、これまで応援してくださった方、今作から読み始めた方、少し読んでみた方、さまざまな人がいると思いますが、今年も頑張りますので……

応援よろしくお願いします!!

では、新年1発め始まります!!


第102話:ステージ探し②

ステージ探しをしていたのは、みらくらぱーく!とDOLLCHESTRAだけではない。スリーズブーケの2人も、心当たりの場所を回っていた。

 

 

 

◇◆

 

 

 

梢「お待たせ、花帆さん。どうやら許可はいただけそうよ」

 

花帆「梢センパイ、ほんとにここでライブをするんですか……!? あたしのトラウマポイントなんですけど……!」

 

二人が来たのは、春に淳平と花帆が喧嘩し、花帆が言うことを聞かなかった結果、梢が怪我をした……あの場所だった。

 

梢「あなたをかばって、私が怪我した場所だものね。ふふ。でも、ここでリベンジに成功したら、いい思い出に塗り替えられると思わない?」

 

花帆「それは、確かに……!」

 

梢「もちろん、まだ下見の段階だから、ここに決めたわけじゃないわ。時間の許す限り、いろんな場所を巡ってみましょう。というわけで、次は――」

 

 

 

◇◆

 

 

 

そして次にやってきたのは金沢駅前。きらびやかな町並みに、花帆は初めてきた訳ではないのに興奮する。

 

花帆「わぁ!センパイ、金沢駅前ですよ!ひろーい!ピカピカー!大都会ですねえ! ――ハッ……!梢センパイ、ここWi-Fiが飛んでますよ!?ネットに繋げられます!スクコネが開けます!」

 

梢「あら……本当だわ」

 

花帆「い、今だけちょこっと配信するのは、だめでしょうか!? 急に配信をおやすみして、みんな心配してるかもですし……」

 

花帆は恐る恐る梢に尋ねる。梢は少し考え込むと首を横に振った。

 

梢「申し訳無いけど、さすがに控えてもらおうかしら。ネット禁止令の最中、堂々とネットに繋ぐのは、火に油を注ぐことになりそうだわ」

 

花帆「うう、そうですよね……。すみません……」

 

梢「大丈夫よ。焦らなくても、すぐにすべて元通りになるわ。私もね、配信できないとなんだか日々に張り合いがない気がして……」

 

花帆「ええっ、梢センパイもですか!?」

 

梢「今でも、得意ではないけれど。でも、画面の向こうにいる人の存在をいつも身近に感じるから、スクールアイドルとしてがんばれているのかもしれない、って思うの」

 

花帆「あたしもわかりますその気持ち! すっごく!」

 

すると、花帆は道の端のほうにとある人影を見つけた。

 

花帆「――っ! 梢センパイ! スマホ隠してください!」

 

梢「え? どうしたの?花帆さん」

 

花帆「い、いえ…。今、不吉な人影が見えた気がして………き、気のせいならいいんですけど、ぜんぜん、あはは……」

 

すると、

 

寮母「あら、日野下さん、乙宗さん。買い出しの途中で出会うなんて、偶然ですね」

 

なんと花帆が見たのは見間違いではなく、本当に寮母さんだった。

 

花帆(っ! マズイ!)

 

二人は寮母さんに見えないように急いでスマホを隠す。

 

梢「寮母さん、こんにちは。お休みの日なのに、大変ですね」

 

寮母「いえいえ、これが私の仕事ですから。あなた方こそ――」

 

花帆「あ、あたしたちは外出届がありますので! 合法です! 合法外出」

 

花帆は外出届を寮母さんに突き出した。

 

寮母「確かにそのようですね。今は外出届もなかなか受理してもらえない状況だと、聞いていましたけれど……」

 

花帆「ひぃ……それは、その……。助けて梢センパイ……!」

 

梢「花帆さん、花帆さん、大丈夫よ。寮母さんは、規律には厳しいけれど、優しい人よ?」

 

寮母「いいんですよ。怖がられるのも私の仕事のようなものですから。楽しい時間を、お邪魔しましたね。……不条理なことも多く起こるかもしれませんが……。精一杯、後悔のないようにがんばってくださいね。スクールアイドルクラブのお二方」

 

梢「え? ええ…………ありがとうございます」

 

そして、寮母さんは学校に戻っていった。

 

花帆「梢センパイ、今のって……応援してくれてるんでしょうか…?」

 

梢「そう、よね。もしかしたら、寮母さんは……本当は、容認派のひとりなのかしら? 学校側で決まったことだったから、従うしか無かっただけで……」

 

花帆「えっ!? じゃあ…あたし、今から追いかけてお礼を――」

 

梢「いいえ、花帆さん。だったらなおさら、私たちが学校を変えるために、がんばらなくっちゃ。寮母さんも言っていたでしょう」

 

花帆「精一杯、後悔のないように……」

 

梢「ええ、でもきっと大丈夫。私たちは決してひとりで踊るわけじゃない。たくさんの人が応援してくれているみたいだから、ね?」

 

花帆「たくさんの人が……はい!」

 

その頃、学校では――

 

 

 

◇◆

 

淳平(使わなくて済むのがベストだけど、本当にもしものときのために用意しておこう)

 

すると、

 

ガチャ

 

沙知先輩が部屋に入ってきて机に向かっている俺に近づいてくる。

 

沙知「ジュンペイ? キミは行かなかったのかい……? なに書いて……!? た、退学届(・・・)?」

 

………………………。

 

淳平「使わなくて済むならそれが1番ですけど、あくまでも保険です」

 

沙知「だ、だからって!! っ!! それを盾に規制派を脅す気だね……?」

 

淳平「脅すなんて……交換条件と言ってください」

 

沙知「そんな事したら、君の学外での評判にも関わるぞ!? それに、蓮ノ空でも悲しむ者は大勢いる! アタシだってそうだ!」

 

淳平「この身1つでみんなの居場所を守れるなら安い物です……」

 

沙知「ジュンペイ………」

 

その後、俺は沙知先輩に口留めして退学届を鞄の中に入れた。

 

 

◇◆

 

 

次の日――

 

花帆「それじゃあさやかちゃんは、フィギュアスケートの会場に話を聞きに行ったんだ?」

 

さやか「はい。あそこはDOLLCHESTRAにとっても、思い出の場所ですから。ライブをする分には構わないと、許可をいただけました」

 

花帆「ええー! すごい、よかったねえ!」

 

瑠璃乃「ルリは、まだまだ悩んでるんだよねえ……。めぐちゃんのオメガネにかなう場所があるといいんだけどなあ〜」

 

花帆「ふたりともがんばっててすごいな。あたしも……もっとみんなの役に立たなくっちゃ!」

 

すると、

 

梢「お待たせ、花帆さん。みんなも」

 

綴理「ステージ探し、シーズン2」

 

淳平「今日は俺も行くぜ!」

 

慈「心当たりのある場所には、あらかた許可をもらったことだし。きょうからは、ユニットごとに新たなライブステージの開拓だね!」

 

梢「ええ、候補地はいくらあっても構わないもの」

 

さやか「スクールアイドルクラブの未来がかかっていますからね!」

 

瑠璃乃「だきょーせずにいこう!」

 

梢「そうよ。みんなでいちばん、ばえばえなスポットを見つけましょう!」

 

さやか「ばえばえ……」

 

梢「つ、使い方、間違っていたかしら?」

 

淳平「プッ…ククッ。大丈夫……合ってるよ」

 

綴理「よし、だったらボクたちがばえばえチャンピオンを目指そう、さや」

 

さやか「は、はい!」

 

慈「ふっふっふ、こっちには配信クイーンと、お散歩大好きおひとりマンがいるんだから。ばえーな景色は、私たちのものだよ!」

 

瑠璃乃「ばえーん!(鳴き声)」

 

みんな、遊んでる……っププ。

 

梢「もう! みんな、おかしかったらおかしいって言って頂載!」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・綴理・慈・淳平「「「「「「あはは!!!」」」」」」

 

みんなの中に笑いが産まれる。

 

花帆「でも、なんとかなりそうですね。ネット禁止令が出たときは、どうなることかと思いました」

 

梢「本当にね。ただ、まだまだこれからやることは山積みよ。場所を決めて、ステージを作って、セットリストを組んで、ダンスも歌も完璧にして………」

 

花帆「わあああ! い、今はとにかく、目の前のことにひとつひとつ一生懸命取り組んでいきましょう!」

 

梢「ふふ、そうね。そして、この中の誰かが、ラブライブ!決勝大会へと足を進めるの」

 

花帆「この中の、誰かが………。……あたしは」

 

梢「花帆さん?」

 

花帆「い、いえ……精一杯がんばります! 精一杯……。あたしは、あたしにできることを……!」

 

淳平(花帆………)

 

 

ー つづく ー




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