蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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今回はさやかちゃんの誕生日短編です!!

ではどうぞ!!


〈村野さやか〉誕生日特別編

俺が高校を卒業してから2年が過ぎた。俺は東京の大学に進学し、梢や綴理、慈たちもそれぞれの道へと進んでいた。

 

花帆も高校を卒業したあとは長野に戻り、ルリちゃんは慈と一緒の道へと進み、さやかは俺の通う大学に後輩として入学してきて、フィギュアスケーターと学生を両立しながら大学生生活を送っている。

 

さて……、

 

大学で履修している講義が終わり、俺が待ち合わせの中庭に行くと、すでにさやかが待っていた。

 

さやか「あっ! 淳平さん!!」

 

淳平「ゴメンさやか、待たせたな……」

 

そう。俺の高校卒業の日に、俺はさやかに告白し、恋人になった。そして1年間の遠距離恋愛の末、さやかも同じ大学に入って来て又こうして一緒にいられるようになった。

 

あの日は他の奴ら全員泣いてたな……。

 

そして今日はお互いの履修してる講義が午前中で全て終わりのため、午後からはさやかのスケートの練習に付き合うことになっていた。

 

さやかはDOLLCHESTRAの時に綴理から彼女の教えられる"表現力"を全て教えてもらい、それをスケートに活かして今までやってきた。

 

その結果、かつての不振が嘘のように、今では全日本選手権に出るまでのフィギュアスケーターに成長した。

因みにいくつか企業がスポンサーを名乗り出てきたくらいだ。

 

さやか「じゃあ、行きましょうか?」

 

淳平「おう!」

 

そんなに立派になっても、変わらず俺を慕ってくれている彼女。そんな彼女に相応しい男になるために、日々精進の毎日だ……。

 

 

 

◇◆

 

 

スケートリンクに着くと、さやかは受付を済ませてスケート靴を装着してリンクに出る。

俺はそれを動画で撮影し、一通り演技を終えた後に2人で見て気になったことを話し合う。

 

俺もフィギュアにある程度詳しくなった自信はある。……"ある程度"だけどね。

 

さやか「ふぅ、なるほど……。あっ、指先まで伸び切ってないですね……」

 

淳平「ここも、ジャンプのタイミングが半テンポ早いように思える……」

 

さやか「ホントだ……」

 

そして一通り見たあともう一度さやかが同じ演技で滑りに行く。

 

それを今度はさやかのスマホを使って撮影。後で俺のスマホで撮った最初の動画と同時再生して見比べるために2つ映像が必要なんだ……

 

そして撮影が終わり、戻って来るさやか。2人で動画を見比べて改善点を洗い出す。

 

すると、

 

さやか「ふぅ、こうしているだけでも……幸せです///」

 

淳平「さやか?」

 

さやか「あっ、真剣にやってますよ? けど、初めて好きになった人とこうやって一緒にやれるなんて思わなかったから……」

 

そう。さやかは全日本に出るようになってから有名なコーチに声を掛けてもらえたのだが、首を縦には振らず、俺と一緒にやって行きたいと言ったのだ。

当然周りからは呆れられたが、それでも結果を残し続けるさやかに、もう周りは何も言えなくなってしまっていた。

つい先日本代表として出場した世界大会も、優勝こそできなかったものの、日本人の女子選手の中ではトップの成績だったくらいだ。

 

 

……他の日本の選手は、みんな有名なコーチの教えを受けていたにも関わらず……。

 

あの時は他の選手たちスゲェ怒られてたなぁ……。

 

そして動画を見終わり、

 

 

さやか「さて!練習はここまでにして……!!」

 

淳平「滑るか。一緒に!」

 

さやか「はい!! 練習の後の淳平さんとのスケートデートが、わたしの楽しみなんです!!」

 

 

 

そして一緒に滑り、心ゆくまで楽しんでリンクを出ると、もう辺りは暗くなっていた。

 

淳平「夕飯食べに行こうか? 実はレストラン予約してるんだ」

 

さやか「分かりました!」

 

そしてレストランに着き、店員に案内されて席に座ると………

 

さやか「じ、淳平さん? ここってけっこう高いレストランなんじゃ……」

 

さやかが恐る恐る聞いてくる。

 

淳平「可愛い彼女の誕生日だからね。奮発したよ」

 

さやか「あっ、覚えて……」

 

淳平「当然でしょ?」

 

俺は鞄の中から小箱を取り出す。

 

淳平「はい、誕生日プレゼント」

 

さやか「ありがとうございます…。開けても良いですか?」

 

淳平「どうぞ?」

 

さやかが箱を開けると、中には(あお)く輝く石がはめ込まれた小さなペンダントが入っていた。

 

淳平「あっ、悪いけど本物の宝石じゃないよ? 流石にそれは無理だった」

 

さやか「分かってます。それでも……嬉しいです。大切にしますね?」

 

淳平「必ず、いつか本物を渡すから」

 

さやか「え?」

 

俺はさやかの手を握り、

 

淳平「いつか、必ず君にプロポーズする。それまで、待っててくれる?」

 

さやかは顔を紅くして目に涙を浮かべ、

 

さやか「ハイッ! ふつつか者ですが、よろしくお願いします!!」

 

そうして、数年後……俺達は大学卒業後に結婚。俺は在宅で働きながらさやかを支え、さやかは25歳の時、遂にオリンピックの舞台に立つことになった。

 

花帆や梢、綴理に慈、瑠璃乃も応援する中、結果は優勝。金メダル。俺は関係者席から飛び出してさやかを抱き締め、お互いに喜びを分かち合った。

 

 

それと同時に、大事なのは有名なコーチに教えてもらう事じゃない。どれだけ選手と相性が良く、選手を思えるパートナーとできるかが大事なのだと、世界に知らしめる結果となった。

 

 

ー さやかちゃん Happy Birthday ー




さやかちゃん誕生日おめでとう!!

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