蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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今回からしばらくの間花帆主役視点で話が進みます。
まあ、淳平居ないのでね。

時々名前は出てきますが……。

ほぼ原作通りですが、よろしくお願いします。

ではどうぞ!!


第十六章 『Special Thanks』
第118話:『Special Thanks』


淳平がアメリカに短期留学に行き、数日後の蓮ノ空。花帆は噴水前で唸っていた。

 

花帆「うーん、うーん。うーーーん」

 

沙知「悩んでるねい。一年生」

 

すると、そこに沙知先輩が通りがかり声を掛ける。

 

花帆「うわっ! せ、生徒会長。びっくりさせないでくださいよ……」

 

沙知「ごめごめ。でも、どしたん? なんかすっごい眉間にシワ寄せてたよ?」

 

花帆「それが、その〜〜……なにか忘れてる気がするんですよね〜……。すごく、大事なことのような〜……」

 

何か…、忘れちゃいけないものを忘れてる気がするんだよね……。

 

沙知「ほうほう。勉強? 人間関係? それともスクールアイドルのこと?」

 

花帆「それはたぶん、スクールアイドルの〜〜……。ああっ、そうだ!」

 

思い出したよ!!

 

沙知「お、思い出した?」

 

花帆「はい! 地方大会の『テザLink! ライブ』を手伝ってくれた人たちに、落ち着いたらなにかしたいなーって思ってたんですよ! ドタバタしてて、すっかり忘れてました!」

 

沙知「へー、そういう感謝を忘れないのはいいことじゃん。で、なにするの?」

 

花帆「ん〜〜……とりあえずは、お礼………! いっぱい、お礼を言いたいです!」

 

まずは言葉でちゃんと感謝を伝えないとね!!

 

花帆「地方大会の件もそうですし、この1年あたしたちを支えてくれた人にも、ありがとうございまーす!って!……ほんとは優勝できたら、もっとちゃんとお礼になったのかなーって思うんですけど………」

 

沙知「あー……ねえ?」

 

花帆「でも、いいんです! それは来年、成し遂げてみせますから! うおおー!」

 

梢センパイにも約束したしね! 全力全開だよーー!!

 

沙知「ヘー……………。もっともっと落ち込んでるかと思った。やる気満々だねい。いいぞいいぞ」

 

もしかして生徒会長……

 

花帆「生徒会長、それで心配して声をかけてきてくれたんですか? 優しいところありますね〜!」

 

沙知「でも、同じように考えてる人、たくさんいるんじゃないかなー。ちゃんと元気な姿を見せてあげたら、応援してくれてた人も、安心すると思うよ」

 

花帆「元気な姿……ってことは、ライブですね!?」

 

沙知「お、おお? そうだねい?」

 

よ~し、そうと決まれば!!

 

花帆「ありがとうございました生徒会長! アタシ、部室に行ってきます!!」

 

そして花帆は部室へと走っていった。

 

沙知「元気だねい……」

 

 

 

 

◇◆

 

 

その頃、スクールアイドルクラブの部室では花帆以外の5人が集まっていた。

 

そこへ、

 

花帆「いいこと考えましたー!」

 

バンッ!!

 

花帆が勢いよく部室のドアを開けて入って来た。

 

梢「あら、どうしたの、花帆」

 

花帆「えっ、あっ。そーですよ、花帆ですよー……えへへ……」

 

花帆が少しニヤけていると、

 

梢「コホン。ど、う、し、た、の?」

 

梢が少し圧をかける様な口調で問う。

 

花帆「そ、そうでした! あのですね! 閃いたんです!」

 

そして花帆はさっき思い出したことを話す。

 

花帆「お世話になった人たちに、お礼のライブをしませんか!? あたしたちがそもそもラブライブ! の全国大会に出場できたのも、皆さまのおかげなので!」

 

花帆がそう言うと、5人は顔を見合わせて微笑む。

 

花帆「あれ? ……なに?」

 

瑠璃乃「今その話してたんだよ、花帆ちゃん!」

 

花帆「えっ?」

 

慈「考えることは、みんな一緒だね?」

 

綴理「うれしい」

 

みんなも同じ気持ちだったんだ!確かに嬉しくなってくるよ!!

 

梢「やりましょう、ライブイベント。今年度の私たちを支えてくれた方々のために、ぜひ!」

 

花帆「はいっ!」

 

さやか「でも、今回は淳平先輩の手助けが得られません。私たちだけでなんとかしなければなりませんね」

 

瑠璃乃「そうだね……」

 

慈「でも、これを乗り越えたら、私たち自身が大きく成長できるチャンスだと思えばいいんじゃないかな?」

 

慈センパイがそう言うと、梢センパイが驚いたように慈センパイを見て、

 

梢「慈……。良いこと言うわね。そうね。頑張りましょう!」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈「「「「「「おおーーーーっ!!!」」」」」」

 

 

そして、それぞれの準備の役割を決めた。

 

 

のだが、

 

 

ー 翌日 ー

 

花帆「うーん、うーん。うーーん。」

 

沙知「あれっ!? また悩んでる!」

 

花帆「生徒会長〜…………」

 

アタシは話し合いで決まったことを生徒会長に伝えた。

 

沙知「へー。応援してくれた人にお礼の言葉を伝えたいから、自分が作詞するって言っちゃったんだ。いいことじゃん」

 

花帆「なんですけどー! あたし、ひとりで作詞したことないんですよ!」

 

沙知「ヘー……。じゃあ、なぜ言った?」

 

花帆「かっこつけたかったからですよお!!」

 

こんなことなら大見得を切るんじゃなかったぁ!!

 

アタシが頭を抱えていると、

 

沙知「あっははは!」

 

花帆「笑い事じゃないですってば!!」

 

生徒会長〜ぉぉぉ……人が困ってるっていうのに……。

 

花帆「だってだって! 梢センパイのこと、ラブライブ! で優勝させるって、宣言しちゃったんですもん……! それなのに、作詞のひとつもできなかったら、これまでと変わらないじゃないですか……」

 

アタシはどうしようかと困り果てていた。

 

花帆「センパイは優しいからなにも言わないと思いますけど!『やっぱり花帆、相変わらずダメダメなのね……これは来年も優勝はムリね……』ってガッカリするに決まってますよー!」

 

沙知「ふむ。…………で、進捗はいかほど?」

 

花帆「とりあえず、ノートは1冊ダメにしました」

 

伝えたいことはあるのに、いい言葉が思いつかないんだよお………。

 

沙知「うーん。努力賞はあげよう! よくがんばりました!」

 

花帆「がんばるだけじゃだめなんですよお!!」

 

絶対に結果をださないと……

 

沙知「まあまあまあ。ほら、あれだ。気分転換とか、大切じゃないかな! 部のみんなと話してみて、インスピレーションをもらったりとかね?」

 

花帆「そうですね……見栄を張って自爆してるミジンコの花帆は、一度、部に戻ります………」

 

そして、花帆は部室に戻って行った。

 

沙知「充電切れたダンボールちゃんみたいになってるねえ……」

 

そして、沙知先輩も花帆を追って部室へと向かった。

 

 

 

◇◆

 

 

 

花帆「おつかれさまでーすー……」

 

沙知「やぁ、梢」

 

梢「あら、花帆と一緒に、どうしたんですか? 沙知先輩」

 

沙知「いやー、みんなが応援してくれた人にお礼のライブをやるって聞いてさ。これはぜひとも生徒会長として激励したいと思って。ほら、あたしも無関係じゃないし!」

 

梢「ふふ。それはありがとうございます。そうだ、聞いてください、沙知先輩」

 

沙知「なになに? いいことあった?」

 

梢「今回は、花帆が作詞をするんですよ。それも私の力を借りず、たったひとりで」

 

沙知「ヘーー! そいつあいいねぇ!」

 

梢「普段は私が先に曲を作ってから、二人三脚で作詞をしているんですけれど、今回は花帆の作詞が先なんです。この形式で曲を作るのは私も初めてなので。ふふっ、とっても楽しみで」

 

沙知「おおう…………これは、梢の方もなかなか! いやあ、大した後輩だねえ、花帆!」

 

花帆「尚更プレッシャーかけないでくださいよぉっ!!」

 

くっ、人ごとだと思ってぇ!!

 

すると、

 

梢「………花帆、本当に大丈夫? もしなにか困っていることがあったら、なんでも相談してね」

 

花帆「!! こ、こまったことなんてあるわけないじゃないですか! すっごく順調ですよ! アイディアがタンポポみたいに咲き誇っちゃって、候補を絞り込むのに苦労してるぐらいです! あたしにドンと任せてくださいね、梢センパイ!」

 

うわあ~!! また大見得を切ってしまったぁああああっ!!これでできなかったらどうなるの!?アタシのバカーー!!

 

梢「ま、さすがだわ。花帆」

 

花帆(うう~、言えない……(泣))

 

するとそこに瑠璃乃ちゃんが部室に入って来た。

 

瑠璃乃「こずこず先輩一! ルリも招待状、書き終わりました!」

 

梢「あら、ありがとう。これで全員分揃ったわね」

 

沙知「ほう、招待状? 素敵な響きだねい」

 

梢「ええ、せっかくですので、直接声をかけた方々には招待状を送ろうと思いまして。できれば時間を見つけて、手渡しで届けたいのですが人手が足りなくて………。こんな時に淳が居てくれたら」ハァ

 

瑠璃乃「それじゃルリは、いそいそステージ制作に戻ります!」ビシッ!

 

瑠璃乃ちゃんは敬礼をすると、ステージ設営に向かって行った。

 

梢「ご覧の通りで……」

 

花帆「あ、あの! あたしもなにかお手伝いを……」

 

梢「あら、いいのよ花帆は。その代わり、作詞をがんばってちょうだい。みんな、あなたの歌詞を楽しみにしているんだから」

 

花帆「ふぐうううう〜〜!」

 

沙知「なるほどねぃ……」

 

生徒会長は少し考え込むと、

 

沙知「じゃあ! その招待状は、あたしと花帆で届けてくるよ!」

 

梢「え?」

 

花帆「えええっ!?」

 

 

沙知(ジュンペイが居ない今は、先輩としてアタシが支えてやろうかねい。みんなには迷惑もかけちゃった所あるし、最後に1つ、先輩らしいところを……ね)

 

 

ー つづく ー




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