花帆と沙知先輩は、まずはれいかさんに招待状を渡すために近江町市場へとやって来た。
なのだが、
花帆「生徒会長〜……あたし、作詞で頭がいっぱいなんですけどお……」
花帆は、あまり乗り気ではなかった。
沙知「まーま一。そーゆーときこそ、気分転換ってもんが必要なんだよ。あたしもよくよく、煮詰まったときには学校の周りをぐるぐる散歩したもんさ」
生徒会長………。
花帆「気分転換……。お気持ちは、嬉しいです。けど……。あの〜、生徒会長。作詞のコツって、あったりします………?」
沙知「ん~~、人それぞれだからねえ。今までは、梢とどうやって作ってたんだい?」
アタシは、今までの作曲方法を話すことにした。
花帆「えーと……。今回は、こういう歌を作りたいですよねーって話をして一。そうしたら梢センパイが色々と質問をしてくれるので、それに答えてると一……。いつの間にか梢センパイが、魔法みたいに完成させてくれてます…………」
沙知「あはははは!! 参考にならねー!」
花帆「だから困ってるんじゃないですかぁ!」
もう、そんな大笑いしなくてもいいじゃん!!
だが、
沙知「大丈夫だよ。花帆。キミはあの12月のピンチを乗り越えたんだ。あたしは、キミのスクールアイドルパワーを信じてる!」
花帆「今はある意味あのときよりピンチかもなんですけど!」
アタシと生徒会長がそんな事を話しながら市場を回っていると、れいかさんが先にアタシたちを見つけて声をかけてくれた。
れいか「あら、花帆ちゃん? それに……沙知ちゃんも! 珍しい組み合わせね!」
花帆「こんにちは。れいかさん、生徒会長のことも知ってるんですか?」
れいか「そうよ、イベントごとで、色々とお世話になったもの! 綴理ちゃんを紹介してくれたのだって、沙知ちゃんなのよ。ね?」
沙知「ね一」
そうなんだ……もしかして梢センパイたちが1年生の頃にここを紹介したのが生徒会長なのかも
れいか「それで、きょうはどうしたの?」
花帆「あっ、実は……」
アタシはれいかさんに今日ここに来た理由を話す。
花帆「あたしたち。おかげでラブライブ!の全国大会に行くことができました。なので、お世話になった人に、お礼のライブを開こうと思いまして……」
れいか「ああー! 見た見た、ラブライブ!決勝! すごかったー!」
花帆「うっ……。でも、あたしたち負けちゃって……」
アタシは少し落ち込んでしまうが、
れいか「私、少し泣いちゃった! 知ってる子たちがあんなに大きな舞台に立って……すごいよ、スクールアイドルクラブ!」
花帆「え?」
れいか「なんだかいっぱいエネルギーもらっちゃった! お礼だったら、こっちがお礼をしたい気分だわー!」
アタシたち、負けたのに?
そんな事を思ったが、ここで本来の目的を果たすことにする。
花帆「あ、あの、これ、招待状で………」
アタシはれいかさんに招待状を手渡す。
れいか「わー! ありがとー! その日はぜったいに空けておくから! またねー!」
そして、れいかさんは仕事に戻って行った。
花帆「なんだか、すごく喜んでくれました………よね?」
沙知「だねえ。よしよし、どんどんいこ」
花帆「は、はい!」
◇◆
そして、次にふたりがやってきたのは温泉旅館、ゆのくに天祥。ここであったことも、花帆の記憶に色濃く刻まれていた。
花帆「あの、これ、招待状です」
女将さん「まあ、ありがとう。絶対に観に行くからね!」
花帆「えっ、あっ。あ、ありがとうございます!」
◇◆
次は瑠璃乃のよく通っているバッティングセンター。
花帆「瑠璃乃ちゃんから、招待状をもってきました!」
アタシが管理人さんに招待状を手渡す
管理人「お〜、瑠璃乃ちゃんからかい。絶対に観に行くと伝えてくれるかい?」
花帆「は、はい!!」
◇◆
そのまた次は前に花帆と梢が手伝い、竜胆祭の試練の時にウェイトレスの制服を貸してもらった喫茶店。
花帆「これ、招待状です!」
店長「ありがとう。店員たちと絶対に観に行くよ。楽しみにしてる!」
花帆「ーーー。」
◇◆
そして最後はさやかちゃんの出した招待状を届けにスケートリンクへ。たぶん居ると思うけど………
花帆「あっ、いた! つかささ〜ん!」
さやかちゃんのお姉さん、つかささんはここ最近リハビリを頑張り、以前のようにとはいかないが、そこそこ滑れるようには戻ってきているらしい。
つかさ「? あ、日野下さん」
つかささんがアタシに気づいてロビーに戻って来る。
つかさ「こんにちは〜。今日は日野下さんだけですか?」
花帆「はい。つかささんに用があって」
つかさ「私に?」
花帆「はい。招待状、さやかちゃんからです!」
アタシはつかささんに招待状を手渡す。
つかさ「ふふっ、みんながラブライブ!でがんばる姿に、私も勇気をもらえたよ! ライブ、楽しみにしてるね!」
花帆「は、はい!」
そして招待状を配り終わり、アタシと生徒会長は一緒にバスで蓮ノ空に戻っていた。
すると、
沙知「みんな、喜んでくれたねい」
花帆「はい……。みんな「エネルギーをもらった」とか「勇気をもらった」って、言ってくれて……。応援してもらったのは、こっちなのに」
沙知「ふふっ、なんでだろうねえ。不思議だねえ。でもさ。花帆も、そういう経験あったりしない?」
花帆「あたしも……みんなの配信とか、ステージを見て、キラキラしてるのがすっごく眩しくて。あたしもがんばらなきゃって、思ったり……。これって、おんなじですか……? あたしたちの夢見る気持ちが、繋がった人たちに響いていくのって!」
花帆「だって、スクールアイドルってーー!」
アタシが言葉を続けようとすると、生徒会長が止める。
沙知「おっと、そこまでだよ。その先は、ステージの上から伝えてほしいな。キミの
花帆「生徒会長…………」
もしかして、初めからアタシを励まそうと……
沙知「言ったろ? キミはもう、大丈夫。あたしはキミのスクールアイドルパワーを、信じてる、ってね」
花帆「ありがとうございます! あたし、伝えたい気持ちが、いーっぱいあるんです!」
沙知「頑張りな。花帆」
花帆「はい!!」
ー つづく ー
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